小説掲示板＊桃色ピンク＊のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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＊桃色ピンク＊

• 1:

  ◆IKFiOOvGno

  女の子の特権【ﾋﾟﾝｸ色】
  ﾋﾟﾝｸの似合う女の子はｱﾀｼの憧れ。
  ｱﾀｼもﾋﾟﾝｸの似合うｷﾗｷﾗした女の子になりたい…。

  2006-10-13 22:01:00
• 2:

  ◆IKFiOOvGno

  昼間の太陽がｼﾞﾘｼﾞﾘとまだ暑い秋の初め。
  
  −ｶﾂｯ。ｶﾂｯ。ｶﾂｯ。−
  まだ着るには暑苦しい黒のﾊﾟﾝﾂｽｰﾂに身を包み､ｱﾀｼはこの大阪の街を歩く。

  2006-10-13 22:04:00
• 3:

  ◆IKFiOOvGno

  大きめのｻﾝｸﾞﾗｽをかけﾋｰﾙを軽快に鳴らしながら歩く長身の女｡名前は伊崎美里｡それがｱﾀｼだ。職業は美容部員…にｱﾄﾞﾊﾞｲｽしたり売り上げを管理する仕事。
  今日は月に何回か突然ある社長の気まぐれ会議に出席するため職場ではなく会社へ向かう。

  2006-10-13 22:06:00
• 4:

  ◆IKFiOOvGno

  −ﾌﾟﾙｯ｡ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ｡−
  
  可愛げのない着信音が書類やら何やら入ったｶﾊﾞﾝの中で苦しそうに音をたてる。
  ｶﾊﾞﾝからこれまた可愛げのないｽﾄﾗｯﾌﾟも何も付いていないｼﾝﾌﾟﾙな黒の携帯を取り出し画面を見る。

  2006-10-13 22:08:00
• 5:

  ◆IKFiOOvGno

  
  
  着信。−青山 悠太−
  
  

  2006-10-13 22:10:00
• 6:

  ◆IKFiOOvGno

  −ﾋﾟｯ−『はい｡伊崎｡』ｱﾀｼは愛想の欠片もない声で電話に出る｡
  「もしもし｡お前今ﾃﾞｯｶｲｻﾝｸﾞﾗｽかけてる？」
  『ｴｯｯ？うん｡』そう言うと−ﾎﾟﾝﾎﾟﾝｯ−後ろから肩を叩かれ振り返るとそこには青山が立っていた。

  2006-10-13 22:11:00
• 7:

  ◆IKFiOOvGno

  「どこのｷｬﾊﾞ嬢か思たわ！どこのお店の方ですか？」ｸｯｸｯｸｯと青山は笑う。
  ｱﾀｼの会社は自由な社風で､髪の色にも全くうるさくない。ｱﾀｼは髪の色が少し明るい。髪もｷﾚｲにｾｯﾄされている。ｱﾀｼは元はﾐﾅﾐのｷｬﾊﾞｸﾗで働いていて髪のｾｯﾄだけは得意だった。

  2006-10-13 22:16:00
• 8:

  ◆IKFiOOvGno

  癖みたいなもんで今だに髪を自分でｾｯﾄするとｷｬﾊﾞ嬢のような髪型にどうしてもなってしまう。
  そのせいか夜を上がってから結構経つのにまだ夜臭が抜けていないと言われる。

  2006-10-13 22:23:00
• 9:

  ◆IKFiOOvGno

  馬鹿にしたような笑い方をする青山にﾑｶｯとしてｱﾀｼは少し反抗する。
  『青山ｻﾝのｽｰﾂ姿ってまるでﾎｽﾄみたいですよね…あっ！瑠伊っていう源氏名何かﾋﾟｯﾀﾘですよ』嫌味たらしくﾆｺﾘと青山に笑いかけｽﾀｽﾀと会社へと歩いて行く｡

  2006-10-13 22:24:00
• 10:

