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ZERO
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1:
Chika
誰でもきっと自分の心にウソをつく時がある。
心とは裏腹な言葉を口にしてしまう時がある。
本音そのままに想いを伝えたり、思ったままに動くことができるなら…もっと楽に生きられるのに。2006-10-05 22:58:00 -
2:
Chika
例えばね、
絶対にゆずれない大事なものをガマンして諦めなければならない時、
“あなたならどうしますか?”2006-10-05 23:02:00 -
3:
Chika
「美月こっちこっち!」
「ごめん!遅れたなぁ」
「えぇって。いつものことやん」
待ち合わせに遅れたあたしに、いつものように笑いながら彼は言った。2006-10-05 23:04:00 -
4:
Chika
彼の名前は永沢 圭。もうすぐ一年二カ月になるあたしの大好きな彼。
4つ年上の圭は、いつも優しくて面白くて大人で…笑った顔がすごく可愛いあたしの自慢の彼氏だった。2006-10-05 23:08:00 -
5:
Chika
残暑を感じる眩しい太陽が照りつける中、はっぴを着てハチマキを巻いて…。
足袋のままみこしを引きずって走り回る男達…。そんな熱い人だかりの中、あたしはひときわ目立っていた一人の男を見つけた。
額から流れ落ちる汗が、キラキラ光って目に映る…2006-10-05 23:18:00 -
6:
Chika
“カッコイイ!”
それが最初に彼を見た時の素直な印象。
あたしの目から離れなくなった彼の姿を、ただひたすらながめていた。2006-10-05 23:21:00 -
7:
Chika
「ちょっと美月ぃー何ボーっとしてんの!?行くでー」
友達の亜矢があたしにそう言ってカバンをユラユラと引っ張った。
「ちゃうねん!あの人めっちゃカッコイイねんけど。てゆうかめっちゃ男!って感じじゃない?」2006-10-05 23:24:00 -
8:
Chika
「うーん、ほんまやなぁ。なんかオーラありありって感じかも」
あたしが指差した方を見て、亜矢はそう言って笑った。
「なぁーそれより暑いしオナカすいたぁ。どっかご飯食べに涼みにいこ」2006-10-05 23:27:00 -
9:
Chika
あたしは亜矢に半ば無理矢理だんじりのガヤガヤした町から連れ出された。
「ハハッ何それー」
よく行くファミレスに着いてからは、いつものように他愛ない話をしながらバカみたいに大笑いしてた。2006-10-05 23:30:00 -
10:
Chika
あたしは平凡でも普通にこうして楽しく生きていられる毎日がすごく幸せだと感じてた。
若さという強い盾があり、自由という剣がある。
怖いものなんて何もない。今が楽しくて幸せならそれでいいって…思ってた。2006-10-05 23:33:00 -
11:
Chika
18歳という大人と子供の間にいたあたし。
大人ぶって偉そうにしたり、精一杯の背伸びをして大人の仲間入りをしている気になっていたり。困った時は子供という最大の武器をうまく使い分けていた。
何も深く考えたりすることもなかった…先のことなんて。2006-10-05 23:38:00 -
12:
Chika
なんやろう…
自分の将来ってやつに不安なんてものは…何もなかった。
怖いものなんて…
“何ひとつなかった”2006-10-05 23:41:00 -
13:
Chika
亜矢との話に盛り上がっていた時、ファミレスの自動ドアが開く音が聞こえ、ふと出入り口に目を向けた。
あっ…!あたしは一瞬目を見開いていた。入ってきた数人の集団の中に、さっき見つけた王子様がいたからだ。2006-10-05 23:49:00 -
14:
Chika
「ちょっと!亜矢見て!あの人さっきの…」
「あー!さっき美月が男前って言ってたやつやん」
「シーッ!大きい声で言わんといてよ」2006-10-06 00:07:00 -
15:
Chika
そんなあたしと亜矢の怪しいやりとりに気付いた彼らの集団は、不思議そうにこっちを見るとしばらくしてからすぐ隣のテーブルへと座った。
「なぁ声かけたろっか?」
亜矢が小さな声でからかうようにあたしに言った。2006-10-06 00:10:00 -
16:
Chika
「いいってば…でもやっぱりめっちゃカッコイイかも」
あたしのテンションは一気に上がっていた。
多分…十代は人生の中できっと一番恋をする時やと思う。ちょっとしたことでドキドキしたり、幸せやぁ!って素直に感じられた。気持ちを偽ったりもしなかった…。存在しなかったよね?嘘を並べる曇った自分なんて。2006-10-06 00:22:00 -
17:
Chika
好きなら好き、嫌いなら嫌い。はっきりとした気持ちをもっていられたのも幼さの残る十代だからこそのものだと思う。
人間大人になると、気持ちをごまかしたり自分の心までもが見えなくなってしまうから…
純粋に恋をすることができるのは、純粋な心で自分と向き合えているから。だから誰もが若き日の過去を懐かしく振り返り、昔の思い出をキラキラしたものに感じるんだろうと思う。2006-10-06 02:06:00 -
18:
名無しさん
*
2006-10-06 02:07:00 -
19:
名無しさん
??
