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続■悔やみきれない
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1:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
http://bbs.yoasobiweb.com/read_view.php?tb=chat_shosetu&parents_id=1168
遅くなってすみません。
この続きを書いて行こうと思います。
ゆっくりだと思いますが頑張って更新します。2006-10-27 06:44:00 -
2:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
由里を失って 俺は何もかもが色褪せて見えるようになった。
由里を失って 俺は感情がまた無くなろうとしていた。
由里を失って 俺は人形になったんだ。由里を想う為だけの。
もう由里はどこにも居ない。違う 別に探そうとしてないだけ−
そう自分に言い聞かせる事すら もう面倒臭い。2006-10-27 06:49:00 -
3:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
雨の音。匂い。不意に目が醒めた。
窓から見えた外の風景は酷く淀んでいるように見えた。
あれから一体どのくらい経ったのか。
今が何日なのか、何時なのか、そんな事さえも解らない。2006-10-27 06:53:00 -
4:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
由里が亡くなったあの日から、俺は病人の様に何日かの間
ずっとベッドの上で過ごしていた。
食欲もない。何も受け付けない。
こんな事は生まれて始めてだった。2006-10-27 06:56:00 -
5:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「貴晃くんは一体何をしてるん?!葬儀にも顔出さないで由里は絶対悲しんでるよ!!」
なんだか部屋の外が騒がしい。
何故女の泣き喚く声が聞こえるんだろう。
ここは俺の家な筈…。俺と優也が住んでる家な筈。
いやそんな事どうでもいっか。2006-10-27 07:01:00 -
6:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ぼんやり回らない頭の中でそう思った。
すると部屋のドアをノックされる。
「貴晃…入るぞ…?」
優也の覇気のない声が聞こえる。
返事を出来ない。何故だろう声が…出ない。2006-10-27 07:04:00 -
7:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ドアが開いて目を腫らした優也が入って来た。
俺はぼんやりと優也の顔を見つめる。
「エリカちゃんが来てんだ…。お前とどうしても話がしたいって。」
(エリカ…?誰だそれ。)
頭が働かない。誰か解らない。2006-10-27 07:09:00 -
8:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
優也の後ろから誰かが部屋に入ってきた。
………。
(あー。この顔知ってる。由里の友達……)
やっと俺が理解出来た頃にはエリカは泣き叫びながら俺に何かを訴えていた。2006-10-27 07:12:00 -
9:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
何を言っているのかよく解らない。
キンキンしたエリカの怒鳴り声。
うるせぇ。俺が何をしたっていうんだ?
次第にエリカの声がスローモーションの様に聞こえる。2006-10-27 07:15:00 -
10:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
薄れていく意識の中で
「由里は絶対貴晃くんに一番来て欲しかったんだから!薄情者!!!」
エリカのその言葉が俺の頭の中を駆け巡った。
(薄情者…?俺が…?)2006-10-27 07:18:00 -
11:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
次に目が醒めた時は見慣れない部屋に居た。
点滴に繋がれた腕をぼんやり見ていると優也が部屋に入ってくる。
「貴晃!目、醒めたか!お前かなり衰弱してて意識失ったんだぞ!」
「……。」2006-10-27 07:22:00 -
12:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そんなの どうだっていいんだ。
自分の身体がどうなろうと。
由里に会いたいんだ、俺。
由里の所へ行けるなら どんなに苦しくても構わない。2006-10-27 07:25:00 -
13:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「そのままほっといてくれればよかったのに。」
虚ろな目をして俺が優也にやっと言った言葉。
その言葉を聞いて優也は怒らずにとても悲しい顔をした。
「お前…辛いのは自分だけだと思うなよ?」2006-10-27 07:31:00 -
14:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そんな事 とっくに解ってる。
でも 受け入れられないんだ。
俺は… 俺にはどうしても。
今 この現実が 夢の世界の中だとしか思えない。
由里が俺の隣で笑っている事だけが俺にとっての現実で−2006-10-27 07:34:00 -
15:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「これ…。由里ちゃんのお父さんが分けてくれたんだ。お前に持ってて欲しいからって。」
そう言って優也がポケットから出した物は
瓶の中に入った真っ白な粉。
「なんだよこれ…?」2006-10-27 07:38:00 -
16:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「なんだよこれって…由里ちゃんの遺灰…。」
そう棒読みする優也を背に
フッと俺は鼻で笑ってみせた。
「これが由里だって?笑わせるなよ。」2006-10-27 07:41:00 -
17:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺がそう言った瞬間、優也は俯いて 一筋の涙を流した。
しばらくそのまま沈黙が続く。
「とりあえず、これはお前が持ってろ。ここに置いとくから。あと少しの間入院してちゃんと栄養も取れ。」
そう言い残して優也は部屋を出て行った。2006-10-27 07:45:00 -
18:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
優也が出て行った後、俺は少し経って恐る恐るその瓶を手に取った。
真っ白な粉。サラサラで砂時計の中にでも入ってそうなただの粉。
これが由里だって言うのか…?なぁ、これがあの由里なのか?
