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■元カノ■

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  • 1:

    名無しさん

    俺が一番愛した女。よくわからん奴やった。

    2006-09-14 12:23:00
  • 25:

    名無しさん

    照れ臭くて、口に出せなかった。
    『何食べたい?』
    『ん〜居酒屋!飲みたい気分やねん』
    『オッサンか、お前は。笑』
    『うっさいなぁ、女なんかとぅに捨ててるわ!笑』

    2006-09-15 04:54:00
  • 26:

    名無しさん

    まるで3年前に戻ったかのように感じた。
    『ほなら、どこ行く?』
    『いつもの所がええな』
    『りょーかい』
    いつもの店。ユキと俺の、行きつけの小さな居酒屋。

    2006-09-15 05:05:00
  • 27:

    名無しさん

    その店は個人経営で、店長はまだ30代前半のノリのいいチョイ悪オヤジ風。
    『ぇらっしゃーい!!』
    久々に聞く、店長の元気な声。
    ユキと別れてから、一度も顔をだしていなかった。
    『アツシ!お前なんや久しぶりやんか!ユキちゃんもえらいベッピンさんになって!』

    2006-09-15 05:10:00
  • 28:

    名無しさん

    『店長、久しぶり!』
    ユキははしゃぎながらカウンターに座った。
    『何年ぶりやぁ?おまえら急に来んようになったから、別れたんかと思ってたやんけ』

    アイタタタ…はい、その通り別れてますが……

    2006-09-15 05:17:00
  • 29:

    名無しさん

    きまずそうに俺も椅子をひくと
    『そんなワケないやん!ユキはアツシだけやもん』
    ユキが俺に抱きついてきた。
    ユキのふんわりと柔らかにウェーブがかった髪が、腕をかすめる。
    懐かしい、ユキのぬくもり。

    2006-09-15 05:20:00
  • 30:

    名無しさん

    ユキなりに、店長に気を遣ったのだろう。
    俺たちは、お互い恋人かのように接した。
    ユキは相変わらずカルピスサワーが大好きで、俺は焼酎を飲んだ。
    店長を交えての会話は途切れることなく、深夜をまわっても続いた。

    2006-09-15 05:23:00
  • 31:

    名無しさん

    閉店時間を2時間も過ぎた頃、他の客席を片付けおわったバイトの子が、あがってもいいかと店長にたずねてきた。
    ユキもふと腕時計を見て、そろそろ眠いと言いだしたので、店を出ることにした。
    酒がずいぶんまわっているらしい。
    ユキはおぼつかない足取りでスキップしながら駐車場に向かった。
    俺も相当呑んでいて、運転できるか不安だった。

    2006-09-15 06:49:00
  • 32:

    名無しさん

    俺たちは途中の自動販売機でジュースを買ってから車にもどった。
    時刻は明朝4時すぎ。
    微妙な時間だ。
    検問はもぅやっていないとは思うが、がらすきの道を走るのは恐怖だった。
    睡魔に負けてしまいそうで。

    2006-09-15 06:56:00
  • 33:

    名無しさん

    エンジンをかけ、少しだけ窓をあけて煙草に火をつける。
    ユキは喉をならしながら、緑茶を飲み干した。

    『アツシは明日は仕事?』
    ペコペコと空き缶の腹を押して音をたてて遊ぶユキ。

    2006-09-15 06:59:00
  • 34:

    名無しさん

    『いや、明日は休み。昼から用事あるけど。落ち着きねぇなぁ。笑』
    ユキから缶をとりあげようとしたら、ユキの白い小さな手が、俺の指先をつかんだ。
    『ユキは、アツシの事、この3年間忘れた事ない』
    急に真顔になって、ユキの手に力が入る。
    俺たちの間に、それからしばらく会話はなかった。

    2006-09-15 07:03:00
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