小説掲示板?夜に堕ちる?のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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?夜に堕ちる?

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  • 1:

    名無しさん

    大阪。
    この街が好き。
    田舎者の私には何もかもが刺激的でこの街に染まりたいと思った。

    2007-01-18 01:06:00
  • 2:

    名無しさん

    夜の街。
    キラキラとネオンが輝く。
    私はどんどんこのネオンにひかれていく。
    夜に生きる。そう決断するのに時間はかからなかった。私もネオンみたいにキラキラ輝いて生きたい。そう思ったはずだった…

    2007-01-18 01:09:00
  • 3:

    名無しさん

    ミナミまでは電車で1時間程度。そう遠くはない。
    それなのに何もない街。大きなビルも大きな道路もない。そんな街で育った。

    2007-01-18 01:13:00
  • 4:

    名無しさん

    昔から都会に憧れてた。
    休みのたびにミナミに出た。
    いつかこの街に住む。夢だった。テレビで見たキャバクラの風景に憧れた。綺麗な女の人がキラキラ輝いてた。
    あぁ〜あんな人になりたい。憧れが現実になろうとしていた…

    2007-01-18 01:17:00
  • 5:

    名無しさん

    「あぁ〜ヒマやなぁ。何していいかわからんし…ミナミでも行ってみよかな」
    そんな独り言をつぶやきながら気合いをいれて用意をした。
    別に何をするわけでもない、ただネオンを見たかった。

    2007-01-18 01:23:00
  • 6:

    名無しさん

    ひっかけ橋の片隅で上を見上げていた。たくさんの人が行き交う。この時、まわりの雑音さえ心地よく聞こえる。そしてキラキラしたネオン街を1人歩く。
    ドレスを着た女の人、着物をきたママっぽい人、飲み歩くサラリーマン。それぞれ何を思いこの街に来るのか…そんな事を考えながら意味もなく歩く。

    2007-01-18 01:30:00
  • 7:

    名無しさん

    歩きまわり疲れた頃、私はまたひっかけ橋の上に立っていた。ボーっと川を眺めている時、
    「この街が好きですか?」
    何か聞こえた気がして隣を見る。

    2007-01-18 01:33:00
  • 8:

    名無しさん

    見知らぬ男が立っている。男は川を眺めながら寂しそうな横顔を見せる。
    「え?」
    「俺はこの街が好き。でもね、食べられちゃうよ」
    笑いながら男は私を見る。

    2007-01-18 01:36:00
  • 9:

    名無しさん

    意味がわからず、男を見ていると
    「夜に染まってみませんか?」
    男が言った。
    「どぉゆぅ意味?」
    「スカウトです。働いてみませんか?」

    2007-01-18 01:39:00
  • 10:

    名無しさん

    なぜかわからない。けど私はこの人にひかれた。
    キャバクラで働くつもりだった。でもスカウトを通すつもりはなかった。それなのに気が付けばこの男と近くの喫茶店にいる。

    2007-01-18 01:41:00
  • 11:

    名無しさん

    未経験の私にゆっくりと話をする男。
    この男は勇太。
    勇太は1つ年上らしい。
    それ以外は自分の話をしようとはしない。私は聞いてはいけない気がして何も聞かなかった。

    2007-01-18 01:45:00
  • 12:

    名無しさん

    「真樹って感情薄いよなぁ〜なんか冷めてるってゆぅか…」
    友達に言われた。
    確かにそうかもしれない。まわりの子みたいに騒げない。何がそんなに楽しいのか私には理解ができなかった。上辺の付き合い。ほんとにそんな感じだった。

    2007-01-18 01:50:00
  • 13:

    名無しさん

    嫌いなわけじゃない。ただどこか信用してない部分があった。学校にいけば人に合わせ、キャラを作ってる自分がいる。無意識だけど家に帰れば疲れを感じる。
    ほんとの真樹はきっと1人が好きなんだと思った。

    2007-01-18 01:53:00
  • 14:

    名無しさん

    次第に学校にも行かなくなった。休みがちになっても友達は誰1人連絡してこない。ほんとに友達だったのか…?
    中退の手続きのため久しぶりに学校に行った。
    放課後だが数人が教室に残っていた。

    2007-01-18 01:56:00
  • 15:

    名無しさん

    「真樹やん!!久しぶり〜☆学校辞めるん?」
    「うん、辞めるよ。荷物取りに来た」
    「そうなんや☆元気でね。また連絡するし♪」
    少し会話をし私は教室を出た。

    2007-01-18 01:59:00
  • 16:

    名無しさん

    あれから2年。誰からの連絡もなかった。
    友達なんてそんなもの。もう私の事すら覚えていないだろう。
    「冷めてるかぁ〜」
    あの日から真樹の中から消えない言葉。

    2007-01-18 02:01:00
  • 17:

    名無しさん

    キャバ嬢にはお客様に楽しんでもらう努力、真心が必要です。
    何かの本で見た。私にはそんな気持ちがあるのだろうか?働いても冷めた気持ちで接してしまうんじゃないか?真樹は思った。

    2007-01-18 02:05:00
  • 18:

    名無しさん

    やっていけるかなぁ…
    少し不安になった。
    寝不足じゃ化粧のり悪いし今日は寝よう。

    2007-01-18 02:06:00
  • 19:

    名無しさん

    目が覚めると昼だった。
    コンビニに向かいパンとコーヒーを買う。
    それを食べ終わるとシャワーを浴びゆっくりと支度を始めた。少しでも馴染めるように、いつもより濃い化粧に巻き髪。自分じゃないみたい…

    2007-01-18 02:10:00
  • 20:

    名無しさん

    用意ができた頃、ケータイが鳴った。勇太だった。
    「もしもし?用意できてる?ちょっと早いけど今から出れる?」
    「大丈夫やけど」
    「じゃあ約束のところで待ってるわ」

    2007-01-18 02:13:00
  • 21:

    名無しさん

    真樹は約束の場所に向かった。急いだつもりだが勇太はもう待っていた。
    「ご飯食べに行こ」
    意外な言葉に驚いたが一緒に行く事にした。
    食事も終えた頃、勇太が真面目な顔でつぶやいた。

    2007-01-18 02:15:00
  • 22:

    名無しさん

    「食われんなよ」
    「え?」
    「街に食われんなよ。今はなぁキラキラした綺麗な世界にひかれてると思う。でもな、キラキラがいきなり妖怪みたいになる時もあるねん。それに食べられたら誰も助けてくれへんねん。自分で脱出するんは大変やで」

    2007-01-18 02:18:00
  • 23:

    名無しさん

    真樹は意味がわからなかったが、わかったと笑って流した。
    いよいよ店に行く時間になり、勇太と歩き出した。
    勇太はすれ違う人にたまにあいさつをしている。
    この人知り合い多いなぁぐらいに思っていた。

    2007-01-18 02:21:00
  • 24:

    名無しさん

    店につくとテレビで見た世界が広がっていた。
    綺麗にセットされた髪、綺麗なドレス、夢にみたキラキラした世界だった。
    真樹には貸しドレスが与えられそれに着替えた。
    入店のための書類を書きおわり簡単な仕事の説明を聞き、いよいよ席につけられた。

