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いつもアンタは…

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  • 1:

    あゆみ

    なぁ…知ってる??…

    あたしら人間が     この世に生まれて    死ぬまでの間…
    どれだけ涙を流すんか…

    2006-01-07 16:29:00
  • 2:

    名無しさん

    削除

    2006-01-07 16:30:00
  • 3:

    あゆみ

    あゆみ18歳。キャバ嬢。  


    どんな時でも私の傍にいてくれたのに…。本間はな‥あんたの事今も好きやで。

    2006-01-07 16:33:00
  • 4:

    あゆみ

    真麻17歳。キャバ嬢。

    たった一人の私の妹。

    真麻は甘い顔立ちで初対面の人でも人なつこい。真麻は両親の自慢の娘。

    2006-01-07 16:42:00
  • 5:

    あゆみ

    真麻に比べて私は両親には全く似てない。     
    ツンとした顔立ちで人一倍に人見知りが激しい。  
    どっちかと言えば、一人で部屋の隅っこで遊んでいる暗い子だった。

    2006-01-07 16:47:00
  • 6:

    あゆみ

    私は両親が嫌い。
    いっつも真麻ばっかり… 
    おかんもおとんも皆どっか行ってしまえばいいのに。
    そんなある時、突然、父の会社が倒産してしまい職を失った。それから私の家庭は崩れた。

    2006-01-07 16:53:00
  • 7:

    あゆみ

    父はそのショックからか精神が不安定になりいつも病気がち。そして母は私を置いて真麻と母の実家に帰ってしまった。

    おかんなんか死んでまえ‥真麻も死んでまえ‥

    2006-01-07 17:02:00
  • 8:

    あゆみ

    母と真麻はどうしているんやろう‥真麻だけを連れていった母は憎かった。でもどうしても気になっていた。

    真麻は両親から嫌われていつも一人だった私の事を心の中で笑っていたに違いない。そんな真麻にも人目会いたいと思っていた。

    2006-01-07 17:21:00
  • 9:

    あゆみ

    私が17歳になった頃。
    ある事がきっかけとなり、祖父母の家を出て一人暮らしをするようになった。

    それから昼の仕事をやめた。私はキャバ嬢とし生まれかわった。

    2006-01-07 17:27:00
  • 10:

    あゆみ

    あゆみは本間に酒が弱い。ボーィのカズちゃんには薄めに作ってもらうように頼んでた。
    指名もそこそことれてナンバーにも入れてきた頃【雅】という私と同じ年の子が入ってきた。

    2006-01-07 17:42:00
  • 11:

    あゆみ

    店の女の子の人数は結構、たくさんいたが私はこれといって仲の良い子もいなかった。
    でも雅とは同じ年だったせいか、すぐ打ち解けて仲良くなった。
    店の中では私と雅はいつも2コ1で私の指名客が来た時は絶対雅にヘルプについてもらうように頼んでいた。

    2006-01-07 17:47:00
  • 12:

    あゆみ

    雅の源氏名は「優」。
    私は自分の事を「あゆ」「あゆみ」と名前で呼ぶくせがある。
    だから源氏名はあえて付けず、あゆみでいった。

    2006-01-07 17:54:00
  • 13:

    あゆみ

    「優ちゃんとあゆちゃん、ちょっとえぇかあ〜!」
    いきなりボーイのカズちゃんが私と優を呼んだ。
    「なんかなあ??」って二人で言いながら行った。

    行った先で私は自分の目を疑った。来た客は女。見るからに同業で私は戸惑った。それより妹の真麻にあまりにも似ていた。10年近くあっていなかったが面影はなんとなくあった。

    2006-01-07 18:00:00
  • 14:

    あゆみ

    はじめは言葉が出なかった。思わず「真麻‥。」と口から出てしまいそうだった。
    でも真麻はそんな私に気付いたのか不思議そうな顔で私をじっと見つめている。
    そのコ達は2コ1で来ていて、もう一人の女の子もそんな私に気付いていたようだ。
    真麻なわけないよな…… 
    と自分に言い聞かせ私は優と一緒にそのコにつく事になった。

    2006-01-07 18:08:00
  • 15:

    あゆみ

    女のお客さんにつくのは、初めてで最初どう接客していいかわからなかった。
    でも世間話からはじまって仕事の話をしていた。
    そのコ達はやっぱりキャバで働いているらしく年は二人とも18歳。
    他のキャバにいって接客などの勉強しにきたらしい。

    2006-01-07 18:15:00
  • 16:

    あゆみ

    真麻似のコは「叶」と書いて「カナ」と読むらしい。
    そしてもう一人のコ名前は「マイコ」。
    18歳にはとても見えないが落ち着いた雰囲気のコで笑顔がとても可愛らしいコだった。

    2006-01-07 18:23:00
  • 17:

    あゆみ

    これほどに真麻に似てるコがいるもんなのか‥と私は思った
    。声も仕草も何もかもが、真麻にそっくりであの甘い顔立ちも昔と変わっていなかった。
    まるで真麻と話しているようでどことなく嬉しかった。

    2006-01-07 18:28:00
  • 18:

    あゆみ



    あの頃に戻りたい…   
    あの時、アンタがけぇへんかったら…
    返してよ‥返してって!‥

    2006-01-07 18:31:00
  • 19:

    あゆみ

    私はひそかに叶が真麻ではないのかと思っていた。
    何でそう思ったかというとそれから後、店以外で私達は4人で一緒にご飯を食べに行ったりして仲良くなっていた。
    そんなある日、叶がいきなり私に「あゆちゃん達あんな叶、実は16歳やねん。で、マイコは17歳。嘘ついててゴメン?」と言われた。
    私はポカーンとして真麻の事が頭に浮かんだ。
    もしこれが真麻だとしたらこのコは私の事に気付いていない。思い切って聞いてみようと思ったが私にそんな勇気はなかった。

    2006-01-07 19:37:00
  • 20:

    あゆみ

    「あ、…あっ?そぅなんや…なんか若いなぁ思てたわ!」ととっさに言った。
    優には事情を全部話していたから優も動揺を隠しきれずにオドオドしていた。
    それから私達はびくドンで食事を終えて、4人でミナミをブラブラ歩いていた。叶達は「今日のハンバーグいつもより柔らかかったな!」と他愛もない会話をしていた。私は叶の年令が16歳と聞いてから頭の中がグルグルと回りいろいろな事を考えていた。

    2006-01-07 19:46:00
  • 21:

    あゆみ

    「なぁ!あゆちゃん?どう思う?」と聞かれ、全くそれまでの話を聞いていなかったが、「えっ?あ、あ〜うん!あゆみもぉ!?」と適当に返した。叶は「やんな?」と無邪気に笑った。それから私らは飲みに行く事になった。

    2006-01-07 19:51:00
  • 22:

    あゆみ

    マイコがいきなり、「あ〜!それやったらごめん?うち、ちょっとこれから行かなあかんとこあるんやわ」と言って抜けてしまった。優も私に気を使ってなのか「あたし、犬ほったらかしやねん。今頃えさくれ言うて泣いてるわ?」ってそそくさと帰ってしまった。

    2006-01-07 19:56:00
  • 23:

    あゆみ

    そんな優の気遣いをおせっかいに思い、苛立ちを感じていた。叶が「ほなあゆちゃんパーッと行こうや?叶おごるわ?」「えぇよそんなん!私だすから」

    2006-01-07 19:59:00
  • 24:

    あゆみ

    叶に連れられてあたしは始めてホストクラブに行った。白い大きなドアをあけると大音量でトランスが流れている。一人のホストが「いらっしゃいませ〜!!お2人様ご来店でぇ〜す!」と叫び後に続いて他の従業員も「いらっしゃいませ〜!」と後に続いた。

    2006-01-07 20:05:00
  • 25:

    あゆみ

    叶はここの常連らしく従業員のコと何か親しくはなしていた。席に案内され私達が待っていると2人のホストが席についた。「はじめまして〜涼です?」「慶太です?」「あゆみで〜す?」

    2006-01-07 21:13:00
  • 26:

    あゆみ

    叶の言葉が忘れられず中に入ってからもいろいろと考えてしまい明らかにいつもの私ではなかったが何事もないかのように平常を装っていた。それから涼と慶太は何か話しかけてきたが愛想笑いで返し話の内容も全くといっていいほど覚えていない。

    2006-01-08 22:12:00
  • 27:

    あゆみ

    「あ!自分あゆみちゃんやんな?こないだはありがとうな?」「うん。こちらこそ!楽しかったわ?」「う〜ん?なんかごっつ考え事してたみたいやけど‥」「えっ?‥いや、別にそんな事ないで?」「なんや図星やな??ま俺でよかったら何でも話聞くし連絡しといでや」そう言って連絡先の書かれた名刺を渡された。

    2006-01-08 22:44:00
  • 28:

    あゆみ

    「ほな俺今から同伴やからまた今度なぁ?」そう言って涼は小走りでどっかへ行ってしまった。あの日叶と初めて涼と会った時は叶の事で頭がいっぱいでまともに話もしていなかったけど実際こうやってまともに話すと涼の人をひきつけるようなオーラの様なものはすごいなぁと思った。

