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1:
主
ちょうど一年前今日と同じように蒸し暑い日だった…
2006-07-30 10:01:00 -
2:
主
『たくちゃん起きて!』
『・・・・・・』
『もぉ八時だよ!』
『ん・・・』
『親方迎えに来てる!』
ガバッ!!
『今何時!?』
『・・・八時過ぎ。』
『お前もっと早く起こせよ!』
『・・・ごめん』
『はぁ〜・・・服!』
『えっ?』
『作業着!』
『あっはい!』
歯磨きしてるたくちゃんの後ろ姿を見つめながら思った…【つまんない…】2006-07-30 10:16:00 -
3:
名無しさん
『いってらっしゃい!』
たくちゃんを見送って、ソファーに腰を掛ながら考え事をするのが最近の日課だ。
変わりばえのない退屈な毎日がもぉ四年…2006-07-30 10:22:00 -
4:
名無しさん
『はぁ〜…もぉ二十歳か』
たくちゃんと出会ったのは16の時。学校にも行かず毎日友達と夜中に街をうろついてた。退屈な毎日に飽々していた時にナンパしてきたのが二つ年上の拓也だった。2006-07-30 10:27:00 -
5:
主
たくちゃんと遊ぶのは楽しかった。ちょっと悪そうな雰囲気。車でドライブ。ワンルームマンション。たくちゃんがすごく大人に見えていた。いつのまにか一緒にいるのが当たり前になっていた。家にも帰らずずっとたくちゃんの家にいた。
2006-07-30 10:33:00 -
6:
主
元々私に興味がなかった両親とはもう一年以上音信不通だ。
『はぁ…掃除しよ。』
立ち上がろうとした時携帯が鳴った。
2006-07-30 10:42:00 -
7:
主
『はい…』
『あさみ?ちょー久しぶりなんだけどぉ!元気?』
麻衣子だった。
『元気だよ〜麻衣子は?つかいきなりどしたの?』
『どしたの?じゃね〜よ!あさみ明日誕生日だべ?久々に会わん??』
すっかりわすれていた…。8月11日。明日は自分の誕生日だった。
『忘れてたや!いいょ!何時?』
『夜11時に迎えに行くから用意してて!んじゃまた後で!ーップーップーップー』2006-07-30 10:50:00 -
8:
主
『相変わらずせわしないヤツ…よしっ掃除しよ!』
『ただいま。』
『あっおかえり!今日ね麻衣子と遊ぶことになったんだ。帰り遅くなるから先に寝てて』
『…うん』
拓也はこちらを見ずに返事した。いつもの事だ。きっと明日の誕生日の事さえ覚えていないだろう。
2006-07-30 10:56:00 -
9:
名無しさん
『たくちゃん、明日なんの日か覚えてる??』
『・・・・。』
『ねぇ、たくちゃん!聞いてる?』
『ぇっ?何?』
『…なんでもない。』
2006-07-30 20:32:00 -
10:
主
四年も一緒に入るとお互い嫌な所が見えてくる。出会った頃の感情ははとっくに消え去っていた。
ブーブー携帯が鳴った。麻衣子からだ。
『もしもし?』
『もぉつくから!出てきて!』2006-07-30 20:40:00 -
11:
主
マンションの外に出るとタクシーから麻衣子が顔を出していた。
『あさみ!!乗って!』
『うん。』
タクシーに乗り込んだ。
『つか、どこいくの?』
『着いてからのお楽しみ』そぉ言いながら麻衣子は笑った。2006-07-30 21:59:00 -
12:
主
この四年間、友達とも会わずに、たくちゃんの家政婦をしていた。生え際が黒く延びた髪。短く切り揃えた爪。化粧っ気のない顔。
2006-07-30 22:12:00 -
13:
主
タクシーは歌舞伎町のある店の前で止まった。
《club Joker》と書かれた看板がやけに輝いていた。
『ちょ、ここって…』
混乱している私に麻衣子は満面の笑みで言った。
『そっ!ホストクラブ』
2006-07-30 22:22:00 -
14:
名無しさん
略多い…
2006-07-30 22:28:00 -
16:
名無しさん
改行を4回におさえたら略にならないよ
2006-07-30 23:38:00 -
18:
主
『ちょっ!えっ?私お金とかほとんど持ってきてないよ!』
