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  • 1:


    欲しいものが、あった。

    それは、どんなに手を伸ばしても、到底届かないように見えた。

    今のあたしには、

    眩しすぎるもののように思えた。

    2007-04-27 03:13:00
  • 2:

    「おはよ〜?何してんのー?」
    いつものように、マイと二人、バイト終わりに商店街をブラブラしていた時、声をかけられた。
    時間は夜中の1時。

    2007-04-27 03:17:00
  • 3:

    うちらのバイトは風俗。
    そして本業は、看護師だ。
    (キャッチか…)

    2007-04-27 03:20:00
  • 4:

    ホスト常連のうちら。その時もどこの店に行くか話してたところやった。
    見ると、一人は芸能人かと間違うぐらいの綺麗な顔。笑顔も優しそう?
    一人は濃い系の、スマートな体型で、よく喋る明るい感じだった。こっちも男前?

    2007-04-27 03:22:00
  • 5:

    店に誘われたうちらは、初回やし安いしラッキー?と、行く事にした。

    店は小さく、従業員も少ない、ホストクラブというよりバーみたいなとこだった。

    2007-04-27 03:24:00
  • 6:

    あたしの隣に座った、濃い顔のホストは、レイと名乗った。

    レイは話もおもしろく、あっという間に時間は過ぎた。レイの作るカクテルは、甘くてとても美味しかった。

    2007-04-27 03:27:00
  • 7:

    驚いたのは、レイがまだハタチだという事。あたしの1つ年下だ。
    「えっ!26ぐらいかと思ったし!?」と言ったら
    「なんでやねん!」と突っ込まれた(笑)

    2007-04-27 03:29:00
  • 8:

    その日は楽しく飲み喋り、2時間で帰った。名刺をもらったが、もう行く事はないと思っていた。うちのアドレスは聞かれなかったし、教えなかった。

    2007-04-27 03:31:00
  • 9:

    それから、1〜2ヶ月が過ぎた。レイの店にはあれから行っていない。

    他店の色ホストとの恋愛ゴッコも忙しかったし、病院の先生との不倫も、頭を悩ませていた。

    2007-04-27 03:32:00
  • 10:

    いつもの様に仕事帰りに寄ったコンビニ。
    (今日の夜はどうしよう…)お菓子やお茶を選びながら考える。
    一人で過ごす、予定のない夜は大嫌い。バイトは1時あがり。バイトが終わってそのまま家に帰っても退屈。

    2007-04-27 03:34:00
  • 11:

    マイに連絡した。
    分かっていたけど、即答でホストに行く事に決定。

    どこの店に行くか悩み、ふと、財布に入れたままにしていた零慈の名刺が目に入った。

    2007-04-27 03:36:00
  • 12:

    「久しぶり。この前初回行ったユミやけど覚えてる?」メール送信。
    ちなみにユミは源氏名。

    2007-04-27 13:26:00
  • 13:

    返事はすぐに来た。さすがホスト?
    「覚えてんで?どないしたん?」
    メールで、今日店に行くわ。と約束した。

    2007-04-27 13:27:00
  • 14:

    バイト終わり、マイと待ち合わせをし、レイの店に行った。

    2007-04-27 13:28:00
  • 15:

    狭い店内と、少ない従業員。お世辞にも流行ってるとは言えない店。
    でもあたしは、そのアットホームな雰囲気と、色のカケラもないレイの接客が気に入った。無理にテンションをあげなくてすむので、楽だった。

    2007-04-27 13:29:00
  • 16:

    マイは、あたしとは逆に盛り上がらないらしく、しばらく飲んだ後他の大きな店へと移動した?

    2007-04-27 13:31:00
  • 17:

    送りの時も、して当たり前だと思っていたエレチューがなくてびっくりした。ホストはみんなするもんだと思ってたから(笑)

    2007-04-27 13:32:00
  • 18:

    主◆zfCsUnWS76

    それから、毎日のようにレイの店に通った。

    レイは完全な友営。
    何ヶ月通っても、エレチューの一つもなかったし、シャンパンやボトルを煽ったりねだったりする事も一切なかった。

    2007-04-27 13:33:00
  • 19:

    主◆zfCsUnWS76

    「来たい時に来て、楽しんで帰ってくれたらそれが1番いいやん♪実際俺シャンパンそんな好きちゃうし(笑)」
    って、よく言ってた。
    それが、その優しさが何だかすごく居心地がよくて、極細客だったけど、気兼ねせず通えた。

    2007-04-27 13:34:00
  • 20:

    あたしは、お酒はあんまり好きじゃない。ビールも嫌い。だからシャンパンなんて飲みたいとも思わなかったし、他店でシャンパンを降ろした事も1回もない。
    ただカクテルを飲み、喋り、気が済んだら帰る。

    レイが作るカクテルは、どの店のより1番美味しかった。

    2007-04-27 13:36:00
  • 21:

    あたしは「カクテルが飲みたいから」という口実で、本当に毎日通った。


    毎日会えば、嫌でもいろんな話をする。

    2007-04-27 13:37:00
  • 22:

    そんなある日。思い出せば、夏だったような気がする。

    すっかり明るくなった街。
    いつものようにほろ酔いのうちと、零慈。

    2007-04-27 13:38:00
  • 23:

    送りでエレベーターを降りると、レイは「あー疲れた!座りたいしここでちょっと喋ろか。」と言って、非常階段に二人で座った。

    2007-04-27 13:39:00
  • 24:

    どんな会話の流れだったのか、あたしは不倫の話をした。
    先生と不倫をしている事。先生に奥さんと別れる気はないし、自分もそんな事は望んでいない事。
    それでも関係を切れない程に、先生に溺れている事…。

    2007-04-27 13:40:00
  • 25:

    ホストって、いい相談相手やと思う。嫌になったらいつでも切れるし、真剣に話を聞いてる振りをしてくれる。お金を払ってると思うと、相談するのも気がひけない。

    でも、他店のホストが返す答えは大体みんな一緒。

    2007-04-27 13:41:00
  • 26:

    『それでも好きなんやな』『気がすむまで頑張れ』
    そんでその後、かなりの確率で『俺が忘れさしたるやん…』ていう言葉が続く?それが、いわゆる「色」らしい。
    そんな答えが返ってくるのが当たり前だと思っていた。

    2007-04-27 13:43:00
  • 27:

    でも、零慈は言った。

    「お前、それは間違ってないか?俺は、間違ってると思う。」

    2007-04-27 13:44:00
  • 28:

    ハッとした。

    2007-04-27 13:45:00
  • 29:

    いつの間にか、「純愛」でもしているような気になっていた自分がいた事に。
    夜の世界は、昼と比べかなり複雑だ。みんな、正しい事が分からなくなる。
    エッチと好きは必ずしもイコールじゃないし、恋愛にお金が絡む場合だってある。
    騙して、騙されての世界だ。

    2007-04-27 13:46:00
  • 30:

    ホストだって風俗だって。

    そんな中にいて、当たり前に正しい事を言うこの人は、すごく貴重だと思った。
    そして、この時からレイの事を(変わったコ…他のホストと違うなぁ…)と思いだした。

    2007-04-27 13:47:00
  • 31:

    レイと一緒にいると楽しかった。ただ、一緒にいる時間が好きだった。

    だけどあたしその時、未来のない恋愛に溺れていて、どうしていいか分からなかった。

    2007-04-27 13:48:00
  • 32:

    間違っていると、分かってる。だけどあたしにはどうしても、優しいあの男性の手を放せないの。

    2007-04-27 13:50:00
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