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♀witch★trial♀

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  • 1:

    2k◆MlnynHP556

    物語の中に、気分を害するようなシーンも含まれますので、そういった話が苦手な方などはご遠慮下さい

    2007-05-15 18:36:00
  • 2:

    2k◆MlnynHP556

    あぁ・・・やってしまった・・・。
    何を言っている。やってしまったのではない。君は やってあげた のだよ。
    ・・・やって・・あげた・・?  そう。それが君の役目、君に与えられた力。私に与えられた力・・・。

    2007-05-15 18:41:00
  • 3:

    2k◆MlnynHP556

    第1章 カリスマ
    昨夜未明、全国で、同時刻による集団飛び降り自殺が行われました。
    場所は47都道府県庁で、自殺者は皆二十歳前後の男女だという事で、警察はこれを集団テロとして受け止める方針で捜査しています。なお、都庁から飛び降りたとみられるのは、アーシュ事務所所属のモデルとして活躍していたSETSUこと、 三浦 瀬都さん(20)と思われ、若者のカリスマであった彼女のファンが事務所に殺到している模様です・・・

    2007-05-15 18:44:00
  • 4:

    2k◆MlnynHP556



    彼女が死んだ

    2007-05-15 18:48:00
  • 5:

    2k◆MlnynHP556

    目の前が真っ暗になっていく。自分が分からなくなりそうだ。なぜ?どうして瀬都が?
    昨日の夜、ここから出て行った彼女はいつもと変わらなかった。
    ねぇ、瀬都?どうして?

    2007-05-15 18:56:00
  • 6:

    2k◆MlnynHP556

    ----ヴーッヴーッ----

    テーブルの上に無造作に置かれた携帯がさっきから鳴り止まない。きっと瀬都の死を知った奴らが俺を心配しているのだろう。

    2007-05-15 19:02:00
  • 7:

    2k◆MlnynHP556

    彼女が自殺なんて・・。
    全国の都道府県庁47箇所による集団自殺。どう考えたって異常だ。
    この裏にはきっとなにかが・・・瀬都は巻き込まれたんだ・・・。

    2007-05-15 19:05:00
  • 8:

    2k◆MlnynHP556

    カンカンカンカンッ  ドンドン!ドンドン!

    『おい!柳!いるんだろ!?開けろ!!』
    けたたましくドアを叩くその人物の声で、誰かを認識しゆっくりとドアを開けた。

    2007-05-15 19:08:00
  • 9:

    2k◆MlnynHP556

    『なんだよ・・・啓。』

    ケイは小さい頃からの連れで、俺の全てを知っているに等しい程身近な存在だ。
    もちろん俺と瀬都の事も知っている。きっとニュースを見て飛んできたんだろう。

    2007-05-15 19:10:00
  • 10:

    2k◆MlnynHP556

    『なんだよじゃねーよ!お前ニュース・・『見たよ。』』
    啓の言葉をさえぎるように俺は答えた。
    『ならなんでそんなに落ち着いてられんだよ!瀬都が死んだんだぞ!』
    『・・・。』
    『おい!なんとか言え『落ち着いてなんかねーよ!!』』

    2007-05-15 19:14:00
  • 11:

    2k◆MlnynHP556

    俺が再び啓の言葉をさえぎって怒鳴るのを見て、彼は全てを理解したように静止した。

    どれくらい時間が過ぎただろう。
    俺と啓はただ黙って部屋の中で二人座っていた。

    2007-05-15 19:16:00
  • 12:

    2k◆MlnynHP556

    俺の頭の中はさっきから同じことばかりがぐるぐる回っている。瀬都は巻き込まれたんだ。一体何に・・・。どうして・・・。
    俺の隣でボーっとテーブルの上の灰皿を見つめている啓に、意を決して話しかけた。
    『なぁ、おかしいと思わないか?』

    啓は一瞬ビクッと肩を動かしたが、すぐにこちらに振り向いて言った。

    2007-05-15 19:23:00
  • 13:

    2k◆MlnynHP556



    『俺もそう感じてたとこ・・・。』

    2007-05-15 19:26:00
  • 14:

    2k◆MlnynHP556

    夜7時。

    瀬都の事を知った仲間達が続々と俺らの元に集まってきた。 俺は繁華街から少し外れた路地にある地下のクラブを経営していて、兼 自宅にもなっている。
    親父が死んだ時に俺に残されたものはこのクラブだけだった。 だから俺はここに住み、クラブを経営して暮らしている。

    2007-05-15 19:29:00
  • 15:

    2k◆MlnynHP556

    瀬都に出会ったのもここ。
    1年前、いつもの様に酒と爆音でハッチャける奴らにまぎれて、無表情でたたずむ彼女を見つけた。
    その寂しげな顔に魅せられて、俺はいつの間にか話しかけていたんだ。

    2007-05-15 19:31:00
  • 16:

    2k◆MlnynHP556

    瀬都はあまり自分の事は話さなかった。
    けど、俺らはお互いを必要とするようになり、いつしかここに一緒に暮らすようになっていた。
    学校へも行っていない彼女は仕事を探していて、俺は彼女のカリスマ性を信じて知り合いのスカウトに紹介した。
    デビューした彼女は瞬く間にそのカリスマ性を発揮しトップモデルとして揺るがぬ人気を手に入れた。

    2007-05-15 19:35:00
  • 17:

    2k◆MlnynHP556

    けれどいつしか彼女はあまり笑わなくなった。



    そして・・・・彼女は死んだ。

    2007-05-15 19:37:00
  • 18:

    2k◆MlnynHP556

    デビュー前から、このクラブで瀬都と出会った奴等はみな、若者のカリスマとなった後でもいつも変わらず迎え入れた。

    そいつ等が今ここに集まったのだ。
    皆でただ何をするわけでもなく、何を話すわけでもなく、ただそこにいた。

    2007-05-15 19:39:00
  • 19:

    2k◆MlnynHP556

    そして俺はステージにあがり、マイクを手に取った。
    『さっき速報で入ったニュース見た奴いるか?それによると、集団自殺した47人中瀬都を抜いた46人は全員、熱狂的なSETSUのファンだったらしい。警察は瀬都がこのテロとも呼べる集団自殺を考案し、実行した首謀者としている・・・なぁ・・・お前らならわかるよな・・・瀬都は・・・瀬都はそんなやつじゃねー!!!!』

    ガンッッ!!

    2007-05-15 19:47:00
  • 20:

    2k◆MlnynHP556

    思いっきり床に投げつけたマイクがコロコロと転がった。フロアにいる全員が同じ気持ちだった。
    そしてみんなで瀬都に黙祷を捧げ、夜が明けるまで彼女が好きだった曲を流し続けた。

    2007-05-15 19:48:00
  • 21:

    2k◆MlnynHP556


    -------------------

    瀬都の死から2週間がたっていた。
    俺は何も出来ずにいた。彼女の不可解な死の全貌を知りたいのに、俺には何もすることが出来ない。

    2007-05-15 19:50:00
  • 22:

    2k◆MlnynHP556




    世間ではあの集団自殺を皮切りに、連続異常殺人が起きている。

    2007-05-15 19:58:00
  • 23:

    2k◆MlnynHP556

    それらの現場には必ず、死体の上に【絵】が置かれていたという。
    テレビの報道では、その【絵】はまるで、何かオカルト的な残虐な死体の絵で、そしてそれが置かれた死体は、その絵そっくりに仕立て上げられていたという。

    2007-05-15 21:42:00
  • 24:

    2k◆MlnynHP556


    第一の死体

    全身に鏡の破片が刺さっており、体の中には内臓はおろか、一滴の血液も残っていなかった。

    2007-05-15 21:45:00
  • 25:

    2k◆MlnynHP556

    第二の死体

    椅子に括り付けられ座った状態で発見されたそれは、強制器具で口が裂けるほど開かれそこに矢が放たれていた。その矢は先端がダイヤほどの鉱物で出来ており、後頭部をなんなく打ち抜いていた。

