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お兄ちゃんが好き。 part ?

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  • 1:

    お兄ちゃんが好き。part ?
    http://bbs.yoasobiweb.com//test/read.cgi/yomimono/1117473268/1-5

    2005-06-13 03:45:00
  • 301:

    『俺、結構そーゆーの敏感なんッスよ。それに、先輩の様子ずっと見てたらわかります。…そりゃ、最初はまさかなぁ〜って思ったけど』
    淡々と語る秋吉の言葉を、あたしはただ黙って聞いていた。

    『今日、お兄さんと二人で来たの見て…なんか、雰囲気で確信しました。昨日、一緒にいたのも、お兄さんッスよね?』
    『……………!!』
    あたしは、声が出せなかった。

    ――――他人に、知られてしまった―――

    2005-06-18 01:19:00
  • 302:

    あたしの悲壮感漂う顔を見て、アハハと秋吉は笑い出した。
    『別に…その事をネタに脅して、付き合えとか言いませんって!』
    ………なんなのコイツ。
    あたしの考え、全部見透かしてるみたいに……。
    『俺、頑張りますから。先輩に好きになってもらえるよーに』

    2005-06-18 01:20:00
  • 303:

    『秋吉…』

    秋吉は、真っ直ぐに、あたしを見つめている。

    『先輩、いつも何か思いつめてる感じがしたのは……お兄さんと付き合ってたからなんッスね』
    『………!!』
    …何?その言い方!?
    『あ、兄貴が悪いんじゃないよ!!そんな言い方しないで!!』
    バシッ―――
    あたしは肩にかかる秋吉の手を振り払った。

    2005-06-18 01:22:00
  • 304:

    『同じ事ッスよ!現に先輩今も泣いてたでしょ?!』
    ビクッ―――
    ―――あたしの言葉が、詰まった。
    『兄妹の恋愛に…偏見持つ気はないッスけど、お兄さんより、典子先輩を大切にする自信あります。泣かせたりしない!!』
    ……………!!!

    2005-06-18 01:23:00
  • 305:

    名無しさん

    お願い?続きまだぁ?気になるょ?

    2005-06-18 01:23:00
  • 306:

    『た…大切にされてるわよ!!何も知らないクセに兄貴の事、悪く言わないで!!!』
    ドクンドクンドクン
    ダメ…苦しい…胸が、苦しい………!!

    『実の兄と付き合ったって…!親にも言えない、誰にも祝福されない、結婚なんか出来るわけないし、子供だって産めない。幸せになんてなれるハズないんッスよ?!!』

    2005-06-18 01:24:00
  • 307:


    バシ―――ッ

    ……あたしは、秋吉の頬をひっぱたいていた。

    『………俺、よく叩かれますよね……。』
    秋吉は、静かに呟いた。
     ハァハァハァ・・・
    あたしの目から、涙がこぼれた。

    2005-06-18 01:26:00
  • 308:

     ギュ―――

    『スミマセン…』
    秋吉の腕が、あたしの体を抱いた。
    ………兄貴と、同じ香水の香り……。

    『でも俺、先輩の泣いた顔、見たくないッスから。俺先輩の事、本気です。…なんつーか…先輩が近くにいると、安心する……』

    ―――――そう言って、秋吉はゆっくりとあたしに顔を近づけた。

    2005-06-18 01:28:00
  • 309:

    ……………なんでだろ。

    あたしは、今度は抵抗しなかった。
    秋吉の唇が、あたしの唇に触れる。
    ―――抵抗する、気力がなかったのかもしれない。

    【兄妹が愛し合っても、幸せになんか、なれない】

    秋吉の言葉が、ただ、あたしの頭の中でグルグルグルグル回っていた―――――。

    2005-06-18 01:30:00
  • 310:



    『先輩、二人で抜け出して遊びにでも行きません?』

    秋吉はあたしから唇をゆっくり離し、あたしの耳横で囁いた。

    2005-06-18 01:33:00
  • 311:

    『は?今から?!』
    『映画でもカラオケでも、先輩の好きなトコ♪思い切り遊んだら、少しは嫌な気分が吹っ飛びますって!!』

    ………嫌な気分……か。
    秋吉の強引さに負け、あたしと秋吉は二人で打ち上げを抜け出し、ゲーセンで思い切りはしゃいだ。

    2005-06-18 01:34:00
  • 312:

    『先輩!!次これやりましょー!バイオハザード!!』
    『イヤよ!あたしゾンビとかミイラとかグロ系大っ嫌いなの!』

    ……なんか、子供みたいにはしゃいで、あたしを元気づけようとしてくれてる秋吉の姿見てたら……
    ……本当に嫌な事全部、忘れられる気がした。

    2005-06-18 01:35:00
  • 313:


    ……でも。
    こんなの、一時の気休めにしか…ならない……。

    《兄貴 今頃どーしてるのかな……》

    あたしはワザと、携帯の電源を切っていた。

    …今は、何も…考えたくなかったから。

    2005-06-18 01:36:00
  • 314:

    『先輩!すっげーの取れたんッスけど!』
    ボーッとしていたあたしの目の前に、秋吉の身長の半分はありそうなカバの人形が飛びこんできた。
    『すごいっしょ?!300円でゲッツしました!!』
    『…つーかさぁ。フツー、プーさんとか取るでしょ?!何でカバなワケ?!』
    『え゙?!折角取ったのに!!』
    秋吉の悲惨そうな顔を見て、あたしは思わず笑ってしまった。

    ……秋吉と付き合ったらきっと、楽しい。
    ……言いたい事も言えて、堂々と出来て……………
    ―――――でも。

    2005-06-18 01:38:00
  • 315:

    あたしはやっぱり、兄貴が、好き―――。

    『ごめん。秋吉…あたし、やっぱり帰るわ…』
    『え―――?』
    さっきまでハシャギまくっていた秋吉の表情が止まった。
    『やっぱり、こんなことしてちゃ、ダメなんだよ』
    あたしは、自分に言い聞かすように、秋吉に告げた。
    『……お兄さんのこと、気になるんッスか?』
     コクン・・・
    あたしは小さく頷いた。

    2005-06-18 01:40:00
  • 316:

    『……そっか』
    溜息まじりの秋吉の声…。
    『わかりましたよ。俺も無理に先輩引き止めるつもりもないッスから』
     …チクン…
    秋吉の言葉が胸に刺さる。

    『今日は、先輩に告れただけで俺満足だし。…それに、全く俺に見込み無いワケでも無いみたいだし?』

    ―――?
    あたしには秋吉の言葉の意味がわからない。

    2005-06-18 01:42:00
  • 317:

    『さっきのキス。…先輩、抵抗しなかった』

    ―――――!!
    『あ、あれは!!』
    抵抗する気力が無かっただけで……!!

    『俺、諦めないッスよ』
    そう、あたしに告げた秋吉の瞳は、あまりにも真っ直ぐ、あたしを見ていた。

    ………ごめん…………秋吉……

    2005-06-18 01:45:00
  • 318:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 319:

    一回休憩。30分以内に再開します。

    2005-06-18 01:51:00
  • 320:

    名無しさん

    ぉつかれさまですッ?続き早くみたいデスッ楽しみにしてます?またお願いしまぁス?今日ゎ何時ぐらいまで続けれそうですかァ?

    2005-06-18 02:10:00
  • 321:

    >>327
    未定…(汗)

    >>325より続き…

    2005-06-18 02:22:00
  • 322:



    あたしが家に着いたのは、皆がもう家を出た10時過ぎだった。
     カチャ―――
    あたしは、家の扉を開け、玄関に入った………

    2005-06-18 02:24:00
  • 323:


    『――お帰り』

    ……………!!
    『あ、兄貴…ッ』
    玄関の入口に、待ち構えたように兄貴が立っていた。

    『俺の部屋に来い』

    ―――兄貴の表情は、とっても冷ややかだった……。

    2005-06-18 02:25:00
  • 324:

    『おまえ、今までどこ行ってた?携帯の電源切りやがって』
    兄貴の部屋に入るなり、ベッドに腰掛けた兄貴は、かなり不機嫌にあたしを睨んだ。
    あたしは、机の椅子に座り、ただ無言で俯いていた。
    『徹夜の弟もいなかった。……一緒にいたのか?』
    『……………。』
     コクン・・・―――
    俯いたまま、頷いた。

    『…どこ、行ってた…?』
    兄貴の声が、低い―――。

    2005-06-18 02:27:00
  • 325:

    『打ち上げ抜け出して…秋吉とゲーセン行ってた。でもすぐ別れて、あたし一人で朝まで喫茶店に…』
    あたしがそう言葉を吐いた瞬間―――

     ガンッ―――
    『――きゃ?!』

    兄貴が、壁を思い切り蹴った―――
     パラパラパラ…
    壁から、粉が落ちる音がする。

    2005-06-18 02:29:00
  • 326:

    『あ…兄貴…?』
    ドクン…ドクン…
    兄貴の突然の行動にあたしはビビりまくっていた。
    ハァッ……
    兄貴は大きな溜息を漏らし、再びベッドに腰掛けた。

    『俺は…お前に自分の気持ちを告げてから…おかしい。自分で自分の感情が…押さえれなくなってる………今も、徹夜の弟とお前を、疑ってる』

     ズキン……
    秋吉とキスした事が、あたしの胸に罪悪感としてよぎった。

    2005-06-18 02:31:00
  • 327:

    《―――けど、兄貴だって、皐月と……》
    『………ッ』
    皐月の事を、問い詰めようとしたが、やめた。 ……何も知らない……見なかったフリをしてればいい。
    …あたしは、兄貴が好きだから。兄貴を信じたいの……。

    『兄貴……』

    あたしは、ゆっくりと兄貴の方へ近づいた。そして……
     ギュ………
    あたしから、兄貴を抱きしめた。

    2005-06-18 02:33:00
  • 328:

    『……典子?』

    《……兄貴の匂い…》
    香水は同じでも、秋吉とは全然違う、……あたしだけが知ってる、安心する香り………。

    『兄貴は、あたしの事が好きで好きで仕方ないんだね…』
    『うるさい。ほっとけ』
    兄貴の顔は見えないが、きっと照れてるに違いない。

    2005-06-18 02:35:00
  • 329:

    『あたしは、信じてるよ。兄貴の事。だから…あたしの事も信じてほしい』
    あたしは、穏やかな気持ちで兄貴に言った。
    『…なんか、お前の方が大人だな……』
    フゥ…と兄貴は溜息をついた。
    『いーよ。子供な兄貴も大好きだから』

    ―――そのまま、兄貴はあたしをベッドに押し倒した。

    『…誰もいないからって…家でヤるのはマズいんぢゃ…ッ』
    あたしは兄貴の顔を見上げた。

    2005-06-18 02:36:00
  • 330:

    『………ッ』
    あたしの言葉に答える事なく、あたしの唇はふさがれる。
    《……皐月とヤったベッドじゃん……》
    そう思ったけど―――
    《いいや。このベッドで兄貴に抱かれる女は、あたしが最後なんだから…》

    ―――――兄貴が好き。この気持ちは絶対変わらない。
    何があっても。
    ………何が……あっても……………。

    2005-06-18 02:38:00
  • 331:










    2005-06-18 02:39:00
  • 332:


    『……で、この公式はXがYに…』

     ふぁぁぁ・・・
    ……………だるい。学校の授業は本気でだるい。

    結局、二日続けて学校を無断欠席してしまったあたしは、親にもセンセーにもこっぴどく叱られた。
    昨日は兄貴も大学を休んで、エッチのあと、一緒に映画に行ったのだ♪
    (あたしが無理矢理連れ出したんだけど)

    2005-06-18 02:41:00
  • 333:

    その後ラブホにも行った。
    (まぁ、あたしが誘ったんだけど)

     カチャ―――
    あたしは教科書に隠して、携帯を開いた。

    2005-06-18 02:42:00
  • 334:

    ?作成:兄貴
    【いま、大学?】
    ―――送信。

    ……数分して、兄貴から返事が来た。
    【うん】
    ……ってそれだけかよ?!

    2005-06-18 02:43:00
  • 335:

    【返事少な〜?あたしは授業中?めちゃ暇??】
    ―――送信。
    ……そして受信。
    【勉強しろ】
    ……兄貴……(泣)あたしは負けじとメールを送った。
    【兄貴、あたしの事好き???】
    【うん】
    ……ってゆーかワザとか兄貴?!
    【うん だけ???他にもっとないの??】
    ―――送信。

    2005-06-18 02:45:00
  • 336:

     シーン…
    ……あれ?メールが来なくなった。……忙しいの?!もぅ!
    あたしはすねて携帯をしまおうとすると―――
    ?受信:兄貴

    【典子愛してる】

    ……………!!
    《じぃ〜ん……》
    めちゃくちゃ片言なメールだけど、あたしは、あまりにも感激してしまい、そのメールだけ保護設定してまった。

    2005-06-18 02:48:00
  • 337:

    名無しさん

    ∪オvノ

    2005-06-18 02:49:00
  • 338:

