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Dearest LOVE
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1:
雪弥
今まで愛した人は一人も居なかった。
あなたに会えて変わった。愛する事を知った。
あたしは汚れてますか・・・?2005-06-08 15:47:00 -
2:
『久しぶりやな?元気してた?』
1年振りに再開した、りのが言う。りのは決して美人ではないが、昔から風俗をしておりホストの彼氏が居る。
『昼の仕事してたよ』
夜の街を歩くのは2年振りだ。2005-06-08 15:48:00 -
3:
『どこ行かれるんですか?』
私は下を向いていた。足元を見るとホストだとわかった。
“ホストなんか嫌い”
無視しようとした時、前に立つ2人の後ろから、一人の人が割って入った。
ホストが口を開けようとした瞬間、
『わぁ!入れ墨やぁ、私も入ってるでっ』
ホストなんか嫌いという気持ちも忘れ、犬のように飛び付いた。
彼はきょとんとした。一目おいて、目をまるくし言った。
『お前・・・バリ可愛いな』それが京との出会いだった。2005-06-08 15:48:00 -
4:
『今日は終電で帰るねん』
『そか!早よ帰りや?』
時計を見ると終電の時間だ。
『ばいばいっっ』
携番を交換し家へと向かった。
地元に着くと京の事を考えていた。
“同じ傷・・・”
不思議な事に京と私には同じ場所に傷や入れ墨があった。
ふと昔の事を思いだし、入れ墨が痛んだ。2005-06-08 15:49:00 -
5:
私の家庭は、物心つく頃から兄の母に対する家庭内暴力がひどく、母が好きだった私は毎日泣いていた。小さな頃から、母にただ愛されたくて、家事も勉強も必死だった私・・・。
水商売をしていた母。
ある日いつものように学校が終わり家に帰ると、突然母が言った。
『産まなきゃよかった』
そういうと、母は私を刃物で傷つけ2度と帰ってこなかった。2005-06-08 15:50:00 -
6:
自分がお腹を痛めて産んだ子供に、暴力を振るわれ続けた母には仕方のない選択だったのだろう。
母らしい事は一つもしてくれなかった母・・・。
男と逃げたのだと後から知った。
母の最後の姿は今でも忘れられない。私は母に愛された事などなかった・・・。
私はただ愛されたかった。13才・・・私は幼かった。2005-06-08 15:51:00 -
7:
18の時、一人の男と出会う。
名前は拓磨。
綺麗な顔だち、私はすぐに心奪われた。
彼がホストだと知ったのは、出会って少し後の事だった。
私はその頃には拓磨の彼女になっていた。
会う時はいつも私がお金を出した。
それで良かった。
愛を知らない私が、拓磨の『将来結婚しよう』
と言う甘い言葉に騙されるのに時間はかからなかった。2005-06-08 15:52:00 -
8:
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あぼ~ん -
9:
ただ愛されたかった・・。
拓磨の為に、お金を渡すのは苦では無かった。
今で言う“直引き”なのだが、ホストという職業を知らない私は、無知で彼を信じていた。
拓磨に愛されたい。
何でもするから他の女の人の所なんて行かないで・・・。
願いはただそれだけ・・・。
『店を出したいから貯金したい』
私は必死に貯めていた60万を拓磨に渡した。
その後、彼の態度は豹変する。2005-06-08 15:53:00 -
10:
『金は?』
「もうないの」
『じゃあ客から貰うからいいわ』
・・・え??
『なぁ、俺の事本間に好きなんやったらヘルス行ってや』
拓磨は何を言ってるの…?背筋が凍りつく気がした。『俺態度で示してくれな信用できへんねん。他の客は行ってくれてるからさぁ、そういうコやっぱ大事やなって思ってまうやんかぁ』
私は愛されては居なかった。彼が愛したのはお金で、人ではなく・・・私を見ては居なかった。2005-06-08 15:54:00 -
11:
“拓磨・・・どうして…?”