    2007-05-15 21:47:00
  • 26:

    2k◆MlnynHP556

    そして第三の死体

    一見、普通の焼死体におもわれたが検死の結果不可解な事実が浮き上がった。その死体は体の内部から燃え上がったというのだ。
    死の直前に体内に大量の油を投与され、体の中から燃やされたのだ。

    2007-05-15 21:50:00
  • 27:

    2k◆MlnynHP556

    瀬都が死んだ時、瀬都の服から見たこともない紋章のようなマークの絵が描かれている紙が発見された事から、この全ての殺人が関連づいていることは一目瞭然だった。

    2007-05-15 21:53:00
  • 28:

    2k◆MlnynHP556

    たった二週間の間に、まるで全てをあざ笑うかのように繰り返される異常犯罪。
    専門家や警察でさえ何も出来ずにいる中、俺に出来る事なんてあるはずもなかった。しかしそんな時、俺の元にまるで犯人からの冷やかしとも思えるメッセージが提示される事となる。


    その時の俺には、この一連の事件の結末など想定できるはずもなかった。

    2007-05-15 21:56:00
  • 29:

    2k◆MlnynHP556



    --------------------------

    2007-05-16 15:10:00
  • 30:

    2k◆MlnynHP556

    第二章 樹海

    啓と二人で、死体の上に置かれていた絵について調べていた時だった。
    操作していたパソコンの画面は、みるみる漆黒へと染まり、画面の中央には文字が浮かび上がった。

    2007-05-16 15:11:00
  • 31:

    2k◆MlnynHP556



    【woodland】

    2007-05-16 15:14:00
  • 32:

    2k◆MlnynHP556

    『なんだよ・・・これ・・どうゆう事だよ!!』
    突然の出来事に啓は座っていた椅子から崩れ落ちた。

    俺は何故か直感で感じた。
    これは犯人からのメッセージだ。

    2007-05-16 15:15:00
  • 33:

    2k◆MlnynHP556

    でもなぜ?どうして犯人は俺らの事を知っている?瀬都と関係があったからか・・・
    でも犯人はどうしてそこまで必要に瀬都にこだわるんだ。
    一体なにが・・・

    2007-05-16 15:17:00
  • 34:

    2k◆MlnynHP556

    『樹海・・・?』 落ち着きを戻した様子で啓が言った。

    Woodland  訳して 樹海

    2007-05-16 15:21:00
  • 35:

    2k◆MlnynHP556

    犯人はなぜこんなメッセージを俺らに送ったのだろう。樹海にいけばなにか手がかりが?
    それとも樹海のようにこの事件は深く誰も抜け出せないという事か?

    その時、つけっぱなしになっていたテレビから流れ出した速報は、俺らを恐怖へ陥れるにはあまりにも簡単な事だった。

    2007-05-16 15:22:00
  • 36:

    2k◆MlnynHP556

    [番組の途中ですが、速報が入ったために内容を変更してお送りいたします。
    ここ最近おきている異常殺人の第四の死体が発見されました。場所は富士のふもとに広がる壮大な樹海の入り口だという事です]

    2007-05-16 15:25:00
  • 37:

    2k◆MlnynHP556

    『『・・・樹海・・・』』

    それを聞いた瞬間、俺と啓の震えた声がこの言葉を重ねた。
    案外事件に巻き込まれるときなんて簡単で、あっというまなもんなのかもしれない。

    2007-05-16 15:27:00
  • 38:

    2k◆MlnynHP556

    『行こう。樹海にいって確かめてこよう!』
    俺は覚悟を決め、啓にそう言った。
    啓は驚いた様子で『行くったって・・・もう殺人はおきちゃったしいまさら樹海に行って何になるんだよ・・・』といった。

    2007-05-16 15:29:00
  • 39:

    2k◆MlnynHP556

    確かにパソコンに映し出された文字はただの殺人予告だったのかもしれない。 けど、俺にはまだ何かがあるような気がしてならなかった。 きっと樹海にいけばなにかがある。

    『頼む・・・啓』

    2007-05-16 15:30:00
  • 40:

    2k◆MlnynHP556

    俺がそう言って頭を下げると、啓は小さなため息をつきながら言った。

    『しょうがねーな・・・。柳がそういうなら俺も行くよ。』

    2007-05-16 15:31:00
  • 41:

    2k◆MlnynHP556

    そして俺らは、いつの間にか元に戻ったパソコンを使って 樹海までの地図を検索した。

    『おい・・・ちょっとまてよ・・・』
    画面に映し出された地図を見て俺はある事にきずいた。

    2007-05-16 15:38:00
  • 42:

    2k◆MlnynHP556

    瀬都が飛び降りた都庁から、第一の死体発見現場、第二、第三 、そして今回の死体発見現場を線でたどっていくと、その線は一直線に樹海へと伸びていた。

    そしてその線の延長戦の、樹海の中には必ず何かがあるに違いない事を示していた。

    2007-05-16 15:39:00
  • 43:

    2k◆MlnynHP556



    --------------------------

    2007-05-16 15:43:00
  • 44:

    2k◆MlnynHP556

    樹海へ向かう途中、啓がふと言った。
    『樹海といえばやっぱり自殺の名所だよな・・・』

    そう、樹海ではいつの時代でも自殺者が耐えない。

    2007-05-16 15:44:00
  • 45:

    2k◆MlnynHP556

    1度足を踏み入れると、自分が何処から来て、どの方向へ向かっているのかが分からなくなり、自殺志願者だけでなくそうでないものも命を落としてしまうという場所だ
    だから俺達もそれなりの用意はしてきたつもりだが、やはり樹海に対する恐怖心は消えないままでいた。
    そんな精神状態の時には、あまりにも時間がたつのは早いものだ。
    いつの間にか樹海はすぐそこまで迫っていた。

    2007-05-16 15:45:00
  • 46:

    2k◆MlnynHP556

    第四の発見現場には、まだ警察や報道陣がつめかけていたため、俺と啓は少しあの直線からずれた場所から樹海に入る事にした。
    持ってきた地図を入念に確認する。
    隣にいる啓を見ると、不安と恐怖の色を隠しきれていないようすだった。
    きっと俺もこんな顔をしているのだろう。

    2007-05-16 15:46:00
  • 47:

    2k◆MlnynHP556

    『柳・・・絶対に、無事ここからでてこような。』
    ぎゅっと握り締めたこぶしを震わせながら啓がいった。
    『あぁ。そうだな』
    もう後戻りは出来ない。きっとこれは入り口だ。そしていつか訪れるであろう終わりにむかって二人は歩き出した。

    2007-05-16 15:49:00
  • 48:

    2k◆MlnynHP556



    -------------------------

    2007-05-16 16:06:00
  • 49:

    2k◆MlnynHP556

    樹海へ入ってからほんの数分程の出来事だった。遠くにほうで怪しい人影をみつけた。

    ドンッ!

    突然立ち止まった俺に、後ろを歩いていた啓がぶつかった。

    2007-05-16 16:11:00
  • 50:

    2k◆MlnynHP556

    『痛ッ!おい柳、急に・・『シッ!』』
    俺がそう言ってしゃがみこむと啓もつられてしゃがんだ。
    (おい!どうしたんだよ急に)小さな声で啓が話しかけてきた。
    (あれ・・・見ろよ)

    2007-05-16 16:13:00
  • 51:

    名無しさん

    ?

    2007-05-16 16:27:00
  • 52:

    2k◆MlnynHP556

    うわっ・・・嬉しい。

    読んでくれてる方、いるんですね。ありがとうございます。

    明日また更新します。

    2007-05-16 18:06:00
  • 53:

    うちも読んでます!   何か携帯小説じゃなくて普通の小説読んでる気分??頑張ってください??

