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雨の夜

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  • 1:

    ニナ

    雨が降る夜は、
    『このまま降っていて…』と…何回願っただろう。

    2006-11-15 03:37:00
  • 2:

    ニナ


    ―マクド食う?―

    保護された全てのメール。1番最後に残された、彼からの言葉は、拍子抜けするくらいに日常的で、余計悲しみが込み上げる。

    2006-11-15 03:42:00
  • 3:

    ニナ

    冬の寒い雨音がよく響く、アイツの匂いが少しだけ残る部屋から、私はまだ抜け出せずにいた。

    ベットの青い布団も、アイツの匂いのする服も、買い溜めしていたタバコも、全て全て、あの日のまんま。何も変わらない。

    2006-11-15 03:49:00
  • 4:

    ニナ

    あの日、寒い寒い冬の夜。雨が振りだし、すきま風がヒューヒュー音をたてていた。
    夕方から彼は出かけてしまい、私はする事もなく浅い眠りについた。寒さで布団にまるまり、彼の帰りを楽しみにしていた。

    2006-11-15 03:56:00
  • 5:

    ニナ

    彼が出かけた時には、必ずお土産を買ってきてくれる。プリンであったり、ジュースであったり、それは彼の気紛れで選ばれる。それが楽しみでもあった。今日は何だろう?なんて考えていると、たちまち深い眠りに落ちた。

    2006-11-15 04:00:00
  • 6:

    ニナ

    マナーモードにされた携帯の振動する音と雷の音で、目を覚まし、時計を見ると夜の11時をちょうどすぎた所だった。

    携帯の振動が消え、慌てて携帯に手を延ばす。不在着信、10件。全て公衆電話からかけられたものだった。妙な胸騒ぎを覚え、メールをチェックする。彼からのメール……3時間前だった。

    2006-11-15 04:08:00
  • 7:

    ニナ

    ―マクド食う?―

    もう閉まっちゃってるよね?そう文章を打ちこもうとした時、また公衆電話からの電話がなった。

    2006-11-15 04:11:00
  • 8:

    ニナ

    『アツシのお母さんやねんけど……』 彼の母親。何度か話した事はあった。携帯を持っていないと言っていた気がする。

    『どうかしました?』

    『あの子が死んだよ』

    2006-11-15 04:17:00
  • 9:

    ニナ

    電話先で泣きわめく、彼の母親と違い、私は冷静だった。冷静というよりも、放心状態だったのかもしれない。素早くタクシーを呼び、病院へと急いだ。
    完全に思考回路は停止していて、何も考えていなかった。焦る気持ちもなにもなかった。

    2006-11-15 04:21:00
  • 10:

    ニナ

    病院につくと、彼の母親が立っていて、私を見つけるなり腕を力強く引きづり、彼の眠る部屋まで連れて行ってくれた。

    彼の両親とお婆ちゃん。お兄ちゃんとその奥さんが泣き崩れ、座りこんでいた。

    2006-11-15 04:26:00
  • 11:

    ニナ

    ベットに寝かされた彼は、顔の半分は隠され、見えている所もひどく腫れ、彼の綺麗だった目や、鼻や、口元も、原型をとどめていなかった。

    2006-11-15 04:31:00
  • 12:

    ニナ

    バイクでトラックに衝突

    即死だった。

    2006-11-15 04:37:00
  • 13:

    ニナ

    色々と事情を聞いたが、よく覚えていない。


    2006-11-15 04:40:00
  • 14:

    ニナ

    お葬式にはたくさんの人が集まった。彼の友人達はもちろん、私の友人も入れ代わり立ち変わり訪れた。 みんな私を慰めてくれ、涙を流していた。
    しかし……、私は涙を流す事は無かった。彼が死んでしまったという実感がまったくないからだと思う。  明日くらいに『プリン買ってきたよぉ』って、コンビニの袋をぶらさげ帰ってくるような気がしていた。

    2006-11-15 05:59:00
  • 15:

    ニナ

    棺に入れられた´コノ`彼は、まるで物のように冷たく動かない。魂の抜けてしまった器でしかない彼の体に触れても、前のような穏やかな感情にはなれない。

    『本間、もう帰ってこないん??』 そう呟く私を見て、また周りは号泣した。

    2006-11-15 06:06:00
  • 16:

    ニナ

    『これ、ニナちゃんにあげるから』 彼の母親が渡してくれのは彼の携帯電話だった。割れた液晶を修理したところ、データは消えずに残っていた。まだ解約もしていないので、使えると教えてくれた。

    2006-11-15 06:13:00
  • 17:

    ニナ

    彼と過ごした2人の家に戻り、携帯電話の電源をつけた。すぐに溜まっていた何通ものメールが届いた。

    死んだ彼へのメッセージなどたくさん受信している。そんな中、1通だけまだ死んだ事をしらないのか間抜けな文章があった。
    ―怖い夢見た。漏れるか思ったゎ― 名前は、銀河。えらく変わった名前。それだけしか思わなかった。

    2006-11-15 06:25:00
  • 18:

    ニナ

    それからも【銀河】から、頻繁にメールが入った。いつもたわいもない事で、私は返事を書く訳でも、死を知らせる訳でもなく。ただ送られてくるメールを淡々と見ていた。

    2006-11-15 06:29:00
  • 19:


    久しぶりの雨の夜。

    大好きな雨の夜。今は大嫌いな雨の夜。隣で寝ているはずの彼の姿はここにはない。 そんな時、携帯電話が鳴り響く。私のではなくて、彼の携帯電話。
    着信相手は、、―銀河―" " "06/11/15 06:34

