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冷たい月

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  • 1:

    るみ

    (旧掲示板のコピペ)
    月は暗い空の上からいつもあたしを見ている。
    悲しい時、あたしは孤独に怯えながらいつもただ月を眺めていた。

    2005-08-02 16:22:00
  • 141:

    るみ

    それから、落ち着いてしばらくテレビを見ていたが、また急に暴れだした。
    「お前、これ外せや。俺は知ってんねんぞ。お前は俺のこの姿をネットで世界中に発進してるやろ。俺がもう誰とも会われへんように。お前は悪魔やろ。はよ正体みせろや。」
    完全に正気に戻るまでは、妄想や痛みに襲われると葛城も言っていたが、正直とてもこたえた。

    2005-08-02 18:32:00
  • 142:

    るみ

    何日かそんな日が続いた。あたしの疲労も頂点まできていた。
    急に立ち上がって歩くとめまいを起こしたりした。
    日にちの感覚が麻痺していたけど、五日ぐらいがたった朝、いままでとは違うすっきりとした顔の慎吾があたしを呼んだ。
    「瑠美、なんかすっごいすっきりしてる。体も痛くないし、俺もう大丈夫やと思う。」
    あたしは、慎吾の顔を見て薬が完全に抜けていることを確信した。

    2005-08-02 18:32:00
  • 143:

    るみ

    あたしは手錠の鍵をとってきて、手錠を外した。
    外したとたん、慎吾は両手であたしを抱きしめた。

    「ごめんな。ほんまにごめん…。」
    あたしは慎吾の腕の中で泣き崩れた。
    やっと慎吾に会えたような気持ちだった。あたしの大好きな慎吾に…。

    2005-08-02 18:33:00
  • 144:

    るみ

    それから体調が完全に整うまで、2.3日かかったけど、葛城もびっくりするほど元気になった。

    元気になった慎吾はそのまま店に行くことはなかった。慎吾なりによく考えてだした答えだったんだと思う。回復したお祝いにあたし達は、食事に行った。夜景の綺麗なレストランだった。あたしははしゃいでいた。そんな所には慎吾には連れてきてもらったことがなかったから…。

    2005-08-02 18:34:00
  • 145:

    るみ

    イタリアンのコース料理を食べ終えた慎吾の口からでてきた言葉はあたしの心を打ちのめした。
    「瑠美、俺ら別れよう。」
    あたしは咄嗟に食べていたデザートのスプーンを落としてしまった。
    「今、なんて…?」
    「だから、別れようって。」
    目の前が真っ暗になった。あたしのためにホストやめてくれたんじゃないの…?って言いたかったけど、あまりのショックに何も言えなかった。

    2005-08-02 18:35:00
  • 146:

    るみ

    「俺、お前にはめちゃ感謝してる。お前に出会ってなかったら、俺はあかんくなってたかもしれへん。ほんまにありがとう。」
    あたしはただ黙って泣くことしかできなかった。ずっとそばにいられると思ってたのに…。こんなことになるなんて。
    「俺、東京行くねん。前からの知り合いがあっちにダイニングバーをオープンするねんけど、その人は飲食業が初めてやから、社長として俺に経営を任せたいって言ってくれてる。むこうでいちから始めてみようと思うねん。」

    2005-08-02 18:36:00
  • 147:

    るみ

    「なんなんそれ?なんであたしに相談もないん?着いてこいとか言えへんの…。」
    慎吾は黙っていた。
    あたしは席を立ち上がりレストランを後にした。

    泣きながら夜の街を歩いてタクシーで実家に帰った。

    2005-08-02 18:37:00
  • 148:

    るみ

    それ以来慎吾には会っていない…。

    あれから、もう四年が経とうとしている。

    あたしは、母のアパレル会社で企画を任されている。毎日、仕事に燃えてがんばっている。

    今でも時折思い出す。
    あんなに命掛けで、誰かのことを愛することはもうないかもしれない。
    だけど、同じ空の下で今も慎吾はがんばっていると信じている。

    2005-08-02 18:38:00
  • 149:

    るみ

    ずっと最後まで読んでくれてありがとうございました。とうとう完結しました。途中、誤字がありましたこと深くお詫びします。
    つたない文章力ですが、また感想とかありましたら、カキコしてください。

    2005-08-02 18:39:00
  • 150:

    るみ

    追いかけたい気持ちはもちろんありましたし、現実をうけとめることがほんとに辛く、泣き続けた時期もありました。しかし、ひとつ言えることがあるとしたら、ホストは(してた人も)感覚の中にどうしても女は金という感覚は残ります。だから、つきあう方は、色でも本でもやっと手にはいったとおもっても、次の瞬間にはするっとかわされるような曖昧さがついてまわります。尽くして、限界までつくして結局は疲れて別れるというのが一番多いと思うのです。彼とは全然むりなこともうわかっているのです。彼からのひとつだけ最後にプレゼントがありました。スピッツの『チェリー』という曲のCDでした。わたしは今はもういい思い出になっています?

    2005-08-02 18:41:00
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