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゜.+Dear ダディ+・。*

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  • 1:

    3月生まれの私に「桃」って名前をつけたのはオトンやった。
    毎日が戦いやったあの頃。
    オトンの背中はでかかった。

    2006-12-09 23:43:00
  • 2:

    「これからは3人で生きていかなアカン。楓、桃…がんばれるな…?」
    その日はいい天気で夜は満天の星空やった。オトンは2つ上の兄、楓と私の肩をぎゅっと掴み空を見てた。私と楓もつられて上を見た。肩にポタっと水が落ちた。たぶんオトンの涙やった。
    この日、オカンが死んだ…

    2006-12-09 23:55:00
  • 3:

    小5になったばっかりの私はこの頃の記憶が曖昧で、でもオカンが死んで、そのままみんな消えてしまうんじゃないかって不安で必死で笑ってた事は覚えてる。
    怖いけど家族思いのオトン。よく怒ってたオトンの涙を初めて見た。

    2006-12-10 00:00:00
  • 4:

    私は確かに幸せやった。わがままでよくオカンを困らせた。何不自由ない生活。不満といえばお小遣いが少ない事ぐらい。私は確かに愛されて育ってた。

    2006-12-10 00:04:00
  • 5:

    オカンは優しいけどちょっとヒステリックやった。習いごとは週5回。ピアノにそろばん、水泳。特にピアノはよく怒られた。私は何でもコツコツやるってのが苦手でサボっては怒られて、そのたび何でもできる楓を妬んだ。ピーピー泣いてはオカンは怒ったけど最後は「桃ちゃん、笑って(^^)」って私の目を覗き込む。私はそんな決まりごとのようなオカンとのやりとりが好きやった。

    2006-12-14 11:40:00
  • 6:

    オカンはオトンが家にいる時はいつも気をはってた。オトンは3交代勤務で睡眠時間はホンマに貴重やったんやと思うけどあの頃はそんな事サッパリわかってなかった。楓と騒いで起こした時は殺されるかと思うような「しつけ」をされる。もちろん顔に跡は残らないように。

    2006-12-14 11:48:00
  • 7:

    あれはたぶん私が4歳ぐらいやった。
    ある日、楓がオトンに怒られた。私と楓がケンカするとランダムにどっちかが怒られる。この日は楓やった。
    「ざまーみろ」
    心の中で笑った。

    2006-12-14 11:51:00
  • 8:

    いつものようにゲンコツから始まって、楓が床に倒れた。うずくまって泣く楓を見て私は満足してた。それで今日の「しつけ」が終わったと思ったから。
    そう思った瞬間、楓のお腹から鈍い音がした。
    私はドラマでも見てるような感覚になった。

    2006-12-14 11:59:00
  • 9:

    オトンは何度も何度も楓のお腹や足を蹴る。
    楓は「ごめんなさい」とただ泣き叫ぶ。
    ゾクっとした。“楓が死んでまう…”ふっと思った。
    止めな!でもどうやって…?もし次に自分がされたら…怖い、怖い、怖い!お母さん!
    混乱しながらも隣で一緒にその光景を見ていたオカンに助けを求めようとした。

    2006-12-14 12:07:00
  • 10:

    震えながらオカンの服のそでを引っ張って目で訴えようと見上げた。
    “……オカァサン?”
    目に映ってるのは、泣き叫ぶ声は、確かにオカンの産んだ子供のはずやのに…オカンの目は信じられないぐらい冷えきっていた。

    2006-12-14 12:13:00
  • 11:

    “あぁ…アカン…”
    諦めた時には楓の「ごめんなさい」は悲鳴に変わってた。その日の「しつけ」は楓が小さく丸まって声もあげなくなった所で終わった。私はボロボロ泣きながら楓の横に座りこんだ。私はこの日からオトンの前ではネコをかぶるようになった。

    2006-12-14 12:21:00
  • 12:

    だからなのか私にとってオカンがいなくなるまでのオトンは「怒らせると危険な男の人」ってぐらいやった。
    オトンが変わり始めたのはオカンが死ぬ少し前。一緒にお風呂に入っていると突然オトンが口を開いた。
    「お父さんな、もうお前らに手あげるんやめるから。」

    2006-12-14 21:41:00
  • 13:

    “そんなん無理に決まってるやろ…”
    心の中でそう思いながらニコっと笑った。でもオトンが変わろうとしてるのはすぐにわかった。
    手伝いどころか自分の事すらしなかったオトンがオカンと一緒に台所に立っていた。慣れない手つきでハンバーグをこねるオトンの横に幸せそうに笑うオカン。

    2006-12-14 21:46:00
  • 14:

    なんか泣きそうになった。
    もうビクビクしなくていいんかな?もう怖がらんでいいんかな?
    わからんけどとりあえずオカンが笑ってる。それが嬉しかった。

    2006-12-14 21:50:00
  • 15:

    名無しさん

    悲しい

    2007-01-09 08:51:00
  • 16:

    “絵に書いた様な幸せな家族”私が憧れた風景がそこにはあった。
    でもそんな日々は一ヵ月続く事なくオカンは死んでしまった。
    楓より私より誰より辛いのはオトンやと思った。オトンはよく「お母さんはお父さんの恋人で、奥さんで、親友やねん」と言ってたから…。

    2007-01-13 04:53:00
  • 17:

    葬式から数日間、3人でピクニックによく出かけるようになった。私は車の中でわけのわからない事を言う。楓がそれにツッコんでオトンが笑う。それがたまらなく嬉しくて、私はこの時から自分を“ピエロ”だと思うようになった。

    2007-01-13 04:59:00
  • 18:

    名無しさん

    ?

    2007-01-13 22:55:00
  • 19:

    楓はオカン似で頭もよく努力家やった。子供ながらにオトンが楓を可愛がってるのがわかった。“寂しい”そんな言葉さえ言えず毎日笑って私はピエロを演じ続ける。
    中1の時オトンが「紹介したい人がいる」と言いだした。

    2007-01-16 02:24:00
  • 20:

    連れられて行ったファミレスにはショートカットの細い女の人とポッチャリした男の子と女の子がいた。
    「お父さんこの人と再婚しようと思うねんけどどうかな?」
    オカンが死んで2年ほどたった。早いのか普通なのか…わからないけどオトンが幸せならいいと思った。

    2007-01-16 02:33:00
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