2006-10-06 16:13:00 -
20:
Chika
「君らいくつ?」
「さっきだんじり見に来てたやんな?」
「うん行ってたぁ。でも暑いから見てられんかったわぁ」
彼と一緒にいた人達が次々に話しかけてきた。亜矢がそんな男達に軽く返事をする。2006-10-06 18:40:00 -
21:
Chika
「なぁまた遊ぼうや。番号教えて」
しばらくの会話ののち、一人の男が亜矢にそう言って自分の携帯を握っていた。
「あぁ、うーん…」困った声でそう言いながらも、亜矢はその人と連絡先を交換した。2006-10-06 18:51:00 -
22:
Chika
「もうすぐだんじりの打ち上げ始まるからまた連絡するわぁ。亜矢ちゃんもしてなぁー!」
一時間もたたないうちに彼らの集団はファミレスを出て行った。夜までその打ち上げとやらがあるらしく、みんなけっこう急いでいた。2006-10-06 18:57:00 -
23:
Chika
なんか話せばよかったかな…帰っていく彼らの後ろ姿をぼーっと見ながらそう思った。
あの人一言も話さへんかったし…ってゆってあたしもやけど…
どんな声…してんねやろ?やっぱり声もカッコイイんかな?名前すら知らなかったのに、あたしは何故か初めて会った時から圭になにか特別なものを感じていた。2006-10-06 20:03:00 -
24:
Chika
「美月なにぼーっとしてんのよ。任しときっ!亜矢がばっちり繋げてまた会えるようにうまくセッティングしたるから」
彼らが出ていった後、亜矢は力強くそう言ってくれた。
亜矢は大好きな友達だった。昔っから仲が良くてあたしと笑いのツボが合う子で。2006-10-07 22:54:00 -
25:
Chika
楽しいこと大好き、おしゃれが大好きなあたし達は、二人でいるとすごく似ていると周りからよく言われてた。
でも唯一違うのは好きな男のタイプ。亜矢とあたしは好きになるタイプがかぶったことがない。
それは偶然かもしれないけど、あたしとしては助かる。だって大好きな亜矢と同じ人を好きになってしまったら…きっと友情が壊れてしまうから。2006-10-07 23:01:00 -
26:
Chika
大切な友達がライバルになってしまったら、辛いだけだもん。
でも亜矢はそんな心配がないくらい言っちゃ悪いけどB線…だった(笑)
「うんっ、頼むで亜矢」2006-10-07 23:07:00 -
27:
Chika
それから数日が過ぎ、亜矢といつものように遊んでいると亜矢が嬉しそうに話し始めた。
「明日な、こないだの人と美月が言ってたカッコイイ人と4人で遊ぶことになったで!明日は気合い入れやぁ」
あたしは待ってましたのその言葉を聞いて、退屈だった毎日がすごく明るくなったような気がした。2006-10-07 23:12:00 -
28:
Chika
家に帰ってからはクローゼットの中からたくさんの服を引っ張り出し、鏡の前で一人ファッションショー。
少しの緊張と大きな期待。あたしは明日のことを考えながら早めに眠りについた。
翌朝、目が覚めるとAM07:00。約束の時間はお昼の一時だとゆうのに随分早い目覚めだった。学校の時はあんなに弱い朝なのに、今日はセットしていた目覚ましの10時よりも三時間早く起きていた。2006-10-07 23:20:00 -
29:
Chika
なに着ていこ…
昨日あんなに考えていた服も、やっぱり直前になるとまた悩んでしまっていた。
彼の好みも分からないまま。年上っぽいしなぁ…ってゆうか絶対年上やんなぁ…
よしっ。あたしは迷った末、大人っぽくキメていくことに決めた。2006-10-07 23:25:00 -
30:
Chika
「なんなーん今日めっちゃお姉系やん」
亜矢と会うとすぐにそう言われた。
「えっ…変…かな?」2006-10-07 23:29:00 -
31:
Chika
「とりあえず今日迎えに来てくれるから一時までゆっくり喋っとこぉ」
亜矢はそう言ってストローを口にくわえてジュースを飲んだ。あたしと亜矢が彼らを待っていた場所は、あのファミレスだった。2006-10-07 23:45:00 -
32:
Chika
昼時のファミレスはいつもよりもガヤガヤしてる。いつもはもっとすいてるのに、日曜日の昼時のせいか店内は満席だった。
「あーやばい…緊張してきた」
そんな賑やかな空気の中、あたしは一人で緊張気味。のはずだった。2006-10-07 23:55:00 -
33:
Chika
「うん!亜矢も緊張してきたぁ…どうしよぉドキドキするって…」
ん…?亜矢が緊張?
「え!何でドキドキなん!?」あたしは訳が分からず亜矢に聞いた。2006-10-07 23:58:00 -
34:
Chika
「実はさぁ…尚人くんとあれから毎日電話しててんけど…やっぱり緊張するやん。会うの二回目やし」
「尚人?あ…番号交換してた人?今日来る人やんなぁ?」
あたしが聞くと亜矢は照れくさそうに頷いた。亜矢…あんたやっぱり…B線!(笑)心の中であたしは密かに突っ込んだ。2006-10-08 00:03:00 -
35:
Chika
それからしばらく二人で盛り上がっていると、亜矢が急に黙って焦りだした。
「なに?どしたんよ」
「尚人くん達来た…」亜矢の言葉を聞いて、出入り口に目を向けた。ほんまや…来た…2006-10-08 00:18:00 -
36:
Chika
それから尚人くんは亜矢の隣に自然に座り、彼は少し距離を置きながらあたしの隣に座った。
・・・。
やばい…緊張する…2006-10-08 01:04:00 -
37:
Chika
「今日なにするー?」
明るい尚人くんの声が場の空気をなごませる。亜矢はそんな尚人くんにノってあたしと彼を懸命に盛り上げてくれていた。
「なに…飲みます?」2006-10-08 05:24:00 -
38:
Chika
「あぁ…アイスティー…ストレートで。あ、シロップいらんで」
これが圭と初めて交わした言葉だった。アイスティーのストレート。そしてお砂糖なし。あたしにはそれが何故かすごく大人に感じた。
「てゆうか自己紹介しよやぁ。とりあえず亜矢はー、近藤亜矢です!」2006-10-08 05:43:00