『誕プレだしおごるし!』混乱している私の手を引き麻衣子はジョーカーの扉を開けた。2006-07-31 00:41:00 -
19:
主
『いらっしゃいませ!』
大きな声にビクつきながら案内されるがままに席につき、キョロキョロと回りを見渡した。
『初めまして翔です!』
それが私達の出会いだった。2006-07-31 00:49:00 -
20:
主
『お名前よろしいですか?』『あっあさみです…。』緊張で泣き出しそうな私を見て翔は優しく笑った。
『俺そんな怖そう?そんなに怖がられると傷つくんやけど…』
『ちょっと翔!何あさみいじめてんの?もぉお前あっちいけよ!つか呼んでないからぁ!』麻衣子が意地悪そうに言った。
『えっ!麻衣子さんキッツー。俺が泣きたいわ!つか真剣ヘコむし…てか俺がななしてん!なんもしてないやん…あさみちゃんも黙ってやんと俺のフォローして?』2006-07-31 01:02:00 -
21:
主
『ぷっ、あははッ』本気で困ってる翔がおかしくて笑ってしまった。
『おっ笑った?今笑った?俺おもろい事してへんケドまぁええか!あさみちゃんホスト初めてなん?』
『うん!なんかすごいよね!圧倒されちゃった!今日は誕プレで麻衣子が連れてきてくれたの』
『えっ!今日誕生日なん?めっちゃめでたいやん!おめでとぉ!いくつになったん?』
『後8分で二十歳になる』いつのまにか緊張はなくなっていた。いろんな話をしていた。翔のペースにはまっていた。2006-07-31 01:18:00 -
22:
主
『あっ!ちょっと待ってて!すぐ戻ってくるから!寂しいからって泣いたらあかんで!』そぉ言って翔は席をたった。麻衣子はホストと自分達の世界を作っていて、入れる雰囲気じゃなかった。私はまた回りを見渡した。オシャレな内装に、着飾った女達。急に自分が恥ずかしくなって泣きそうになった。ヨレったТシャツ姿の自分を見て、四年の間に世間においていかれたような気分になった。
2006-07-31 01:29:00 -
23:
主
『ただいま!ないてへんかったか?ってめっちゃ落ちてるやん!どぉしたん?』『…なんでもない。』
『なんでもない事もないやろ?俺なんかした?ちゃんと言ってくれなわからんやん。寂しかったんか?』
『…私場違いだなって…みんな髪とか爪とか綺麗にしてるのに…』
『ネイルとかでキレイにしてる手もいいと思うけど、俺はあさみちゃんの手好きやで!爪キレイに切ってて女の子の手って感じ。料理とかちゃんとしてんねやろなって…それより、ケーキ買ってきたから食べよ!コンビニので悪いけど!』2006-07-31 01:42:00 -
24:
主
ねぇ、翔は覚えてる?これから先誕生日がる度私はあの日を思い出すよ。2006-07-31 17:32:00 -
25:
主
『いってらっしゃい!』
たくちゃんを見送った後、ソファーに座りサイフの中から一枚の名詞を取り出した。『…翔。』あれから3日私は毎日翔の名詞とにらめっこしていた。2006-07-31 17:36:00 -
26:
主
━A.M.9:00━
『…よしっ』深呼吸し呼吸を整え携帯に手を伸ばした。━プルルル━四度目のコールが鳴ったとき聞き覚えのある声がした。
『はい。』
『あっ!えっと、あの…』うまく言葉が出てこない。2006-08-01 03:19:00 -
27:
主
『…あさみちゃん?』
『ぁっ!はい!そぉです。こないだはケーキありがとぉ!』
『どぉいたしまして。てか、イタ電かとおもったわ!んで、どもりすぎ!ホンマかわいいなぁ。』
『・・・・・ありがと。』思いがけない言葉にドキドキした。2006-08-01 03:23:00 -
28:
主
『あさみちゃんこの後ヒマ?俺もぉすぐ仕事終わるしヒマやったら飯いかん?』『いきます!』
『オッケ!終わったら電話するからなに食べたいか決めといて!んじゃ!』
━プーップーッ━
《どーしよ!服、髪!急いで用意しなきゃ!》2006-08-01 03:27:00 -
29:
主
ねぇ翔?あの時断っていたら私は悲しまなくてすんだのかもしれないね?でも、今でも、【行かなければよかった】とはどうしても思えないんだ。この時すでに私のなかで翔の存在は絶対的な者になっていたのかもしれない…2006-08-01 03:32:00