気付けばその粉をただ見つめながら 俺は枯れた筈の涙を流していた。2006-10-27 07:53:00 -
19:
名無しさん
これからの続きも楽しみ?
2006-10-27 09:18:00 -
20:
?ひめ?
すでに泣きそぅデス?
2006-10-27 11:31:00 -
21:
名無しさん
?
2006-10-30 06:19:00 -
22:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
早速みなさんレスありがとうございます!!
嬉しい限りです。
今から少し更新していきます^^2006-10-30 06:49:00 -
23:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「たーかー!はよ起きてー!仕事の時間やでー!!」
(ん…うるせぇ…誰やねん…)
「オイ!はよ起きぃ言よんねん!仕入れに行く時間や言よるやろが!!」
俺はそこでパッと飛び起きる。2006-10-30 06:54:00 -
24:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
また…俺は同じ夢を見たのか…。
もう4年近く前の事を。
目が醒めるといつも涙が流れている。
あの頃の俺に残されていたもの。それは仕事と由里の遺灰だけだった。2006-10-30 06:58:00 -
25:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
絶望に近い闇から俺がなんとか這い上がれたのは
そのふたつがあったから。
あ、忘れてた。お前もやな。美月。
お前と出会えて今、やっと俺はまた笑えるようになってん。2006-10-30 07:01:00 -
26:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺はすぐに涙を止めて由里の遺灰をポケットにしまった。
点滴の針を腕から引き千切るように抜き取って
弱った身体を無理矢理起こしてヨロヨロになりながら病室を出た。2006-10-30 07:05:00 -
27:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
(こんな事で入院なんて冗談じゃない。)
なんとか病院の出口まで辿り着いて
付近に居たタクシーに乗り込んだ。
あの日、俺は一度死んだ。いや正しくは生き返ったんだ。
新しい自分に。誰も想像出来ない程に腐敗した人間へと。2006-10-30 07:12:00 -
28:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
タクシーに告げた行き先は勿論家だった。
自分の住んでるマンションの前に着いて俺は財布を持ってない事に気付いた。
「ちょっと家から金取って来ます。待っててください。」
そうタクシーの運転手に言い残してまたフラフラしながら歩いた。2006-10-30 07:17:00 -
29:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
やっと家の前に着いて中に入ろうとすると鍵がかかっていた。
俺は家の鍵も持っていなかった。
チャイムを連打する。
「おい!優也開けろ!!」2006-10-30 07:21:00 -
30:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
あまり大きな声は出ないが必死だった。
冗談じゃない。折角病院を抜けて来たのに家に入れないなんて。
3分くらい経ってやっとドアの鍵が開く音がした。
ドアが開いて優也が眠そうな顔で出てきた。2006-10-30 07:25:00 -
31:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺の顔を見るなりビックリした顔をして
「……貴晃何してんねん?!病院抜けたんか?!?」
と聞いて来た。
「見れば解るだろ。つーか俺の財布から3千円抜いて下のタクシーに払って来てくれ。」2006-10-30 07:28:00 -
32:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「なんで俺が…」
途中までそう言いかけて 優也は俺の身体を労わってか
文句を言わずに下へ降りていった。
俺はよろめきながら自分の部屋へ入った。2006-10-30 07:32:00 -
33:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
自分の部屋なのに なんかおかしい。
あの時そう感じたのを今でも覚えている。
なんだか自分の部屋じゃない感覚に襲われた。
俺の中のなにかが その時変わり始めていたんだと思う。2006-10-30 07:36:00 -
34:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
とりあえず由里の遺灰をポケットから出して引き出しの中へ仕舞った。
あまり見たくなかった。とても棚の上に飾るような気分ではない。
その後思い出したかの様に携帯を手に取った。
そういえばずっと電源を切ったままにしていた。2006-10-30 07:50:00 -
35:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
電源を入れてメールを問い合わせてみる。
嫌になる程のメールが届いていた。
「貴晃なんで仕事ずっと休んでんの?」「なにしてるの?」
ほとんど客からばかり。あとは従業員達。2006-10-30 09:19:00 -
36:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
こんな俺を必要としている人が居る事が
なんだか疎ましくて仕方なく思えた。
俺は別に誰も 要らない。
由里だけ居れば いいのに−2006-10-30 09:21:00 -
37:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
メールを返信する気にはなれず身体がだるくて仕方がないから
ベッドに横になってボーっとしていた。
エリカに昨日言われた「薄情者」という言葉が