  ◆IKFiOOvGno

  ｽﾀｽﾀ歩いていると後ろから青山の声がする「ｵｲｯ！優花！」…優花とはｱﾀｼの前の源氏名である。
  『優花呼ぶなｯｯ！』ｱﾀｼはｸﾙｯと振り返り青山に言う。「お前も俺の源氏言うたやんけ」青山はまた人を馬鹿にするような笑い方をする

  2006-10-13 22:59:00
• 11:

  ◆IKFiOOvGno

  ｱﾀｼと青山はいつもこう。冷静を装うｱﾀｼをからかうように青山は挑発する。
  いつもｱﾀｼは､まんまとそれにはまり青山にﾘｽﾞﾑを狂わされてしまう。
  毎日その繰り返しだ。

  2006-10-13 23:01:00
• 12:

  ◆IKFiOOvGno

  そんな青山とｱﾀｼは同期で同じ職場に配属された。言わば仕事のﾊﾟｰﾄﾅｰである。元ﾎｽﾄと元ｷｬﾊﾞ嬢のｱﾀｼ達は他の社員から『夜ｺﾝﾋﾞ』と呼ばれている。誰が付けたかはわからないが､そのまんま過ぎるﾈｰﾐﾝｸﾞに笑う気も失せる。

  2006-10-13 23:03:00
• 13:

  ◆IKFiOOvGno

  『ﾊｧｰ』ｱﾀｼは深い溜息をつきながら青山と会社へ向かった。会社に着くと玄関で受付の女の子に社員ｶｰﾄﾞを見せｴﾚﾍﾞｰﾀｰのある所に向かう。会社は白を基調としててｵｼｬﾚで堅苦しい感じがなくてｱﾀｼは気に入っていた｡ただ掃除が大変そうだなと思っていた。

  2006-10-14 00:27:00
• 14:

  ◆IKFiOOvGno

  青山と二人でｴﾚﾍﾞｰﾀｰに乗り込み､会議室のある11Fのﾎﾞﾀﾝを押す。終始無言だ。ｱﾀｼはこの何とも言えない瞬間がｷﾗｲ。それを察するかのように青山が口を開く「今日は社長のどんな思いつき会議なんやろな」
  『さぁ。また売り上げ向上の秘策とか言って心理学の資料とか渡してくるんちゃう？』

  2006-10-14 00:29:00
• 15:

  ◆IKFiOOvGno

  社長は変わり者だ。前の会議では『販売員の上に立つ者が販売員の気持ちを理解しなくてはいけない』と言い膨大な心理学の資料を全社員に配ったことがある。その前は『お客様に癒されてもらわなければ』と言い観葉植物の資料を配った。

  2006-10-14 00:38:00
• 16:

  ◆IKFiOOvGno

  言っていることは普通の社長っぽいが社長は自分の趣味を社員に押しつける癖がある。つまり自己満足であり暇つぶし。ｺﾛｺﾛ趣味の変わる社長に一々振り回される社員の身にもなってほしい。

  2006-10-14 00:40:00
• 17:

  ◆IKFiOOvGno

  しかしそんな社長だからこそｱﾀｼや青山のような夜上がりの世間に中々受け入れてもらえない奴でも快く受け入れてくれたんだろう。ｱﾀｼも青山も社長には感謝していた。

  2006-10-14 00:50:00
• 18:

  ◆IKFiOOvGno

  −ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ−
  
  ｴﾚﾍﾞｰﾀｰの中で社長の話をして少し笑っているとｴﾚﾍﾞｰﾀｰが開き11Fに着いた。
  ｱﾀｼも青山も仕事ﾓｰﾄﾞに切り替え『失礼します』と言いながら会議室へ入る。

  2006-10-14 00:56:00
• 19:

  名無しさん

  おまめさん？？

  2006-10-14 00:58:00
• 20:

  ◆IKFiOOvGno

  「ｵｯ！夜ｺﾝﾋﾞの登場やな！待ってたで」すでに会議室には社長がいて椅子に座りながら笑顔で話しかけてきた。『遅くなってｽｲﾏｾﾝ』と言いｱﾀｼと青山はそそくさと自分の指定されている席に座った。

  2006-10-14 01:04:00
• 21:

  ◆IKFiOOvGno

  >>20いえ違います。もしかしておまめｻﾝって方と書き方似てますか？もし気を悪くさせてしまったならｽｲﾏｾﾝ。

  2006-10-14 01:09:00
• 22:

  名無しさん

  頑張って?実話なん？

  2006-10-14 01:14:00
• 23:

  ◆IKFiOOvGno

  >>23ありがとうございます?実話半分､ﾌｨｸｼｮﾝ半分です?

  2006-10-14 01:22:00
• 24:

  名無しさん

  >>20です!!!!
  いえ、全く気を悪くなんてしてませんm(__)mむしろ、邪魔してしまってごめんなさい。
  おもしろいので是非完結してくださいね☆★

  2006-10-14 01:47:00
• 25:

  ◆IKFiOOvGno

  >>25よかった?いえいえ邪魔なんてとんでもないです?読んでくれてありがとうございます?
  完結目指して頑張ります?

  2006-10-14 01:51:00
• 26:

  名無しさん

  面白そう
  がんばってね

  2006-10-14 03:39:00
• 27:

  名無しさん

  ペット書いてる人？

  2006-10-14 06:03:00
• 28:

  名無しさん

  IPちがう

  2006-10-14 09:47:00
• 29:

  ◆IKFiOOvGno

  >>27ありがとうございます?
  >>28違います?似てますか？初めて書くんですが…不快にさせてしまったらｽｲﾏｾﾝ?
  >>29書き込みありがとうございます?

  2006-10-14 12:14:00
• 30:

  ◆IKFiOOvGno

  >>21からの続きを少し書きます。
  
  ｱﾀｼと青山が席につくのを見届けると社長は立ち上がり話を始めた。
  『ﾐﾝﾅ､忙しいのに召集して悪いな。今日ﾐﾝﾅに集まってもらったのは報告があるからや。実は新しい事業を始めようと思ってな。内容は水商売者向けのｻﾛﾝを作ろう思ってんねん。』

  2006-10-14 12:21:00
• 31:

  ◆IKFiOOvGno

  −ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ−
  
  会議室がざわめく。社長はまたｽﾗｽﾗと話を続ける
  『ｻﾛﾝの内容はﾍｱｰｾｯﾄ､ﾒｲｸ､ﾈｲﾙ､ﾏｯｻｰｼﾞ｡まぁｳﾁの会社はﾒｲｸ､ﾈｲﾙ､ｴｽﾃはすでにしてるからﾍｱｰｾｯﾄが新規加入になるな…とにかく水商売に必要な美容を全部ﾄｰﾀﾙしたｻﾛﾝを出すねん｡んでもってこの事業を受け持つﾒﾝﾊﾞｰは俺が勝手に決めたから。涼！後は頼んだ。』

  2006-10-14 12:23:00
• 32:

  ◆IKFiOOvGno

  25才の若さで重役を任されている社長一番の信頼者でもある。ただ何があっても顔色一つ表情一つ変えない井上は社員からまるで【冷酷人間】だと恐れられている。

  2006-10-14 12:28:00
• 33:

  ◆IKFiOOvGno

  井上が静かに口を開く。
  『ﾒﾝﾊﾞｰは今から言う方達です。青山悠太。伊崎美里…』そう言うと社長が口を挟んだ「水商売経験者はお前ら瑠伊くんと優花ちゃんの夜ｺﾝﾋﾞだけなんやから頼りにしてんで！」社員が一斉に笑い始める。
  【源氏名かよ…】ｱﾀｼと青山は引きつった顔で笑いながら社長に返事をする。

