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嫌、だ。
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1:
純子
あたしはいろんなものが嫌だ。例えばブラックコーヒー。メンソールじゃないタバコの匂い。絵文字の多いメール。
そしてあなたの全て。あたなを取り巻く全て。
2007-04-30 14:54:00 -
2:
純子
あたしは簡単に嘘をつける。きっと天性の才能って奴だろう。考えていなくてもスラスラって嘘がでてくるし、いろんなあたしを演じることができる。
だからたまに分からない。あたしはいったい何処にいて、何をしたいんだろう。考えても答えはないんだけど。2007-04-30 14:59:00 -
3:
純子
恋愛なんてコンビニで買うタバコと同じだ。セックスもきっと同じ。手軽に買える。あたしは女に生まれた。決して大きくはない形のよい胸と、丸いお尻。女らしいくびれ。
それさえあればいい。2007-04-30 15:02:00 -
4:
純子
性欲なんて男も女も同じだ。あたしはそう思う。なんとなく、そう、なんとなく今日はしたい。
そう思うから、電話する。したい。ってストレートに言えばあまり嫌がる男はいない。軽いっていわれたらそれまでだけど。2007-04-30 15:04:00 -
5:
純子
だからねそう思ってた。嫌なものは嫌だ。
そうやって生きてきた。だからあなたに出会って。
正直戸惑ってるんだ。2007-04-30 15:10:00 -
6:
純子
賢二さんはあたしの法則を壊した。
唯一の人なんだ。2007-04-30 15:11:00 -
7:
純子
「橘さんっていつも愛想笑いしてて疲れない?」
賢二さんに初めてあったとき言われた言葉。彼は初対面のあたしに満面の笑みでそうきいた。
何こいつ。失礼な奴。そう思うのに。
焦る自分がいた。2007-04-30 16:14:00 -
8:
純子
なんで?あたしは完璧に笑っていたはず。確かに愛想笑いだけどそれを感じさせないくらい。笑っていたはず…。
怖かった。この人怖い。2007-04-30 21:36:00 -
9:
純子
あたしはいつも嘘をついているから、何かを見透かされるのは嫌い。大嫌いだ。あたしを丸裸にされているような気がするから。
壊れそうに弱気な自分がそこにいるから。2007-04-30 21:38:00 -
10:
名無しさん
おもしろそ?完結さしてくださいね??
2007-04-30 22:10:00 -
11:
純子
ありがとうございます?仕事しながらだから遅れるかもしれませんが、完結しますので見てください?
2007-04-30 22:21:00 -
12:
純子
「愛想笑いなんてしてないんですけど、そう見えたならごめんなさい」
さらに笑ってごまかそう。大事な商談相手だ。わたしの大事なお客様。
「ほら、また愛想笑い。君は見てておもしろいくらい素直だね」2007-04-30 22:25:00 -
13:
純子
「…………。」
なにも言えなかった。どうしたらいいか分からなかった。
逃げたいくらいあたしはきっと顔が真っ赤だ。
賢二さんはニコニコ笑っている。とても優しい目をして。そう、まるで子供をなだめる大人みたいに。2007-04-30 22:28:00 -
14:
純子
「君の会社と契約するよ。担当は橘さん、あなたが引き継いでくれるんでしょ?それが条件だ。」
賢二さんは楽しそうに笑った。
とりあえず商談成立だ。契約はとれた…。のに、あたしは気が重かった。
できるなら二度と会いたくない。2007-04-30 22:31:00 -
15:
純子
「…ありがとうございます。精一杯対応させていただきます。」
「とりあえず携帯聞いておこうか。」
「えっ??」
「分からないことがあったとき、会社に電話するより君に電話した方が早いだろう。」
イライラした。仕事柄、番号を交換することは時々ある。ただ仕事用の携帯はさっき渡した名刺にかいてあるはずだ。かれが要求してるのは、あたしのプライベートだ。
2007-04-30 22:39:00 -
16:
純子
図々しい、自信家で怖いものなんかないって顔してる。そして鋭い。
大嫌いなタイプだ。
だけどどうして?彼の顔をみていたら鳥肌が立つ程、欲しくなる。2007-04-30 23:18:00 -
17:
純子
駄目だ。警戒しなくては。あたしの中の本能は叫ぶ。そして、理性があたしに言い聞かせる。
彼は薬指に、確かな印がある。眩しい位に輝くもの。
結婚指輪。2007-04-30 23:21:00 -
18:
純子
さっきまで二度と会いたくないと思ったのに。
がっかりしてるあたしにあたしは失望した。
とりあえず携帯番号を交換して私たちは別れた。2007-04-30 23:23:00 -
19:
純子
「迎えにいくわ。」
中津君は身軽だ。電話したら無駄話は一切せずに、すぐに来てくれる。あたしには都合がいい。変に詮索されるよりずっといい。
あたしに変に執着しないところも。2007-05-01 00:12:00 -
20:
純子
そしてあたしは今日も抱かれた。中津君の腕の中で。あたしは乱れて壊れて。
嫌なことは忘れてしまおう。あたしを見透かすあの目も、声も。指輪も。
中津君の愛撫で消してしまおう。そう思ったのに。2007-05-01 00:15:00 -
21:
純子
賢二さんは意地悪だ。2007-05-01 00:16:00 -
22:
純子
中津君との行為のあと、あたしは身体が軽くなるのを感じて機嫌がよかった。
機嫌がよいとよく喋る。中津君はそれを知っている。だからあたしの気がすむまで話せばいいと言ってくれた。うん、そう、それで?優しく相槌をうつ中津君。それでね、それがね、だからね、ひたすら話すあたし。
中津君は無表情に、でも決して適当ではなく、あたしの話を聞いてくれた。2007-05-01 00:21:00 -
23:
名無しさん
うん、そう、それでそれでo(^o^)o
2007-05-01 04:10:00 -
24:
純子
賢二さんの話をするか迷った。すごく迷ったけどやめておいた。
今日は仕事で嫌な奴にあったの、あんな人大嫌いなタイプ!
