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涙〜still〜

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  • 1:

    ツヨシ

    いつからだろう、泣かなくなったのは。
    いつからだろう、泣けなくなったのは。
    こんな俺でも、いつかは…。

    2007-03-20 04:25:00
  • 2:

    ツヨシ

    俺、中学を卒業してから直ぐにヤクザの親分の家に住み着いた。今で云う「部屋住み」ってやつやね。今のご時世なら、こんな事、絶対に有り得へんねやけどね。俺の若い頃は、身近にこんな奴が沢山いてて、別に珍しい事じゃなかってん。

    2007-03-20 04:35:00
  • 3:

    ツヨシ

    別に皆が思うような、全く学校の勉強が出来ひんかったとかとは、違って、小学校、中学校とも、学年で常にトップ3には入ってて、まぁ、自分で云うのも烏滸がましいかもやけど、ホンマ、学校の勉強はよく出来た。
    そんな俺がなんでヤクザの部屋住み?って思うやろけど、まぁ、家がすっげえ貧乏やっただけなんやねんけどね(笑)

    2007-03-20 04:43:00
  • 4:

    ツヨシ

    俺、兄弟が6人いて、典型的な「貧乏人の子沢山」って周りの皆からは陰口叩かれてた(笑)
    6人居る中の、上から2番目の長男やったから、俺の後ろには、まだちっちゃい兄弟が4人もいててん。
    だから、家の中は、そりゃすっげえがさついた家やったもんやから、年功序列で上から順番に、中学を卒業したら家を出ていくってのが暗黙の了解で我が家のルールになってたわ。

    2007-03-20 04:54:00
  • 5:

    ツヨシ

    ほんで、なんでそれがヤクザ?って云うたら、
    俺、勉強は滅茶苦茶できたけど
    やんちゃも滅茶苦茶できた。
    自慢にならへんねやけどね(笑)

    2007-03-20 04:59:00
  • 6:

    ツヨシ

    中学の卒業間近に、当時、俺らの中で流行っててんけど、河原町にでて、えぇ女を引っ掛けるのが俺らの日課やってん。
    その日も、いつもの様に学校を途中でサボって、仲間より一足早く、河原町にでててん。

    2007-03-20 05:06:00
  • 7:

    ツヨシ

    いつものように学校の裏門に停めてる、先輩からの譲り受けのKAWASAKI FX400に跨って、いざ鎌倉並みに「いざ河原町!」くらいのノリで向かってた。
    もちろん、ノーヘルで、自分では自分の事、滅茶苦茶カッコイいって、今思うとおもいっきり勘違いしてた。

    2007-03-20 05:15:00
  • 8:

    ツヨシ

    さぁ、今日の獲物は……、おっ!おったおった!あの紺のスーツ着てる姉ちゃんから、出始めにいってみるか!

    自分には到底不釣り合いな女やった。
    今から思うと、この時点で俺は、大切な人生の選択を間違ってたんやけど、こん時の俺にはこれから自分の身に起こる事なんて全く予想にもしてなかった。

    2007-03-20 05:26:00
  • 9:

    ツヨシ

    めっちゃいい女やった。それも、年の頃なら自分より3っも4っも年上なのは見た目でわかった。でもその頃の俺は怖いもの知らず。

    なぁなぁ、お姉ちゃん、どこ行くん? 俺、この辺の地理、全くわからへんねん!ちょっとでえぇし付き合ってくれへん?
    いつもの調子で嘘つきながら声をかけた。

    2007-03-20 05:34:00
  • 10:

    ツヨシ

    「はぁ?それってウチにゆってんの?」
    当たり前やんけ!姉ちゃん以外に俺が声掛けるようなベッピンが周りにおるけ?
    「あんた、本気でウチにゆってんの?」
    決まってるやんけ!アンタ以外に誰が居てんねん!

    2007-03-20 05:41:00
  • 11:

    ツヨシ

    次の瞬間、俺は自分がシクった事にいち早く気づいたが、相手の行動の方が俺よりいくらか早かった。
    「なぁなぁ、コイツ、ウチの事ひっかけとんで!」
    俺はこの女の勝ち誇ったかのような声を聞いた。

    やってもうたがなぁ!シクったやんけ!この女、チ○ポ付きやんけ!!

    2007-03-20 05:50:00
  • 12:

    ツヨシ

    女「なぁなぁ、このクソガキ、ウチに声掛けて来とんで!なんとかゆぅたって!」

    ちょっと待てよー!クソガキって…!
    男「おぃ!コラ!ボンチ!誰、引っかけとんねん!」
    ちょっと待ってよ!この怖いお兄さんも…! ボンチって……!