何故かその時頭の中をずっと巡っていた。2006-10-30 09:24:00 -
38:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
しばらく経って玄関が開く音がした。
「貴晃ー!おかゆ買って来たから今から食べろよー!」
優也が玄関から叫んでいる。
俺は重い身体をベッドから引き剥がして起き上がった。2006-10-30 09:27:00 -
39:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
なんとか居間まで歩いて食卓の椅子に座る。
優也はレトルトのおかゆをレンジで調理して俺の前へ運んでくれた。
食欲は未だ一切ない。
だけど無理矢理にでも食べなければいけない。2006-10-30 09:31:00 -
40:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺は今日から仕事に復帰するつもりでいた。
冷静に仕事の事を考えるとそんなに休んではいられない。
スプーンでおかゆを口まで運ぶ。
泥のような灰のような味しかしない。2006-10-30 09:34:00 -
41:
名無しさん
がんばって?応援してるよ?
2006-10-31 05:14:00 -
42:
名無しさん
あげ
2006-11-01 06:30:00 -
43:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
41サン42サンありがとうございます^^
頑張って更新していきますね。2006-11-01 15:04:00 -
44:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
口の中へ無理矢理押し込んでも戻しそうになる。
身体がおかゆさえも受け付けない。
だけど俺がやっと食べ物を口にしている姿を嬉しそうに
正面から見ている優也の為に頑張って胃へ流し込んだ。2006-11-01 15:09:00 -
45:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
餌付きながら涙目になってでも飲み込んだ。
そんな俺を見て
「貴晃無理すんなよ?まぁ俺が作ったおかゆは世界一やから全部食べんと許さへんで!」
と優也は極上の笑顔で言う。2006-11-01 15:12:00 -
46:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「お前はレトルトをあっためただけやん!!」
と、俺は思わず笑みを溢した。
笑うのは なんかすごい久しぶりな気がする。
「貴晃…おまえ…」2006-11-01 15:15:00 -
47:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
何故かすごく驚愕した顔で優也が俺を見てくる。
「なに?」
俺の久しぶりの笑顔を見て驚いただけだと思った。
「お前…全然笑えてへんで。なんか…目が死んでるっつーか…無表情過ぎて怖い。」2006-11-01 15:18:00 -
48:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「は…?」
自覚はない。俺はさっき笑ったつもりだった。
でも全く笑えてなかったらしい。
「ま、まぁそれはいいとして、お前仕事はどーするん?」2006-11-01 15:21:00 -
49:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
気まずいからか優也はすぐに話題を変えた。
「あー。仕事今日から復帰するわ。悪かったな優也に店の事何日も任せっきりで。」
「いや別にそんなんかまへんけどな…身体は大丈夫なんか?!」
「余裕。自分の身体より店の方が大事や。」2006-11-01 15:25:00 -
50:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「身体も大切にせーよ!?よかったわ…このまま店閉めるとか言い出したらどないしようかと思いよった!!」
「それはないから安心せぇ。」
優也にはこの頃本当に助けられてん。今更やけど有難うな。ホンマ。2006-11-01 15:29:00 -
51:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「あ!そうやエリカちゃんの事やけど…由里ちゃんの葬儀でバッタリ会ってん。それでなんで貴晃くんは来てないん?ってなって…」
徐にその後優也はそんな話を出して来た。
「別に聞きたくない。」
俺は自然と不機嫌になった。2006-11-01 15:46:00 -
52:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
その理由は自分でもあまりよく解らないし覚えてはいない。
エリカに言われた「薄情者」という言葉が俺の心に棘として刺さっていた事。
あとはただ由里の話を避けたいだけ。
一切誰にも触れてほしくなかった。この癒し様のない傷に。2006-11-01 15:49:00 -
53:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
それから数時間経って俺は優也と一緒に仕事へ向かった。
あれだけ毎日嫌になる程着ていたスーツに
4日ぶりに袖を通して、なんだか言い様のない違和感を覚えた。
スーツは俺の制服な筈。でもなんか違う。俺の服じゃない。2006-11-01 15:54:00 -
54:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
病院から抜け出して自分の部屋に入ったあの時と同じ様な感覚に襲われた。
それは自分の店「WISH」にその日入った途端も同じだった。
なんだか懐かしい気がする。だけど居心地が悪い。
ここは俺の店じゃない−2006-11-01 15:57:00 -
55:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
開店前の店内。
俺はひとりでボーっと店を見渡しながらも戸惑っていた。
(以前の俺はここでどんな仕事をしてたっけ。どんな接客を?どんなキャラで?)