    2007-01-18 02:25:00
  • 25:

    名無しさん

    「初めまして。綾です」
    綾…私のつけた源氏名。
    由来は簡単。キャバクラの世界を書いた漫画の主人公の名前。名前なんてなんでもよかった。だから好きな漫画からとった。

    2007-01-18 02:28:00
  • 26:

    名無しさん

    50代ぐらいのおやじ。お金は持ってそうな雰囲気。
    「綾ちゃんかぁ〜まだ新人なん?」
    「はい。今日初めてで…」
    言葉が出ない。会話の内容が思いつかない。愛想笑いも引きつる。

    2007-01-18 02:31:00
  • 27:

    名無しさん

    「綾ちゃんは寂しそうな目をしてるね」
    おやじの言葉に驚いた。
    「なんでですか?」
    「なんかね、顔は笑ってるのに目は笑ってないねん。ほんまは寂しいって目が言ってるよ」

    2007-01-18 02:34:00
  • 28:

    名無しさん

    「そうですか?アハハ」
    笑って流した。初対面のおやじに何がわかるんやろ。でもなぜか泣きたい気持ちになった。
    それからおやじとは他愛もない話をしていた。
    ボーイさんに呼ばれ、席を抜けようとした時

    2007-01-18 02:37:00
  • 29:

    名無しさん

    「綾ちゃんの番号教えてくれへん?」
    おやじが言ったので番号を交換して席を離れた。
    この日は店がヒマで待機が多かった。誰も私には話かけてこない。近寄りにくい雰囲気を出してるのだろう。真樹にとって誰も近寄ってこない方がありがたかった。

    2007-01-18 02:40:00
  • 30:

    名無しさん

    昔みたいに友達を作って群れるつもりはなかった。
    疲れるだけ。
    その日から真樹は毎日出勤したが、誰1人近寄ってくる女の子はいなかった。
    仕事にも慣れてきた。

    2007-01-18 02:43:00
  • 31:

    名無しさん

    もう1ヵ月。この1ヵ月何をしただろう?毎日店と家の往復。休みの日には1日寝ていた。
    「キャバクラなんてこんなもんか…」
    私は今キラキラしてるんだろうか?憧れに近づいているんだろうか?

    2007-01-18 02:45:00
  • 32:

    名無しさん

    出勤準備をしていると、あの時のおやじだった。
    「今日も出勤してるよな?今日行くわ」
    一方的にきられた。
    連絡あったって事は指名よな?私の初指名はあいつかぁ…
    「まぁないよりいいし」

    2007-01-18 02:48:00
  • 33:

    名無しさん

    店についてすぐ、おやじが来た。慌てて準備をし席についた。
    「久しぶりですね」
    「うん。俺なぁこれから毎日来るわ!!」
    「なんで?」
    「綾ちゃんに会いたいから」

    2007-01-18 02:51:00
  • 34:

    名無しさん

    それからおやじはほんとに毎日来た。
    私はいい客を捕まえたと思った。
    おやじが帰ったあと、待機席に行くと綺麗な女の子が座っていた。

    2007-01-18 02:53:00
  • 35:

    名無しさん

    「あの人毎日来ますね。綾ちゃんの事めっちゃ好きなんやね」
    初めて話かけられた。内心驚いたが平然を装い笑ってかえした。
    この日から毎日彼女は話かけてくる。

    2007-01-18 02:55:00
  • 36:

    名無しさん

    次第に仲良くなった。彼女の名前はユキ。
    店の外でも会うようになった。近くに住んでたこともあり一緒に帰る事が多くなった。
    仕事も終わり一緒に帰っている途中

    2007-01-18 02:58:00
  • 37:

    名無しさん

    「明日なぁ仕事終わってからユキに付き合ってくれへん?」
    「いいけど何するん?」
    「綾あんまり遊んでないっぽいから遊ぼうと思っただけ〜」

    2007-01-18 03:00:00
  • 38:

    名無しさん

    次の日の夜、ユキに連れられてビルの前にいた。
    ホストクラブ…?
    「早く入ろうや☆」
    ユキの言葉のまま中に入った。

    2007-01-18 03:03:00
  • 39:

    名無しさん

    大きな音の音楽、人の話す声が混ざってガヤガヤした雰囲気。真樹にとって居心地のいいものではなかった。
    「勇ちゃ〜ん♪」
    ユキの声で我に帰る。
    ユキに寄り添うホストを見て驚いた。

    2007-01-18 03:06:00
  • 40:

    名無しさん

    「優太…」
    小さな声で呼ぶとシーって口に手をあてる。
    「あぁ〜知り合いって秘密か」
    すぐに理解できた。でもなんでスカウトって嘘を?
    疑問に思ったが何も聞かずにいた。

    2007-01-18 05:51:00
  • 41:

    名無しさん

    楽しみにまってます???

    2007-01-18 05:57:00
  • 42:

    名無しさん

    勇太。さっきの話だろうと電話に出た。
    「さっきはごめんなぁ」
    「あ、うん。いいよ。でもなんでホストなん?」
    「あぁ〜スカウトって嘘ついた事やろ?真樹を夜の世界に入れてみたくて嘘ついた。怒ってる?ごめんなぁ」

    2007-01-18 05:59:00
  • 43:

    名無しさん

    別にどうでもよかった。ホストだってスカウトだって興味はなかった。
    「そっか。私寝るわ〜」
    電話を切った。
    もうホストクラブに行く事もないだろう。そんな事を思いながら眠りについた。

    2007-01-18 06:02:00
  • 44:

    名無しさん

    読んでくれてありがとぉ?誰も読んでないと思ってたから嬉しいです?

    2007-01-18 06:03:00
  • 45:

    名無しさん

    いや。
    読んでますよ?
    あたしも主さんと一緒でキャバに憧れてキタで働いてるからきになってみてるよ?

    2007-01-18 06:32:00
  • 46:

    名無しさん

    あげ

    2007-01-18 15:19:00
  • 47:

    名無しさん

    ありがとぉ?
    この話は実話ではないですが、夜の仕事をしたくて大阪に出たあたりは実体験です?お互い頑張りましょうね??

