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絆-Kizuna-

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  • 1:

    頑張って書くので宜しくお願いしますm(__)m

    2005-06-26 01:28:00
  • 73:

    私も綾もあんなに大声で泣いたのは初めてだったんじゃないか。言葉にならない声で、ただワーワーと泣くことしかできなかった。
    30分ほどたっただろうか。ドアがガチャっと開いた。里美とチカだ。私達と同じように洋子を見てきた子達だ。
    「あんた達二人洋子の家行ったって店長から聞いて来たんだけど」
    「ねぇなんで泣いてんのよ!ねぇ!」
    苛立った二人は部屋の廊下で泣き崩れていた私達を通り越し、ドアを開けた。さっきの私達と同じ。すぐに里美がドアを閉めた。
    そして同じように泣きわめいた。

    2005-06-28 04:51:00
  • 74:

    しばらくして泣き疲れた私はとりあえず、黒木さんに連絡した。
    (はい)
    「あっ、ごめんね・・・教え、てほしいん、だけど首吊り自殺、だと警察と救急どっちに電話すればいいの?ヒック・・・ヒッ」
    (由里何あったのか?誰が首吊ったんだ?おい!?)
    結局黒木さんはすぐに来てくれた。黒木さんも洋子を知っていたし「何でこんなこと」と悲しい顔をしていた。
    その後、寮ということもあって店にも連絡が入り店長も来た。私達は発見者と通報者として色々と話を聞かれたせいか物凄く長く感じた。

    2005-06-28 05:05:00
  • 75:

    洋子の死亡原因はやはり自殺だった。ドラッグの反応もすぐに出たらしい。
    遺品などは全て洋子の親の手元に渡っていたので私達は洋子の携帯に電話をかけ、通夜に出席させてほしいとお願いしたが、出席できなかった。
    来ないでくれと言われたからだ。あまりに突然すぎて洋子の両親も悲しかっただろう。埼玉にある洋子の実家は大変だったようだ。
    通夜に出席できず、私達四人はファミレスで静かに話しこんでいた。葬儀には出席したい。そう四人で話していると、綾の携帯に洋子の携帯から電話がかかってきた。

    2005-06-28 05:19:00
  • 76:

    「あっハイ。ハイ。あっいえ。ハイ・・・」
    何なんだろ?
    私達は綾の声を聞いていた。
    (ピッ)
    電話が終わりみんな顔を見合わせていると綾が言った。
    「葬儀に来て下さいって。洋子が送ったメールを見たんだって。洋子のお母さん私達のこと薬やってた仲間だって勘違いしてたって言ってた。ごめんなさいって」
    良かった・・・。お別れの言葉もなしじゃ洋子が寂しがるもん。

    2005-06-28 05:26:00
  • 77:

    そして葬儀の日、私達四人は埼玉の岩槻に向かった。お店にいる他の女の子や、店長やオーナー、マネージャーは来なかった。
    なんなら自殺した女が働いてた店だとか六本木で噂になっていることを心配しているほど。
    人って薄情だなとこの時は本当に痛感した。お焼香をあげ、ゆっくりと手を合わせる。
    洋子、ごめんね。
    助けてあげられなくて本当にごめん。病院に連れてって、洋子が捕まることになったとしても、連れて行くべきだった。ごめんね。
    何回謝っても謝りきれなかった。

    2005-06-29 00:50:00
  • 78:

    あの時、洋子がいなくなった日曜日。私達がそばにいればこんなことにはならなかったのに。
    悔しい気持ちと悲しい気持ちでまた涙がでた。もう涙はでないんじゃないかってくらいでたはずなのに、まだ残ってたんだ。
    もう一生分泣いた気がする。ううん。一生分ならいいのに。悲しくて流す涙なんてないほうがいいんだから。
    洋子を壊したドラッグを憎んでもどうにもならない。渋谷のクラブや繁華街では十代の若い子達でさえドラッグの常習だ。すぐ手に入る。
    警察の取り締まりなどあってもないようなもの。売人が捕まるなんてほんの一握りなんだから。

    2005-06-29 00:59:00
  • 79:

    軽い好奇心で手を出す。それが自分を蝕むものとその時はたいして考えていないんだろう。
    一度手を出せば後の祭り。意識障害を起こし、すぐに禁断症状がでる。ヤバイと思った時にはすでに手遅れなのだ。
    怖いものだってちゃんと知ってほしい。誰かが助けなきゃ。私達はそう誓った。

    そんな洋子との忘れられない別れが、形にはできない何かを残してくれたと思う。

    2005-06-29 01:06:00
  • 80:

    酔ったりすると時々そんなことを思い出したりする。罪悪感がどこかで消えてないからなのかもしれない。六年間の水商売歴、私に何を教えてくれたんだろう。
    やらなきゃ良かったとは思わない。でもできることなら普通の生き方もしたかったかなと思う。自分の生き方や生き様を否定するわけじゃないけどね。
    学んだこともたくさんあったし。今はやってて良かったなと。人として少しは成長できたんじゃないかなって。
    私がホステスを始めた時はまだ17歳だった。法律じゃだめなんだけどね。ナメてたってゆうか生ぬるい気持ちで入ったっけ。

    2005-06-29 01:47:00
  • 81:

    朝は新聞配達。9時から3時までは保険会社でパート。
    今考えればよく分かる。何で朝早くに新聞配達をしていたか。私達が起きる前に働いておきたかったからだ。
    朝は私達四人の学校や幼稚園の用意もあるから、考えていたんだと思う。私達が学校に行ってからパートに行き、帰ってくる頃には帰ってきていた。
    私達と過ごす時間はちゃんと今まで通り変わらないままだ。でも、今まで来てくれてた参観日や行事ごとには来てくれなかった。

    2005-06-29 02:10:00
  • 82:

    まだあまり分からなかった私達は不満を口にしていた。
    何で来てくれなかったの?明日は来れるよね?って。でも楽しみにして待っていてもお母さんは仕事に行って来てくれることはなかった。
    その頃にはお父さんとお母さんの喧嘩はひどくなる一方。お父さんは酒癖も悪く、口も悪くなった。
    「誰のおかげで飯食ってんだ!あぁ?」
    まただ。また始まった。私は喧嘩が始まると弟達を集めていつもお風呂場に連れていく。殴られたりしないように。でも何でお風呂場だったのか。

    2005-06-29 02:17:00
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