  2006-10-14 12:33:00
• 34:

  ◆IKFiOOvGno

  社長の自由過ぎる言動にも井上は表情一つ変えず、まるで社員の笑い声を遮るように続ける。
  『あと斎藤愛。藤沢光輝。三上舞子。そして私。計六人です。今呼ばれたﾒﾝﾊﾞｰは会議が終わった後残って下さい。』そう言い井上は席に座る。

  2006-10-14 12:35:00
• 35:

  ◆IKFiOOvGno

  「つうことで会議は終わりや！散れ。」
  社長はそう言い終わると目の前にあるﾌﾞﾗｯｸｺｰﾋｰをｸﾞｲｯと飲み干した。
  他の社員がｿﾞﾛｿﾞﾛと出て行くと会議室に残った６人のﾒﾝﾊﾞｰは自然と社長の元に集まった。

  2006-10-14 13:34:00
• 36:

  ◆IKFiOOvGno

  「まぁそうゆうことやから！大体は涼に任してあるし内容とかは涼に全部聞いてくれ。俺は観葉植物に水をやってくるから！ﾐﾝﾅ期待してんで〜」そう簡単に言うと社長は会議室を出ていった。

  2006-10-14 13:50:00
• 37:

  ◆IKFiOOvGno

  −ｼｰﾝ…｡−
  質問する間もなく社長はいなくなり会議室はまた緊張の糸が張り詰める。
  「社長はああいう人やから…苦労すると思うけど頑張りましょう」ﾌｯと井上が笑った。あの【冷酷人間】が一瞬だけ確かに笑った。

  2006-10-15 03:59:00
• 38:

  ◆IKFiOOvGno

  
  
  −…むっちゃ可愛い。−
  
  

  2006-10-15 04:00:00
• 39:

  ◆IKFiOOvGno

  たぶんその場に居合わせたﾒﾝﾊﾞｰ全員が井上が笑ったｺﾄにﾋﾞｯｸﾘしたに違いない。
  ｱﾀｼは一瞬だけ見た井上の笑顔に驚いたがそれ以上に井上の笑顔がｽｺﾞｸ可愛いと思った。

  2006-10-15 04:03:00
• 40:

  ◆IKFiOOvGno

  愛は流行りのｴﾋﾞﾁｬﾝ風巻き髪にﾋﾟﾝｸ系ﾒｲｸ。
  ﾂｲｰﾄﾞ素材のｽｰﾂを着こなし耳にはﾊｰﾄの形をしたﾋﾟｱｽが揺れている。
  まさに女の子代表みたいなﾋﾟﾝｸのよく似合う女の子。

  2006-10-16 12:21:00
• 41:

  ◆IKFiOOvGno

  愛は続ける。
  「質問なんですけどこの新事業って何でｱﾀｼ達が選ばれたんですかぁ？ﾐﾝﾅも気になるやんなぁ？」
  ﾊﾞﾆﾗの甘い香りを漂わせながら愛は井上とﾒﾝﾊﾞｰ全員に問う。

  2006-10-16 12:22:00
• 42:

  名無しさん

  かいてぇやぁ?めっちゃ好きやのにこの小説。。。

  2006-10-20 01:44:00
• 43:

  ◆IKFiOOvGno

  >>46遅くなってｽｲﾏｾﾝ。今から更新します?