    2007-03-20 06:03:00
  • 13:

    ツヨシ

    明らかに、その呼ばれて出てきた男は、お世辞にもサラリーマンには到底見えない、どっから、誰が見ても《その筋》の人にしか見えなかった。
    幾ら俺が怖い物知らずでも、流石に、《本職》VS《中学生》がどういう結果を出すかぐらい俺にだってわからない訳ではない。
    すぐさま、「すんまへん?ちゃいますねん?」
    まぁ、相手の耳には届いてなかったけどね。

    2007-03-20 06:14:00
  • 14:

    ツヨシ

    俺は必死になって、その場を取り繕う嘘を次から次へと額に脂汗を感じながら並べ立てた。
    「ちゃいまんねん?俺、地方から来てんけど、この辺の道わからへんし聞こうとしただけですねん?」
    俺は必死で言い訳してたが、そこは流石、
    「コラ!ボンチ!なんで地方の奴が京都ナンバーのFX乗るんじゃ!?」
    敵の方が俺より遥に洞察力に長けてた訳やね(泣)

    2007-03-20 06:23:00
  • 15:

    名無しさん

    書いて?

    2007-03-20 08:25:00
  • 16:

    名無しさん

    ボンチて何??

    2007-03-20 08:36:00
  • 17:

    ツヨシ

    俺はしどろもどろになりながらも必死で言い訳する。なんとかこの場を凌がないとと、ボンチながらに理解してた。
    因みにボンチとは、まぁ、若僧 とか 小僧 など大人が子供に対して揶揄した呼び方やね。
    「すんまへん??それ、ここまでくる途中で、いわしてきたんですねん??」
    まぁ、我ながらしょうもない嘘ついたと自己嫌悪したことか(笑)

    2007-03-21 05:14:00
  • 18:

    ツヨシ

    怖い顔した男は、唇の端に少し笑みがこぼれたように見て取れた。
    『ほな何かい?これお前の単車ちゃうっちゅうんけ?』

    そんなもん、わかってんがな。俺のに決まったあんがな。でもこの時の俺には決して自分の単車とは言えへん状況を自分で作ったことを後悔していた。

    2007-03-21 05:22:00
  • 19:

    ツヨシ

    クソッタレ!こんな事やったら、こんな姉ちゃん、引っかけへんかったのに!


    なんぼ心の中でそないに思っていても、心と体は裏腹で

    その男に、必死に媚びている自分がそこにはあった。

    2007-03-21 05:27:00
  • 20:

    ツヨシ

    『この単車、兄ちゃんのと違たら儂にくれへんけ!』
    この男、俺の単車やと解ってて輩ほりこみよるやんけ? 最悪やん??
    「すんまへん??ホンマはそれ自分のですねん??」

    2007-03-21 05:32:00
  • 21:

    ツヨシ

    もぅ無理やった。
    つっぱれへんかった。
    嘘突き通せへんかった。
    なにしろ、《怖かった?》

    2007-03-21 05:35:00
  • 22:

    ツヨシ

    男は『素直に、しょなからそう言えばイジメへんかったのに』
    そう言いながら怖い顔から、不思議に優しい顔に変わっていた。
    俺だけがその変化に着いて行けずポカーンとしていた。

    2007-03-21 05:40:00
  • 23:

    ツヨシ

    『おぅ!イジメてわるかったなッ(笑) なんでこの姉ちゃんに声かけてん? この姉ちゃん、○○組の娘やぞ!知らんかったんか(笑)』

    そんな優しい顔されて言われても……?

    2007-03-21 05:44:00
  • 24:

    ツヨシ

    当時、誰もが知っているヤクザの組の名前がその男の口からでた。

    俺は謝るしかできなかった。所詮、中学生がどんだけ突っ張ろうが、所詮、中学生のレベル。違いを痛感させられた。

    2007-03-21 05:49:00
  • 25:

    ツヨシ

    男は『お前、おもろぃ奴やし、どゃ?今からメシ食いに行こ思てたんやけどお前も一緒にこいや(笑)!』
    俺「………………」
    男『ほな、単車でついて来いよ』

    黙ってうなづいてついて行く俺がそこには居た。

    2007-03-21 05:54:00
  • 26:

    ツヨシ

    どこの店で何を食べたかハッキリとは覚えていない。ただ覚えてるのは、3人で居てるのに、この男は連れのヤクザの娘をそっちのけで俺だけに延々と話をしていた。
    俺は一通り自分のことなど喋って、取り敢えずこの場から逃げることを考えていた。

    2007-03-21 06:08:00
  • 27:

    ツヨシ

    男は俺の何が好かったんかわからへんがすっごい上機嫌で、楽しそうにいろんな話をしてくれた。
    食事も終わり、そろそろ終了やなって時に男から連絡場所を教えろと言われた。
    当時は今と違い、携帯電話のなかった時代。
    仕方なく家の番号を教えてその場は別れた。これがやがて自分が組織の一員になるキッカケだったとは判りもせずに……。

    2007-03-21 06:15:00
  • 28:

    名無しさん

    あげ

    2007-03-30 10:02:00
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