    2007-01-19 03:26:00
  • 48:

    名無しさん

    「うるさいなぁ…」
    鳴り響くケータイの音で目が覚めた。不機嫌なまま電話に出た。
    ユキだ。
    「あんなぁ〜今日店終わったらまた付き合ってやぁ☆ユキ今勇ちゃんにハマっててさぁ会いたいねん♪」

    2007-01-19 03:29:00
  • 49:

    名無しさん

    行く気はなかった。
    「微妙…気むいたらね」
    それだけを伝え電話を切った。いつもより少し早く起きてしまった。今から寝れば遅刻してしまう、微妙な時間。
    とりあえず営業メールを送る。

    2007-01-19 03:32:00
  • 50:

    名無しさん

    営業メール。初めの頃は文章を考えるのに時間がかかった。何を送ればいいのか?どう伝えれば店に来るのか?悩んだ。
    慣れは恐い。毎日かかさずメールをする。文章を打つのに時間もかからない。
    ありきたりな文章。それでも客は返事を返してくる。簡単なものだ。

    2007-01-19 03:37:00
  • 51:

    名無しさん

    ゆっくり用意をしたがやはり時間があまる。
    「久しぶりに…」
    ひっかけ橋の上にいた。
    あの時と同じように橋の隅っこで上を見上げる。
    ネオンが輝き水面にキラキラ映っている。

    2007-01-19 03:40:00
  • 52:

    名無しさん

    「食われるな…かぁ」
    勇太に言われた言葉が浮かぶ。この街に来て1ヵ月。私は今輝いてますか?
    ふいに思う。
    そろそろ行かないと…店に向かった。

    2007-01-19 03:44:00
  • 53:

    名無しさん

    いつもの仕事。代わり映えのしない店。私の憧れていた世界はココですか?
    何か物足りない。
    この日、この感情が消える事はなかった。

    2007-01-19 03:47:00
  • 54:

    名無しさん

    営業が終わるとユキが話かけてきた。勇太の所に行こうと言うのだろう。想像はついた。
    「行かへんよ」
    「お願い☆ほんまお願い☆ユキがお金出すし」
    あまりに頼まれるのでついて行く事にした。

    2007-01-19 03:50:00
  • 55:

    名無しさん

    騒がしい店内。やっぱりうるさい…
    ユキはまた勇太にベッタリ。他にも勇太のお客さんがいたらしく勇太は席を離れる。ユキは不機嫌な顔を店ながら見送る。

    2007-01-19 03:52:00
  • 56:

    名無しさん

    「シャンパン持ってきて」
    ユキが突然言い始めた。
    他の勇太の客が卸したので対抗したのだろう。
    その後、シャンパンコールやらで騒がしかった。興味もなかったので店内をボーっと眺めていた。

    2007-01-19 03:55:00
  • 57:

    名無しさん

    色々な人がいる。みんなそれぞれお気に入りのホストと楽しそうに会話をする。
    あぁ〜あのホストは色営とか友営とか見ててわかる。
    前ならそんな言葉すら知らなかったのに。夜に浸かっている事を実感した。

    2007-01-19 03:58:00
  • 58:

    名無しさん

    ユキは酔い潰れ、会計を済ませるとタクシーに乗り帰っていった。
    家に帰り1人になるとある疑問が浮かんだ。
    ユキはそんなに売れてるわけではない。なぜあんなにお金を使えるのか。
    不思議に思ったが所詮他人。私の気にする事ではない。

    2007-01-19 04:02:00
  • 59:

    名無しさん

    それから半年。代わり映えのしない毎日を繰り返す。ユキに連れられたまに勇太の店にも行った。ユキは相変わらず勇太のためにお金を使う。何もかわらない。変わった事と言えば、私の中で夜の世界がキラキラしなくなった事くらい。

    2007-01-19 04:04:00
  • 60:

    名無しさん

    お金がなくなれば切られる。残されたのは借金。
    お客にこびを売り、愛想笑いをし、時には色を使い稼いだお金はホストに貢ぎ、自分を飾るブランド物に消える。なんのために働くんだろう。自分のため?他人のため?

    2007-01-19 04:11:00
  • 61:

    名無しさん

    中には綺麗な飲み方をする客もいる。家族や子供のために働く女の人もいる。
    でもそんなのはごく一部な気がする。
    みんなドロドロした言い表わせない気持ちを秘めてこの街にいる気がする。

    2007-01-19 04:14:00
  • 62:

    名無しさん

    いつのまにかこの街に来た頃の憧れは消えている。
    ただ愛想を振りまくのにも仕事にも慣れている自分がいる。それが生活の一部になっている。
    あたりまえの日常。

    2007-01-19 04:17:00
  • 63:

    名無しさん

    ユキが消えた。
    ボーイが話しているのを耳にした。女の子が店を飛ぶことだってある。
    今回はたまたまユキが飛んだだけ。さほど気にもならなかった。

    2007-01-19 04:19:00
  • 64:

    名無しさん

    ユキが消えて半年。
    1度も連絡はない。もともと深い付き合いでもなかったので、私の記憶からも消えかかっていた。
    いつものように店に向かっている時、案内所の方をなんとなく見た。
    中に見えるパネルにはユキが写っていた。

    2007-01-19 04:22:00
  • 65:

    名無しさん

    風俗店の名前が書かれている。ユキは風俗嬢になったのか…少し驚いたがそれほど気にならなかった。
    数日後、久しぶりに勇太から連絡があった。
    「ユキ知らん?」
    少し機嫌が悪い様子。

    2007-01-19 04:25:00
  • 66:

    名無しさん

    「知らんけど」
    「あいつ消えてん。未収したままで。連絡も取られへんし店にもおらんねん。また連絡取れたら教えて」
    ユキは勇太に貢いで風俗で働く事になったのだろう。話は理解できたがユキの気持ちは理解ができない。
    探すつもりもない。

    2007-01-19 04:28:00
  • 67:

    名無しさん

    またあたりまえの日常が繰り返される。おもしろくない、いつからかそんな感情も消えた。何も思わない。まるで感情がなくなったみたい。仕事と寝る事を教えられたロボット。

    2007-01-19 04:31:00
  • 68:

    名無しさん

    疲れだけがたまる。明日は休み、ゆっくり寝よう。
    マンションの前に誰かが座っている。無視して通り過ぎた頃、微かに声がした。
    「綾…」
    振り替えるたユキが立っていた。

    2007-01-19 04:34:00
  • 69:

    名無しさん

    ユキを家に入れ、暖かいコーヒーを渡した。
    ユキは何も話さない。黙ったままだった。
    「勇太が探してたよ」
    沈黙を裂くように言うと、ユキは泣きながら話始めた。

    2007-01-19 04:37:00
  • 70:

    名無しさん

    あげ

    2007-01-19 04:39:00
  • 71:

    名無しさん

    「勇太の事好きやねん。だから店にも毎日行ったしお金だって使った。キャバのお金じゃ足りんくなって風俗で働き始めた。嫌やったよ?でも勇太のためになるならって思って…それでも店で使う額が増えて未収するようになった。初めは返せてたけど無理になって、お金借りたりもした。それも返せんくなって逃げてきた」

    2007-01-19 04:41:00
  • 72:

    名無しさん

    「で、どうするん?」
    真樹は冷めた口調で言った。ユキからすれば優しい言葉を聞きたかったのだろう。真樹には同情の気持ちもなかった。ユキがバカなだけだ。
    ユキはわからん…と呟いた。真樹は黙っていた。

    2007-01-19 04:44:00
  • 73:

    名無しさん

    「綾、お金貸して?絶対返すから」
    「いくら?」
    「100万でいい」
    「わかった」
    真樹が断りもしなかった事にユキは驚いた様子だった。真樹はなぜ自分がお金を貸すと言ったのかわからなかった。

    2007-01-19 04:48:00
  • 74:

    名無しさん

    その日はユキを家に泊め、次の日ユキにお金を渡した。ユキは喜び、お金を握りしめて消えて行った。
    勇太の店にお金を払うのだろう。そう思い家に向かった。
    ケータイの電池が切れた。あとで充電しようと思い、家に帰った。ご飯を食べ、シャワーを浴びケータイの事など忘れ眠った。

    2007-01-19 04:53:00
  • 75:

    名無しさん

    目が覚めるとまだ早朝だった。ケータイの事を思い出し電源を入れてみる。
    すぐに勇太から電話が鳴った。
    「ユキが死んだ」
    意味がわからなかった。勇太に呼び出され会う事にした。

    2007-01-19 04:56:00
  • 76:

    名無しさん

    「あいつ昨日店来てん。未収150万やってんけどそれ払って、まだお金あるからってバカ騒ぎしてん。あいつ風俗やん?だから稼いでるんやと思って一緒に騒いであいつ使うだけ使って笑って帰った。それやのにその後…」
    勇太は泣くわけでもなく遠くを見つめていた。

    2007-01-19 04:59:00
  • 77:

    名無しさん

    ユキは家で睡眠薬を飲み、手首を切って死んでいた。勇太の写真を握り締めて。発見したのはユキに貸したお金を回収しに来た人。
    ユキの家には何もなく生活感のない家だったらしい。真樹の知っている家からは引っ越し、小さなアパートに住んでいた。

    2007-01-19 05:04:00
  • 78:

    名無しさん

    自分をそこまで犠牲にして勇太に貢いで幸せでしたか?真樹にはユキの気持ちがわからない。
    ユキが死んだと聞いて驚いたが悲しくはなかった。
    それどころか何の感情もなかった。ユキは勇太を愛した。勇太がホストだとわかっていても止められなかった。

    2007-01-19 05:08:00
  • 79:

    名無しさん

    ユキは夜に墜ちた。
    勇太とゆう1人のホストにハマり何もかもを失った。死ぬとゆう決断が正かったのかはわからない。ユキ本人が決めた事ならそれでよかったのかもしれない。

    2007-01-19 05:12:00
  • 80:

    名無しさん

    「俺の事最悪やと思ったやろ?」
    勇太の声で我に返った。
    「別に。あんたは自分の仕事しただけやろ」
    「お前冷めてるよな。友達殺したん俺やん」

    2007-01-19 05:14:00
  • 81:

    名無しさん

    冷めてる?友達?
    ユキが友達?友達って何?色々な事浮かびわけがわからなくなった。
    「帰る」
    一言告げると席を立ち家に向かった。

    2007-01-19 05:17:00
  • 82:

    名無しさん

    友達?ユキと私は友達やったん?友達が死んでも何も思わない。涙すら出ない。ユキに対して自業自得だと思う。これが友達?
    考えれば考えるほどわからなくなる。
    あぁ〜ユキは所詮他人やと思う気持ちが冷めてるんか…
    少しわかった気がした。

    2007-01-19 05:20:00
  • 83:

    名無しさん

    仕事まではまだ時間がある。もう一度眠りについた。目が覚めると泣いていた。理由なんてわからない。
    ただただ泣いていた。
    この日、初めて仕事を休んだ。家にいれば涙が出る。気が付けばまたひっかけ橋にいた。

    2007-01-19 05:23:00
  • 84:

    名無しさん

    座り込み、道行く人を見つめていた。
    みんな何を思うのだろうか?少なからず心に闇をかかえている。それを他人には見抜かれぬよう笑顔を作り平然をよそおう。
    何のために生きてますか?何のために働きますか?
    何のために笑いますか?

    2007-01-19 05:28:00
  • 85:

    名無しさん

    「もう疲れたなぁ…」
    この街は人が多すぎて自分の存在まで消えてしまう気がする。キラキラして綺麗だと思った街は無理して輝いてるようにも見える。
    みんなみんな上辺だけの笑顔で嘘にまみれてるように見える。
    居場所がない。

    2007-01-19 05:33:00
  • 86:

    名無しさん

    「何してるん?」
    いきなり声がした。勇太が立っている。
    真樹は黙ったままうつむいた。勇太は黙って真樹の手を引き、自分の店に連れて行った。
    久しぶりに聞く騒がしい音に頭が痛くなる。

    2007-01-19 05:36:00
  • 87:

    名無しさん

    「今日はお金いらんから、終わるまでいて」
    それだけを言うと他の席に行った。
    なぜだろう、1人になりたくない。
    おとなしく店が終わるのを待った。

    2007-01-19 05:38:00
  • 88:

    名無しさん

    店が終わるころ、勇太に連れられタクシーに乗った。ついた先はマンション。きっと勇太の家だろうと思った。
    家に入ると何もないワンルーム。
    「汚くてごめんなぁ。まぁ適当に座って」
    言われるまま座った。

    2007-01-19 05:40:00
  • 89:

    名無しさん

    「なんかお前病んでる感じやったから連れて来てしまった」
    勇太が笑う。
    真樹はなぜか涙がでた。
    「居場所がない」
    やっと出た言葉。

    2007-01-19 05:43:00
  • 90:

    名無しさん

    「ここがお前の居場所や」
    勇太の言葉に驚いて顔を見ると、勇太は優しく笑っていた。
    それから一緒に住むようになるまで時間はかからなかった。
    同居人。付き合ってるわけでもない。お互い仕事もあるし一緒にいる時間は少ない。

    2007-01-19 05:46:00
  • 91:

    名無しさん

    けど居心地がよかった。
    1人でいる時よりもずっとずっと…
    次第に表情が明るくなったと言われるようになった。勇太のおかげ。
    勇太はいつも優しく笑っている。でも寂しそうに感じる。初めて会った時みたいに寂しそうな目が気になった。

    2007-01-19 05:49:00
  • 92:

    名無しさん

    主サン昨日ブリデス??
    頑張ってね?

    2007-01-19 08:08:00
  • 93:

    ゆいこ

    読んでます(^-^)
    なんか切ないですね…でも頑張って書いてください☆

    2007-01-19 08:52:00
  • 94:

    名無しさん

    >>96さん
    毎日覗いてくれてありがとぉ??
    >>97さん
    読んでくれてありがとぉ?たぶん主自身が病み気味やから話も暗い感じになってしまってると思います?

    とりあえず頑張ります?

    2007-01-20 00:35:00
  • 95:

    名無しさん

    勇太の寂しい目の理由を知りたくていない間に荷物をあさってみた。
    こんなことしたら勇太は嫌がるだろうと思った。
    でも気になって仕方なかった。何もない…
    写真すら1枚もない。

    2007-01-20 00:39:00
  • 96:

    名無しさん

    「私何してるんやろ…」
    今までこんなに人に興味をもった事はない。
    なぜ勇太に興味をもったのだろう。
    気が付けば自然に笑っている。勇太と暮らすようになって、私は変わった。

    2007-01-20 00:43:00
  • 97:

    名無しさん

    勇太…勇太…
    勇太の事を考える時間が増えた。これが恋とゆうものなのだろうか?
    今まで何人か付き合った人もいる。好き?違う。なんとなく、そんな感じだった。連絡を取らなくても会わなくても平気。相手から別れを告げられる事ばかり。悲しくなんてない。別に彼氏なんていらないから。

    2007-01-20 00:48:00
  • 98:

    名無しさん

    誰にも縛られたくない。私は1人が好き。
    ユキは勇太のどこにひかれたのだろう?ユキは勇太を好きになり墜ちた。
    その勇太と私は一緒に暮らしている。罪悪感とかそんな感情はない。やはり私は冷めてるのだろうか?

