小説掲示板･･･оのスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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･･･о

• 1:

  沙梨

  もうすぐｱｲﾂが死んで２年か…

  2006-07-14 11:07:00
• 2:

  沙梨

  ｱｲﾂの名前はよし。
  めっちゃ男前やしﾁｬﾗｲけどめっちゃ優しい奴。特に沙梨には優しかった…。
  そんな沙梨は実はよしの事がスキやった。よしもよく沙梨に『沙梨たぁん?好きぃ??愛してるよ???』ってﾒｰﾙくれた。軽い言い方だけど沙梨が泣いたりするとすぐ飛んで来てくれて抱き締めてくれたり沙梨を泣かした奴にｷﾚたりしてくれてた。そんな姿を見て沙梨は大切にされてるって思ったんだ。

  2006-07-14 11:14:00
• 3:

  沙梨

  周りの友達にもよしは沙梨の事『沙梨は大事な宝物』って言ってくれてたみたい。どんな時も傍に居てくれて支えてくれてたよし。
  沙梨はよしに何かしてあげれてた…？

  2006-07-14 11:17:00
• 4:

  沙梨

  最近よしは体調が悪くて不機嫌だったね。
  『なぁ、病院行こ？沙梨も一緒に行くから?』
  【嫌や！大丈夫やから?心配するな?】
  行かないって言うよしに何も言えなくなった…。
  でもやっぱり心配だった沙梨は周りの友達に頼んで病院に行くように説得してもらった。まさかこんなにもよしや沙梨を泣かすような事があるだなんて思ってなかった‥

  2006-07-14 11:25:00
• 5:

  沙梨

  検査をしてもらって結果を言うのに親を呼んでほしいと医者に言われた。
  けどよしの親はすでに亡くなっててよしは一人暮らしをしていた。だから結果はよしが聞いた。
  結果を知ったよしがﾎﾞｰｯとﾄﾞｱから出てきた時沙梨は嫌な予感がしたんだ…
  【よし？結果どうだった？】
  『俺‥癌だって?しかも若いから進行してて余命まで言われたよ?』って笑いながら話すよし…。
  【…。嘘…だよね？嫌だよ?何でよしなの？何で？嫌だよ??】
  ただ泣いて取り乱すしかできなかった。

  2006-07-14 11:34:00
• 6:

  沙梨

  その日からよしは入院した。沙梨は毎日病院に通いよしとずっと一緒にいた。
  治療を受けるよし。すごく辛そうだった‥友達の前ではいつも笑って病気なんか蹴り飛ばしたる！って笑ってたね。けど沙梨は知ってたんだよ…一人の時声を押し殺して泣いてた事。
  

  2006-07-14 11:38:00
• 7:

  沙梨

  本当は毎日夜に怯えていたよね…。眠ったら目が冷めないんじゃないかって思って眠れなかったよね…。
  沙梨はただよしの傍にいる事しかできなかった。
  ごめんね…。よしが治療で辛くて苦しい時沙梨に八つ当りしてたよね。沙梨嬉しかったんだ。他の誰かじゃなく沙梨に八つ当りしてくれた事が。沙梨はどんな辛い事でも耐えるからよしを沙梨から奪わないでって毎日神様にお願いした。

  2006-07-14 11:52:00
• 8:

  沙梨

  けど神様は意地悪だよね。どれだけ祈っても沙梨から大切なよしを奪っていったんだから…。
  毎日泣いて毎日酒に溺れて精神的に辛くて沙梨は自律神経失調症になった。
  よしを失ってしまって沙梨の中で何かが壊れた…

  2006-07-14 11:56:00
• 9:

  沙梨

  沙梨は毎日遊びまくった。一人だと辛さに押し潰されそうだったから。毎日笑った。よしは沙梨が泣くより笑う方が好きって言ってたから。どれだけ遊びまくっても笑っても辛くて苦しくてどうしようもなった。
  

  2006-07-14 12:19:00
• 10:

  沙梨

  そんな時仲が良かったやすと偶然あった。
  【沙梨痩せたな…。】
  『ﾀﾞｲｴｯﾄしてるの?』
  【ｵﾏｴいつまでそんなんでおる気なんや？いい加減にしろ！そんなんでよしが喜ぶんか？辛いのはｵﾏｴだけじゃないやろ？皆辛いんやで！？】
  『何が分かるんよ…？ｱﾝﾀに沙梨の何が分かるんよ！よしの傍にいつもおったんはｱﾝﾀじゃなくて沙梨なんやで！？どんだけ沙梨がよしを好きやったか知らんｸｾに偉そうに言わんでよ。』この時の沙梨は本当に最低やったよね…。

  2006-07-14 12:26:00
• 11:

  沙梨

  【ならｵﾏｴは俺の気持ち分かるんか？仲良かったﾂﾚを失ってそのﾂﾚを好きやった女が壊れてく姿見とる俺の気持ち分かるんか？】
  『見たくないなら見なければいいやん。もう、ほっといてよ。お願いやから･･』【ほっとけるか！】
  『何でよ？ほっといてよ』って言って沙梨は走りだしてその場をあとにした。

  2006-07-14 12:32:00
• 12:

  沙梨

  もう何もかもがしんどい。よしがおらん世界ならおっても意味ないよね。
  死にたい…。シニタイ…。ｶﾐｿﾘを持って自分の手首を切った。痛みとか分からない。むしろﾌﾜﾌﾜした感覚になった。これてよしの所にいける…。

  2006-07-14 12:37:00
• 13:

  沙梨

  ――目が覚めたら病院だった――
  何で？死ねなかったの‥？その時頬に痛みがした。
  『痛ｯ。』【ｱﾝﾀ何考えとるん？誰が死んで良いって言った？辛くても皆頑張って生きてるんや！生きたくても生きれない人もおるんや！命を粗末にするな！】
  涙流しながら怒るお母さんがいた。
  『ごめｯ‥ごめんね‥泣かしてごめん。』ただ謝るしか出来なかった…

  2006-07-14 12:46:00
• 14:

  沙梨

  それから毎日泣いた。
  泣いても何も変わらないってのは分かってる。
  分かってるのに涙が出ちゃう。そんな時毎日やすが来てくれた。ただ泣いてる沙梨に何も言わないで抱き締めてくれてた。
  あれだけﾋﾄﾞｲ事を言ったのにまだ優しくしてくれるやすに甘えてしまう最低な私。

  2006-07-14 13:44:00
• 15:

  沙梨

  【ねぇ‥もう優しくしないで‥優しくされると余計辛い。】
  『無理。優しくしたいから優しくしてるだけ。ｵﾏｴだから優しくしたいんだし』【同情してるの？】
  『ちげぇーよ。ほっとけないんだよ。一人で泣かせたくないんだよ。』
  【…。】
  『ｵﾏｴは何も気にするなよ？俺がしたくてしてるだけなんだからさ』
  【ありがと‥】

  2006-07-14 13:50:00
• 16:

  沙梨

  沙梨はこのまま甘えてて良いの…？けどこの時の沙梨は一人になるのが恐かった。一人でいるとどうしようもなく寂しくて辛くてよしを失った事が悔しかった。よしに何もしてあげれなかった自分が許せなかった‥よしのが痛くて苦しくて恐かったはずなのにいつも泣きそうな顔してる沙梨を励ましてくれてた…

  2006-07-14 17:32:00
• 17:

  沙梨

  いつも抱き締めてくれてた。いつも笑ってくれてた。でもたまに弱音も吐いてくれたよね。
  『なぁ、俺が死んでもｵﾏｴはいつも笑って幸せになってな？』
  【…。何言ってるん？よしは死なない！ずっと傍におってよ…。】
  『俺もう疲れたぁ。頑張るのも痛さに耐えるのも。頑張っても治らんしさ。』
  【治るし！疲れたなら休んでもいい。けど諦める事だけはしないで！】
  『そうやな?変な事言ってごめんな。好きやで?』
  【沙梨も好きだよ。】
  『たぶん俺の方が好きやしな！』
  そう言って笑ったよね。
  この時の沙梨らは絶対に同じくらい思い合ってたよね…？ねぇ…よし、何で沙梨を一人にしたん？沙梨はよしがいない世界なんかいらんよ…。

  2006-07-14 17:43:00
• 18:

  沙梨

  沙梨はよしが全てやったんよ…。よしが生きてくれてるだけで幸せなんよ…
  ねぇ…こんなに辛い思いするなら出会わなかった方がよかったのかな…？
  よしに出会わなかったらこんなにも辛くなる事はなかったよね…
  けどやっぱり沙梨はよしに出会えて良かったって思う。だってよしに出会ったから人をこんなにも愛せる事ができるって知った。
  その人に何かしてあげたいって気持ちも分かるようになった。

  2006-07-14 17:48:00
• 19:

  沙梨

  よしは沙梨にいろんな事を教えてくれたよね。
  どんなに辛くても笑ってれば幸せになれるって。
  ただ普通の生活できるだけで幸せやって事もよしが教えてくれたね。
  よし…沙梨は本当によしを愛してたよ。
  ずっと一緒にいたかったよ…。

  2006-07-14 17:53:00
• 20:

  沙梨

  本当によしを失ってから辛かった。こんなにも涙が出るの？ってくらい泣いた。周りの皆はそんな沙梨に優しく励ましてくれた。
  その時の沙梨は優しくしてもらうのも辛くてどうしたらいいか分からなかった。いつも何でよしが居ないの？って問い掛けるばっかりやった。そんな沙梨を見てる周りの皆もきっと辛かったはずやのにそんな事も気づけないで最低な子やったよ…。