    2007-05-16 19:43:00
  • 54:

    2k◆MlnynHP556

    ☆さん、ありがとうございます。

    予想外に手があいたので、眠るまでの間に出来る限り更新します。

    2007-05-17 00:00:00
  • 55:

    2k◆MlnynHP556

    そういって指差したほうを二人で確認すると、そこにはやはりさっき見た人影。

    目を凝らしてよくみると、その人物は真っ黒の長いマントを頭からかぶり、首に何かをぶら下げているようだ。加えて空を斬るように手を動かしている。
    なにをしているんだ・・・

    2007-05-17 00:05:00
  • 56:

    2k◆MlnynHP556

    俺はその怪しい人物から目を離せないでいた。
    すると後ろにいた啓が焦った声で
    『おいっ・・・やべーぞ。』

    と、小声で話すのも忘れて言った。

    2007-05-17 00:07:00
  • 57:

    2k◆MlnynHP556

    (ちょっ・・お前声でけーよ!)

    そんな俺の声は聞こえている様子もなく、顔を真っ青にしながら持っていた方位磁石を俺に差し出しながら
    『いかれてやがる・・・』
    そう言った。

    2007-05-17 00:09:00
  • 58:

    2k◆MlnynHP556

    これが樹海の怖さだ。俺らももはや、どこから来て、自分がどこに向かっているのかわからなくなっていた。

    ちょうどいい・・・

    『あいつをつけるぞ。』

    2007-05-17 00:11:00
  • 59:

    2k◆MlnynHP556



    ---------------------------

    2007-05-17 00:19:00
  • 60:

    2k◆MlnynHP556

    黒マントのあとをつけ始めてから、かれこれ1時間以上たっている。

    もう樹海のかなり深い所まできているのだろう。

    今更自力で戻れる可能性は0に等しかった。

    2007-05-17 00:27:00
  • 61:

    2k◆MlnynHP556

    『なぁ、いつまで歩くんだよあいつ・・・。そろそろ日も落ちてくるぞ』

    額にうっすら浮いた汗を拭いながら啓が言った。

    2007-05-17 00:30:00
  • 62:

    2k◆MlnynHP556

    啓の言うとおり、あと30分もすればあたりは暗くなり始めるだろう。

    『あぁ・・・』

    俺らはこの樹海に足を踏み入れた事を後悔し始めてた、そんな時だった。。

    2007-05-17 00:40:00
  • 63:

    2k◆MlnynHP556

    シュルシュルシュル

    ん?今足元を何かが通ったような・・・
    『うわっ!!』
    足元を通ったそれをみて思わず声がでた。

    2007-05-17 00:43:00
  • 64:

    2k◆MlnynHP556

    啓はそれが苦手ではないようで、少し小馬鹿にした顔で持ち上げ言った。

    (柳、こんな小さい蛇でもだめなのかよ)

    2007-05-17 02:02:00
  • 65:

    2k◆MlnynHP556

    (うるせーよ)


    そんな事より、突然の蛇襲来で思わず大きな声をあげてしまった。

    2007-05-17 02:02:00
  • 66:

    2k◆MlnynHP556

    あいつに気づかれていたらまずい。恐る恐るその方向へ振り返る。

    『・・・!?・・・』

    2007-05-17 02:04:00
  • 67:

    2k◆MlnynHP556

    ない・・・いない!!あいつがいない!!

    あたりを見渡すがその姿はどこにもない。

    俺と啓はすぐさまさっきまであの黒マントの人物が立っていた場所まで駆けつけた。

    2007-05-17 02:05:00
  • 68:

    2k◆MlnynHP556

    ・・・が、やはり何処にも見当たらない。。。

    何処までも広がっているこの樹海の中に、俺と啓は取り残された。
    どうする・・・。とてつもない絶望感が二人を襲った。

    2007-05-17 02:07:00
  • 69:

    2k◆MlnynHP556

    『と、とにかくこのあたりを探してみよう。そう遠くへは行ってないはずだ。どーせ俺ら今でも自分等が何処にいるのかわからないし・・』


    そう言って啓は再び歩き出した。

    2007-05-17 02:09:00
  • 70:

    2k◆MlnynHP556

    そうだ。啓の言うとおり・・・戻る方向もわからない、目的地もない・・・今の俺らにはあいつを見つけ出すほか選択肢は残っていなかった。

    2007-05-17 02:10:00
  • 71:

    2k◆MlnynHP556




    ----------------------------

    2007-05-17 02:11:00
  • 72:

    2k◆MlnynHP556

    あたりはもう薄暗く、お互いの顔もなんとなくしか見えなくなっていた。
    周りに生い茂っている木々が余計に光を遮断しているのだろう。
    あの黒いマントの人物は結局見つからずに、俺達は半ばあきらめながら足を動かしていた。

    2007-05-17 02:12:00
  • 73:

    2k◆MlnynHP556

    体力もそろそろ底をつくころで、二人の間に会話はなくなっていた。
    俺が限界を感じ、足を止めようとしたときだった。
    少し先のほうに、広く円形に木々が切り取られている場所を見つけた。
    そこには光を遮断するものがないため、周りよりいくらか明るい。
    あそこなら月明かりも入るだろう。

    2007-05-17 13:24:00
  • 74:

    2k◆MlnynHP556



    ---------------------------

    2007-05-17 13:25:00
  • 75:

    2k◆MlnynHP556

    遠くから見たときには気づかなかったが、その場所の中央には大きな古い切り株があった。

    そしてその表面には・・・・
    『これって・・・柳!これ・・瀬都の死体にあったマークと同じじゃないか!?』

    2007-05-17 13:27:00
  • 76:

    2k◆MlnynHP556

    一瞬呼吸が止まった。心臓は大きく音を鳴らす。
    そう、瀬都の遺体から発見された紙に描いてあったマークだ。 どういう事だ・・・このマークはどういう意味なんだ?俺達は今何と戦っているんだ・・・。

    2007-05-17 13:29:00
  • 77:

    2k◆MlnynHP556

    黒いマントの人物とこのマークは関係しているに違いない。
    でも瀬都とのつながりはなんだ?
    俺と啓は無言のままその場に立ち尽くしていた。

    2007-05-17 13:34:00
  • 78:

    2k◆MlnynHP556




    ---ガサッ----

    2007-05-17 13:35:00
  • 79:

    2k◆MlnynHP556

    突然の物音に一斉に音のしたほうへ振り向く。やばい!!あいつか?・・・
    -----ドクンッドクンッドクン----

    『誰・・・・?』

    2007-05-17 13:36:00
  • 80:

    2k◆MlnynHP556

    そこから現れたのはマントではなく女のシルエットだった。
    すでにあたりは暗いので、顔は良く見えないがどうやら違うようだ。はぁー、良かった。

    でも何故こんなところに女1人で?

    2007-05-18 13:28:00
  • 81:

    2k◆MlnynHP556

    俺がそう聞こうとしたときだった。

    『やばい!隠れて!!』

    そういって俺と啓を木の裏へと引っ張り彼女は身をかがめた。

    2007-05-18 13:29:00
  • 82:

    2k◆MlnynHP556

    急な展開続きでテンパる俺達をよそに、彼女はさっきまで俺らがいた切り株の方をじっと見つめている。

    それにつられてその方向を覗いてみると、そこには信じられない光景が広がっていた。

    2007-05-18 13:32:00
  • 83:

    2k◆MlnynHP556

    切り株は真ん中から真っ二つに割れ、両側に開くように移動し、そのから地下へと続くのであろう階段が見える。

    そして徐々に光が見えだし、中からはさっきの黒マントの人物が出てきた。

    2007-05-18 13:35:00
  • 84:

    2k◆MlnynHP556

    布で顔まで覆っているせいで、その人物が何者なのか、まったくわからない。

    マントの人物はもの静かに樹海の奥へ消えて行き、切り株はもとの姿に戻っていた。

    2007-05-18 13:36:00
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