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1:
ゆな
今日も夜の繁華街に出る。
寒いから黒のコートを羽織ってお金を掛けて大きくしたこの頭で。
見た目まさしくキャバ嬢。2007-03-29 16:07:00 -
2:
ゆな
キャバ嬢にかれこれ一年過ぎ。
お陰で今はナンバークラス。
ここまで自分が出来るなんて思ってなかった。
面倒なメールや電話。面倒な駆け引き。嘘の言葉。
全部最初は嫌で仕方なかった。2007-03-29 16:25:00 -
3:
ゆな
何で頑張れたんだっけ?忘れたけど、みんなに支えられたからだと思う。
途中からは新人の子に
「ゆなさんみたいになりたい!」なんて言われ出したからまた気が抜けなくなったってゆーか…。2007-03-29 16:30:00 -
4:
ゆな
「ゆなさーん♪」
誰かがゆっくりで可愛らしい声で呼ぶ。
振り向くとにっこり笑いながら走って来たさきがいた。
さきは私の二個下だから19才。
女の子らしいって言葉が似合う子。2007-03-29 16:39:00 -
5:
ゆな
「ゆなさん今からですかぁ?一緒に行きましょー♪」さきと一緒に店までの道を歩く。
さきはキャピキャピと色んな話をする。こっちまで楽しくなるよーな。
「あー今日も頑張ろー♪」店が入ってるビルを目の前にしてさきは呟いた。2007-03-29 16:46:00 -
6:
ゆな
ルーナ。うちの店の名前。大箱でもないけど、そこそこ箱は広い。雰囲気は落ち着いた感じかな?それに合わしてかよくわからない外人さんの歌。
「おはよーごさいます。」この店でこの挨拶をするとちょっと気が張り出しちゃったりするんだよね。2007-03-29 16:52:00 -
7:
ゆな
ドレスに着替えてホールに向かうと担当のボーイの春がいた。
「今日の客予定は?」この言葉を昔は何度聞きたくないと思った事か。
「3組。田中さん今日来るわぁ。」「よしっ!んな新規着いて!」
今日もお仕事開始。2007-03-29 17:16:00 -
8:
ゆな
若めのサラリーマン二人組。ノリも良くて結構やりやすい。もう一人には桜が着いていた。
桜はノリ系のサバサバした接客だからここはもってこいの席だろう。
「お願いします!ご指名頂きましたぁ★」ほらね。2007-03-30 17:41:00 -
9:
ゆな
桜は賢い。指名が入ったと思えば即座に団体接客に移す。指名が入る前も団体接客はするけど、一緒に付いてる女の子も指名が入るように仕向ける。その技は店で1番うまい気がする。
ただ桜の女の子の好き嫌いがあるからそこさえなかったらなぁとか思う。2007-03-30 17:51:00 -
10:
ゆな
桜のお陰で指名交渉をしなくても指名が入った。四人で喋っているとお客さんが来てしまった。席を離れて私のお客さんてっちゃんの席に行く。
「なんや他にもお客さん来てるやん。」ちょっとご機嫌ななめ。
「違うねん!フリーの席着いたら指名もらってん。てっちゃんがもっと早く来てくれてたら良かったんやけどなぁ。笑」2007-03-30 18:00:00 -
11:
ゆな
この一言でお客さんは結構納得する。これが嘘のときもあれば本当のときもある。納得してくれたら全て良し。
「てっちゃん今日も仕事お疲れ様★かんぱーい!!」てっちゃんは口説く事もなく週に二回程来てくれるいいお客さん。もう半年になる。2007-03-30 18:08:00 -
12:
ゆな
てっちゃんの席とサラリーマンの席を行ったり来たり。更に違うお客さんから電話。
サラリーマンの席が延長してしまったら3被り。さすがにてっちゃんは機嫌斜めになっちゃうから、うまく言って一時間後に来てもらう事にした。
店もだんだん賑わって来た。サラリーマンもやっぱり延長が出た。2007-04-03 18:06:00 -
13:
ゆな
更にてっちゃんの席でボトルが開く。
やばいもう酔ってきた。まだお客さんが来るのに…。
仕事中に酔っ払うな。って誰かが教えてくれたのを思い出して水を飲みに席を外した。2007-04-04 02:20:00 -
14:
ゆな
「ゆな大丈夫か?」「ちょっと酔ってきたわぁ。春水入れて。それ飲んだら行くわ。」
