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優しさの意味
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1:
美麗
倖せになろうと抗っていたのは…私だったのか、貴方だったのか。
ただ本当に寂しくて、理解して欲しいってそう想っていたのに…
声に出すことは難しくて、誰の心にも届かない。2007-01-25 01:37:00 -
2:
美麗
貴方に出逢ったのは、少し肌寒くなった秋の夜。
街は少しずつクリスマスモードに染められ始めて、何処か居心地の悪い気分だった。
ねぇ、シュウ?貴方はまだあの約束を覚えてる?2007-01-25 01:43:00 -
3:
美麗
「みぃちゃん、またナンバー入ってるよ」
優花が嫌味のように毎月同じコトを言ってくるのはいつからだっただろう?
「美麗ちゃんはこんな仕事じゃなくてキャバの方が向いてんちゃう?」
客に何度同じコトを繰り返されたんだろう?2007-01-25 01:49:00 -
4:
美麗
私が全てを無駄なコトと感じ始めたのは…一体いつからだっただろう?
夜の…風俗の世界に入って…美麗と呼ばれ始めて二年が経とうとしている。
「お人形みたい」「癒し系」「お上品」…口を揃えてみんなが賞賛してくれるけど、実際そんな人間ならこんな仕事はしない。2007-01-25 01:59:00 -
5:
美麗
本当の私なんて…そう考えてみたけど、本当の私なんているんだろうか?
━寂しがりで臆病で刺々しくて独りぼっちの私━
こんなことが思い浮かんで少しうんざりする。
だけどそんな気持ちで仕事に向かう自分は余計にうんざりする。2007-01-25 02:15:00 -
6:
美麗
「兎我野までお願いします」
タクシーの運転手に行き先を告げる。
あえてミナミに住んでいる私がミナミで働かなかったのは、この時間に気持ちを切り替える為…美麗になる為だった。2007-01-25 02:19:00 -
7:
美麗
「今からお仕事ですか?よう稼いではるんやねー…女の人は綺麗やったら楽して、常識はずれなくらい稼げるんでしょ?羨ましいですわ。私らどんなけ頑張っても…」
よく喋る運転手だ、それも失礼なコトばかり。
━風俗が楽な仕事━
そういう観念はきっと昔からあるんだろうけど…2007-01-25 02:25:00 -
8:
美麗
━体を売って稼ぐお金なんて汚い━
━風俗嬢なんてクズ━
昔、誰かにそう言われた。だけど私には此処にしか居場所がなかった。
私の存在を認めて貰える場所、私が「羨ましがられる人間」でいられる場所はこの世界にしかなかった…2007-01-25 20:51:00 -
9:
名無しさん
そんな風に思わないで帰って来て
2007-01-25 21:45:00 -
11:
美麗
ねぇ、シュウ?
もしかして貴方も寂しかったのかな…?
わかってあげられなくてごめんなさい…。
意地になってごめんなさい…。2007-01-25 22:12:00 -
12:
美麗
「おはようございまーす」
店に入ると煙草の匂いとボディークリームの匂いが混ざりあっていた。いつものことだけど、決して気分のいいもんじゃない。
━風俗嬢の匂いは石鹸と煙草━
そういえばそんな言葉もよく耳にする。間違ってない…中途半端って言われてるみたいで、それが虚しかった。2007-01-25 22:19:00 -
13:
美麗
「おはよーみぃちゃん!またナンバー入ってんで!羨ましいなぁ。」
優花が決まり文句を言いながら私の方へ近付き、言葉を続ける。
「ウチも頑張ってんねんけどなぁ…みぃちゃんより出勤してるし。でもやっぱそのお人形顔が顔出ししてたら勝たれへんわぁ。ウチも顔出ししよっかなぁ?」
私には優花の言葉が嫌味にしか聞こえない。だけど何も気付かないフリをして「ありがとう」って微笑んだ。2007-01-25 22:36:00 -
14:
美麗
優花とはこの店には行ってから知り合った。悪気があるのかないのか…始めはわからなかったけど、客がつかない彼女の言葉は次第に唯の嫌味にしか聞こえなくなった。
[彩音*No.1*指名本数108本]
[美麗*No.2*指名本数103本]
[姫香*No.3*指名本数91本]2007-01-26 06:13:00 -