たった4日しか休んでいないけれど、俺には何年も前の事の様にしか思い出せない。2006-11-01 16:00:00 -
56:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ふと由里がいつも座っていたボックス席に目をやった。
俺の目に映ってた由里の笑顔−
ここで沢山話してここで沢山笑っていて…
由里の事だけは なによりも鮮明に思い出せるのに−2006-11-01 16:03:00 -
57:
名無しさん
あげ
2006-11-01 23:43:00 -
58:
名無しさん
がんばって
2006-11-03 03:14:00 -
59:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
何度もあげてくださってありがとうございます^^
なかなか更新できませんが頑張っていきますね。2006-11-03 23:26:00 -
60:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
少し経つと従業員達が次々と出勤してきた。
「代表!?!!?もう身体大丈夫なんですか?!俺…すっげー心配で…」
皆が口を揃えて同じ様な事を言ってくる。
「おー…。心配かけてごめんな。もう大丈夫や。」2006-11-03 23:29:00 -
61:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
(大丈夫…)自分にそう言い聞かせるしか術がない。
「俺、由里ちゃんの葬儀行ったんですけど、なんで代表は来なかったんですか?!」
ある従業員がイキナリ俺の地雷を踏んだ。
優也が後ろでピクッと動いたのが俺にも解った。笑2006-11-03 23:34:00 -
62:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
一瞬なんて答えていいのか解らずに俺はただその従業員を見つめた。
それが周りには睨んだように見えたらしい。
重苦しい空気。
「…体調が悪かっただけや。」そう答えるのが俺には精一杯。2006-11-03 23:37:00 -
63:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「…そぉやったんですか…まだ体調悪いなら無理はせんといてくださいね!」
そんな言葉なんの励ましにもならない。
まぁ従業員達は俺と由里の事を知らない奴ばっかりだから仕方のない事だけど。
その日から自然と俺の店では由里の話は禁句になってた。2006-11-03 23:42:00 -
64:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
開店してすぐに客が入り始めた。
「たーかー!会いたかった!!なんで仕事休んでたん?!連絡も付かへんし心配したやん!」
またまた同じようなセリフを客達も口を揃えて言ってくる。
はぁ…だりぃな。俺の客はほとんどが俺を恋愛対象で見る奴ばかり。2006-11-03 23:48:00 -
65:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
以前の俺はこういう時どう対応してた…?
この日は思い出せずに接客に戸惑うばかりだった。
(…別に以前の自分と同じ様にしなくてもいっか。)
気付けばいつしか俺はあんなに嫌いだった色恋営業に染まっていった。2006-11-03 23:54:00 -
66:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ヤケクソ…? 違うねん。別にそういうんじゃない。
ただ俺は人が変わったかの様に色恋剥き出しなホストになっていた。
だって以前の自分を全く思い出せへん。
あの頃は「目が死んでる。」「目が笑ってない」ってよく言われてたっけ。2006-11-04 00:00:00 -
67:
名無しさん
主さんのペースで書いて下さい☆完結するまで応援してます☆
2006-11-04 01:16:00 -
68:
名無しさん
貴晃君辛いと思うけど頑張ってな?
