小説掲示板シルバーリングのスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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シルバーリング

• 1:

  朋子

  左手の薬指に光る小さな指輪
  これからも私の宝物だろう
  ねぇ、今、私は幸せだよ･･･
  
  

  2007-02-04 12:26:00
• 2:

  朋子

  １２月２４日クリスマスイヴ
  『一人？自分夜とか興味ない？』ミナミのツタヤ前にてチラチラとこっちを見ていた男が話しかけてきた。
  ━スカウトか･･･無視しよ━
  無視しているにも関わらず喋り続ける男
  『今日クリスマスやで。時間あったらキャバの体験でも行けへん？時給いいでー』
  ━無視━

  2007-02-04 12:30:00
• 3:

  朋子

  『…あっほな、飯行こか！俺腹減ったわ、おごるし！行こ〜』
  何を思ったのか強引に私の手を取り歩き始めてしまった
  ━あっほな！って何やねん…拉致やん━
  私『えっ待って、待って！』
  男『……』
  ━えっ無視？！━
  

  2007-02-04 12:35:00
• 4:

  朋子

  私『ちょ！待ってってば！歩くの早いねんって！！』
  男『あっごめん。笑　俺さ〜スカウトしてから歩くの早なってんやんか〜笑』
  ━そんなん聞いてないし━
  私『あのさ！私待ち合わせしてんねんけど』
  男『どんなけ待ってるねん！もうブッチやって！笑』
  そう、私はもうかれこれ二時間ほどツタヤの前である人を待っていた

  2007-02-04 12:40:00
• 5:

  朋子

  ━やっぱりブッチ…やんなぁ━
  その言葉を言われて現実を受け止めたと言うか、半分開き直った
  男『あっそういえばまだ名前言うてなかったな！俺、哲(ﾃﾂ)！自分は？』
  私『…朋子(ﾄﾓｺ)』
  哲『え？声小っさ！何て？笑』
  私『朋子やって！！』
  哲『ちょ、半分キレてるやん！朋子ちゃんね、はいはい』
  ━はいはいって何でコイツずっと笑ってるねん、アホそう━

  2007-02-04 12:53:00
• 6:

  朋子

  哲『なぁ、ここでいいやろ〜？』
  足を止めた哲がそういうとご飯屋さんに着いていた
  さっそくスタスタと中に入っていきメニューを眺めていた哲
  ━コイツどこまで自己中やねん。こんな奴に気使うのムカついてきた、めっちゃ食うたんねん━
  私もドカッと座って哲からメニューを奪った

  2007-02-04 12:58:00
• 7:

  朋子

  『お決まりですか？』水を持ってきた店員が聞く
  哲『俺は〜…』
  私『えっと、シーフードピザ！と、和風スパゲティ、ガーリックトースト！と、コーラ！あっ後、苺パフェ！これ食後で』
  哲『ちょ、ぇえ？！めっちゃ食うな…あっ僕カルボナーラで…』
  さっきまで何喋っても笑っていた哲がひきつっていた
  　　　　無言
  お互いの煙草の煙だけがモクモクと上がっていた

  2007-02-04 13:05:00
• 8:

  朋子

  料理が並び始めフォークを取って食べようとした…沈黙を破ったのは哲だった
  哲『なぁ〜、何でずっとツタヤの前で誰待っとったん？やっぱ彼氏？』
  ちょっと目をひんむいて哲を見てしまった
  私『……』
  哲『あっまずい事聞いてしもた？』
  私『…ぅん、彼氏。でもやっぱブッチやな…浮気やなぁ』
  哲『マジで？朋子ちゃんめっちゃ可愛いのに何で？何その男！しかもクリスマスにブッチて…俺なんか…半年も彼女おらんっちゅ−ねん！今日かて仕事…何…』
  哲はブツブツ一人で何か言っていた、私は哲の声すら聞こえなく一人の世界に入っていた

  2007-02-04 13:13:00
• 9:

  朋子

  ━やっぱり浮気か…あの子切れてなかったんかなぁ…それともまた新しい子かなぁ…━
  
  私の彼氏、そうまさに今日ブッチをかました男
  　司(ﾂｶｻ)　友達の紹介で付き合って１年半、その間に発覚した浮気３回
  仕事は車屋。外見は今風。付き合う前はヤンキーみたいだったのに私と出会って私の服装に合わせてくれて変わった。車も口では言えないくらいスゴかった改造車からアリストに変えた。
  そのせいか今では女が寄ってくるようになった。
  『遊びやけど、断られへんかってん。でも俺にはお前しかおらんねん。ホンマに悪いと思ってる。もうせーへんから許してくれ』
  これが浮気バレた時の言い訳。半泣きで平謝りする姿が情けなくて『もういいよ』と言ってしまう。