きっとあたしはこう言うだろう。そして軽く後悔するだろう。
あたしはまた嘘をついてる。嘘つきだって自分に失望するに決まってる。2007-05-01 07:05:00 -
25:
純子
だって中津君に抱かれながら、賢二さんのことばかり思っていた。
あたしは最低だ。2007-05-01 07:07:00 -
26:
純子
その日は中津君に家まで送ってもらった。抱き合ってたのは30分。話をきいてもらってたのは2時間。
中津君は優しくて男らしい。だけどそれだけだ。
あたしの心を揺さぶらない。ピンとこない。熱くならない。2007-05-01 20:09:00 -
27:
純子
シャワーを浴びてビールを飲む。大好きなメンソールのタバコ。大好きなあたしの部屋。
仕事を終えてこうやって過ごす時間があたしは一番好きだ。2007-05-01 20:11:00 -
28:
純子
ふと携帯が光っているのをみつけた。仕事用の携帯は常に手元に置いている。だけどプライベートの携帯はほとんど見ない。
あまり必要ない。解約してもいいくらいだ。だけどそれは寂しい気がした。
携帯に縛られたくない。だけど見捨てられたくもない。矛盾している。2007-05-01 20:14:00 -
29:
純子
中津君かな?中津君は会ったあと必ず短いメールをくれる。
【大丈夫か?】って一言。何が大丈夫なのかは分からないけど毎回少し暖かい気持ちになるから不思議だ。何気無く携帯をみる。
…………なんで?…………2007-05-08 00:13:00 -
30:
純子
とりあえずビールを飲んだ。落ち着こう。……でも返事しなくっちゃ。でも、何て返したらいいんだろう?
考えてみたらメールの返信に悩むなんて初めての経験だ。
あたしって情けない。2007-05-08 00:20:00 -
31:
純子
ねぇ賢二さん。あなたは初めてだらけだ。だからいつもあたしは動揺して、いつも疲れてしまうの。
でもあなたに会えなければこんな気持ちを知ることはなかったのかな?
でも、やっぱり嫌だよ。2007-05-08 00:22:00 -
32:
純子
【迷惑ではないです。何かあればメールして下さい。登録しました。】
考えて考えて送ったメール。そっけないかな?でもあんまり図々しくてもいけない。
彼、きっと結婚してるし。2007-05-08 00:41:00 -
33:
純子
「不倫」ってうまくできた言葉だと思う。人を不愉快にさせる言葉だ。少なくともあたしにとっては。
あたしには親がいない。
お母さんという人はあたしがまだ小さい頃、出ていってしまったらしい。お父さんの友達だった人と。
いわゆる不倫という奴。2007-05-08 00:49:00 -
34:
純子
お父さんはお母さんという人が出ていってしまってから、脱け殻の様に、感情のない人になってしまった。あたしを一生懸命育ててくれた。だけど笑わなくなった。いつも困った悲しい顔をしていた。
時々、親子三人で写った写真をみて泣いていた。
小さな背中の大好きなお父さん。2007-05-08 00:53:00 -
35:
純子
だから不倫は大嫌い。
なのに……賢二さんからメールがくるだけでこんなに舞い上がる。
汚い、最低なあたし。2007-05-08 01:10:00 -
36:
純子
【迷惑じゃないなら良かった。失礼なことを言ったので嫌われているかと思っていました。】
返事がくるとは思ってなかった。どうしよう。すごくびっくりした。
【初めて会った人に嫌いとかそこまで深い感情はわきません。】
……あたし、可愛くないなぁ。2007-05-08 01:14:00 -
37:
純子
それからしばらく賢二さんとメールのやり取りをした。もう夜中の2時だ。
きっと奥さんもう寝てるんだ。だからこんなにメールできるんだ。
妙に納得した自分と、後ろめたい自分。なんだかとっても嫌な気持ちになった。何が嫌かわからない。
でもとにかく嫌だった。メールの途中で携帯の電源を切る。
全てリセットするつもりで電源を落とした。…きっと明日には忘れてる。2007-05-08 01:18:00 -
38:
純子
朝起きるとすっきりしていた。化粧のりもいいし、鏡の中のあたしはなんだか、いつもより少しきれいに見えた。
その理由はきっと一つ。きっと貴方。だけど認めない。2007-05-08 01:21:00 -
39:
純子
仕事もいつもより充実していた。最近、責任のある仕事も任されるようになってきたし、とてもやりがいがある。仕事をすること、それはあたしのステータスだ。あたしがあたしでいられる大事な要素。
今日は早く帰ってビール飲もう。2007-05-08 01:24:00 -
40:
純子
「橘さん!」
突然声を掛けられる。
嘘……。どうして?
賢二さんが立っていた。2007-05-08 01:26:00 -
41:
じ
読んでいます頑張て
2007-05-10 20:32:00 -
42:
純子
読んでくれてる人がいて嬉しいです?ゆっくりですが更新します。
2007-05-10 22:39:00 -
43:
純子
「……こんにちわ。」
間抜けだ。びっくりして、だからってこんにちわはないだろう。頭が一瞬で、ごちゃごちゃ。心臓はあり得ないくらい早い。…………だけど…。賢二さんが立っている。
「こんにちわ。仕事終わったんだね。偶然あえて良かった。」
賢二さんが笑っている。2007-05-10 22:45:00