    2006-01-08 22:53:00
  • 29:

    あゆみ

    後から知った事だが涼は店のナンバー1、若いながらミナミでは結構有名なホストだった。実際話してその理由はなんとなくわかった気がした。下のコからは「涼さん」と慕われひそかに涼が働いている店のコ以外にほかの店のコたちからも憧れられていたそうだ。

    2006-01-08 23:01:00
  • 30:

    あゆみ

    そんな事なんてもちろん知らず私は特に連絡をする事もせず名刺も財布の中にしまったままだった。1ヵ月ぐらいたってからだったかまた涼の店に行く機会があった。叶がどうしても買い物に付き合ってほしいと言うので、何で私なんやろ?とか思いながらもちょうど叶と休みが重なったので叶の買い物に付き合う事にした。

    2006-01-08 23:23:00
  • 31:

    あゆみ

    「あゆちゃんせっかくの休み叶のわがままで付き合わしてゴメン?」「ええやん気にしなって?あゆみも見たいもんあるし?」



    「あゆちゃんコレ見てぇ〜かわいくない?」叶が指さしたものはシルバーのペアリングだった。「可愛いやん?あゆみに買ってくれるん??笑」 「アハハ?実は叶、渡したい人おるねん…」少し照れながら叶がいった。「へぇ〜?」興味本位で誰なのか聞きたがったがそこはあえて、そっとしておいてあげた。

    2006-01-08 23:38:00
  • 32:

    あゆみ

    その夜、私と叶は涼の店に飲みに行くとこになった。涼に会うのは久しぶりだったのでなにか変に緊張してしまっていた。いつもは弱いしあまり飲まない私だがこの日はなぜか酒がすすみ酔いも回ってきていた。

    2006-01-09 03:19:00
  • 33:

    名無しさん

    読んでるで〜
    楽しみにしてるから完結してな♪

    2006-01-09 18:52:00
  • 34:

    あゆみ

    35さん有難うございます?今から更新します?

    2006-01-10 00:34:00
  • 35:

    あゆみ

    〜♪〜♪〜
    私の携帯が鳴った。メールや。アドレスで名前が表示されていない…
    「誰や‥またかな?」
    そう思いながらメールを見た…。「この後ひま???」……………………え?

    2006-01-10 00:55:00
  • 36:

    あゆみ

    横にいる涼が明らかにこっちを見ながらニヤニヤしている。
    涼か?誰か思た……………え?…待って?…
    なんでアドレス知ってるんやろ。一回も連絡してないはずやのに‥‥
    「てかなんでぁゆみのアドレス知ってるん??」って返したらすぐ返事がきた。「あゆちゃんこの後ひま?って?」「あゆみ仕事。」「ほな2時間でぇぇから付き合ってぇや?」そう言われて断りきれずOKした。

    2006-01-10 01:13:00
  • 37:

    名無しさん

    2006-01-10 01:16:00
  • 38:

    あゆみ

    結局その日は叶とラストまでいた。私も叶も結構飲んだので二人とも酔っていた。会計をすませているとき伝票の隅っこに涼が「カナと別れたら連絡してきて」と書いたのを見せてきた。軽くうなずいて、お釣りを受け取って叶と店を出た。涼も見送りに出て「またあとでな」と口パクで言ったのがわかった。私もニコッと笑って返した。

    2006-01-10 01:26:00
  • 39:

    あゆみ

    ひっかけで叶と別れた。 私は涼に叶と別れた事と居場所をメールで伝えた。涼からすぐ返事がきた。
    「俺も送り出し終わったとこ?着替えてすぐ行くからちょい待ってて?」との事だった。5分ぐらいで涼はきた。走ってきたのか息が切れていてセットしていた髪の毛もぺたんこになっているのを見て思わず笑ってしまった。

    2006-01-10 01:35:00
  • 40:

    あゆみ

    「何笑ってんねぇん?」
    涼に軽く頭をポンっと叩かれてお互い笑った。
    「とりあえず腹へったぁ?びくドンでも行こやぁ」と涼が言ったのでびくドンに入る事になった。私はずっと涼に聞きたかった事を聞いた。
    「涼さぁ何であゆみのアドレス知ったん?」そしたら涼は「あゆちゃんがトイレ行った時携帯忘れてったやん?MENU、0で見てもぅた」…

    2006-01-10 01:42:00
  • 41:

    あゆみ

    「そういう事ね?」男前で見た目はクールな涼やけど笑うと子供みたいでチラッと見える八重歯が可愛かった。「てかあゆちゃんて堅苦しくない?あゆみでいいで?」そう言うと嬉しそうにまた可愛らしい笑顔で「あゆみな?」と言った。そんな会話をしていると私はふと周りで涼の事らしき話をしてるのが聞こえた。

    2006-01-10 01:49:00
  • 42:

    あゆみ

    「なぁ?あれ涼って人じゃない?」「あ本間や実物のがかっこいいな?」そんな話し声が聞こえた。涼は確かにかっこいい!でも私は涼が有名なホストだとは知らなかったので正直、かなりびっくりした。涼もたぶん聞こえていたと思うが聞こえないフリで黙々とハンバーグを食べていた。

    2006-01-10 01:54:00
  • 43:

    あゆみ

    39さんありがとうございます?エラーが出るのでまた明日更新します?

    2006-01-10 01:58:00
  • 44:

    あゆみ

    「てかさぁ叶とあゆみって何げに姉妹みたい」
    涼がふとつぶやいた。
    え…?私もそう思う…。 「えっ‥?そ、そぅかな?初めてゆわれた‥かも。?」なぜか叶の事を言われると動揺してしまう私がいた。

    2006-01-10 18:10:00
  • 45:

    あゆみ

    私はもしかしてこの時から涼に少し気があったのかもしれない。
    でもこの時から涼の悪い噂も前に少し耳にしていた。でも今こうして目の前で、ハンバーグをほおばりながらニコニコ笑う涼の悪い噂なんてまったく信じていなかったし信じる事もできなかった。

    2006-01-10 18:17:00
  • 46:

    あゆみ

    その日はなにもなく本当に2時間ぐらいたって涼とは別れた。それから私はいったん家に帰りシャワーをあびて仕事に出る準備をした。涼のあの一言が耳に残る…「叶とあゆみって何げに姉妹みたい」……………

    2006-01-10 23:34:00
  • 47:

    あゆみ

    「叶」って名前自体が本当の本名なのかもわからない以上、「叶」が「真麻」ではないという確信もない。
    それに私も叶に生い立ちなんかを聞く勇気もないし。…
    もし叶が真麻だったとしても本当の事は黙っておいて今まで通り「叶」と「あゆちゃん」の関係でいた方がいいのか‥
    そこまで考えてしまっていた。

    2006-01-10 23:41:00
  • 48:

    あゆみ

    もし真麻だったとしたら‥今まで通り、友達ぢゃなく妹として‥真麻が私の事を受け入れるか‥。
    真麻も私の事をよくは思っていないはず‥。多分‥
    もちろん私も。…
    真麻なんて生まれてこなければいいのにと何度思ったか‥

    2006-01-11 00:22:00
  • 49:

    あゆみ

    真麻はいつも白やピンクのフリルのついたような服。髪は巻いてもらってリボンなんかも付いちゃってる。真麻が欲しがるものは何かと理由をつけては買い与え、甘やかして育てた。その割に私はフリルのついた服など一度も着た事がない。もちろん髪を巻いてもらったりリボンなんかありえない。私は捨て子ではないのかとか本気で思った事もあった。

    2006-01-11 00:35:00
  • 50:

    あゆみ

    私の働いてる店ではホストがよく営業をしに来る。
    今日も来た。
    しょっちゅうある事だから別に何とも思わないし
    来たからと行って何もない。
    でも今日は違った。その営業に来たホストは涼だった。営業といっても涼はそんな事しなくてもお客さんはいるはず。ただ涼は気晴らしのため、店も暇だったからちょっと抜けてきと下の子を連れて来たらしい。

    2006-01-11 20:44:00
  • 51:

    あゆみ

    訂正※
    52下から二番目
    抜けてきと→抜けてきて

    2006-01-11 20:48:00
  • 52:

    あゆみ

    涼には店の事を少し話していたが店の場所や名前までは話していなかった。
    「いらっしゃいま‥」
    涼の顔を見た瞬間びっくりしてしばらく止まってしまった。
    でも涼の方はもっとびっくりしてる様だった。
    とりあえず私は涼の席についた。

    2006-01-11 20:57:00
  • 53:

    あゆみ

    「初めましてぇ〜?あゆみです。お席失礼してもよろしいですかぁ??」
    涼の前であってもここはキャバ嬢あゆみになる。
    ヘルプにはいつも通り優がついた。
    優と涼は初対面。私は優に涼の事を少し話した事があったので優も涼の事を知っていた。