  2007-02-04 13:22:00
• 10:

  朋子

  でも今回は少し違った。誕生日・ＧＷ・お盆休み・クリスマス・正月・バレンタインなどのイベント事は私優先だったのに…
  ━司、本気になったのかな…━
  ため息をつきながら現実に戻ると頬を膨らめて口をとんがらした哲がこっちを見ていた
  哲『朋子ちゃん聞いてた？俺の話』
  私『…ﾌﾞﾊｯ笑　おたふくみたい…ｱﾊﾊﾊ爆笑』
  哲のお世辞にも可愛いといえない顔に笑ってしまった
  

  2007-02-04 13:28:00
• 11:

  朋子

  哲『ちょ、おたふく？！言い過ぎや！てか、笑いすぎや！』
  私『笑…ごめん…ｱﾊﾊﾊﾊ、あかん止まれへん　笑』
  哲『ちょ〜へこむって〜！まぁいっか、朋子ちゃん笑ってくれたし！朋子ちゃん笑ってる顔可愛いなぁ〜』
  と私の頭をポンポンと軽くたたいて満面の笑みで言う哲は少し可愛かった
  そんな事を言われ素に戻ってしまった私
  その後も他愛のない世間話をして笑いあった。
  デザート食べ終え店を出た

  2007-02-04 13:34:00
• 12:

  朋子

  私『ゴチでーす』
  哲『ええよ、でもホンマよく食うな〜、あっ携帯教えとくわ！』
  と、言い強引に私から携帯を奪っていった
  哲『俺また仕事戻るけど、淋しかったらいつでも電話してね』
  とキスをするように口をとんがらして目をつぶったので私は『はいはい』といい口をつまんでやった。そしてバイバイと笑顔で別れた。
  ━鉄か…良い子かもね、ありがとう━
  帰り道そんな事を思ったり、司は今どこで誰と何をしているんだろう、などと考えながら家に帰った

  2007-02-04 13:41:00
• 13:

  朋子

  家に着き寝る支度を終え布団に潜っていると携帯が鳴った
  ♪〜着信　司
  私『はい…』
  司『朋子ごめんっ、今どこ？』
  司はかなり息切れしている様子
  私『もう家に決まってるやん！』
  時計を見るとpm10:56　待ち合わせから６時間が経とうとしていた
  司『マジで？ホンマごめん。仕事抜けられへんくて…今から家行くから会ってくれる？』
  私『…もういいよ、仕事なら仕方ないね。お互い明日も仕事だし今日は寝るわ』
  と言い一方的に電話を切った。
  正直、仕事で遅れるなら連絡してこいよ！もう風呂も入って寝るとこやねん！などとイラついていた

  2007-02-04 13:50:00
• 14:

  朋子

  ♪〜メール　司
  【ホンマごめん。連絡したかってんけど取引先の偉いさんが年末の挨拶しにきてくれて話しとったんや。明日仕事早く終わらすから会おう？迎えに行く】
  私はこのメールを読んだが返事は返さなかった。
  30分ほどするとまた携帯が鳴った
  ♪〜着信　司
  私は出なかった。少しして
  ♪〜メール　司
  【もう寝てるんか？俺、ホンマに反省してる。明日話したいこともあるし朝起きたら連絡くれな】
  

  2007-02-04 13:56:00
• 15:

  朋子

  仕事と分かっても今日はクリスマスのイベント！髪もセットに行き新しい服でネイルだって予約して行って完璧だったのに。
  ごめんと謝られても許せるほど今日の私は大人になれなかった。でも仕事と言われ怒ることも出来ない。大人ぶった、気弱な私…でも浮気じゃなかった…などと、複雑なもどかしい気持ちの中で眠りについた。
  

  2007-02-04 14:02:00
• 16:

  朋子

  朝、とりあえず司にメールを返信
  【おはよう。もういいよ、今日は遅刻なしだからね！行ってきます】
  完全に許したわけじゃない。ただ昨日のことを根にもってグダグダ言っても仕方ない。怒るなら昨日じゃなきゃダメ…言えなかった私は許すしかなかった。

  2007-02-04 14:05:00
• 17:

  朋子

  遅れましたがここで私の紹介をします
  主人公…七瀬　朋子(ﾅﾅｾ ﾄﾓｺ)22歳 ショップ店員
  朝の10時〜夜の8時まで、最初の頃は足が棒のようになり辛かった。今も足にはタコが出来たり爪も変色しているけど慣れたので辛くない。
  
  

  2007-02-04 14:21:00