  2006-10-20 20:34:00
• 44:

  ◆IKFiOOvGno

  井上はまたいつものｸｰﾙな表情に戻り愛の質問に答えた。
  『それはｺﾚｶﾗ仕事していくうちに解ると思います。一人一人持っている色を大切にして下さい。』

  2006-10-20 20:36:00
• 45:

  ◆IKFiOOvGno

  
  
  −色…｡ｱﾀｼは一体何色なんやろ−
  
  

  2006-10-20 20:37:00
• 46:

  ◆IKFiOOvGno

  頭の中で自分ぢゃ答えがみつからないｺﾄをﾎﾞﾔｯと考えていると『でわ、詳しい説明をしていきます。』そう言い井上は几帳面に文字が並んだ紙をﾒﾝﾊﾞｰ全員に配った。

  2006-10-20 20:40:00
• 47:

  ◆IKFiOOvGno

  ﾍｱｰｾｯﾄ担当 井上 伊崎
  ﾒｲｸ担当 青山(伊崎)
  ｴｽﾃ担当 斎藤(青山)
  ﾈｲﾙ担当 三上(藤沢)
  経営担当 井上 藤沢

  2006-10-20 23:02:00
• 48:

  ◆IKFiOOvGno

  『ｶｯｺに入ってないのは主な担当人物。ｶｯｺに入ってるのは補佐。自分の担当をしながら補佐する人もいます。今日は時間がないのでまた後日集まりたいと思います。大体の内容は紙に書いてあるのでそれを見て下さい。でわそれぞれ自分の職場に戻って下さい。』そう言い井上は会議室を出ていった。

  2006-10-20 23:09:00
• 49:

  ◆IKFiOOvGno

  ﾌｩ−。
  
  井上が会議室から出た途端緊張の糸が切れたかのようにｱﾀｼと青山は同じﾀｲﾐﾝｸﾞでため息をもらす。

  2006-10-22 23:42:00
• 50:

  ◆IKFiOOvGno

  すると青山はｱﾀｼの方を振り返り『伊崎。俺の補佐やろ？ﾖﾛｼｸな。』そう言うとまだﾎｽﾄの名残のある前髪を触り屈託のない笑顔でｱﾀｼに笑いかけてきた。

  2006-10-22 23:42:00
• 51:

  ◆IKFiOOvGno

  
  
  −この笑顔で何人騙してきたんだろう−
  
  

  2006-10-22 23:44:00
• 52:

  ◆IKFiOOvGno

  そう思いながらｱﾀｼはｺｸﾘと頷く。それを見て青山は『ほな行こか』と立ち上がりﾄﾞｱに向かった。急いでｱﾀｼも立ち上がり青山の後を追い掛けようとすると。

  2006-10-22 23:45:00
• 53:

  ◆IKFiOOvGno

  三上舞子。髪はｼｮｰﾄで体は折れそうな位細い。芸能人でいえば上戸綾のような雰囲気。舞子はｽﾎﾟｰﾃｨｰなのにどこか女らしさがある。ﾈｲﾙ担当だけにｷﾚｲに手入れした指でｱﾀｼの腕をつかみｱﾀｼをｲｽに座らせる。

  2006-10-22 23:56:00
• 54:

  ◆IKFiOOvGno

  ﾊﾟﾝｯ−。
  舞子が手を合わせお願いのﾎﾟｰｽﾞをする「伊崎ｻﾝお願いがあんねん。」
  急にそんなｺﾄをされても意味がわからない『ｴｯｯ!?何ですか？』少し動揺しながらｱﾀｼが答える。

  2006-10-23 00:01:00
• 55:

  ◆IKFiOOvGno

  「ｱﾝﾅ…化粧教えてくれへん？ｱﾀｼ､ﾑｯﾁｬ化粧下手やねん。今日伊崎ｻﾝ見てて化粧ｳﾏｲなって思って…ｺﾝﾅ時に言うんもｱﾚなんやけど…」そう言えば舞子はｷﾚｲな顔をしてるのにほとんどｽｯﾋﾟﾝに近い。

  2006-10-23 00:10:00
• 56:

  ◆IKFiOOvGno

  『ｱｯ…いいですよ。ｱﾀｼで良かったら…』そう言うと舞子は嬉しそうにﾊｼｬｲだ。舞子はきっと男女問わず好かれる子だろう。明るくて人懐っこくて色で言うならｵﾚﾝｼﾞ色のようだ…。

  2006-10-23 00:13:00