    2006-01-11 21:11:00
  • 54:

    あゆみ

    営業に来たはずだったが涼の店の下の子らも忘れたように楽しく飲み騒いでいた。
    しばらくして涼達は仕事があるからといって1時間程で帰ったが私と優は「店が早く終わったらお返しに涼の店行く」と約束した。

    2006-01-11 21:20:00
  • 55:

    あゆみ

    案の定、店も早く終わったので約束した通り涼の店に優と2人で飲みに行った。
    下について涼に連絡するとすぐ降りてきてくれた。
    涼は客が被っていたが私と優の席にほとんどついてくれていた。優はヘルプについた「裕也」が気にいった様だった。

    2006-01-11 21:25:00
  • 56:

    あゆみ

    それから私達はよく仕事が早く終われば涼の店に飲みに行き、私は涼で優は裕也を指名した。
    でも涼はだんだん友営だったのに色をかけられてると思えてきた。
    私は色なんて求めてない。いらない。
    普通に楽しく飲みにいけたら満足だから。

    2006-01-11 21:36:00
  • 57:

    あゆみ

    「あゆみと会えて本間良かったわぁ〜」       「俺最近あゆみに見とれてまうねん‥」      


    「涼、なんの色なん?あゆみに色とかやめてや」
    「色ちゃうやんけな。俺が客に色かけへんって言うたら嘘になるけど‥ほんま色とかお前にはかけへん」

    2006-01-12 23:01:00
  • 58:

    あゆみ

    あゆみには色信じて本気にして喜んでる客の気がわからん。
    「今言うた言葉がもし本気で言うてくれたとしても、この場所でスーツ着てる涼と飲んでる以上信じる事は無理な話やで?」
    涼が嫌な気持ちにならないようニッコリして軽く言った。「‥‥‥せやな。そらそうやわ?」涼はなにか一瞬ためらった様に考えこんでこう言った。

    2006-01-12 23:10:00
  • 59:

    あゆみ

    涼もたまには私の店に飲みに来てくれた。
    店の女の子達は、涼がミナミで売れていて有名だからか涼の事を全員知っていて涼が店に来るとみんなが席につきたがった。
    女の子はみんな涼に連絡してもらおうと必死。
    涼はいつもラストまではいないが長い時は結構いる。
    この日は店終わったら飯行こ?と涼に誘われていたので行く事にした。

    2006-01-12 23:21:00
  • 60:

    あゆみ

    店が終わって私は着替え、化粧を直し髪も巻き直して涼と待ち合わせしていたTSUTAYA前まで行った。
    2分ぐらいですぐ涼がきていつものびくドンに入った。
    なぜか私は緊張していた。
    涼に初めて緊張したかもしれない。

    2006-01-12 23:26:00
  • 61:

    あゆみ

    自分がいつもとなんか違うのはわかった。
    涼は今日もハンバーグ。
    私も涼と同じハンバーグを食べて、びくドンを出た。
    涼がゲーセン行こや?と言うので商店街にあるゲーセンに行ってプリクラを撮った。

    2006-01-14 12:19:00
  • 62:

    あゆみ

    出てきたプリクラを見て、私はびっくりした。
    涼がした落書きには「あゆみ、好きやから付き合って?」…
    私はびっくりしすぎて「え゙〜?」と言ってしまった。涼の方を見ると涼は顔を横に反らした…。
    どんな告り方ヤネン…
    涼は「次あゆみが返事書いて?」と笑顔で言った。

    2006-01-14 12:25:00
  • 63:

    あゆみ

    私の返事は決まっていた。もちろん「No」。
    涼の事は好きだったかもしれない。
    でも売れっ子ホストの彼女なんて私には無理。
    嫉妬と不安で「中村あゆみ」じゃいられなくなると思ったから…

    2006-01-14 12:29:00
  • 64:

    あゆみ

    私はこう書いた…。
    「涼とは客の関係でいたい」と‥
    出てきたそのプリクラを見た涼はその理由がわかったように「待っとけよ?」と言った。
    その言葉の意味はわからなかったが、涼が「ぬいぐるみとったるわ」と私の手をひっぱるのでウキウキしながらついてった。

    2006-01-14 12:34:00
  • 65:

    あゆみ

    涼はミッキーとミニーのぬいぐるみをとった。
    ミニーを私にくれて「ミッキーは俺の?」と頭に乗せて無邪気な笑顔でそう言った。
    それから「なんもせぇへんから俺んちおいでや?」って涼に言われ、起きっぱで私は眠かったから「いいけどすぐ帰るな」と言った。

    2006-01-14 12:42:00
  • 66:

    ととサマ

    読んでます★がんばれぇ★

    2006-01-14 12:48:00
  • 67:

    あゆみ

    涼の家は一人暮らしでミナミからタクシーで5、6分ぐらいで着いた。
    さすが売れっ子?か?なり広めの新しいマンションで綺麗なとこだった。
    「ベッドでも座っとき?あ、暑かったら脱いどってもえぇで??」
    「?……………」

    2006-01-14 12:48:00
  • 68:

    あゆみ

    ととサマ?有難うございますm(__)m頑張りますね?へたですが完結まで頑張るので読んでやってください?

