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??エンジェルソング??
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1:
空
いつからやろう。うちの中であんたがホストから一人の男に変わった。好きでしゃーなくなって、やけどあんたと会うたびに、あんたを知るたびに、悲しくなった。きっと叶う事はない恋なんやろおって…
2006-12-11 21:23:00 -
2:
主
キキと出会ったんは、真冬。あたしは彼氏と喧嘩したあとで泣きながらコンビニで買い物をしてた。コンビニを出て、タクシー待ちしてたあたしに話し掛けてきたんはキキとライ。
「一人??寒いのに何しとん?上着貸そかあ?!」
「…」
あたしは昔ホスト狂いで夜遊びWEBでも有名やった。ホストの中では評判も悪いハズ。
「何で泣くん?!名前は?てかとりあえず店おいで」 「いいって。」
キキは困った顔をして、あたしに上着を掛け、横に並んだ。
2006-12-11 21:36:00 -
3:
主
「名前くらい教えて?俺キキ。」『ゆき。』あたしは答えた。「何で泣くん?酒でも飲んでゆっくり話そーや。」キキはあたしにそう言ってライとコソコソ話をした。
「俺、ライ。見たら分かるやろうけど俺らホストやねん。外寒いし、店おいでや。飲み代いらんから。な?」ライはニコニコしながらあたしの手を引いて、店に連れてってくれた。2006-12-11 21:43:00 -
4:
主
「いらっしゃいませ!!」店内は賑やかだった。あたしをテーブルに案内してハウスボトルを出し、キキは隣に座った。「ゆきは何で泣いとん?」優しい目をするキキにあたしは泣きながら全てを話した。彼氏と喧嘩した事。そして本名。住んでいるところ。自分の事を全て。
2006-12-11 21:48:00 -
5:
主
朝になり、キキと店で別れた。彼氏とは仲直り出来、いつもの日常。だけど物足りない何かがある。"キキ"だ。キキはあたしの事を知っただろう。だけどあたしは知らない。知ってるのは名前とお店。あたしはキキに会いに行こうと決めた。
2006-12-11 21:59:00 -
6:
主
「ゆき…?」店の近くであたふたしているあたしに気付いたのはライ。『良かった…店行こうと思ったら迷子なったわ。笑』「キキに会いに来たん?」『うん!』ライの買い出しに付いて行き、そのまま店に行った。「いらっしゃいま…ゆき?!」キキは嬉しそうにカウンターから出てきてあたしをテーブルに案内した。「来てくれたんやあ。嬉しいわッッ!飲み物何する?」『ドンペリとリシャール。』「はあ?」『こないだのお礼やん!』「手持ちあるん??無理したらあかんって」『大丈夫☆ほら〜早く!』「ありがとお…5番テーブルからドンペリ、リシャール頂きました!」『キキ、今日はキキの事教えてなあ☆』あたしはキキの事を知った。18サイでホストになった事。今23サイという事。失恋したばかりだという事。色営が得意だという事。そしてこの店のナンバー1だという事。
2006-12-11 22:12:00 -
7:
主
「今日はありがとおなッ!」そう言ってキキはあたしにキスをした。『ンま色営得意ねんなあ☆笑』「うん!」キキはあたしがタクシーを乗るまで手を離さなかった。
家に帰ると涼が来ていた。涼は彼氏。「朝帰り?何してたん?」『友達とオールしとった』「電話くらい出れるやろ?」『ごめん。』「次から気いつけや。」『うん。』涼はクールで気持ちを表情に出すのが下手だった。あたしが唯一嫌いなところ。2006-12-11 22:18:00 -
8:
主
そんな涼でのストレスをあたしはキキで発散していた。キキの店には週3のペースで通った。「ゆき〜。もう彼氏と別れや。俺おるや〜ん。」キキの店に通って半年目くらいだった。『キキ色やあん。』「ちゃうから!何でわからんの?もう帰れや。」『キキ?』「帰れゆーとんねん。」この半年間の中での初めての喧嘩。『わかった。』「ゆき…」『なに?』「なんもない。ぢゃーな。」キキは店に戻って行った。キキとは色恋していた。だけど時々わからなくなる。本気なんぢゃないかって、少し期待する自分がいる。だけど相手はホスト。昔、ホスト狂だったあたし。それにあたしには彼氏がいる。どうにもならない現実。
2006-12-11 22:27:00 -
9:
主
その日からキキとは音信不通だった。1週間くらいたって店に行くとキキは辞めていた。「ゆきちゃん、キキの事好き?」『うん』「んぢゃあ電話したって。」ライはキキの新しい番号を教えてくれた。『ありがとう。』
2006-12-11 22:32:00 -
10:
リな
気になるッ?
