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冷たい月

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  • 1:

    るみ

    (旧掲示板のコピペ)
    月は暗い空の上からいつもあたしを見ている。
    悲しい時、あたしは孤独に怯えながらいつもただ月を眺めていた。

    2005-08-02 16:22:00
  • 131:

    るみ

    マンションの下で葛城の顔を見たとたん、涙がこぼれそうになったが、ぐっと拳を握り締めて涙を堪えた。泣いてはいけない。あたしがしっかりしなければ強くならなければ慎吾を救うことなんてできない。そう思ったから。

    2005-08-02 18:22:00
  • 132:

    るみ

    葛城はそんなあたしを見て「ダメな男好きになって…、君は…。でも、よくがんばったな。君に何があっても力になるからな。」
    優しくそう言ってくれた。あたしは声になってなかったかもしれないが
    「ありがとう。」
    と言った。

    2005-08-02 18:23:00
  • 133:

    るみ

    部屋に入り、ベットに葛城を案内した。
    手錠で縛られた慎吾に近づき、目に光をあて、聴診器をあてた。
    敏速に点滴の用意をして慎吾の腕に針をさした。
    点滴の液体が管を通って一滴、一滴と慎吾の体に入っていく。
    「僕が見ているから、君は少しでも眠りなさい。」
    葛城は言ったが、あたしは首を横に振った。
    「君のほうが体を壊してしまう。頼むから。」
    それでもあたしは首を横に振った。葛城はぼそっと
    「女って奴は…。」とつぶやいた。

    2005-08-02 18:24:00
  • 134:

    るみ

    「慎吾どうなん?」
    たまらずにあたしは葛城に尋ねた。
    「ヤク中の奴は食べてないし、寝てないからかなり体力が消耗している。それに分かりやすく言えば精神病のような状態になる。とりあえず、このまま君が世話をするのはかなり大変だよ。僕は入院させることを勧めるよ。」と冷静に言われた。

    2005-08-02 18:25:00
  • 135:

    るみ

    医者として当然の意見だし、葛城の言うことはもっともだと思う。
    だけど、医者に連れていけばもちろん警察にも通報されるし、慎吾に前科が一生ついてまわる。そんな選択をあたしが出来るわけがない。
    「そんな意見聞いてないよ。何日ぐらいで普通になるか、錯乱状態じゃなくなるのかを教えてよ。あたしは何をしてやればいいのさ?」あたしは真剣だった。

    2005-08-02 18:26:00
  • 136:

    るみ

    葛城はためいきをついてタバコに火をつけた。
    「どの程度の中毒なのかでかわってくるけど、とにかく4.5日は暴れるよ。何度も薬をくれとせがむだろうし、ひどいものさ。君がぼろぼろになってしまうだろう。だけど、君がそこまで言うなら、一番心配な脱水症状や栄養状態のことを考えて、僕も毎日点滴にくるから。」哀しげに笑顔で言ってくれた。

    2005-08-02 18:27:00
  • 137:

    るみ

    タバコを灰皿に押さえ付けて消すと鞄の中から、白い薬を取出しあたしに渡した。
    「安定剤だから、かならず飲ませて…。処方箋なしで薬を渡しているから、僕も犯罪者だよ。共犯だから大丈夫だよ。」
    あたしは葛城の優しさが身に染みた。
    「ほんとにありがとう。あたしお礼の使用がないよ。診察代払うよ。」
    「言っただろ共犯だって。犯罪に金なんか払わなくていいよ。」
    そう言い残して葛城は帰って言った。

    2005-08-02 18:28:00
  • 138:

    るみ

    慎吾はそのまま26時間あまり眠っていた。その間あたしは体を拭いたり、おしめをとりかえたりした。葛城は心配ないと点滴だけを打ちにきて帰っていった。

    「瑠美。」
    慎吾の呼ぶ声で朝目が覚めた。看病の疲れがでたのかあたしは慎吾のベットの横に置いている椅子に座ったまま、ベットにつっぷしたかたちでいつのまにか眠っていた。
    「喉がかわいてんけど、なんかくれへんか。」

    2005-08-02 18:29:00
  • 139:

    るみ

    顔色は多少悪かったが、顔つきは穏やかだった。

    「わかった。なんか食べれそう?おかゆでも作るわ。」
    「うん。ごめんな。」
    あたしは急いで、グラスにポカリをそそいで慎吾にゆっくり飲ませて、それから粥を炊いた。

    2005-08-02 18:30:00
  • 140:

    るみ

    できたての粥をスプーンですくい、冷ましながら一口ずつ慎吾に食べさせた。
    慎吾は何もしゃべらず、ただ子供のように食べさせられていた。
    粥を食べ終え、しばらくすると慎吾は吐き気を訴えた。
    「あかん。吐いてまいそう。」
    あたしはビニール袋をとってきて慎吾がもどしている間、背中をさすり続けた。
    こんなにも体が壊れて…。あたしは悲しかった。

    2005-08-02 18:31:00
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