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●〇ひとりじゃないのよ〇●
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2:
僕は平凡で、見た目も脳味噌もガタイも普通。並。
自慢なんて数える位しかないが
五体満足で家族もなかなか仲がよく、
みんなの波に流されて生きて来た。2006-07-30 18:03:00 -
4:
思った以上にテレビやドラマの世界は嘘つきで
綺麗な嘘を塗られた夜の世界は華やかで。
そんな事すら麻痺する世界に酔っては朝の太陽を怨めしく感じる毎日だった。2006-07-30 18:07:00 -
5:
売れまくったり
叩かれまくったり、
そんな事は無い
【No.?・友営・イツキ】
の肩書きは、あまり重荷ではなく順調だったのかもしれない。2006-07-30 18:09:00 -
6:
僕は並だ。
誰かに嫌われる事もあまり無く
かと言って女の子に困った事もない。
やんちゃな事もそれなりにして、僕はごくごく順調な人生を歩んでいた。2006-07-30 18:12:00 -
10:
「いったんさぁ〜何か最近冷たい〜!!」
甘ったるくべたついた返事が宙に浮く。
『そ?そんな事無いよ。ほらゆりちゃんフラフラしすぎ。タクシー止めるからちゃんと立って。』2006-07-30 18:20:00 -
15:
『…タクシー来たよ。』
「いったん怒ってる??ゆりの事嫌い〜?」
『そんな事無いよ。おやすみ。』
半ば無理矢理タクシーのドアを閉めた。2006-07-30 18:32:00 -
16:
『…はぁ。』
溜め息が繁華街に落ちた。
日常茶飯事。僕の溜め息は毎日この繁華街に落ちて転がる。いつか山になるかもしれない位、溜め息は毎日落ちる。2006-07-30 18:34:00 -
17:
その日もそうだった。
何のヘンテツもない僕は
何のヘンテツもない営業をして
朝がちかずいてきた頃だった。
「イツキー。枝ついて〜」2006-07-30 18:37:00 -
19:
「まぁいいやん。新規は貴重だよ〜☆」
不似合いな香水をぶしゅぶしゅと首にふりかけ、
トイレの芳香剤のようなカンタは元気にロッカーをしめ出て行った。2006-07-30 18:42:00 -
22:
「イツキ来た〜!!はいこれいったんことイツキ!当店No.?から上がりも下がりもしない男だよ〜☆」
No.圏外カンタうるさいよ。
『イツキです。はじめまして☆』
2006-07-30 18:50:00 -
24:
黒めな茶毛はふわふわと長く、
意思の強そうな大きな目は猫みたいで。
細くなく太くなく
まさに『出るとこでてるね〜』なボンキュッボンだ。2006-07-30 18:55:00 -
25:
真っ白な肌に目が眩んだ。
初めて、確かに、
僕はその女性にドキドキしていた。
小学生のとき、峰不二子に抱いた感情に類似した、男の本能てきな。純粋とは程遠い卑猥な感じだ。2006-07-30 18:59:00 -
28:
とにかく楽しい女性イオリ。
笑って飲んで
時間がほんとにすぐに流れた。
いつの間にか僕はべた惚れちゃって、付き合って、だらだら続いたホストを辞めて。一緒にすむ部屋なんか借りていた。2006-07-30 19:07:00 -
32:
それはある日の事だった。
仕事が意外に早く終わったもんだから、
イオリのすきなみたらし団子を買って家路についた。
いつも必ず帰る前に電話をする僕は、その日は驚かしてやろうと電話をしなかった。2006-07-30 19:17:00 -
33:
カチャ……
『ただいま〜☆…イオリ?』
リビングには彼女の姿が見当たらない。
玄関には彼女の靴はあったし、どこだろう。洗濯でもしてるんだろう。そう思って僕は風呂場へ向かった。2006-07-30 19:20:00 -
34:
名無しさん
気になる?
頑張って?2006-07-31 09:11:00