    2006-01-14 12:50:00
  • 69:

    あゆみ

    「アハハ?あゆみのその顔かなり好きやって?」
    「はぁ?涼‥キモィで??」
    「男前やんけ〜!」
    自身過剰でムカつくけど何か憎めない涼がやっぱりこの時から好きだったに違いない…
    私は涼に真麻の事で聞きたい事があった。

    2006-01-14 12:55:00
  • 70:

    あゆみ

    訂正※
    71下から二段目
    真麻→叶

    2006-01-14 13:03:00
  • 71:

    あゆみ

    叶も実は涼口座。
    私は涼に「なぁ涼、叶ってさぁいつから店きてるん?」
    「もぅ半年ぐらい来てるて。」
    「ふ〜ん。」
    「なんか人探ししてるみたいやで」

    2006-01-14 14:11:00
  • 72:

    あゆみ

    人探し?…叶が…?!
    「そうなんや?私もしよかな…人探し?」
    「俺が叶と初めて会った時な、あいつ泣いててん。3日ぐらいご飯食べてなかったらしいから、顔もやつれてボロボロやった…」
    それから涼は真面目な顔でゆっくり話しだした。
    「叶、ごっつわがままやろ??昔から甘やかされてばっかやったって自分でもゆうとったわ。」

    2006-01-14 14:23:00
  • 73:

    あゆみ

    「俺、叶となんか共感できるとこあったなぁ。」
    私は涼の真剣な目を見て聞いていた。
    「叶の事こんな喋っていいかわからんけど、あゆみがお姉ちゃんみたいな存在ゆうとったから叶から聞いたらその時は黙って聞いたってな」
    「わかった。」

    2006-01-14 14:39:00
  • 74:

    あゆみ

    「叶、姉ちゃんいてんねんて。でも長い事会ってへんらしくてな、一緒に住んでた時はどうでもいい存在やってんて。でも、今会いたくて探し中らしい。」
    「…そぅなんや…」
    「でな、なんで泣いてたか俺聞いてん。叶から言うてきてんけどな?おかんが亡くなった…ってそう言うてた。ほんまおかんっ子やったらしいわ」

    2006-01-14 14:46:00
  • 75:

    あゆみ

    「俺がミナミ歩いてたら前から服もボロボロで泣いて顔もグチャグチャできたならしい子が歩いてきてんやん。
    そいつを見る周りの目を本間冷たいし二度見とかされとった。
    顔は泣いてたし可愛いとかわからんかったけど俺は、気付いたら叶の手をひっぱって陰に連れていこうとしてた。
    叶は必死に抵抗しとったけど?

    2006-01-14 14:52:00
  • 76:

    あゆみ

    それで無理矢理店に連れていったと…家で寝かしたと‥涼は話した。
    「叶な、こんな店くんの初めてやってんやろな。なんか勘違いしたみたい?俺、腕かまれそうなったわ?
    ほんで俺が話聞いたる言うてとりあえず落ち着かしたらしばらくして叶、店の中でワンワン泣きだしてな?他のやつの客に俺が泣かした思われて散々やったわ」

    2006-01-14 14:57:00
  • 77:

    あゆみ

    叶は泣き叫んで大変やったらしい‥
    それで、母の死を涼に告げてミナミを歩いていた理由も全部話してくれたと涼から聞いた。
    叶は人なつこくよく笑う子だけど涼から話を聞いて叶の違う一面も知った。

    2006-01-14 15:02:00
  • 78:

    あゆみ

    それからのち、叶はキャバで働きだしたという。
    「最初夜の世界を何も知らん叶には酷や思たけど、叶なりに叶で頑張った思う」と涼が言っていた。
    今のホスクラは身分証明とかが厳しくて未成年はなかなか入れないけど少し前までは身分証明なんていらなかったし結構未成年の客もいたから叶も私も入っていた。

    2006-01-14 22:02:00
  • 79:

    あゆみ

    私は涼は叶に気があるんじゃないかと思った。
    私はそう思ったからか何か涼といたくなくなって、
    「今日はもう帰るわな」と言って帰った。
    帰りぎわも叶の事や涼の事を考えていた。
    同時に真麻に対する想いが強くなった気がした。

    2006-01-14 22:11:00
  • 80:

    あゆみ

    涼の言ってた叶の「姉ちゃん」ってあたし…?
    あたしの妹‥‥‥?
    なんで今さらあたしを探すん?あたしはどうでもいい存在やったんやろ‥!?
    叶に会いたい。…真麻に会いたい。
    気付くと私の目からは涙が流れおちていた。私の手は携帯を握りしめていて叶に電話をかけていた。

    2006-01-14 22:16:00
  • 81:

    あゆみ

    プルルルル…プルルルル…プルルルル 「はい。もしもし??」
    「………………」
    叶の声を聞いた瞬間なにも喋れなくなってしまった。「もしもし!?あゆちゃんどした??」
    叶は何も喋らない私にびっくりしたのか焦ったように聞き返す。私は泣いているのをこらえて叶に話した。「叶‥‥今から会えへんカナ‥?」
    「今から?!え??いいけど‥?てか、あゆちゃん何かあったん?」

    2006-01-14 22:24:00
  • 82:

    あゆみ

    「TSUTAYAの前で待ってるから‥」そう言って一方的に切ってしまった。
    叶は何か喋っていたが聞こえなかった。
    「あゆちゃぁ〜ん?」
    叶は私に何か大変な事があったのかと思ったらしく、すっぴんに近い顔でスエット姿できた。
    叶の姿を見た瞬間また思わず涙がこぼれそうで必死にこらえ笑顔を作った。

    2006-01-14 22:29:00
  • 83:

    あゆみ

    ハァハァ…と叶は息をきらしていた。
    「あゆちゃん、叶でいいなら聞くから話して??とりあえず落ち着いたとこ行こっか。」と言ってスタバに行く事になった。
    歩いてる間も私は叶の顔を見れなかった。
    叶は必死で話を続けようとしていたがそんな叶の話は私の耳には入っていなかった。

    2006-01-14 22:36:00
  • 84:

    あゆみ

    スタバについて叶がコーヒーを頼んた。
    「なにがあったん??」
    やさしい顔で叶が私にそう聞いた。
    「叶の事、涼に聞いてん‥。あゆみ、涼から聞いた事叶にはゆったらあかんと思ったけど、これだけは言うとかなあかん思ってんやん。だからよう聞いてな?」

    2006-01-14 22:40:00
  • 85:

    あゆみ

    「叶、お姉ちゃんの事探してるんやって?あゆみもな実は妹とおかん探してんねん。」
    叶は「うんうん」とうなずきながら聞いてくれていた。「あゆみの親な小さい時、妹ばっか可愛がってあゆみなんかほったらかし。それから家庭の事情であゆみのおかん、妹だけ連れて家でてってもうた」
    叶は、下をむいて聞いていた。
    「あゆみは残されてな、病気がちになったおとんと二人きりになっておとんは入院して、しゃあなし、祖父母にひきとられてん」

    2006-01-14 22:45:00
  • 86:

    あゆみ

    「じぃちゃんもばぁちゃんも何で真麻じゃなくてあゆみを引きとらなあかんねんって思ったやろなぁ〜。
    じぃちゃんばぁちゃんにはこんな大きくしてもらって感謝してるで?
    でもあゆみはもうあの家におったらあかんと思ってん。…おとんもまだ入院してるし、あゆみを捨てたおかんでもあゆみのたった一人のおかんやし妹も。だからあゆみ…………」私はそう真麻に話ながら泣いてしまっていた。

    2006-01-15 11:01:00
  • 87:

    あゆみ

    「もういい!あゆ姉…‥」
    叶はやっぱり真麻だった。私の口から真麻という名前が出た時、叶は顔をあげた。叶の目からも大粒の涙が流れ、私が
    「真麻…元気にしとった?」と叶に問いかけた。
    「元気にしとったよ‥。本間にあゆ姉なん‥?なぁ叶の事憎いやろ?叶みたいな妹あゆ姉にはもったいない。あゆ姉ごめんな…?」

    2006-01-15 11:09:00
  • 88:

    あゆみ

    「もう叶はやめやで‥真麻。つらかった事、あゆみが全部聞くから‥」
    そういって真麻は母の事を話しだした。
    「おかんはな、真麻がおったら何もいらん。ゆうて、あゆ姉置いて出ていくような最低なおかんやけど本間は、あゆ姉の事心配でしゃあなかったんやで。
    それからおかん再婚した。真麻に妹か出来た。おかんは「あゆみ」ってつけたんやで?」