こんなありきたりな言葉しか言えへんけど、ずっと見てます。
ほんまに頑張って。2006-11-04 23:18:00 -
69:
名無しさん
前のスレから読みました。
私も以前の貴晃さんのように人を愛したことがないので気持ちは解らないですが…きっと凄く辛かったのでしょうね。
マイペースでいぃので完結まで頑張って下さい☆これからも読ませてもらいます。2006-11-06 08:13:00 -
70:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
更新遅くてすみません><
みなさん嬉しいコメントをありがとうございます!!
読者様に恵まれて嬉しい限りです。2006-11-07 13:38:00 -
71:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺は代表だし接客以外にも山程仕事はある。
だけど自分の客の席には着かなければいけない。
いつしか俺の客はほとんどが色カノになってた。
太い客とは一緒に住んだりもした。勿論複数の客と。2006-11-07 13:40:00 -
72:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そんな事をしていればそりゃ修羅場も数え切れないくらい出てくる。
気付けば優也と一緒に住んでいたあのマンションに
帰ることは滅多になくなっていた。
従業員達も俺の急速な変わり様に着いて来れない奴は次々に辞めていった。2006-11-07 13:47:00 -
73:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺はあの頃ただ我武者羅だっただけなんだ。
仕事しか残されていなかった俺は手段を選ばなくなっただけなんだ。
他人の気持ちなど考える余裕がなくなっただけ。
感情をどこかに置き忘れてしまっただけ。2006-11-07 13:50:00 -
74:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そんな日々が早くも1年と少し経とうとしていた。
由里が亡くなって1年と数ヶ月。
従業員の数は減ったり増えたり。
だけど店の売り上げは鰻上りだった。2006-11-07 13:53:00 -
75:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
優也は変わらず俺に着いてきてくれていた。
俺のやり方に不平を漏らさずただ真っ直ぐに俺と向き合ってくれた。
俺はこんなにも徐々に腐敗していくのに。
俺の目はどんどん暗く鋭さを増すばかりなのに。2006-11-07 13:57:00 -
76:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
由里と出会った日。2年前の6月24日。
俺は由里と出会ったあのコンビニに居た。
別に由里の面影を探しに来た訳じゃない。
ただの買出しで。2006-11-07 14:00:00 -
77:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そこで俺は思いがけない出会いをした。
運命か偶然か。
それとも必然なのか−
俺の今後の人生を左右する もうひとつの出会いを迎えた−2006-11-07 14:04:00 -
78:
名無しさん
あげ
2006-11-08 03:36:00 -
79:
名無しさん
あげ
2006-11-16 04:48:00 -
80:
りか
続編書いてたんですね?久々に夜遊びみたら貴晃サンの小説(続編)がぁったんでびっくりしました。無理せず貴晃サンのペースで書いてくださいね?また最後マデ楽しみに読みます??
2006-11-16 06:17:00 -
81:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
なかなか更新できなくて申し訳ないです…。
今から少し更新しますね^^2006-11-21 03:48:00 -
82:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
あの日は土砂降りの雨やった。
俺は買出しに出るのに歩ける距離だけど車を使った。
そのコンビニに着いて車から降りたら
コンビニの前でしゃがみ込んで一人で携帯をいじってる女に目を奪われた。2006-11-21 03:53:00 -
83:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「………ゆ…り…?」
思わず俺がその名前を呟いてしまったのは
他でもない。その女の顔が由里に瓜二つやったから。
俯いているけど驚く程に似てた。2006-11-21 03:56:00 -
84:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
勿論その女が由里な訳はない。
だけどどうしてこんなに胸の鼓動が早くなるんやろ。
由里の死から逃げてなるべく由里の話題も避けて来た。
だけど忘れられる訳もなかった。2006-11-21 03:59:00 -
85:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺は無意識のうちに呆然と車の横に立ち尽くして
その女を見つめていた。
土砂降りの雨にも関わらずびしょ濡れになりながらも
その女から暫く目を離せなかった。2006-11-21 04:02:00 -
86:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺のあまりの視線にようやく気が付いたのか
その女と目が合った。
顔を上げた女の顔はやっぱり由里に瓜二つ。
でも由里よりは冷めた冷たい目をしてた。2006-11-21 04:05:00 -
87:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
言葉が出ない。
話しかける…?でもなんて?
