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boy
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1:
さ
ワクワクするような刺激が欲しかった。
夜の街に憧れた。
自分を突き動かすようなどうしようもない衝動を求めた。2006-11-14 02:16:00 -
4:
さ
沢山のキャッチの中で一というホストに着いて行くことにしたのは、目に力があるのと、根が病んでなさそうだったから。
明らかに私の周りにいる類の男とは系統が違ったことも私の興味を誘った。2006-11-14 02:31:00 -
5:
さ
真っ黒にヤケ焦げた肌。
ジャラジャラ騒ぎ立てるアクセ。
毛羽立ったような賑やかな頭。
ホスト界ではよく見る光景なんだろうけど、幼い私には何もかもが新鮮だった。2006-11-14 02:35:00 -
6:
さ
一は気持ちのいい馬鹿だった。
そして根は真面目な頑張り屋さんだった。
多分そんなとこに癒されていた。2006-11-14 02:40:00 -
7:
さ
初回に行ってからのこまめなメールに気をよくした私は、一週間あけずにその店に再び足を運んだ。
一はムカつくくらいに笑顔が似合う男で、溢れんばかりの嬉しそうな笑顔から目が離せなかった。2006-11-14 02:45:00 -
8:
さ
「前も思ったけど、おまえ可愛いよな。」
ベタな台詞を飛ばす一。
けれど単純な私は、口頭での否定とは裏腹に、素直に顔がにやけてしまう。2006-11-14 02:49:00 -
9:
さ
馬鹿な一はその日の送り出しのときに、
「おまえは色とか平気なん?」
と客の私に聞いてきやがった。
心の中でオイッと突っ込みつつも、2006-11-14 02:52:00 -
10:
さ
「ん?色もかけてくれたら乗るょ♪」
と返してみた。
うん、刺激が欲しいんだもん。
寧ろ色大歓迎。2006-11-14 02:55:00 -
11:
さ
三回目は客としてそろそろ・・と、取り敢えず手頃な二萬くらいのボトルを卸してみた。
そんな安いボトルでも、新人ホストの一は、私がボトルを卸したことに少しびっくりして、
「金、平気なん?」
と目をそわそわさせた。
まぁ、確かに只の学生でしかない私だ。
懐が気になるのも当たり前。
「えー?お金あるかなぁ・・?払えんかったらどぉしょぉぉ☆」
酔いも手伝って、ちょける私に、一はいよいよ不安げな表情を見せ始める。2006-11-14 03:09:00 -
12:
さ
「お・・俺はかおりのこと信用してるし・・ゴニョゴニョ」
語尾が定まらない。
ん?こいつ私が売掛にしようとしてると思ったのか。信用?たかだか三回店に来た程度の得体知れない女にまだ信用なんてある訳ないだろ。一のその台詞こそ信用ないよ。2006-11-14 03:13:00 -
13:
さ
なーんて思いながら、一の目が泳ぐ様を楽しんで観察していた訳だが、流石にこれ以上おちょくるのは可哀想になり、金を心配する必要はない旨を伝えた。
そもそも最初に言ってたんだけどな。
未収してまでのむわけない。って。
財布の中身くらいわかってのんでる。2006-11-14 03:20:00