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生涯片想い
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1:
亜希
前を向いて走る君を 裸足で追い掛けた。 君の背中を見ていたくて がむしゃらに 純粋に
2006-10-16 02:22:00 -
7:
亜希
あんたがいっつも座ってたあの席。 あたしは今でもそこに あんたの面影を捜してしまう。 目を凝らしたら あんたがおりそうな気がすんねん。
2006-10-16 03:01:00 -
8:
亜希
『何飲む?』 『…ホットココア……。』 『俺コーヒー飲もぉっと。すみませーん!!』
“…あたし、何してんねやろ?さっき逢ったばっかの見知らぬ男と喫茶店て…足止めるんじゃなかった…”2006-10-16 03:05:00 -
9:
亜希
『名前は?』 『亜希やけど…』 『亜希か!拓也って呼んでな☆』 『ってかな…何であたしをお茶に誘ったん?店の子らとか誘えばいいやんか?』『ちゃうねん!お茶飲みたいなぁて思ってたら前を可愛い子が歩いてたからさ。スカウトとナンパ☆笑』
2006-10-16 03:10:00 -
10:
亜希
『はぁ…。』 あたしは基本、ちゃらちゃらした奴は信用しない。 信用しても最後にバカを見るのは自分。 今までの人生で、それを嫌でも学んできたから。
2006-10-16 03:13:00 -
11:
亜希
『亜希ってさ、今どこで働いてんの?』 『そのへん。』 あたしは適当に店の方向を指さした。 『やる気なぃなぁ笑。そんな俺の事嫌わんといてや』『嫌いってか…あたし帰るとこやってんけど。』
2006-10-17 08:20:00 -
12:
亜希
『あっそっか…ごめん…』さっきまでの態度とは違いいきなりシュンとする拓也を見て、思わず笑ってしまった。 『ははッッ!もういいよ。どうせ帰ってもする事ないし誕生日に一人は寂しいしなぁ。』 『誕生日って…今日誕生日なん!?』 『うん。19歳の。』
2006-10-17 08:25:00 -
13:
亜希
『ほんまか…おめでとう』『ありがと。』 『じゃあ…誕生日やし番号教えて?』 『関係ないやん!笑。まぁいいよ。はい。』 あたしは番号とメールアドレスが書かれた名刺を渡した。 いつもなら絶対に番号なんか教えない。拓也には何か…引かれるものがあったのかな?
2006-10-17 08:31:00 -
14:
亜希
その後他愛もない話をして、喫茶店を出た。タクシーを拾ってもらい一人家に帰る。『ただいまぁ。』 あたしは一人暮らし。“お帰り”なんて言ってくれる人なんて居ないけど、ただいまと言うのが日課になっていた。 キャバクラに入った頃は1Kの狭い寮だったのに、今では2LDKの、一人では広すぎる家に住んでいる。 欲しい物は大抵手に入るようになったけれど、寂しさは物では補えなかった。
2006-10-17 08:39:00 -
15:
亜希
お父さん、お母さん。 あたしはこのままでいいんかな? このまま走り続けたら いつか どこかに辿り着ける? ほんまに大事なもの、見つけられるんかなぁ?
2006-10-17 08:45:00 -
16:
名無しさん
?
2006-10-19 06:01:00