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ホスト、兄貴、男、全部俺。
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1:
聖 ◆CAgEU2NTKA
読んでもらえたら嬉しいです??
2005-09-27 18:12:00 -
2:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『起きいや?兄ちゃんが起きへんからまたアヤが遅刻するやろ?』
なかなか起きへん俺に妹のアヤは毎日てこずっている。2005-09-27 18:18:00 -
3:
ァヤ
兄チャンはよ続き書きゃ??
2005-09-27 18:46:00 -
4:
聖 ◆CAgEU2NTKA
アヤは3つ下の妹で俺と違ってシッカリしたヤツでそこそこ大学に通う19歳。
『もっと早く起こしてやぁぁぁぁ?』
『さっさと女の人から金取る仕事行け』
アヤは俺がホストしてることに反対やった。2005-09-27 19:02:00 -
5:
聖 ◆CAgEU2NTKA
>>3さんありがとうワラ
2005-09-27 19:05:00 -
6:
ァヤ
兄チャンおはょ?ガンバれ??
2005-09-27 19:05:00 -
7:
せい ◆CAgEU2NTKA
『ァヤ』さんアリガトウ?
2005-09-27 19:08:00 -
8:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『ホストをそんな風に言うなよ〜俺は金払う価値あるぐらいの仕事してるぞ?』
布団から足を出して立ち上がろうとする俺。
『それはエッチのことか??ホストの中でも聖は最低やな?』そう吐き捨てて階段を下りるアヤに俺は後ろから叫んだ…2005-09-27 19:12:00 -
9:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『それは趣味みたいな感じです?』俺の3倍ぐらいの声で1階から…『アホ??』ってアヤの声がした〜。ワラ
確かに俺は客と体関係をもってて、それは俺のプライベートでもあり営業でもあった。素直に俺に愛情としての金を使う女は可愛く感じたってのもあったと思う。2005-09-27 19:16:00 -
10:
聖 ◆CAgEU2NTKA
アヤがバイトに出掛けてから俺もミナミに出発した。俺はメチャメチャ売れてるわけでもなかったけどそれなりの人気はあった。
『おはよぉ??』
『おはよーございますぅ?』
俺のカァワイイカァワイイ後輩の空が店の前でメールを打ってたから俺は無意味なほどに絡むワラ
『空ちゅぁ〜ん。俺の姫達にもメール打っといてよ?』2005-09-27 19:28:00 -
11:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『…?』
空はありえへんほど無視して店に入った。
『……………?』
俺の好きな笑いを空は知ってるなぁ〜…???なんて思いながら俺も店に入って空のケツにケリを軽く入れてミーティング開始を待ってたら親友の海斗が来た。こいつはナンバー2で男前でメチャええやつ!!2005-09-27 19:34:00 -
12:
聖 ◆CAgEU2NTKA
海斗が俺の方に来る
『ハァ〜?聖。アキちゃんに最近連絡入れてないやろ?今たまたま会ったけどサヤカちゃんに聖のこと聞かれたからフォローしといた。ちゃんとしろってー俺も忙しいから?』
『アハハハ?サヤカは大丈夫?愛情そそいでるから?』2005-09-27 22:44:00 -
13:
名無しさん
『アキちゃんもオマエが寝た日から来てないんやからちゃんと謝罪の電話しとけよ?それにサナちゃんにもキョウコちゃんにも……』
『わかったわかった?電話してこよ〜?』
俺はメッチャテキトー…そんな俺を海斗はいつもフォローしてくれる。2005-09-28 02:40:00 -
14:
聖 ◆CAgEU2NTKA
ポンポンっと調子よく3段ほど階段を上がって店の扉を開けて
『もぉしも〜し??』
順番に電話をかけた。2005-09-28 02:52:00 -
15:
梢 ◆VE2vvcSGSs
ぉもしろそ?ゃしァゲ??頑張ってネ??
2005-09-28 02:53:00 -
16:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『…ハイ?』『ごめん?この前は来た瞬間寝てごめん…アキの横はホンマに落ち着くねん?』『ウン。』『ア?キ?今日ゆっくりしゃべろ?一緒にアキの家帰るから今日きてよ。』『え?一緒に帰れるん?』『もう付き合って3ヵ月やんけ?家入れてくれる??』『イイよ??』
アキは風俗で働くほぼ毎日来てくれる俺の色カノ。いつも素直にお願いを聞いてくれるアキを本気で可愛いと思うときもある。2005-09-28 03:00:00 -
17:
せい ◆CAgEU2NTKA
梢さんありがとうございます?頑張って最後まで書きますね??