この女は由里じゃないのに。似てるだけで由里ではないのに。
女はなかなか合った目を反らさなかった。2006-11-21 04:08:00 -
88:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
すると女は俺を思いっきり睨んで こう言った。
「…さっきから一体何ジロジロ見てんねん?!気色悪!!!!!」
……今 なんて?2006-11-21 04:11:00 -
89:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
その女の言葉を理解するのに少しだけ時間がかかった。
由里と同じ顔… いやあまりに似ている顔だけど
やっぱり違った。由里はこんな言葉遣いを絶対にせーへん。
そうやんな。もう 由里は 居ないんや。2006-11-21 04:14:00 -
90:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
妙に落胆した気分で
俺はその言葉に何も返さずに女から目を反らしてコンビニへ入った。
買う物を買ってコンビニを出たら
まだその女はコンビニの真ん前でしゃがみ込んでいる。2006-11-21 04:19:00 -
91:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
(それにしてもよく似てるわ。)
車に乗り込もうとした時にまた自然とその女の方へ目が行った。
別にまたジロジロ見てた訳じゃない。
でも何故か女は顔を上げてまた目が合ってしまった。2006-11-21 04:26:00 -
92:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「……なぁなぁ。」
女がいきなり俺に向かって話かけてきた。
少しビックリしたけど平然を装ってみる。
「…なに?」2006-11-21 04:35:00 -
93:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「火ぃ持っとん?」
俺は黙ってポケットの中から自分の店のライターを取って女に差し出す。
なんだか無償に苛々した。
多分俺の中の由里の清楚で純粋なイメージが
その女の言葉遣いによって壊されていく気がしたから。2006-11-21 04:40:00 -
94:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
女にライターを渡した後、俺はすぐに自分の車に乗り込んで発進させた。
女は驚いた顔をして何か言いたそうな表情やったけど
構わずコンビニを後にした。
(なんかこれ以上あの女の顔を見てられへん。)2006-11-21 04:43:00 -
95:
名無しさん
あげ
2006-11-21 05:01:00 -
96:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
なんだか胸のモヤモヤが晴れないまま店に戻った。
さっきの女の顔が瞼に焼き付いてなかなか離れない。
その時には由里の顔を忘れかけていた俺にとって
あの女の顔は充分過ぎる程に俺の中の由里を再び覚醒させる。2006-11-24 03:36:00 -
97:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「…代表?!ビショ濡れじゃないですか!車で行ったのにどうして…?!」
そんな従業員の言葉も届かないくらい上の空になっていた。
数分経って突然店のドアが荒々しく開いた。
「いらっしゃいま…?!」2006-11-24 03:41:00 -
98:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
出入り口に一番近くで接客していた従業員が
途中で言葉を詰まらせた。
一体何事かと気になって俺が入り口を覗くと
さっきの女がズブ濡れでカツカツとヒールの音を鳴らしながら近づいてくる。2006-11-24 03:44:00 -
99:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ひたすら唖然とする俺と古株の従業員。そして優也。
理由は勿論ただひとつ。
由里にソックリだから。
その女は俺の前に突っ立って開口一番こう言った。2006-11-24 03:47:00 -
100:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「オイ!誰がライターをくれって言うたねん!ライター残してさっさと行きやがって!お陰でビショ濡れやないか!!」
え……?
この女わざわざライターを返しに来たんか??2006-11-24 03:50:00 -
101:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ホンマに驚いた。
いやでも優也や従業員達の方が驚いていた。
多分この女の言葉遣いに。
「…いやライターくらいかまへんで…?あげたつもりやねんけど…」2006-11-24 03:53:00 -
102:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
咄嗟にそんな言葉しか返せんかった。
「アホ!なんであたしが知らん人間に物貰わんといかんねん!確かに返したからな!じゃぁー。」
「………。」
一同唖然。2006-11-24 03:56:00 -
103:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
ライターを返すだけ返して言いたい事を言うだけ言って
女はまた荒い足取りで出入り口まで向かう。
何故か優也はその後を追う。
俺は呆然としたままその光景をただ見ていた。2006-11-24 03:59:00 -
104:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
その女が店の外に出るのを追って優也も出て行った。
少し経ってふたりで店の中へ入って来た。
またまた驚く一同。笑
女は普通にカウンターに腰を掛ける。2006-11-24 04:03:00 -
105:
ゅか
頑張って下さい!続編でてるの知らなくて前の方にカキコしちゃいました(Тωヽ)
2006-11-24 04:08:00 -
106:
名無しさん
あげ
2006-11-24 06:22:00 -
107:
?
続き楽しみにしてます?
?しおり?2006-11-29 03:03:00 -
108:
名無しさん
あげ?
