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白い世界。
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1:
◆ANxww3E//2
真実――?
偽り――…?
もう、この際どっちでも 良かった。 君が笑ってくれるなら。 全て捨てれる気がした。
生きていけると思った。2007-04-06 09:33:00 -
31:
◆ANxww3E//2
あたしは、この上なく幸せだったと思う。
仕事も充実して、稼いだお金で自分の好きな事が出来て、何より傍に栄侍がいてくれて――‥
「果穂、飯食いにいこ。」『うん、行く。今日は飲み過ぎたからあっさり系がいいなー…。』 「頑張ったな。了解、んなら和食でも行こか。」
こうやって仕事帰りに、ご飯を食べに連れていってくれたり。そんな事だけで、仕事の疲れなんていつも吹っ飛んでいた。2007-04-11 03:23:00 -
32:
◆ANxww3E//2
「果穂、俺のこと好き?」
『…うん。』
自分に対する気持ちの確認をする。これは、栄侍の軽い癖だった。だけどあたしは恥ずかしくて…
なかなか"好き"というその二文字が言えなかった。2007-04-11 06:02:00 -
33:
◆ANxww3E//2
「俺も…好きやで。なぁ、だから離れんなや…。」
それでも栄侍は怒らなかったし、聞き返す事もしなかった。彼は考え方も大人だったし、それが優しさだと思って甘えていたから。
『栄…侍…んッはぁ…』
彼に抱かれる度に、あたしはどんどん彼に溺れていくのが分かる――‥。2007-04-11 06:12:00 -
34:
◆ANxww3E//2
栄侍の長い指が、触れる。吐息が混じり合う。 あたしの名前を呼ぶ声… どれもどれも、体が感じる
その色に染まりたい。
早く早く‥真っ白に溶けてゆきたい――…。2007-04-11 06:20:00 -
35:
◆ANxww3E//2
2007-04-11 06:21:00 -
36:
名無しさん
?
2007-04-12 16:24:00 -
37:
◆ANxww3E//2
「ねぇ果穂ってさ…栄侍君となんかあんの?」 営業終了後の更衣室。あたしは、着替えて帰る準備をしていた。――…突然の質問だった。
『…ん?なんで?何もないよ。』
質問をしてきた相手は、ちかちゃんだった。 「…そーなんや。いや、気にしんといて!…なんかあるワケないよなー!」 ちかちゃんは、笑いながらそう言って手に持った携帯を再びいじり始めた。
感付かれている事は、薄々気付いていた…。だけど、こればっかりは言えない。ちかちゃんには本当の事を話したいけど――‥。2007-04-13 06:02:00 -
38:
◆ANxww3E//2
同業者との恋―。
それは、想像以上に苦しくて残酷なものだと。あたしはまだ気付いてなかった。
そして、これから過酷な試練とぶつかっていかなければならないこと… あたしは…知るわけもなかったんだ。2007-04-13 06:10:00 -
39:
◆ANxww3E//2
栄侍と付き合い始めて、二ヵ月が過ぎた。
この頃からだろうか…。あたしは、彼に対して不満を持つようになった。
「果穂、ごめん!ちょっと上の人に呼ばれたから…すぐ店行ってくるわ。」 『えっ・・だって今注文したばっかりやで!?』
今日はあたしの仕事が休みで、二人でご飯を食べに来ていた…。栄侍は経営者だから、店にはずっと居なくて良かったから。2007-04-13 06:18:00 -
40:
◆ANxww3E//2
『ちょっ…注文どうするん??』 「…あー。ちょっとお姉ちゃん!さっきの注文キャンセルして!店出るわ。」 店員を呼び止めて、席を立とうとする栄侍。 『えぇ…・・!?マジで言ってるん??』 「ごめんな。今度ちゃんと埋め合わせするから!」
そそくさと歩きだして、店を出ていこうとする英侍。最悪………。めっちゃ店員睨んでるし。他のお客さんもチラチラこっち見てるし…。ほんまに最悪・・2007-04-13 06:27:00