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絆-Kizuna-

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  • 1:

    頑張って書くので宜しくお願いしますm(__)m

    2005-06-26 01:28:00
  • 111:

    食事も済み、店を出た私達は病院に戻ろうと歩きだした。その時お父さんがちょっと待ってと呼び止めてきた。
    「今まで悪かったと思ってる。もうお前達の前には現れないから。許してくれとは言わない、でも忘れないでくれな」
    あんなに横暴で自分勝手だったお父さんが小さく見えた。私達に背を向け、足早に歩いていく寂しそうな背中を見えなくなるまで私達は見ていた。
    分からないけど多分お父さんは泣いていたような気がした。

    2005-07-14 04:45:00
  • 112:

    病院に戻った私達は、お母さんの様子を見に行き先生も状態は良好だと言ってくれたので安心した。
    でもその反面、もうお前達の前に現れないからと言ったお父さんのことも気になっていた。あんなに嫌いだったはずなのに。
    やっぱり血の繋がりは深いのかななんて思ったりしたっけ。お母さんの入院中、私は家でやらなければならないことが山ほどあった。でも借金や入院費用など、出費ばかりでお店は休めなかった。

    2005-07-14 04:51:00
  • 113:

    約600万の借金。どうせだったら払ってからいなくなってほしかったな・・・酔うと私はそんなことばかり思ってた。でもお父さんは私のお父さんだし、仕方なかった。
    最後に会った時のあの背中を見て、いつの間にか許せてたのかもしれない。
    私が水商売を始めたきっかけは親の借金だったわけだけど、なるようになるもんなんだなって思った。フルで出勤して月80〜90万。それでも六本木なら稼げた方だった。
    月に50〜60は返済にあてて、一年ちょっとで全額完済した。

    2005-07-14 05:02:00
  • 114:

    お店ではナンバー1をはり、人一倍頑張ってたけど周りの女の子達が稼いだお金で見た目を着飾るのとは正反対だった。
    ある女の子は私にこう言った。
    「給料何に使ってるんですかー?ゆかりさんって贅沢しないですよねー」
    しない?しないんじゃなくてできないんだよって言えなかった。変なプライドが邪魔して強気なことばっかり口にしてた。
    「全額貯金。あんたみたいにバカみたいにお金使ってる子が羨ましいよ」
    皮肉な言葉。

    2005-07-14 05:07:00
  • 115:

    でもそれも借金完済と同時になくなった。水商売をする意味もなくなったからだった。
    これからどうしよう。そう思っていた時に黒木さんは私にこう言った。
    「したいことがないなら続けるのもいいんじゃないか。何よりこの一年でお前はここまで走ってこれたんだ。一番を続けることも楽しいことかもしれないぞ」
    黒木さんの言うことは何故か言葉に重みがあり、きっと今日のこの日まで夜の世界にいた理由の一つになっていたのかもしれない。

    2005-07-14 05:12:00
  • 116:

    夜のドンが一番の味方で、何も不自由することなく好き勝手に六本木を泳いでた。何かあれば黒木さんが型をつけてくれ、私には怖いものなんて何もなかった。
    ずっと守ってもらってた。きっと本当の私の生き様を知っていたから、助けてくれてたんだと思う。感謝してもしきれない。
    本当にいろんなことがあった。何年も六本木でホステスをするなんて初めは検討もつかなかったのに。

    2005-07-14 05:17:00
  • 117:

    そんな私もこの歳になってやけに老けてきたかなーって思うと、新しく入ってきた若い新人さんを羨ましく見てしまう。
    いいなー。あんな時もあったなって。ムチャして飲み過ぎて潰れてても、泣きながらグチ言ってても、みんな可愛いなって。
    たくさん出会ったお客さんにも恵まれてたなぁ。六年間ずっと通い続けてくれるお客さんも、半年に一回しか来ないけど忘れずにのぞいてけれるお客さんも。
    本当にお客さんは大切だなぁって。

    2005-07-14 05:22:00
  • 118:

    一人でこうしてマンションに帰ってくるとこんな昔のことばかりが目まぐるしく思い出される。
    今は英二のこともちゃんと考えなきゃなんないのに。やり直す・・・それもいいかもね。結局ラクなんだし。
    ウトウトそんなことを考えながら私はいつの間にか眠りについていた。
    (♪〜♪〜〜♪)

    2005-07-14 05:25:00
  • 119:

    携帯の着信音が鳴り、目が覚めた。
    (矢口さん)
    えっ?矢口さん?どうして?何なの?
    動揺した私は電話に出るのをためらった。着信音が切れ、ホッとしているとまた電話が鳴る。仕方ない、出てみよう。
    「ハイ」
    (あっ・・・矢口ですけど。今大丈夫?)
    「あ大丈夫です」
    (あの、昨日ねあの、ごめん。何てゆうか由里ちゃんがホステスとかそうゆうの考えてみれば関係ないなって)
    何言ってんのこの人。昨日思いっきり引いてたじゃん。
    「気使ってもらわなくて大丈夫ですよ。全然気にしてないしもう会うこともないんだし」
    少し間があいた。

    2005-07-14 05:32:00
  • 120:

    (いや、そうじゃなくて。俺よく考えたら由里ちゃんのこと傷付けたなって。会ったばっかなのにヒドイことしちゃったからただ謝りたかったんだ。)
    よく分かんない・・・
    「そうですか。本当に気にしてないんで、大丈夫です」
    (じゃあ今日少し会えないかな?少しでいいから時間ない?)
    え?今日・・・お店あるしなぁ。また嫌な思いさせられるかもしれないし。
    「今日仕事なんです」
    (仕事何時から?俺一緒に行ってあげるから飯でも食いながら少し話そうよ)

    2005-07-14 05:38:00
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