    2007-01-20 00:53:00
  • 99:

    名無しさん

    毎日仕事に向かい、愛想笑いをしこびを売る。帰れば寝るだけ。休みの日には何もせずボーって過ごす。
    勇太は休みの日もどこかに出かけて行く。
    どこに行くのか、何をするのか聞かない。ただの同居人だから。

    2007-01-20 00:57:00
  • 100:

    名無しさん

    不思議なもので勇太の事を考えるようになってから恋人とゆう形がほしくなった。付き合うとゆう形だけで勇太を自分だけの物にできる気がする。初めての感情。どうすればいいのかわからない…

    2007-01-20 01:00:00
  • 101:

    名無しさん

    仕事をしていても勇太の事を考えてしまう。
    私はなんでこんなおやじに話かけてるんだろ?
    話したくもないのに。
    上辺は笑ってたって笑いたくもない。
    勇太…勇太…

    2007-01-20 01:03:00
  • 102:

    名無しさん

    会いたいと思った時には体は動いていた。体調が悪いと嘘をつき早上がりをした。足は勇太の店にむかっていた。
    「いらっしゃいませ〜」
    声と共に聞こえる騒がしい音。いつからかこの音にも慣れている。

    2007-01-20 01:06:00
  • 103:

    名無しさん

    勇太は驚いた顔をしている。ホストクラブは苦手だと言っていた私が1人で来たのだ、驚いてもおかしくない。「お前何してんねん?」
    笑いながら聞く優太。なぜだろう顔が見れない。
    恥ずかしい…私、優太を意識してる…

    2007-01-20 01:09:00
  • 104:

    名無しさん

    しおり(?▽?)?

    2007-01-20 01:26:00
  • 105:

    名無しさん

    >>108さん
    しおりありがとぉ?

    2007-01-20 07:29:00
  • 106:

    名無しさん

    「勇太に会いたくなった」
    自然と出た言葉。
    優太は何も言わず頭を撫でてくれた。この日は店が終わるまで待ち、一緒に家に帰った。会話はなかった。でも幸せな気持ちだった。

    2007-01-20 07:31:00
  • 107:

    名無しさん

    「付き合おか」
    突然の言葉に驚いた。優太も同じ気持ち?
    黙って頷いた。この日初めてキスをした。自然と優太と一つになった。
    「やっと私の居場所が見つかった」

    2007-01-20 07:34:00
  • 108:

    名無しさん

    勇太の寝顔を見ながら幸せな気持ちだった。
    これが幸せなって気持ちなんや…
    付き合うって言葉を聞いただけ。生活は今までと変わらない。それなのになんでこんなに幸せなんやろ

    2007-01-20 07:37:00
  • 109:

    名無しさん

    それからは仕事に集中できなくなった。頭の中が勇太の事でいっぱいになる。
    接客中な事も忘れ勇太の事を考える。
    仕事が終わればすぐ勇太の店に向かう、そんな毎日を繰り返していた。

    2007-01-20 07:39:00
  • 110:

    名無しさん

    休みの日も家で過ごすだけ。お互いに夢を売る仕事。「彼氏?おらんよ」
    「彼女?おらんよ」
    2人がいつも店で口にする言葉。外で誰かに見られたら今までの努力が無駄になってしまう。

    2007-01-20 07:42:00
  • 111:

    名無しさん

    平凡で当たり前の付き合いをした事がない私には丁度いいのかもしれない。
    勇太と付き合い始めてから指名本数は落ちている。
    当たり前に給料も減っていく。毎晩勇太に会いに店に行っている分、お金は減る一方だった。

    2007-01-20 07:45:00
  • 112:

    名無しさん

    勇太が締日だと言えばお金も使った。勇太が喜べばそれでいい。笑顔を見れば嬉しい。勇太のために何かをしてあげる事が幸せだと思った。
    「俺No1になりたい」
    夜の仕事をしていれば、誰だって1度は思うだろう。

    2007-01-20 07:48:00
  • 113:

    名無しさん

    でもほんの一部の選ばれた人だけがなれる。
    努力すればなれる?そうとは言えないと思う。どんなに努力しても上には上がいるから。
    勇太の言葉を聞いて素直に応援しようと思った。

    2007-01-20 07:50:00
  • 114:

    名無しさん

    私だって夜の世界にいる。No1になりたい気持ちは理解できる。
    私が優太を支えてあげないと。
    「応援してるからね。頑張って」
    私が微笑むと優太も微笑えんだ。

    2007-01-20 07:53:00
  • 115:

    名無しさん

    勇太を支えようにももうお金がない。
    しっかり働かないと。
    次の日から今まで以上に頑張った。飲みたくないお酒も無理して飲んだ。
    お金…お金…お金…
    お金を稼ぐ事しか考えられなかった。

    2007-01-20 07:55:00
  • 116:

    名無しさん

    指名は増えた。1ヵ月後には今までで1番多い給料を貰った。そのお金も勇太に消える。それでも幸せだった。勇太が喜ぶから勇太が笑うから。
    勇太をNo1にするにはお金が足りなかった。頑張ったところでキャバクラ。一般的に見ればたくさん稼いでいる。でも夜の世界では少ない。もっともっと…

    2007-01-20 07:59:00
  • 117:

    名無しさん

    そんな頃、店にあのおやじが来た。
    初めて働いた時についたおやじ。寂しそうな目…今度は言われないように精一杯笑顔で席についた。
    前は毎日来ていた。ある日を境にパタリと連絡がなくなった。お金がなくなったのだろうと思い気にもしてなかった。

    2007-01-21 01:23:00
  • 118:

    名無しさん

    「久しぶり」
    「おぉ、綾ちゃん元気してた?しばらく仕事忙しくてなぁ」
    「元気やよ。連絡ないし心配しててんで」
    ほんとは心配なんかしてない。こんなおやじの事なんて少しも頭になかった。

    2007-01-21 01:26:00
  • 119:

    名無しさん

    「なんか前みたいに寂しそうな目じゃなくなったね。今は悲しそうって言うか感情の読み取れない目をしてるね」
    はぁ?私は何も悲しくない。勇太がいるから幸せで仕方ないよ?おやじの言葉に腹がたった。
    「そんな事ないよ?何も悲しくないし」
    笑ってみせた。

    2007-01-21 01:29:00
  • 120:

    名無しさん

    「俺がいるから。綾ちゃんが悲しくないように俺がいるから」
    気持ち悪い。このおやじは何を言ってるんだろう?
    私は勇太がいれば何も悲しくない。
    「アハハ、ありがとぉ」

    2007-01-21 01:32:00
  • 121:

    名無しさん

    がんばれ?

    2007-01-21 05:30:00
  • 122:

    名無しさん

    主サン楽しみに待ってます?