  2006-07-14 17:58:00
• 21:

  沙梨

  けどいつまでもそんなんじゃダメって気づいたよ。
  やすが気づかせてくれた。『ｵﾏｴはいつまで悲劇のﾋﾛｲﾝ気分でおるんや！？』
  【別に悲劇のﾋﾛｲﾝぶってないよｯ！】
  『ならいい加減立ち直れ！ｵﾏｴがそんなんやったらよしは心配で天国にいけへんのやぞ！？亡くなってしまった人にまで迷惑かけるな！泣きたいなら泣いてもいい！前に進むための涙ならいい！けど今のｵﾏｴは前に進もうとしてない。』

  2006-07-14 18:03:00
• 22:

  沙梨

  【…。】
  分かってる。やすが言ってる事は正しい。
  頭では分かってる。けど心がついてこれてないんだよ…。立ち直らなきゃダメなんて自分が一番分かってるよ…。
  『俺がずっと傍におるから…。頼むからもうそんな顔するなよ…。』
  【ごめんなさい…分かってるんだよ…？けどどうしたら良いか分からないの…】子供のように泣き崩れた沙梨をやすは優しく抱き締めてくれた。

  2006-07-14 18:28:00
• 23:

  沙梨

  『きつい言い方してごめんな…。けど俺はｵﾏｴに前に進んでほしい。』
  【うん。分かってるから大丈夫だよ。ごめんね。】
  それからお互い無言だった。

  2006-07-14 18:32:00
• 24:

  沙梨

  ただやすはｷﾞｭｯと手を繋いでてくれた。
  よしが亡くなってもう一年なんだよね。いい加減前に進まなきゃよし怒るよね…。

  2006-07-14 18:36:00
• 25:

  沙梨

  よし…沙梨頑張って前に進むから…。いつまでも泣いてちゃダメだよね？
  やすが叱ってくれたから沙梨気づけたよ。
  【やす‥】
  『ん？どうした？』
  【迷惑かけてごめんね…】『迷惑なんて思ってねぇーし?』
  【ありがと‥。沙梨ちゃんと前に進むから。叱ってくれてありがとう?】
  『おん。ｵﾏｴがちゃんと前に進むまで俺がおるから。けど無理はするなよ？?』【ありがとう?】

  2006-07-14 18:42:00
• 26:

  沙梨

  やす…沙梨はｱﾅﾀに出会えて良かったよ…。
  よしが居なくなって辛い時寂しい時いつも一緒に居てくれたね。
  ｱﾅﾀが居たから前に進もうと思えた…。
  ｱﾅﾀには感謝の気持ちでいっぱいだよ。

  2006-07-14 18:44:00
• 27:

  沙梨

  それから沙梨は仕事を今までより頑張った。
  休みの日はやすや友達といっぱい遊んだ。毎日充実すりように。泣かないように頑張ってた。
  よしが居た頃みたいに笑えるようになった。
  周りの友達も皆そんな沙梨を見て安心してくれたみたいだった。

  2006-07-14 18:48:00
• 28:

  沙梨

  誰より一番安心してたのはやすだった。
  『最近ｵﾏｴちゃんと笑うようになったな?』
  【うん?よしの事良い思い出としてずっと残していこうと思えるようになったよ?じゃなきゃよしが悲しむしさ?】

  2006-07-15 03:43:00
• 29:

  沙梨

  それにどんな時も傍で支えてくれたやすにもこれ以上迷惑かけたくないしね。
  本当はまだよしの事を完璧には吹っ切れてないかもしれない。今でもたまに泣きそうになる時もある。
  けど泣いてばっかじゃ前に進めないから。
  だから沙梨は決めたんだ。絶対泣かないって。
  

  2006-07-15 13:15:00
• 30:

  沙梨

  それに沙梨の幸せを願ってくれたよしに沙梨が最後にしてあげれる事は沙梨が幸せになる事だから。
  だから沙梨は絶対幸せになるんだ。
  幸せになってよしを安心させたいから。

  2006-07-15 13:33:00
• 31:

  沙梨

  『沙梨‥よしが死んでもうすぐで一年半になるな…』【うん…。それがどうしたの？】
  『俺さ、ｵﾏｴの事好きなんだよ。よしの事忘れろって言わん。だから俺の女になってほしい。』
  【…。やすにはいっぱい助けてもらったし、やすの事好きだよ。けど沙梨まだよしの事好き。そんな中途半端な気持ちでやすと付き合えない…。ごめん…。】

  2006-07-15 17:33:00
• 32:

  沙梨

  『少しは俺の事好きでいてくれてるん？』
  【うん。】
  『なら俺の事めっちゃ好きになってくれるように頑張るわ?』
  そう言ってやすは沙梨の頭を撫でてくれた。
  よし…ｱﾅﾀと離れてもう一年半になるね…。
  やすと付き合ったら大切にしてくれると思う。
  けどｱﾅﾀを裏切るみたいで苦しい…。
  

  2006-07-15 17:38:00
• 33:

  沙梨

  それから毎日仕事が終わったらやすと遊んだりしていた。やすは本当に優しい。やすといると楽しい。
  本当は気付いてる…
  やすの事が好きって気持ち。けど恐いんだ…
  もしまた愛する人を失ってしまったらって思うと…。

  2006-07-15 17:42:00
• 34:

  沙梨

  やすは本当に沙梨を大事にしてくれる。その優しさにひかれていく…。
  毎日一緒に過ごしてたまに会えなくなると寂しくて…
  よし…ｱﾅﾀ以外の人を好きになってしまう…。
  ごめんね…。よしに対する裏切りだよね…。
  

  2006-07-17 16:24:00
• 35:

  沙梨

  やすにひかれていく自分が許せなかった。
  沙梨は自分の中でよし以外の人を好きになったらﾀﾞﾒって思い込んでいたから。よし以外の人を好きになる事はよしに対する裏切りだって思い込んでた。

  2006-07-17 16:28:00
• 36:

  沙梨

  やすと付き合わないまま月日は流れていった。
  『最初の告白から半年たったけど俺の女なってくれる気はまだない？』
  【沙梨、よし以外の人好きになっても良いんかな？よしに対する裏切りじゃないかな？】
  『裏切りじゃないやろ！よしはｵﾏｴの幸せを一番願ってたんやで！？もうよしが亡くなって２年になる。ｵﾏｴは幸せになっても良いと思う。つーか幸せにならあかんと思う。』
  今まで我慢してた分涙があふれてきた。
  【沙梨、幸せになりたい。やすと幸せになりたい。】『幸せにするし?よしの分まで俺がｵﾏｴを幸せにする』

  2006-07-17 16:38:00
• 37:

  沙梨

  よし‥沙梨はやすと幸せになって良いよね‥？
  ｱﾅﾀが亡くなってもう２年になるんだよね‥。
  そろそろ本当の意味で進まなきゃね‥？
  やすとなら沙梨幸せになれると思う。
  けどこれだけは分かってほしい。
  沙梨は今でもよしを愛しています。一生ｱﾅﾀが沙梨の心から消える事はないよ。よしを愛している沙梨を含めて愛してくれるやすを愛しています。
  沙梨は幸せ者だね。
  深く沙梨を愛してくれる人が人生に二人もいてくれたんだから。

  2006-07-22 07:31:00
• 38:

  沙梨

  よしが沙梨に幸せになる事を望んでくれたから今沙梨は前に進めるんだと思う。それにやすがｽﾞｯﾄ傍にいてくれたから今の沙梨がいるんだと思う。
  

  2006-07-22 07:34:00
• 39:

  沙梨

  沙梨ゎ二人の愛する人のおかげで辛い事も悲しい事も乗り越えられて今の沙梨がいるんだと思う。
  辛くて辛くて死んでしまおうって思った事もある。
  心が壊れた事もある。
  泣き崩れた事もある。
  その度やすが支えてくれた。その度よしの思い出が励ましてくれた。

  2006-07-28 17:59:00
• 40:

  沙梨

  昔の沙梨より強くなれた。優しくなれた。
  人の痛みが分かるようになった。
  人を心から愛せるようになった。
  けどそれは沙梨１人だけではここまで来れなかったと思う。
  やすが居てくれたからここまで来れたよ
  よし‥沙梨はやすと幸せになるから‥
  何年‥何十年後かによしの元に行った時はもう一度沙梨を抱き締めてくれますか？そして強くなれた沙梨にいつものように『やっぱりｵﾏｴが幸せそうに笑ってる顔が好きやわ?』って言ってくれますか？
  そしたらきっと沙梨はこう言うから。【沙梨を幸せにしてくれたのは、やすとｱﾝﾀよしやで】って。

  2006-07-28 18:07:00
• 41:

  沙梨

  人は大切な人を失ったら辛くて辛くて心が壊れたりして笑顔を無くしてしまったりしてしまう。
  けどね、きっとまた笑顔を取り戻せる時はくるから。時間が心を癒してくれたり友達や家族が支えてくれたり愛する人ができて癒されたり‥。
  人は一人じゃ生きていけない。どんなに強い人でも一人じゃ生きていけないんだよ。辛くてどうしようもないなら誰かに頼ってみて？貴方を愛してくれる人がきっと貴方を助けてくれるから‥。
  終わり。

  2006-07-28 18:13:00