    2006-01-15 11:19:00
  • 89:

    あゆみ

    ※訂正
    90>>下から3段目
    妹か→妹が

    2006-01-15 11:21:00
  • 90:

    あゆみ

    私は、真麻の話にびっくりした。あのおかんが…。あゆみを??‥‥
    それから叶は、また話をしはじめた。
    「あゆみ、元気やろか?大きなったやろなぁ!
    がおかんの口癖でな、そのおかんもこないだ死んだ…」

    2006-01-15 11:26:00
  • 91:

    あゆみ

    「死ぬ直前まで、あゆ姉の事心配しとった…。
    真麻な中学の時一回聞いた事あんねん。
    何でそこまであゆ姉を思う気持ちがあるんやったら何であゆ姉を置いてきたん?って。
    おかんなんてゆったと思う??」

    2006-01-15 11:31:00
  • 92:

    あゆみ

    「病気のせいでだんだん弱っていくおかんは本間見てられへんかった…。
    末期やったから…入院してからは長くなかった。
    でもな、入院中もおかんは(あゆみ、あゆみ)ってあゆ姉の事言ってた。
    息引き取る直前にな、(おかんはあゆみを捨てた。最低なおかんやけど、あゆみの事一日たりとも忘れた事はなかったよ…。あゆみごめん。真麻ごめん。お母さんもうあかんわ。バチあたってもうたかな…)ゆうた…。

    2006-01-15 11:49:00
  • 93:

    あゆみ

    「(おかん!何ゆうてんねん!あゆ姉に謝りや!そんなんで死んでいいと思ってんのか!)って息もしてないおかんに怒って泣き叫んでもた。
    それからな、中学んとき聞いたおかんの言葉の意味がやっとわかった。」
    そう言いながら叶はとめどなく流れる涙をぬぐいながら話してくれた。
    私も泣いて顔がグチャグチャになるまで泣き崩れた。

    2006-01-15 11:54:00
  • 94:

    あゆみ

    おかんはあほや‥
    本間はあゆみなんかどうでもよかったくせに。…
    何で死ぬねん‥おかんなんか、大っ嫌いや…
    あゆみだって本間はおかんにもおとんにも可愛がってもらいたかった…
    あゆみの事ほったおかんやけど、本間はあゆみもおかんの事心配でずっと気になって、あゆみも忘れたことなんかなかった。…

    2006-01-16 21:31:00
  • 95:

    あゆみ

    こうして私達は空白の姉妹の時間を埋めるため真麻が私の家に越してきて二人で住む事になった。
    二人で涼の店に飲みに行く事もあった。
    お互い働いてる店は違ったが私と真麻はよく話しよく笑った。
    誰が見ても仲のいい姉妹。私はうれしかった。

    2006-01-16 21:57:00
  • 96:

    あゆみ

    あゆみも真麻も涼口座。
    真麻が涼の事をどう思ってるかはわからなかったが
    私は涼が好きだった。
    真麻に私に笑いかけてくれるあの笑顔を見せると私は少しムッとしてしまう。
    一度涼の事をふったのに…こんな自分が大嫌い。

    2006-01-17 13:19:00
  • 97:

    あゆみ

    涼には私達が姉妹だった事は言ったが一緒に暮らしている事は言ってなかった。別に隠していたわけじゃない。
    ただ単純に言わなくていいと思った。
    客とホストという関係以上ならないと思ったから。
    あいかわらず涼は店がおわれば私をアフターで誘う。涼いわくアフターではなく遊びらしい…。

    2006-01-17 14:33:00
  • 98:

    あゆみ

    私もこの頃、嬉しい事に店ではナンバー1に入った。
    ピン客は大手会社の社長。店からの優遇もよくきくし、新人の頃に比べて給料なんて何倍もの。
    真麻との二人暮しもうまくいっていて毎日が充実していた。

    2006-01-17 19:04:00
  • 99:

    あゆみ

    そんな私の幸せな何ヵ月は音をたてて一気にくずれていく事なんて私はもちろん知らなかった。
    天国と地獄を味わった様な気がした。
    戻りたいあの頃に…

    2006-01-17 19:08:00
  • 100:

    あゆみ

    涼からアフターの誘いがあれば私は用事がない限り、断らない。
    とは言っても私も夜で生きてるしいつどこで誰に見られるかわからない。
    涼も私もサイトで叩かれるような事はしない。

    2006-01-17 19:13:00
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