    2007-01-21 06:39:00
  • 123:

    名無しさん

    読んでくれてありがとぉございます?
    昨日は全然更新できなくてすいません?

    2007-01-23 00:19:00
  • 124:

    名無しさん

    待ってるよん?

    2007-01-23 00:21:00
  • 125:

    名無しさん

    愛想笑いなんてしたくないのに。もういつのまにか勝手に顔が笑ってしまう。
    憧れてた世界はみんなみんな愛想笑いみたいに作り物で輝く世界なんだろうか?そんな気がしてならない。

    2007-01-23 00:23:00
  • 126:

    名無しさん

    「愛人にならないか?」
    「えっ?」
    「俺の愛人にならない?毎月お金は払う。もう働かなくても暮らせるよ」
    おやじは笑う。

    2007-01-23 00:28:00
  • 127:

    名無しさん

    答えが出ない。前ならあっさり断っていたはず。
    お金…この言葉が消えない。勇太のため…でも心のどこかで「イヤだ」って声がする。
    「返事はまた今度でいいよ。すぐに決められないと思うし」
    おやじの言葉でこの話題は終わった。

    2007-01-23 00:31:00
  • 128:

    名無しさん

    それからこの話に触れる事もなくおやじは帰った。
    「愛人かぁ…」
    1人考えながら今日も勇太の店に迎う。
    「俺、やっとナンバー入れてんで」
    勇太が嬉しそうに言った。それを聞いて素直に嬉しいと思った。

    2007-01-23 00:34:00
  • 129:

    名無しさん

    「お前のおかげやで。ありがとぉ」
    嬉しかった。勇太には私が必要なんだ。そう思った。勇太のお客さんも前より増えている。
    「勇太も頑張ってるんやから」

    2007-01-23 00:37:00
  • 130:

    名無しさん

    もっとお金を使ってあげないと。もっとお金がいる。でもどうすればいい?
                            「愛人」
    おやじの言葉が浮かぶ。

    2007-01-23 00:39:00
  • 131:

    名無しさん

    勇太はアフターに行くと言ったので先に帰った。
    なんとなく起きて勇太の帰りを待った。
                                        帰ってこない。
    勇太?どこにいるの?

    2007-01-23 00:41:00
  • 132:

    名無しさん

    勇太に電話をしてみた。
    出ない…出ない…
    嫌な予感がして狂ったように電話をかけ続けた。
    何度かけても出ない。
    もうわけがわからなくなっていた。ただただ涙が流れ続けた。

    2007-01-23 00:44:00
  • 133:

    名無しさん

    ガチャ
    どれくらい時間がたったのだろう。いきなり聞こえたドアをあける音で我に返った。
    勇太?
    「アフターやゆーたやろ?なんぼ電話すんねん?お前気狂ってんちゃうか」
    今まで見たことないくらい勇太が怒ってる。

    2007-01-23 00:47:00
  • 134:

    名無しさん

    「ごめんなさい…ごめんなさい…」
    涙が出る。勇太に嫌われたくない。その一心だったと思う。
    「きつく言いすぎた。ごめんな。今日も仕事あるやろ?早く寝なあかんやん」
    勇太は優しい。悪いのは私なのに。

    2007-01-23 00:51:00
  • 135:

    名無しさん

    2人で抱き合うように眠った。
    先に目が覚めたのは私。
    仕事の用意をすませ上着を着ようとした時、隣にあった勇太のスーツを落としてしまった。
    慌てて拾いハンガーにかけるとポケットに何か入ってる事に気が付いた。

    2007-01-23 00:55:00
  • 136:

    名無しさん

    紙?なんとなく取り出して見ると、可愛らしい便箋だった。女…
    そう思った時には中身を見ていた。

    2007-01-23 00:57:00
  • 137:

    名無しさん

    今日は泊まってくれてありがとぉ。すごい幸せやったよ☆勇太と付き合ってどれくらいになるかなぁ?
    あたしが彼女とか夢みたいやし♪
    これからもずっと一緒にいてね☆

    2007-01-23 01:00:00
  • 138:

    名無しさん

    えっ?彼女って?泊まったって何?もう何から考えればいいのかわからなかった。勝手に見てしまった分、勇太に聞くこともできなかった。
    呆然としたまま仕事にむかった。
    今日もおやじは来ている。

    2007-01-23 01:02:00
  • 139:

    名無しさん

    気になる??頑張ってください??

    2007-01-24 00:56:00
  • 140:

    名無しさん

    >>143さん
    ありがとぉ??
    続き書きますね?

    2007-01-24 05:01:00
  • 141:

    名無しさん

    「綾ちゃんどぉした?」
    「え?何が?」
    「なんかボーっとして元気ないからさ〜」
    このおやじはほんとに気持ち悪い。私の何がわかるとゆうのだろう。いつもいつも観察されてる気がして嫌な気分になる。

    2007-01-24 05:06:00
  • 142:

    名無しさん

    「何もないよ?疲れてるんかな?」
    笑って見せた。
    どんな時だって愛想笑いをしてしまう。そんな夜の世界に慣れた自分に嫌気がさしてくる。
    いったい私は何がしたいのだろう…

    2007-01-24 05:08:00
  • 143:

    名無しさん

    仕事が終わるといつものように急いで勇太の店に迎う。今日は勇太の太客が来ているようでなかなか私の席には来ない。
    それでもよかった。同じ空間にいるだけで安心する。気が付けば無意識に太客を見ていた。
    特別可愛くもない。まぁ風俗嬢ってとこだろう。
    あんな女お金だけだ。勇太もお金のためだけに相手をしている。

    2007-01-24 05:14:00
  • 144:

    名無しさん

    突然ヘルプが話はじめた。
    「あ、ゆいちゃん見てるやろ〜?」
    「ゆいって誰?」
    「今、勇太さんがついてるお客さんの事☆」
    ゆい…なぜだかわからないけど、あの手紙はあの子が書いた気がした。これが女の勘ってやつだろうか。

    2007-01-24 05:17:00
  • 145:

    名無しさん

    「あの子風俗やんな?」
    「風俗嬢やで♪だからお金持ってて勇太さんにいっぱい使うねん☆なんか付き合ってるみたいやけど」
    「え?」
    「やばっ!俺めっちゃ話しすぎた…聞かんかった事にしといて…」

    2007-01-24 05:20:00
  • 146:

    名無しさん

    聞いてしまったのに聞かなかった事になんてできるわけがない。
    もうそれからの時間はゆいから目が離せなかった。
    ゆいは勇太を見つめ嬉しそうに笑う。その笑顔が憎くて仕方なかった。
    付き合ってるって何?