コップに注がれた水を飲み干してまた私はてっちゃんの席に戻った。2007-04-04 02:27:00 -
15:
ゆな
「もー酔ってるん!?ホンマお前酒弱いよなぁ!笑」
背後から聞こえた気がした。2007-04-04 02:35:00 -
16:
ゆな
振り向いても誰もいない。ただの気のせい。
ばーか。2007-04-04 02:37:00 -
17:
ゆな
「ゆな今日は帰るわぁ。」「えぇ!?延長したばっかやん!!」てっちゃんが時間内チェックするのは初めてだ。しかも延長してまだ20分も経たないってゆーのに。
「ちゃうねん、今さっき珍しく嫁さんから帰って来いて連絡あってん。」「それは何も私言われへんもんなぁ…わかった。」本当か嘘かわからない。この仕事をしたら見抜けた事かもしれない。けど私は悔しい事に見抜けない。2007-04-04 02:48:00 -
18:
ゆな
私の気持ちを読んだかのようにてっちゃんは一言ごめんなと言って店を出て行った。
素を見せるな。…見せちゃった。
「ゆな戻るで!!」「はい!」春なんか気付いてない。担当のくせに。2007-04-04 02:56:00 -
19:
ゆな
「ゆなぁどうしたん??何かあったら後で聞くな★」
すれ違いざまにお客さんのおしぼりを持ったあきに言われた。さすがナンバー1。人の顔色をよく見てる。
「ありがと!!けどなんもないで★」そう返すしかなかった。あきは私より一週間先輩。年が一緒で仲がいいんだよね。だからよく店の人達に比べられてた。2007-04-04 03:07:00 -
20:
ゆな
そして今もそう。ゆなはいつになったらあきを抜くのかと言われる。
大丈夫やって!!お前はお前にしか出来ん接客があるやん!
誰かが言ってくれてた。今は?2007-04-04 03:18:00 -
21:
ゆな
サラリーマンの席に戻り桜と団体接客をしつつ、時にはオーバーリアクションをしたりドキっとさせる仕草をしてみたり…。
これも誰かの教えだ。ムカつく。けど教えを守ってる自分。なんでだろう。2007-04-04 03:30:00 -
22:
ゆな
サラリーマンと入れ違いのように田中さんが店に入って来た。私が入店したての頃からのお客さん。またビップな人。
「たーなーかーさーん♪」
娘のように可愛がってくれるから甘やかしてもらってます。2007-04-04 03:33:00 -
23:
ゆな
「おーゆな♪今日も元気やなぁ。笑」「そら田中さんに久々会えたんやもん♪」「そーかそーか。久々やしシャンパン飲もうかね。」あざーす♪♪さすが社長。ドンペリを頂きます。
「ありがとうございます!!」シャンパンとグラスをボーイが持ってきた。2007-04-04 03:43:00 -
24:
ゆな
「あれ?今日要がおらんやん。休み?」田中さんの言葉で自分の笑顔が消えた気がした。
「要はちょっと前に辞めてしまったんですよ。」私の代わりに普通にボーイが答えた。
「えーあの子辞めるなんて思わんかったわぁ。仕事出来るいい子やったのに。」残念そうに田中さんは注ぎ込まれたグラスを持った。2007-04-04 03:58:00 -
25:
ゆな
「要にも飲ますつもりやったのになぁ。お兄さんも飲む?」「ありがとうございます!!頂きます!!」ボーイはグラスを取りに席を外した。
「田中さん要結構お気に入りだったもんねぇ。」「あいつは面白い奴やったからなぁ。残念やわぁ。」「ゆなより!?笑」「ハハハ、ゆなよりもかもな。笑」「えー!?笑」
私上手く笑えてる?2007-04-04 04:04:00 -
26:
ゆな
「ゆなと要仲良かったよなぁ?いっつも言い合いしてて。笑」「そーやねぇ。田中さんもう要の話はいいやん。」自分でもわかるぐらいきつい言い方をした気がした。これ以上彼の名前が聞きたくなかった。
「何かあったんか?」
「すいません!頂きます!」ボーイが戻って来た。2007-04-04 04:13:00 -
27:
ゆな
「別になんもないけど、もうおらんからさ。よしっではいただきます♪」
田中さんのグラスから少し下にグラスを合わせグラスに入ってるドンペリを飲み干した。
「ゆなあんまり無理せんと飲みよー。」「うん。田中さんありがとう!!」2007-04-04 04:18:00 -
28:
ひめ
頑張って?