    その瞬間―――
    ?受信:秋吉
    【先輩、授業中??俺、今保健室でサボり中?先輩もくる〜?】
    『……………。』
    【行くかボケ】
    ―――送信。
    するとすぐ受信。
    【センパイひどい(;_;)俺はこんなにも典子を愛してるのに〜】
    ……………こいつ…。
    兄貴とはえらい違いだなオイ。

    2005-06-18 02:49:00
  • 339:



    キーンコーンカーンコーン

    『典子〜一緒に帰ろう?』

    2005-06-18 02:50:00
  • 340:

    『あ、ごめん由美、先に帰ってて!あたしコレ出してくる!』
    あたしは、片手に一枚の紙を持って、進路相談室に向かった。

    『―――芸術大学?』
    クラスの担任は、あたしが差し出した進路希望用紙を見て、キョトンとしてあたしを見た。
    『はい。なんかあたしに向いてるかなぁ〜って!』
    『へぇ…相沢、絵書くの好きだったんだな。意外だ…』

    センセーは、まぁ、頑張りなさいとだけ言い、あたしの背中をポンと叩いた。

    2005-06-18 02:51:00
  • 341:

    『あ、先輩!』

    進路指導室から出た瞬間、秋吉が飛び付いてきた。
    ……ってゆーか、こいつどこにでも現れるよな?!
    『もー!俺、保健室でずっと待ってたのに!』
    『行くなんて言ってないし!』
    『ねー先輩、今からデートしましょーよ、ディト!』

    ……ほんとこいつ、犬みたいな奴だよなぁ…なつっこいっつーか、なんつーか。なんか頭に耳まで見えてきた……。

    2005-06-18 02:53:00
  • 342:

    ―――その時。
    ブブブ…ブブブ…
    『……?』
    あたしの携帯に、知らない番号から着信―――。
    『はい?』
    【あ、もしもし?典子ちゃん?】
    ……………女の声?
    【あたし。皐月だよ】
    ―――――?!
    身の毛がよだった。

    2005-06-18 02:54:00
  • 343:

    『さ…皐月さん?!』
    『……?』
    あたしの声に秋吉がこっちを振り返る。

    ドクン ドクン

    な…なんで……?!
    なんで皐月があたしの番号を……!?

    2005-06-18 02:56:00
  • 344:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 345:


     カラーン

    『いらっしゃいませ』
    皐月が指定した場所は、あたしの学校の近くにある小さな喫茶店だった。
    一番奥の席に…足を組んで、タバコを吸う皐月が見える。
    『皐月さん』
    『あ!典子ちゃん!ごめんね。呼び出しちゃって!あ〜制服だ。いぃなぁ若くて!』
    『何の用ですか?』
    あたしは、皐月のトークを無視し、冷たく言い放った。

    2005-06-18 02:59:00
  • 346:

    『……あのさぁ』
    アイスコーヒーのストローを指で回しながら、皐月はあたしをジッと見つめる。
    『圭吾の事なんだけど。…圭吾ね、最近エッチしてくれないんだぁ……』

    ……は?
    皐月の言葉に、あたしは声も出せない。
    『圭吾から、あたしの事、何か聞いてない?』

    2005-06-18 03:00:00
  • 347:

    ……な…何ぬかしてんの?!この女!
    『兄貴には彼女がいるからでしょう?!』
    『ん〜今までは、そんなの関係なかったんだけどなぁ…。今回の彼女、そんないい女なの?』
    『知りません!』
    ムカムカムカムカ…
    だめ…この女、本気むかつく……ッ
     ギュ―――
    あたしは膝の上で拳を強く握った。

    2005-06-18 03:01:00
  • 348:


    『やめて……ッ』
    あたしは、皐月の言葉を遮った。

    ク…クックックッ…
    ……………?
    そんなあたしを見て、皐月が急に笑い出した。

    2005-06-18 03:06:00
  • 349:


    『やっぱりね…』
    ……………?

    皐月が、まるで勝者のような笑みであたしを見る。



    『…圭吾の好きな女って、典子ちゃんだったんだぁ』

    2005-06-18 03:07:00
  • 350:

    ―――――え?!

     ドクン―――

    …………………………な…に…?

    『あはは。ごめん。カマかけちゃった!』
    皐月がクスクス笑いながら、加えたタバコに火をつける
    『この前ね、打ち上げの時、あたし圭吾と二人きりになったでしょ?その時、圭吾寝ちゃったから起こそうとして、フェラしてあげてたの♪そしたらさぁ。圭吾の奴、"典子"って、名前、漏らしてさぁ〜』

    2005-06-18 03:08:00
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