私はフラフラと夜の街を彷徨った…。
気が狂いそう…。
もう目の前から愛する人が消えるのは嫌だった。
私は16の時、当時付き合っていた彼氏を事故で亡くしている。
バイクに乗っていた彼は不幸にもトラックと衝突し、50?吹っ飛び即死した。
お葬式には行かなかった。いや、行けなかった。
彼がもう、この世に居ない事を実感したくなかったからだ。2005-06-08 15:55:00 -
12:
削除削除されますた
あぼ~ん -
13:
啓介という…。彼はまだ18才だった。
京と出会うまでの私は、啓介と一緒に逝きたいと、いつも願っていた。
不幸は続くもので、拓磨との別れにより最大の不幸が訪れる。2005-06-08 15:56:00 -
14:
気が狂いそうだった私は、友達・・(冒頭で登場した、りの)
と夜の梅田へ行った。
忘れたい、忘れたい…。
真冬だったその日。
夜中3時の梅田には人通りもなく、
心が埋まる訳もなく、寂しさが増した。
そんな時
『送ったるわ』と声をかけられたと同時に、無理矢理クルマに押し込まれた。
車は2台・・・。人数は、6、7人…。
逃げれない。2005-06-08 15:57:00 -
15:
『名前何て言うん〜?』
リーダー格だろうか?車の運転手のΗが私に聞いた。
「・・・・雪弥」
『雪弥、綺麗な顔してんなぁ』
『本間やなぁ』男達も賛同した。
りのには興味が無かったらしく、男達は私に優しかった。
‐ターゲットは私だったのだろう‐2005-06-08 15:57:00 -
16:
『雪弥っ♪』
後ろからHが抱きついてきた。
「きゃあ!」
思わずはねのけてしまった。
Hの顔つきが変わる・・。『何さらすんじゃ、ワレ』「ごめんなさい、びっくりして…。」
もう遅かった
りのはもう1台の車に乗せられ私達は別々にされた。
男6人に車内で囲まれ、Hが私の髪をつかんだ。
「痛いぃぃ」
『黙れや!!』
男達は私を殴りつけた。2005-06-08 15:59:00 -
17:
しばらく殴り続けると、気が済んだのだろう。
Hが言った。
『お前の靴で車が汚れたやんけ、200万払えや!』「・・・っ、そんな大金ありませんっ」
半泣きになりながら言った。
でも不思議な事に、本当に辛い時、恐い時、涙もでないんだな。
冷静にそんな事を思っていた。
私は泣いていなかった。 『じゃあ…ぬげ』
男達はむりやり服を破った。
「いやぁぁぁ!」2005-06-08 16:00:00 -
18:
『うっさいんじゃっ!』
またグーで殴られた。
隙をついて車のドアを開け力いっぱい叫んだ。
「助けてぇ!りのー!!」
・・・りのは来なかった。
自分だけでも助かりたいのは仕方がない事。りのが悪い訳ではない。
また殴られた。もう殴られるのは嫌だった。2005-06-08 16:01:00 -
19:
それから、事が済むまでの事はあまり覚えていない。
私は男達の玩具だった。
車から降ろされた時、Hがお金を渡してきた。
―こんなものっ―
男達と別れた後、泣きながらお金を道に捨てた。
私は汚れてしまった…。2005-06-08 16:02:00 -
20:
18の出来事だった。
それからの私は毎日、薬漬けだ。
眠剤・・・安定剤。
もはや体に傷を付けなければ安心できず、家から出る事を一番に恐れた。
死にたいと思いながらも死ぬ勇気はなく、
“こんな私を誰が愛してくれる?親にも捨てられた私を誰が必要とするの?”
京と出会うまで私はこの考えを捨てれずに居た。2005-06-08 16:03:00 -
21:
19才の夏を迎える。
安定剤は手放せなかったが、心身共に回復していた私は、一つのケジメをつけようと思い、入れ墨を入れた。
汚れた私。過去を忘れてはいけない、結婚など・・・夢を見てはいけない。
私の入れ墨にはそういう誓いがあった。2005-06-08 16:04:00 -
22:
愛してくれる人も居た。
だけど愛する事はなかった。
19の夏に出会った、タカ。タカは心から私を愛して居たらしく、過去も、素性も明かさない私と
『結婚したい』と言った。
タカの両親は暖かい人で、『いいコなんだから、早く結婚しろ』と急かした。2005-06-08 16:05:00 -
23:
幸せな時間は暫らく続いた。
だけど愛する事は出来ない。本当の私を知ったらタカとの幸せが壊れてしまう。
私とタカは育った環境も、世界も違い過ぎた。
私の思い詰めた、行動は彼にとっては理解出来なかった“奇行”だった。
頭がおかしい。そう言われる事も少なくなかった。
ある日、タカの両親から話があると言われる。
『別れてほしい』との事だった。2005-06-08 16:05:00 -
24:
削除削除されますた
あぼ~ん -
25:
京と出会った頃、私は過去の事など気にする事もなくなっていた。
地元に着き、京にメールをする。相手の職業など考える暇もない位、京が気になった。
ピンときたからだ。
今思えば似ていたのだろう。
メールのやりとりを何日かした。京は決して店には呼ばなかった。
もちろん私の過去など知る訳もない。2005-06-08 16:07:00 -
26:
ホストと言う職業は後々、私に重くのしかかる。
拓磨の事があって以来、ホストとは無縁だった。
京とは付き合っていなかったが、お互いの気持ちは通じていた。
家が遠かった為、毎日は無理だが週に何回か帰ってきてくれた。
付き合ってからも京は店に来いとは言わなかった。2005-06-08 16:08:00 -
27:
京は色んな事を話してくれた。
自分に両親が居ない事…、昔、女の人にひどく裏切られた事。
京も昔、眠剤と安定剤を飲んで居た事・・・。
そういった時間を多く共有する事で、
初めて他人に対し、愛しいと思う感情を持った。
だけど、私は過去を話す事はなかった。
店に来いとは言わない京。支えたい気持ちが私の中に生まれた。
私は初めて夜の世界に足を踏み入れた。2005-06-08 16:09:00 -
28:
京はまだ、私が夜の世界に足を踏み入れた事を知らずにいる。
京は私には心を開いてくれたが、色を入れているコには冷たかった。
俗に言う、“釣った魚に餌を与えないタイプ”である。 昔、女の人にひどく裏切られたからだろうか?恨みでもあるかのような扱いだ。2005-06-08 16:10:00