    2007-01-24 05:23:00
  • 147:

    名無しさん

    「勇太〜ゆいの手紙読んでくれたぁ?」
    やっぱりあの手紙はあの子が書いた物…
    「読んだよ。俺手紙とかもらったん初めてやしめっちゃ嬉しかった」
    満足そうに笑うゆい。

    2007-01-24 05:25:00
  • 148:

    名無しさん

    苦しい…
    憎くて悲しくて寂しくて複雑な感情でいっぱいになった。もうヘルプの声も店の雑音も何も聞こえない。
    まるで店の中にゆいと勇太しかいないみたいに2人の声だけが聞こえる。
    聞きたくない…聞きたくない…何も聞きたくない…

    2007-01-24 05:29:00
  • 149:

    名無しさん

    ふと目をあけると真っ白な天井が見える。
    「大丈夫か?」
    聞き覚えのある声が遠くから聞こえる。
    「真樹?お前いきなり倒れてんで。ここは病院。わかるか?」

    2007-01-24 05:31:00
  • 150:

    名無しさん

    「勇太?」
    遠くから聞こえた声は次第に近く鮮明に聞こえる。
    「よかった〜。めっちゃ焦ってんから。ヘルプ俺のとこ飛んできてさぁ〜」
    「ゆいって何?」

    2007-01-24 05:33:00
  • 151:

    名無しさん

    口が勝手に動く。聞きたくないはずなのに、気持ちに逆らうみたいに言葉が自然と出てくる。
    「ゆい?あぁ〜客やろ?それがどうした?」
    「付き合ってるん?勇太の彼女は私じゃないの?」
    「ゆいは色カノやで。ほんまに付き合ってるわけじゃないよ〜。俺の彼女はお前やろ?」

    2007-01-24 05:37:00
  • 152:

    名無しさん

    「色カノとかいらん。あの子と別れてよ!!」
    「あいつは俺にめっちゃ金使うねん。あいつ切ったら俺に誰があんな金使ってくれるん?お前だって夜やってるなら色とか理解できるやろ?」
    「私があの子ぐらい使ったら別れるん?」
    「そぉやな。でもな、あいつ風俗やで?キャバの稼ぎとは全然違う。お前には無理や」

    2007-01-24 05:41:00
  • 153:

    名無しさん

    負けたくない。あの子に負けたくない。このままじゃほんとに勇太を奪われる気がした。
    「あの子に負けへんから。勇太にいっぱいお金使うから。見てて」
    勇太はきっと本気だなんて思ってなかっただろう。
    「楽しみにしてるわ」
    笑って言った。

    2007-01-24 05:45:00
  • 154:

    名無しさん

    次の日退院した私は、休養を取ることもなく用意を済まし早めに店に向かった。店には店長とボーイしかいない。
    「店長、私今月で店辞めます」
    なんの迷いもなかった。
    店長は理由を聞くこともなく了承した。

    2007-01-24 05:48:00
  • 155:

    名無しさん

    それからは毎日いままで以上にお客さんが来た。
    別れを惜しむようにいつもよりたくさんのお金を使ってくれた。
    あのおやじも毎日来た。
    顔を見るたび愛人って言葉が浮かぶ。

    2007-01-24 05:52:00
  • 156:

    名無しさん

    最後の日、店の中には私のお客さんがたくさんいる。忙しかった。席に座るのは少しの時間だけ。次々と違う席に移動しなければならない。
    次はあのおやじの席だ。
    思えばこのおやじとの付き合いもずいぶん長くなったなぁと思いながら席についた。

    2007-01-24 05:55:00
  • 157:

    名無しさん

    「綾ちゃん辞めるとか寂しくなるなぁ」
    「また会いに来てくれたらいいよ」
    「違う店で働くの?」
    「私、風俗行く」
    「え?なんで?そんなにお金が必要なん?」

    2007-01-24 05:59:00
  • 158:

    名無しさん

    なぜこのおやじにそんな事を言ったのかわからない。でも他の客には風俗なんて言ってないのに自然と伝えていた。
    「お金がいるねん」
    「そっか…じゃ風俗なんて行かなくても俺の愛人なりよ。週末会うだけでいいから」
    「明日答え出す。呼ばれたからちょっと行ってくる」

    2007-01-24 06:03:00
  • 159:

    名無しさん

    愛人…
    頭に浮かぶその言葉を消すかのようにひたすら愛想笑いをふりまいて働いた。
    営業が終わる頃には疲れ切っていた。
    勇太に会いたいなぁと思うけどゆいがいたら…
    そう思うと店に行く気にはなれなかった。

    2007-01-24 06:06:00
  • 160:

    名無しさん

    今日は家で待とう。
    そう思い家に帰った。
    いくら待っても勇太は帰ってこなかった。疲れてた事もありいつのまにか眠ってしまった。
    目が覚めるともう夜。勇太はゆいの所に泊まったのだろうか?気になるが電話をかける勇気もなかった。
    ボーってテレビを見ているとケータイが鳴った。勇太!!

    2007-01-24 06:11:00
  • 161:

    名無しさん

    急いで電話に出た。
    勇太ではなかった。聞こえてきたのはあのおやじの声だった。
    「もしもし、綾ちゃん?」
    「愛人の話やろ?私、愛人なるから」
    「そっか☆じゃあいきなりやけど今から会える?」

    2007-01-24 06:13:00
  • 162:

    名無しさん

    もうどうでもよかった。勇太が離れていかなければそれでいい。お金さえあれば勇太を繋ぎ止められる。
    勇太の気持ちなんて考えられなかった。
    離れて行かないで、1人にしないで。
    そんな気持ちしかなかった。おやじに会うのを先伸ばしにすれば気持ちが変わってしまうかもしれない。
    急いで用意を済ませおやじとの待ち合わせ場所に向かった。

    2007-01-24 06:17:00
  • 163:

    名無しさん

    おやじはいつものように笑っていた。ホテルのレストランで食事をしたがおいしいとかそんな事を感じてる余裕なんてなかった。
    酔ってしまおうとワインをたくさん飲んだ。緊張のせいか酔いがまわらない。
    気持ちを落ち着かせようと必死になってる時、おやじはポケットから何かを取り出した。

    2007-01-24 06:22:00
  • 164:

    名無しさん

    チャリン…
    「部屋とってるから」
    鍵を見せられた時、なぜか冷静になった。このおやじはほんとに気持ち悪い。
    ドラマのような台詞、そんなの現実に言う人がいる事に笑えてきた。
    こんな気持ち悪いおやじの愛人になろうとしてる私は誰より気持ち悪い。

    2007-01-24 06:26:00
  • 165:

    名無しさん

    部屋に迎う途中、もう緊張なんてなかった。何も考えられなかった。逃げようと思えば逃げれたのに逃げる事もなく、ただおやじの後ろを歩いた。
    部屋の風景も何も覚えていない。おやじはせかせかとシャワーを浴びに行った。
    あっとゆうまにバスローブ姿のおやじが出てきた。
    それからはまるで盛りのついた犬みたいに私を責め始めた。

    2007-01-24 06:32:00
  • 166:

    名無しさん

    こんな時でも頭は冷静だった。獣みたいに私の体を責めるおやじを見下した目で見ていた。
    気持ちいいはずもない。それでもおやじは私を責め続けた。
    「入れるよ」
    その言葉と同時におやじが入ってきた。
    なぜだろう。涙が出る。

    2007-01-24 06:37:00
  • 167:

    名無しさん

    何も考えられないのにただただ涙が流れる。
    おやじはすぐに果て、またシャワーを浴びに行った。
    これでいい…
    このお金で勇太を繋ぎ止められる。ゆいの元になんて行かせない。

    2007-01-24 06:40:00
  • 168:

    名無しさん

    今度はスーツを着たおやじが現われた。
    「綾ちゃん、俺帰るから。今日はここ泊まり。あとこれお金」
    「ありがとぉ」
    「じゃあまた来週」
    おやじは50万を置いて出ていった。

    2007-01-24 07:00:00
  • 169:

    名無しさん

    「50万…1ヵ月で200万くらいか」
    まだまだ足りない。
    さっさと服を着てホテルを出た。あんなおやじに抱かれた部屋に長い時間いたくはなかった。
    家に帰ったが勇太がいた形跡はなかった。

    2007-01-24 07:04:00
  • 170:

    名無しさん

    もう涙は出なかった。
    シャワーを浴び、何度も何度も体を洗った。おやじの感触が消えるように。
    シャワーから出ると1人ミナミに向かった。行き先はひっかけ橋。ボーっとネオンや道行く人を眺める。キラキラ輝いていたはずのネオンは歪んで見える。
    「綾ちゃん!!」
    声がする方に視線をむけると同じ店だった女の子が立っていた。

    2007-01-24 07:12:00
  • 171:

    名無しさん

    「綾ちゃんNo2なってたよ☆お客さんいっぱい来てたもんね〜」
    「そっか。教えてくれてありがと」
    「じゃあまたね〜」
    女の子はそれだけ告げるとホストらしき男と消えていった。
    No2かぁ…笑えてきた。

    2007-01-24 07:15:00
  • 172:

    名無しさん

    勇太のためにって頑張って努力しても所詮No1にはなれなかった。
    憧れたキャバクラで最後まで輝く事はできなかった。
    自分の実力を目の当たりにした気がして虚しくなった。私が憧れた世界はこんなところなんだろうか?
    すべてがふっきれた気がした。

    2007-01-24 07:19:00
  • 173:

    名無しさん

    夢は叶わないから夢なんだろう。努力したって頑張ったって届かない。
    現実はもっと冷たく冷めた物。目の前にある現実を受け入れたくなくてみんな夢を見るんだろう。
    憧れ、そんな物は上には上がいていつまで経っても辿り着かない。
    大人になるにつれ現実を目の当たりにして自分の実力を知る。自分はたいした事のない人間だって自覚していくのだろう。

    2007-01-24 07:25:00
  • 174:

    名無しさん

    真樹は風俗情報誌を手に取っていた。できるだけお金が稼げる店を探した。
    その情報誌の中で1番稼げそうな店に電話をした。
    働きたいと告げるとすぐに面接が決まった。今いる場所から近くだったためあっとゆうまに店についた。
    もう私には迷いも不安も何もない。
    心はからっぽだった。

    2007-01-24 07:30:00
  • 175:

    名無しさん

    面接は簡単な物ですぐに終わった。その後、本番講習があったが何の抵抗もなくやりとげた。
    店が忙しかった事もありそのまま働いた。何人かのお客さんについたが感情なんてなかった。機械的にただ仕事をこなすだけ。
    楽なものだった。
    キャバクラみたいに愛想笑いをふりまいたり、気を使ったりしなくていい。

    2007-01-24 07:35:00
  • 176:

    名無しさん

    家についた頃には朝方だった。勇太からの連絡はまだない。
    また体を何度も何度も洗い眠りについた。
    それからは風俗店て毎日働いた。勇太の店に行くこともなかった。勇太からの連絡もなかった。たまに帰ってきた形跡はあったが家からスーツやシャツがどんどん無くなっていった。

    2007-01-24 07:39:00
  • 177:

    名無しさん

    勇太が離れていくのを感じた。少し焦りはあったがどうしていいのかわからなかった。
    風俗で働き始めて、初めてもらう給料。おやじから貰っているお金も含めれば今までに手にした事のない大金が手元にはあった。
    そのお金を持ち、久しぶりに勇太の店に向かった。
    締日とゆう事もあり店は賑わっている。

    2007-01-24 07:44:00
  • 178:

    名無しさん

    ゆいも来ていた。ゆいの席はボトルがたくさん並びお金をたくさん使っているのが一目でわかる。
    負けたくない。
    その一心で負けないぐらい色々卸した。勇太は嬉しそうに笑う。ゆいは様子を伺いながら負けじとお金を使う。
    勇太は私がこんなにお金を使う事を不思議に思わないんだろうか?風俗で働いてる事は伝えていないのに。

    2007-01-24 07:50:00
  • 179:

    名無しさん

    「なんでお金の事何も聞かへんの?」
    「え?あぁ〜。お前キャバクラ辞めて風俗いってんやろ?だからお金あっても不思議じゃないやん」
    「嫌じゃないの?」
    「風俗いったやつなんか何人も見てきてるし別に」

    2007-01-24 07:54:00
  • 180:

    名無しさん

    止めてほしかった。
    そんな事するなって怒ってほしかった。
    私は愛されてなかった。お金を使う事でしか勇太を繋ぎとめられない。
    ほんとはずっと前からわかっていた。でも自分に言い聞かせていた。そんな事気がつかないふりをして現実から逃げていた。

    2007-01-24 07:59:00
  • 181:

    名無しさん

    気持ちをかき消すかのように勇太はどんどん私のお金を使う。
    ゆいもきっと可哀想な子。自分の体で稼いでまで勇太に尽くしている。
    私と一緒だ…
    それでも私には勇太にすがりつく事でしか居場所がない。

    2007-01-24 08:03:00
  • 182:

    名無しさん

    頑張って稼いだお金もおやじに貰うお金も一晩にして消えた。
    私には虚しさだけが残っていた。
    幸い家賃や光熱費は勇太が払っている。その分、自分はゆいよりも上に立ってる気がしてた。

    2007-01-24 08:06:00
  • 183:

    名無しさん

    ほんとは風俗でなんて働きたくない。愛人だってしたくない。でも居場所がほしかった。そのためには勇太が必要だった。
    勇太の面影が消えていくこの部屋でもただ1つの私の居場所だった。
    もう好きなのかもわからない。1人になりたくないだけだったのかもしれない。

    2007-01-24 08:10:00
  • 184:

    真樹ちゃん…(ノ_・。)

    2007-01-24 12:00:00
  • 185:

    名無しさん

    しおり(*~3~*)ノ

    2007-01-25 00:38:00
  • 186:

    名無しさん

    切ない。。

    2007-01-25 05:11:00
  • 187:

    読んでもらえて嬉しいです??ありがとぉ?
    主のケータイが止まってしまいました?
    今は彼氏に借りて書き込みしてるんですが、しばらく更新できないかもです?
    今日から日払いしてケータイ払います?
    せっかく読んでもらってるのにごめんなさい??

    2007-01-25 11:05:00
  • 188:

    名無しさん

    ドンマィケル?(古?)

    最後まで頑張って下さぁ?い??

    2007-01-26 01:14:00
  • 189:

    名無しさん

    ???

    2007-01-28 10:02:00
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