2006-12-11 10:05:00 -
109:
名無しさん
あげ
2006-12-11 18:57:00 -
110:
名無しさん
待ってます?
2006-12-13 04:45:00 -
111:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
更新遅れてすみません^^;
少し更新していきます。2006-12-14 15:02:00 -
112:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺はビックリして優也に小声でコッソリ訊ねた。
「おい!お前どういうつもりやねん。なんでこの女を連れ戻してんねん…?!」
優也は少し舌を出して
「だってなんか興味あるやんこの子!」とだけ言う。2006-12-14 15:05:00 -
113:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
(マジ勘弁してくれ…なんか嫌や…)
俺がそう思っているのも束の間。
「なぁ!ホンマにタダで飲ませてくれるん?!」
女がふざけた質問を俺に向かって投げかけてきた。2006-12-14 15:10:00 -
114:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「…はぁ?!いつ誰がそんな事言うてん…?!」
「え?さっきの男がタダでえーから飲んでかへんかって言うてん!タダじゃないなら帰っとるわ!」
………。
はぁ。マジでだりぃこの女。2006-12-14 15:13:00 -
115:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
いくら顔は由里ソックリでも
一体なんやねんこの違いは。
ホンマこんな捻くれた変な女だけは御免や。
それが俺のこの女の第一印象。2006-12-14 15:16:00 -
116:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「じゃぁ帰って。」
俺が冷たくそう言い払うと
「じゃぁ帰るわ!邪魔したな!」
女は荒々しく立ち上がって席を立った。2006-12-14 15:19:00 -
117:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
するとすかさず優也が慌てながら
「え!ちょー待ってよ美月ちゃん!!なぁ貴晃!俺の給料引きでかまへんから飲ませたってや!頼むわ!」
俺に頼み込んでくる。
「…お前なんでそんなにこの女に必死やねん?」2006-12-14 15:22:00 -
118:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
自然と俺はドスの効いた低い声を出した。
ヤバイ。なんか苛々が加速するわ。
「…貴晃、とりあえずホンマ頼むわ。」
優也がこんなに頼み込むなんて珍しい。2006-12-14 15:26:00 -
119:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
俺が渋々承諾すると、女は怪訝そうな顔をしながらもまた席に座る。
「さっき名前聞いたけどこの子美月ちゃん言うんやて!キレイな名前やわ。」
優也がニコニコしながら俺にそう話しかけてきたけど
俺は不貞腐れていた。2006-12-14 15:29:00 -
120:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
理由はひとつだけ。
関わりたくないから。
この女を見ていると、どうしても由里の事ばかり思い出す。
必死に閉じ込めようとしていたものが今にも溢れ出しそうで 怖い。2006-12-14 15:32:00 -
121:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
この日優也が美月を必死に引き止めて俺の店で飲ませようとしたのは
優也からすれば俺がまた真っ直ぐに人を愛せるかもしれないっていう淡い期待があったかららしい。
きっとこの子なら って思ったかららしい。
この時はキレそうやったけど今となっては優也に感謝してる。2006-12-14 15:35:00 -
122:
名無しさん
次の更新も待ってます
2006-12-20 05:38:00 -
123:
名無しさん
あげ
2007-01-16 02:48:00 -
124:
名無しさん
まってます?
2007-01-19 04:09:00 -
125:
名無しさん
???????
2007-01-21 01:02:00 -
126:
名無しさん
???
2007-01-21 05:28:00 -
127:
名無しさん
更新楽しみにしてます
2007-01-31 08:16:00 -
128:
名無しさん
今日初めて前の作品から読みました。
続編はもう書かないんですか?続編も完結目指して頑張って下さい。楽しみに待っています。2007-10-29 20:42:00 -
129:
名無しさん
待ってますね?
2007-10-31 16:12:00 -
130:
名無しさん
o(^-^)o
2007-11-02 11:05:00 -
131:
名無しさん
o(^▽^)o
2007-11-10 09:57:00 -
132:
名無しさん
o(゚∇゚*o)
2007-11-10 14:32:00 -
133:
名無しさん
(´∀`)ノ
2007-11-16 15:38:00 -
134:
名無しさん
(*`∀´*)
2007-11-18 13:56:00 -
135:
.
age
2007-11-30 09:14:00 -
136:
名無しさん
(´゚д゚`)
2007-12-08 19:57:00 -
137:
名無しさん
主さん(´・ω・`)
2008-02-11 08:02:00 -
138:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
皆様長い間放置しすぎて大変すみません…><
パソコンが急に壊れてしまって
ここのURLも解らなくなり
更新出来ませんでした…
まだ待っていてくださる人が居たなんて…
感無量です!!