2006-12-12 00:02:00 -
11:
名無しさん
頑張れ?(≧∀??)??
2006-12-12 00:24:00 -
12:
主
あたしからキキに連絡する勇気はなかった。だけどキキに対して芽生えた気持ち。"好き"それは確かなものだった。あたしにはホストで失敗した過去がある。だからこそ、キキでまた、同じ失敗をしたくない。あたしは、あたしの気持ちにブレーキをかけた。
2006-12-13 22:09:00 -
13:
主
キキと連絡を取らないまま、1年が過ぎようとしていた。携帯のメモリーに、キキの番号わ、もうない。あたしはあのときに彼氏を選んだ。キキに本気になれなかった。キキが恐かった。キキが"ホスト"という事だけでキキを切り捨てた。その点、涼は愛想はないものの、あたしだけを見ててくれる。
2006-12-13 22:14:00 -
14:
主
応援ありやと??頑張るよ??
2006-12-13 22:15:00 -
15:
主
その頃のあたしは涼の実家で同棲を楽しんでいた。だけど喧嘩をするたび、ストレスが溜まるたびに思い出すのはキキの事。
2006-12-13 22:17:00 -
16:
主
そんなある日、仕事帰りに飲み友達の愛に会った。
「ゆき-!」『愛ちゃん??』「ひさしぶりやなあ☆」愛は興奮ぎみに話だした。「キキ、今頑張ってるらしなあ」『知らんねーン。連絡取ってないから…』愛はニヤリと笑って、誰かに電話をかけた。2006-12-13 22:22:00 -
17:
主
「キキ?愛やでッ!今なあ、ゆきとおるねん!ちょっと待ってなー!」愛はあたしに電話を渡した。〔もしもし?ゆきなんか?〕『うん…』〔元気しとん?俺今〇〇で頑張っとおねん。〕『らしいなあ。』〔また電話してな。〕『うん…』短い会話だった。だけどキキの声は1年前と変わって元気がなく、どこか寂しげだった。
2006-12-13 22:28:00 -
18:
主
その日あたしは愛からキキの番号とアドレスを教えてもらい、愛とわかれた。少しずつ蘇るあたしの鼓動、そして気持ち。"キキ…"あたしは2、3日眠れなかった。
2006-12-13 22:31:00 -
19:
主
キキとの電話から1週間。まだキキの声が頭の中をぐるぐるかけ回っていた。そして涼との喧嘩。あたしのストレスはピークに至り、キキに電話した。
プルルルルル…呼び出し音がなり、キキの声が走った。『ゆきやけど…』「どないしたん?また泣いとん?」キキは相変らず優しかった。『キキが優しいから…電話してもた…忘れられへん』「俺忘れろなんか一言もゆーてないやん?」『………』「ゆき今幸せ?」『うん』嘘を付いた。幸せぢゃないと答えたら、いけない気がした。「ほんなら良かった。心配してんで?連絡ないし…」受話器の向こうでキキが微笑んでいるのがわかった。キキ…あたし…幸せちゃう…『ごめんなあ。忙しかった。』「そっか。またいつでも連絡してよ」『わかった。』「ぢゃあな」
キキとの電話を切ると涙が急に溢れだし、力が抜けた。2006-12-13 22:49:00