2007-04-04 07:42:00 -
29:
名無しさん
がんばって?
2007-04-04 10:35:00 -
30:
ゆな
一杯だけ飲んでボーイは席を離れてしまった。
「田中さん最近忙しいみたいやけど大丈夫?」「大丈夫やでぇ。こうやって飲みに来れてるし。」「そーなんや★新地の店は行ってないの?」
田中さんは新地のクラブにも顔を出す人。そりゃ社長だし綺麗な飲み方だし当たり前か。2007-04-05 00:15:00 -
31:
ゆな
そんな人が何で私を指名してくれるか今だ謎。
私は別に特別可愛い訳でも綺麗な訳でもない。そこら辺にいてそうな女の子。誉められるとしたら体のラインぐらい?
けどこの人は可愛いって可愛がってくれる。ありがたいなぁ。2007-04-05 00:22:00 -
32:
ゆな
「新地もぼちぼち。接待とかで使うぐらい。」「新地とかほんまに私足入れられへんわぁ。怖い!」「ほんまは思ってないんちゃうか?笑」「ほんまやし!笑」
ドンペリをグイグイを飲みながら話した。
「ゆなさんお願いします!」他にお客さんが来たみたいだ。田中さんの席を離れ違うお客さんの席に行った。2007-04-05 00:29:00 -
33:
ゆな
それからまた1組お客さんが入って来てクルクル席を移動しまくる。
ヘルプに付いてくれた女の子にお礼を言いながら席に戻ってると、ある事に気が付いた。
それはあきがヘルプに付いていた。珍し過ぎてその席を二度見してしまった。私があきのヘルプに付く事があったがその逆なんて有り得ないぐらい。2007-04-05 00:35:00 -
34:
ゆな
今日調子が悪いのかな。
そんな事を考えながらあきにもお礼を言い田中さんの席に戻った。
するとドンペリを半分ぐらい飲んでくれていた。あきは私がお酒が弱いのを知ってるから飲んでくれていたのだろう。
あきのこんな優しさに今まで何度感謝しただろう。今日は帰り誘ってご飯をおごるしかないな。2007-04-05 00:40:00 -
35:
ゆな
ドンペリが効いてほろ酔いで店は営業終了。あきと焼肉に行く事になった。
「今日あきどないしたん!?ヘルプなんてアンタらしないやん。けどお陰で助かりました。笑」「たまにはいいやん。笑 今日てか最近あかんねん。調子悪い時期みたい。」あきは店では見せない表情を浮かばせた。
「誰でもその時期はあるもんなぁ。まぁ生レバーを食べて元気出しぃな。」「ちょーやめて!!嫌いなん知ってるくせに!!笑」
ケラケラ笑いながらあきは悩んでいた。2007-04-05 00:58:00 -
36:
ゆな
「だからどないしたん?」「な、何もないよ?」あきは店を出たら表情が読めてしまう。
絶対何か隠してる。
「あんさ、サイトあるやん?それでめっちゃ潰されてるの見てもてん。お客さんも見てる人おって切れた。」サイトは見た事はあったけどあきの潰しなんてなかった。最近書いてあるのは、あきは枕、客を馬鹿にしてる、揚句にはお客さんの潰しまでしているみたいだった。2007-04-05 01:06:00 -
37:
ゆな
あきは枕なんかしてないし、お客さんを大事にしている。誰がそんな事を書くんだろ?