完結を目指して頑張ります。2008-02-29 04:12:00 -
139:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「とりあえず美月チャン!何飲む??^^」
優也は無愛想なその女に終始ニコニコ顔を見せる。
「そーやなー。やっぱ最初はビールやなっ!!」
美月という女は余程クールなのか
優也に愛想笑いを浮かべてそう言った。2008-02-29 04:16:00 -
140:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「お!美月チャンお酒強そうやもんな!!ビール持ってくるわ〜^^」
優也は今にもスキップしそうな勢いでビールを取りに来る…。
「はぁ…。まぁお前の勝手やけど、俺は絶対あの子の席着かへんからな!」
「え…?なんで〜??楽しくやろうや!代表っ♪」
イライラが止まらなくなってくる。2008-02-29 04:19:00 -
141:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そりゃ優也は由里の顔に一目惚れして…
だからこそ今ここに居る美月という女の顔も相当タイプなんだろう。
だけど俺は違う。由里の顔に惚れた訳じゃないんだ。
一瞬でもこの性格のキツイ女と由里を見間違えた事を
早速後悔しているのに…。2008-02-29 04:23:00 -
142:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「だから勝手にせぇって。俺は一切知らんからな!!」
捨て台詞を吐いて他の客の席へ着いた。
「ちぇ〜。貴晃はノリ悪いな!!」
そんな事言いながらまたルンルンで席へ戻る優也。
(お前はあの顔なら誰でもいいのか…?由里じゃなくても…?)2008-02-29 04:27:00 -
143:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
なんか妙に落胆した気分に陥った。
優也は由里にマジ惚れしてたけれど
所詮は顔だけに惚れてたのかと思うと
由里を巡って喧嘩した事さえも馬鹿らしく思えてくる…。2008-02-29 04:29:00 -
144:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
(つーか…さっきから俺、由里の事ばかり思い出してる…)
仕事中なのにあの女のせいで、封印していた筈の由里への想いが蘇る。
「たーかー?なんか今日様子おかしいよ??^^;」
席に着いてた客からも見破られてしまう程に動揺しているらしい…。2008-02-29 04:31:00 -
145:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
どうしても気になって気付けばカウンターの様子を伺ってしまう。
あの女と優也はビールばかり飲んで、楽しそうに…
いや、どう見ても楽しそうなのは優也だけだ。
あの女は笑いもせずに黙々と飲んでいるだけに見えた。2008-02-29 04:35:00 -
146:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
違和感を拭い切れない…。
全く笑わない由里を、俺は見た事がなかったから。
どうして笑わないのかが気になってしまう。
違う…あの女は由里じゃないのに…
そんな事解りきっているのに…
どうしてこんなにも重ねてしまうんだろう。2008-02-29 04:38:00 -
147:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「たかー?たかあきー??熱でもあるの??さっきからボーっとして…」
客が俺の額に手をかざそうとした瞬間
「触るなっ!!!」
俺は咄嗟に客に怒鳴ってしまった。2008-02-29 04:41:00 -
148:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
「あ…ゴメンなさい…」
かなりビックリした顔で寂しそうに
俺が謝るよりも先に客が謝ってしまった。
すぐに我に返って
「いや…ごめん…今日俺ホンマおかしいな…
ちょっと裏で休んでくるわ…」2008-02-29 04:43:00 -
149:
貴晃◆8NBuQ4l6uQ
そう言って席を立って裏に逃げ込む。
(なにやってんだろ俺…こんなに動揺して…)
裏で一服してると、優也が入って来た。
「あれー?貴晃何してんのー?仕事放棄かぁー??」
なぜかかなり出来上がっている様子。2008-02-29 04:48:00 -
150:
名無しさん
やった?主さん復活?
2008-02-29 09:17:00 -
151:
名無しさん
書いてください?
2012-07-10 14:03:00 -
152:
ば〜や
頑張ってくださいね(^_^)/待ってますけん(^_^)v
2013-11-10 08:28:00 -
153:
名無しさん
書かんの?
2015-01-16 16:30:00