15:
美麗
ぼーっとしながらそんなことばかり考えていると、店長に急かされて我に返った。
「今日も指名で埋まってるんやから早くせなあかんやろ!巻いて巻いて!」
…この暇な時期に嬉しい限りです…と思えない私は駄目な風俗嬢かな?2007-01-26 08:42:00 -
16:
美麗
今日もいつもと同じ一日が始まる。
沢山の嘘を吐き、楽しくもないのに笑い、気持ち良くないのに声を上げ、気持ち悪いのに…。
━風俗嬢なんて汚い━
全く…これは誰が言った言葉だろう。何の間違いもない真っ直ぐなこの言葉を…私は今日も受け止めた。2007-01-26 08:47:00 -
17:
美麗
一日の終わりもまた変わりなく訪れる。
何度も浴びたシャワーで乾燥した肌、崩れた髪型に化粧。時計は二時を指していた。
ボディークリームを塗りながら携帯をチェックする。
━新着メール?あり━
美麗お疲れ??忙しかったぁ???ッてか今日何してんの???暇なら仕事終わりで?して??飲みに行こ????真由香ヨリ?2007-01-26 09:44:00 -
18:
美麗
それを分かりながら、化粧も髪型もセットし始める自分もどうかしてる。だけど…見窄らしくて汚い私なんて「美麗」じゃないから。自分の暗い部分なんて誰にも見せたくなかった。
そして真由香に再び電話をして、送りの車に乗り込んだ。
「ミナミまで…あ、今日は家じゃなくて道頓堀で降ろしてください」
運転手にそう告げて、煙草に火を点ける。煙が眼に入って少し涙が出た。2007-01-26 10:06:00 -
19:
美麗
それを分かりながら、化粧も髪型もセットし始める自分もどうかしてる。だけど…見窄らしくて汚い私なんて「美麗」じゃないから。自分の暗い部分なんて誰にも見せたくなかった。
そして真由香に再び電話をして、送りの車に乗り込んだ。
「ミナミまで…あ、今日は家じゃなくて道頓堀で降ろしてください」
運転手にそう告げて、煙草に火を点ける。煙が眼に入って少し涙が出た。2007-01-26 10:07:00 -
20:
美麗
夜の街は無駄に明るくて、星なんて1つも見えない。
━そういえば…何年実家帰ってないんやろ…━
大阪とは名ばかりの田舎だけど、星はすごく綺麗だった。あの場所に居た頃の私が今の私を見たら…きっと幻滅するだろう。頭が良くて可愛らしいお嬢さん、と言われていた私は一体いつからこんな番狂わせな人生を歩き始めたんだろう…2007-01-29 02:39:00 -
21:
美麗
そんなことを考えながら歩いていると寒そうに佇む真由香を見つけた。
「お疲れ様、遅くなってごめん」そう言いながら彼女に近づく。
《お疲れ様。あんたホンマ…今日寒すぎやから。まぁ突然誘ったんは真由香やけどさ?ってか最近元気なん?》2007-01-29 02:47:00 -
22:
美麗
黒目がちで色白、明るい髪を綺麗にセットした真由香…可愛いはずなのに何か残念なのは少し太りすぎたせいだろう。
《…ちょっと!美麗聞いてる?》「あ…ごめん、何?」《まーいいや。とりあえず店行こ。わかってるよなぁ?》「ホストやろー?」《正解☆流石話がわかりますねぇ》
そんな軽口を叩きながら真由香の後ろをゆっくりと歩き始めた。2007-01-29 16:19:00 -
23:
美麗
…出会わなければよかった…そんなコト思いたくはない。
貴方と過ごした時間は嘘でも偽りでもいいって今になったら思えるけれど…
幼すぎた私には自分のコトばかりで、貴方の暗い部分に入っていく勇気がなかった。
シュウ…ごめんね?2007-01-29 16:42:00 -
24:
美麗
お店の近くに来た途端に話し方や仕草まで倖せそうに変化する真由香を見て、何となく居心地が悪い気分になった。そんなことに気付きもせず、真由香は嬉しそうに電話をかける。
《真由香やけどなぁ〜今店の下着いたで。…うん、友達一緒。…わかった。行くわぁ!…うん。後でなぁ☆……ってわけなんで、行きますか!》
そう言ってエレベーターに乗り込む。お酒と煙草と香水が混じりあった、何とも不快な匂いがした。2007-01-29 16:54:00 -
25:
名無しさん
いらっしゃいませー!
大きな声と大音量のトランスが頭に響く。
白で統一されたお店にはトランスなんて似合わない。私の勝手な考えだけど。2007-04-06 00:34:00