    2006-11-15 06:34:00
  • 20:

    ニナ

    『はい』 とっさに電話を取ってしまい、銀河は驚いた様子で、困っている。

    『アツシの携帯やんね?アツシは??』『……死にました』 私は冷たく言い放った。銀河に腹をたてた訳じゃない。ただ、雨音が苛ついて、誰かに冷たく当たりたかった。

    2006-11-15 06:42:00
  • 21:

    ニナ

    『……はぁ?』 当然のリアクションだと思う。誰が〈あー。そうですか〉何て言えるだろう。事情を説明すると、銀河は何度も何度も『はぁ??』やら『マジかよ?』と言っていた。

    2006-11-15 06:48:00
  • 22:

    ニナ

    次の日、彼の家で銀河と顔を合わせた。まるで昼間に似合わない黒い派手なスーツ。脱色されて痛みきった明るく長い髪の毛。酒の匂いがしていた。
    まるで出会った頃の彼を見ているかのようで懐かしさで胸が締め付けられた。

    2006-11-15 17:02:00
  • 23:

    ニナ

    銀河は静かに手を合わせると、2滴程の涙を流し、立ち上がった。

    『話はアツシから聞いてました。こんな形で会う事になるなんて、残念や』『彼は貴方にどんな話を?』

    お茶を差し出すと、銀河は話だした。私の知らない、夜の世界で生きていた彼の全てを――。

    2006-11-15 17:11:00
  • 24:

    ―1章―" " "06/11/18 02:47

    2006-11-18 02:47:00
  • 25:

    ギンガ

    朝は汚くて淋しい。太陽から逃げるようにネオンが消え、夜の人間を吐き出そうとする。華やかだと思ったこの世界は意外に狭く、ちっぽけだと感じていた。
    何かに憧れて入った世界だったが……、
    今ではそんな事すら解らなくなっていた。

    2006-11-18 02:56:00
  • 26:

    ギンガ

    『銀河サン!寒いっすねぇ。早く上げないと、凍死してまぃますよ。おっ!あの子達どうすか?』
    最近入ったばかりの新人。キャッチすらも新鮮なんだろうか?意気込んでいるのが初々しい。何かに期待して、この仕事を選んだんだろう。しかし、こんな男は腐る程いる。そしてほとんどがこの街から消えていく。

    2006-11-18 03:03:00
  • 27:

    ギンガ

    俺達は使い捨てだ。

    罵声を浴びせられて蹴落とされ、人気も出ずに消える奴。未収を回収出来ずに店から逃げる奴。壊れるまで酒を飲み、吐く。

    消えたらまた補充。それでこの街は動いている。汚い汚い夜の世界。

    2006-11-18 03:20:00
  • 28:

    ギンガ

    派手な服を着た女が、手をふりながら走ってくる。顔を確認する前に香水の匂いが鼻を刺す。甘ったるい大嫌いな匂い。

    『お!ルミやん!仕事帰り?寒いねん!!寄ってや!お金あんま使わんでぇぇしッ!!』 『えー。どうしよっかなぁ。今日、店終わってから相手してくれるんだったら行くぅ』 『全然ぃぃょ!暇だし!』

    一緒にキャッチをしていた新人と共に店へと戻る。やっと暖かい場所に入れた。

    2006-11-18 03:28:00
  • 29:

    ギンガ

    ルミは俺にベッタリくっついて仕事の愚痴を喋り続ける。俺は、その話にリアクションをつけて頷く。時には『ルミが悪いやん!』何てのも言ったりする。
    ルミは風俗嬢。それなりの太客で、大事にしている。イベントにも必ず顔を出してくれ、いい客だ。

    2006-11-18 03:34:00
  • 30:

    ギンガ

    『あ!ちょっと待ってて!すぐ戻るし!』 入り口に俺の客の姿を見つけ、だだをこねるルミから離れて入り口に向かう。ニコッと笑うと八重歯が可愛い。この子はキャバ嬢のユリア。いつも予告も無しに店に来ていた。
    キッチンでボーっとしていた新人にルミを任せてユリアの席についた。

    2006-11-18 03:48:00
  • 31:

    ギンガ


    『ギンちゃん、いつ付き合ってくれんの?』

    ユリアの突然の言葉に驚いた。思わず動揺し、氷を地面に落とす。『何だよ。急に?』 それが不意をつかれた俺が言える精一杯の言葉だった。『惚れたんやもん』子悪魔のような笑顔でそう言うユリアを可愛いと感じるが、付き合う事は出来ない。俺は特定の彼女を作らない。それが俺のルールだ。

    2006-11-20 06:16:00
  • 32:

    ギンガ

    俺と付き合う女はおかしくなっていく。どれだけ愛していても、女は泣いて、時には発狂し暴れた。
    始めは、俺の仕事に理解を示してくれていても時間が経つにつれ女の不安や不満が蓄積されて、爆発した。『傍にいて』『仕事に行かないで』『愛して』と、感情をぶつけられる。
    どれだけ一緒にいたくても仕事が全て邪魔をした。そして俺は全て仕事を優先する最低な男だ。

    2006-11-20 06:22:00
  • 33:

    ギンガ

    いや、逃げているだけだと思う。【愛】を信用出来ない俺が居た。目に見えない物よりも【金】という確かな物を優先してしまう。

    金はいつだって俺を裏切らない。そして俺は女を作らないと決めた。金と女は両立出来ないと知ったから。

    2006-11-20 06:29:00
  • 34:

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    あぼ~ん
  • 35:

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    あぼ~ん
  • 36:

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    あぼ~ん
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