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頂上対決?風嬢VS風嬢

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  • 1:

    亜美

    「またね!ありがとう!ばいばーい(*^_^*)」チュッοοο           今日もまた仕事に励んでいる。あたしの名前はリカ。職業はホテヘル嬢。年は21歳。この仕事をして二年になるーーーー。

    2006-07-09 22:35:00
  • 559:

    亜美◆O57ekZTKi6

    家に残されたあたしは、とても心細い気持ちだった。透は今日、ホストを辞める。あんなに、あんなに輝いているのに…!      あたしは自分がわからなくなった。ぽつんと一人リビングに立ったままたたずんでいたーーー。                   いつも通り、ご飯を作った。肉じゃがだった。味見をしてみても、味が分からなかった。                   あたしはどぉしたいの?

    2006-09-11 19:31:00
  • 560:

    亜美◆O57ekZTKi6

    透が好きだった。とても。初めてキスしたとき。初めて枕を供にしたとき。初めて一緒に起きて、初めて目覚めのコーヒーを一緒に飲んだとき。あたしはいろんなことを思い出していた。  あたしは透が好きだ。  ホストの透がーーーーーー。

    2006-09-11 19:35:00
  • 561:

    亜美◆O57ekZTKi6

    気付いてしまった。   思い出してしまった。              あたしは、あたしはーーーー、ホストの透が好きだった。              ファンタジーにいかなくちゃ。行って、透を止めなきゃ。

    2006-09-11 19:37:00
  • 562:

    亜美◆O57ekZTKi6

    あたしは財布とキーケースだけ、ジーンズのポケットに突っ込み、走って家を出た。タクシーを捕まえ、ファンタジーに向かった。                     「いらっしゃいませー!あ!りかちゃん!久々ぁ!今満席やねんやん。今日透のラストやから。ちょっと待っといて?」ヘルプで何回かついてくれた子が言った。「わかった…。」店内は、花であふれかえっており、遠くで透が直ビンで一気をしていた。                    「空いたで〜案内するわぁ。」さっきのホストが来てくれ、席まで連れていってくれた。

    2006-09-11 19:45:00
  • 563:

    亜美◆O57ekZTKi6

    透になんて言おう。ホストの透が好きだなんて言ったら、もしかしたら別れるかもしれない。 だけどーーーだけどそれでもいい。ホストである透をもっと見ていたいの。          「リカ!?」透が驚いた様子で走って来た。「……来ちゃった。」「家で待っててって言ったやん!」「ごめんなさい…。それより、本間に辞めちゃうん?」透は目を見開いた。「いまさら何?」少し、怒っている様子だった。「うん…いまさらやんな…。でもあたし気付いてしまってん。透は、ホストが似合ってると思う。」きっぱりと告げた。

    2006-09-11 19:53:00
  • 564:

    亜美◆O57ekZTKi6

    「なに…リカ。それ言いに来たん?」「うん…。あたし、透にホストでいてほしい。辞めてほしくない。」「……それが女の言うことなん?俺は、ホスト辞めて、リカと幸せになりたいのに!」透は怒鳴った。近くにいたお客さんがじろじろとあたし達を見た。「ちょ…透、声でかいって…。」「俺は、リカが普通のお嫁さんになれるように、AVの解約金も払ったし、指輪も渡した。リカと幸せになりたかったからやん…。」「うん。わかってる。ほんまありがとう。でも、別れたいって言ってるわけじゃないやん。」「言ってるようなもんやん!ホストしててほしいなんて、俺のこと好きやったらそんなん言えへんやろ!!」 透はこぶしを握り締めていた。

    2006-09-11 20:01:00
  • 565:

    亜美◆O57ekZTKi6

    そのとき、ボーイが来て、透に耳打ちした。「俺、行かなあかん…。」「わかった。あたしも帰るわ。ラスト、大盛況で良かったね。」 透は何も言わなかった。             あたしは会計を終え、外に出た。冬の透き通った空気が肺に気持ち良かった。 帰ろう。あたしと透の家に。

    2006-09-11 20:06:00
  • 566:

    亜美◆O57ekZTKi6

    家に帰り、あたしは心の準備をした。透があたしから離れていく、心の準備を。あたしはホストの透を選んだ。もう引き返せない。透は傷ついたと思う。あたしの一言で。                    色々考えてるうちに朝になり、知らない間に眠っていた。気が付いたら日が落ち、夕方になっていた。  ガチャ。         「ただいまー。」「お帰り!何時まで営業してたん?」「昼過ぎまで。めっちゃ疲れた〜!」透は焼けた声でそう言い、ぎゅーっと抱き締めてきた。「どぉしたん?」あたしは笑いながら問い掛けた。「別れよう。」透は泣き声でそう言った。

    2006-09-11 20:20:00
  • 567:

    亜美◆O57ekZTKi6

    自然と、あたしの頬には涙が伝っていた。「ごめんな…!ホストの透が好きだなんて言ってごめん…!傷つけてごめん…!!!」あたしは透にしがみついた。  透はお酒と、愛用の香水のブルガリとタバコの複雑な匂いがした。あたしの大好きなホスト、透の匂い。

    2006-09-11 20:24:00
  • 568:

    亜美◆O57ekZTKi6

    「俺、歌舞伎町に行く。」透は遠い目をしてそう言った。「歌舞伎…町?」「リカが、ホストとしての俺がそんなにいいって言うから、試してみたくなってん。ホストとしての俺を。」「あたしたち、どぉなるんかな…?」「もし。俺らが本間に運命なら、また出会うと思う。この地球のどっかで。」「うん…そうやな。きっとそうやな…。」あたし達はきつく、きつく抱き合った。

    2006-09-11 22:29:00
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