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セブンスタ-。

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  • 1:

    トキ

    −‥クルクル回るレコ−ド。モクモク煙る箱の中。心地良いリズム。朝まで終わらない宴。
    ずっと隣りに居ると当たり前に思っていた愛する人や友達‥
    それは幼さかった私達の‥−。

    2006-10-09 08:24:00
  • 2:

    トキ

    『ママ-これ忘れてる!』
    『本間やわ。ありがと-。さぁ行こか!パパ達待っとるわ☆』
    愛娘が小さい手に握って満足気に渡してきたのは、星屑が並んだセブンスタ-の箱と、使い古して良い色味を出してる銀色のジッポ。それを確認した私は、娘の頭をクシャっと撫でてから鞄に仕舞った。

    2006-10-09 08:28:00
  • 3:

    トキ

    −‥家を出て、愛車を走らせ目的地へ向かう。早起きした娘は、隣りのチャイルドシ-トで、お気に入りのオモチャと1枚の写真を握りしめながら寝息をたてる。
    『昨日は寝たの少し遅かったから眠いんやろな‥』そんな事を思いながら窓を開ける信号待ち。
    今日もタバコを1本くわえる‥−。

    2006-10-09 08:32:00
  • 4:

    トキ

    娘の手に握られた写真をユックリ抜き取り、肺に入れた煙をユラユラと右側に吐き出す。
    『やっぱりまずいな、コレ‥ケホッ』
    −‥咳き込みながら写真を見て、切な気に笑う彼女の名前は、ユキ‥−。

    2006-10-09 08:35:00
  • 5:

    トキ

    −‥あれから2年。このジッポでセブンスタ-を吸わなかった日はないよ。あの頃の香りが愛しくて‥星屑がいっぱい詰まったこのセブンスタ-の箱と、銀色に光る掌のジッポを見る度に思い出す。火を点す度に思い出す‥切なく、でも今では少しだけ優しい気持ちになれる‥−。

    2006-10-09 08:38:00
  • 6:

    トキ

    あの頃の私達は、いろんな事に焦りすぎていたのかもしれない。大切なものを大切にする事が難しかった。
    そんな当たり前の事が、幼さ故に‥
    −‥星屑の数程に思い出が詰まっていた懐かしいあの頃‥−

    2006-10-09 08:42:00
  • 7:

    トキ

    信号が青に変わり、再び車は走り出す‥

    2006-10-09 08:45:00
  • 8:

    トキ

    時は遡ること5年前。
    −‥18歳の初夏の季節‥−
    幼なじみで親友のマチと2人で今日も夜の街へ向かう。週末は必ずと言って良い程会うユキとマチ。そして、重低音の響くクラブでマッタリ入り浸る。

    2006-10-09 08:50:00
  • 9:

    トキ

    『先、飯でも食べよか-』マチがカレ-屋の前で立ち止まりメニュ-を見出した。
    『あんた本間カレ-好きやな‥』『うん!酒飲む前はカレ-やわ。マチはカツカレ-☆』『じゃあ私は野菜カレ-で』即効で決まりカレ-臭い店内に入った。

    2006-10-09 08:54:00
  • 10:

    おもろそう?

    読むから頑張ツてね?

    2006-10-09 08:55:00
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