「気にしたらあかん!あんたはNo.1やからひがまれてるだけ。」慰めるように言ったけど、あき本人はだいぶ落ち込んでいた。そりゃお客さんが切れてしまえば無理はないと思う。2007-04-05 01:10:00 -
38:
ゆな
要ならこの相談を受けたらどう言ってあげてた?
なぁ何でおらんの?2007-04-05 01:34:00 -
39:
ゆな
「…ゆな?要戻って来ないんかなぁ?」ホラ、あきだってアンタを必要としてるやん。こんなにアンタは女の子に慕われてたんやで?
何で?2007-04-05 01:40:00 -
40:
ゆな
要…。
私と同い年のボーイさん。私達を裏切った人。
最低。2007-04-05 01:43:00 -
41:
名無しさん
おもしろい??働いた事ないけど大変やろけどやり甲斐ありそうな仕事やな+゚
頑張って?2007-04-05 07:28:00 -
42:
ゆな
名無しさんありがとうございます?この仕事は確かにやり甲斐あるかもしれません?体を壊してる人もいますが…?これからよろしくです?
2007-04-05 14:50:00 -
43:
ゆな
「名前はどうする?」「うーん…。」「じゃぁ俺決めていい!?」「あ、ハイ。」「んーっと《ゆな》!!可愛いくない!?」「あ、ハイ。」「あんまり?」「いえ。」「じゃぁこれから宜しくな!!」
ゆなって名前いいけど私っぽくなくない?しかも何かこの人ちょっと無理くり決めたし。2007-04-05 15:01:00 -
44:
ゆな
「あっ俺要やから!!ちなみに担当俺になるから。これ名刺。」
渡された名刺には今村要とマネージャーと言う肩書が書いてあった。
その日から働くことになったけど、ラウンジで働いてた事もありキャバクラで働くのは初めてと言ってもそこまで緊張しなかった。2007-04-05 15:29:00 -
45:
ゆな
それから一ヶ月過ぎて、あきって子と仲良くなれた。けどあきは仕事が出来る子でお客さんがついていた。
私はというとまだお客さんがついてなかった。2007-04-05 15:35:00 -
46:
名無しさん
頑張ってください??
2007-04-05 15:40:00 -
47:
ゆな
読んで頂いてありがとうございます??
2007-04-05 15:42:00 -
48:
ゆな
「私って何でお客さん呼べないんやろ?」要に不意に聞いてみた。
「おー!!呼ぼうと気持ちがあれば大丈夫や!ちゃんとお客さんと連絡は取ってるんやろ?」「ぼちぼち。」「じゃぁ、ぼちぼちを毎日にしてみたら?」「えー!?」「へぇー呼ぶ気ないんやぁ。笑」 「うるさいなぁ!!あるわ!!」
この頃には要と打ち解けれるようになっていた。要は人を打ち解けさすのが上手かった。2007-04-05 16:00:00 -
49:
ゆな
なぁ要?
何でおらんようになったん?2007-04-05 16:28:00 -
50:
ゆな
「ゆな?ゆな肉焦げる!」
あきの一言で我に返った。「うわ、骨付きカルビが…」「ボーっとしすぎちゃう?笑」「…あきは突然いなくなるとかやめてな?」
あきの顔を見れない。どうしてだろう。2007-04-05 16:38:00 -
51:
ゆな
「大丈夫。」たった一言。あきはそう言った。
こんな気持ちになるのは私だけじゃないのはわかってる。あきも同じ。
「また明日もがんばろうな!」そう言ってあきと別れた。2007-04-05 16:43:00