2005-09-28 03:02:00 -
18:
聖 ◆CAgEU2NTKA
電話しなあかんのはだいたいしたな〜って感じで……
『はい?』『サヤカ??今日何時まで?海斗と2人で先輩に呼ばれてるから遅くからやけど家行っていい〜??明日休みやし?』『いいよ〜早くね?待ってる?』『また仕事中メールしていい??』『返せるときに返すわ?』
サヤカは俺の彼女で半年前に友達に連れられて店に来た。キャバ嬢で、たまに店に来る。店に来ることを俺は止めはしないが、帰りはヤキモチで半泣きになりながら毎回帰るから来てほしいとは思わん…けど半泣きもまた可愛い!!2005-09-28 03:10:00 -
19:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『セイ〜?』
『アキ??3日間くらい来てくれへんかったやんけ?座り座り?今日は2人の仲直り記念日やで』
『……じゃあ何か卸そうか??』
悪いとか、可哀相とか、騙してるとか…何一つ感じてなかった。
『ありがと?』さえ言えばいいと思ってた。2005-09-28 03:20:00 -
20:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『待たせてごめんな?よっしゃ?帰ろ〜?』『……ウン?』2人で昼になりかけたミナミを眩しそうに歩いて帰った。
2005-09-28 03:25:00 -
21:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『おじゃましまぁす?』
俺にとって女の家に上がることは珍しいことじゃなかったから何の緊張もなく奥の部屋に進んで茶色のソファーに座ってたら、アキがお茶を持って来た。
少しポッチャリのアキはチョット照れながら俺にお茶をわたしてきて横に座った。キレイとは言われへんアキやけど、頼りない笑顔で一緒におったら和む顔。
『最近楽しいことある?』
『…特に無いわぁ?』2005-09-28 10:02:00 -
22:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『なんや〜楽しみ見付けろよ?ワラ』
何も考えてない俺はアキの肩に手をまわしてテレビを見続けてた。2005-09-28 11:18:00 -
24:
聖 ◆CAgEU2NTKA
1時間ほど一緒にいて俺はアキの家を出ようとした。
『じゃ〜また月曜な??』
『ウン?』静かに返事をするアキの頭をポンポンとたたいて玄関の戸を閉めた。2005-09-28 11:37:00 -
25:
聖 ◆CAgEU2NTKA
ケータイの着信チェックをエレベーターの中でしてた。
―着信履歴―
エリ?/サナエ?/サナエ?/チイ?/サヤカ?/マリナ?/海斗?/サナエ?/リョウ?……
――――――
『もしもし海斗?どしたん?アキの所おった?』2005-09-28 11:44:00 -
26:
削除削除されますた
あぼ~ん -
28:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『もぉし〜サヤカ?今終わったって?』
『そっか?お疲れさま?』『すぐ行くから起きててや?』
『はいはい?じゃあまた後でね』
『おう?』
サヤカとの電話を切ってから色カノ達に順番にメールやら電話たり、空や海斗や他の友達ホスの色カノの相談にのってるうちにサヤカのマンションの下にタクシーが着いた。2005-09-28 12:12:00 -
29:
聖 ◆CAgEU2NTKA
―ガチャガチャッッ―
急いでカギを開けたら広いめのワンルームの奥にある白いベットにサヤカが座ってる。よく見る俺が大好きな光景や。
『おかぁえりっ?』
『ただいま?』
めっちゃ幸せな時間。2005-09-28 12:16:00 -
30:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『寝転ぶ前にお風呂入っておいでよ?寝ちゃうで』
『一緒に??』
甘い時間に酔っているのは俺だけなんか無視される。『…風呂入ってくるわ。』2005-09-28 12:19:00 -
31:
聖 ◆CAgEU2NTKA
風呂から上がってからサヤカと仲良くラブラブして、俺はおもいっきり寝る。これがありがちな休みのパターン。
ここ最近サヤカが可愛くて仕方なかった。色は相変わらずやったけど、枕は普通の男の浮気程度しかしてなかったから営業とも言われへんくらいやった。サヤカとズットおりたかったしガンガンに枕営業するほど仕事に燃えてるわけでもなかった。2005-09-28 12:28:00 -
32:
聖 ◆CAgEU2NTKA
夕方目が覚めてベットから起き上がるとサヤカがボーっとテレビを見てるのが目に入った。
『もーちょいしたら飯喰いに行こ?それまで横おいでーや?』
俺は寝返りしてテレビのバラエティー番組から目を離さんサヤカに背中をむけて話続けた。
『横来てや?一緒にテレビ見よお』目をつぶりながら言った。でも返事がないから目を開けて起き上がってサヤカの横から顔を覗き『もーちょっと一緒に寝よっ?』
ビックリした。サヤカの目からは涙がボロボロこぼれてる。2005-09-28 12:35:00 -
33:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『何?どしてん??』
泣いてることに気付かれてからのサヤカは押し殺した声にならないような声で泣き続けた。
大事なサヤカがこんなにも泣いてるって焦った俺はサヤカを抱きしめようとしたけどサヤカが俺の体を押して抱きしめることも拒否されてる。
『何?何か言ってや』
『自分でわかるやろ?』
『何?』
小さな声でやっと言葉にするサヤカに言われたことに俺は言葉が出えへんかった。『何?じゃなくてドレ?やろ?』
ほんまにそーやった。心辺りがありすぎてドレかわからんし、自分から言ったらどんどん墓穴を掘ることになる。2005-09-28 12:43:00 -
34:
聖 ◆CAgEU2NTKA
情けなかった。黙るしかない俺を見兼ねた感じでサヤカが話し始めた。
『ケータイ見ちゃったぁ?ホストしてるねんから見ても結果わかってたのに馬鹿やわあ?』
俺はテーブルに置いてあるケータイを手にとってカチカチとメールを見た。2005-09-28 13:33:00 -
35:
聖 ◆CAgEU2NTKA
リン ̄ ̄ ̄
今日やっと聖の彼女って自信持てた?長いこと疑ってごめん。大好き?
サナエ ̄ ̄ ̄
聖用のシャンプーが無くなってたから買いに来てるけど、どこのんがいい?2005-09-28 13:38:00 -
36:
聖 ◆CAgEU2NTKA
カナコ ̄ ̄ ̄
コッソリ握ってくれてた手が嬉しかった?聖に頑張ってほしいから彼女ってことは頑張って黙ってるから?
マナミ ̄ ̄ ̄
久々のエッチだったね?2005-09-28 13:40:00 -
37:
聖 ◆CAgEU2NTKA
あき ̄ ̄ ̄
○/○○(土)13:23
今日初めて家に来てくれてアキ幸せやった?今まで嫌われたくなくて自分から連絡したりするのとか恐かったけど、今日で聖が信用できたよ。ありがとう。
メールを読みながら頭が真っ白になっていった。2005-09-28 13:44:00 -
38:
聖 ◆CAgEU2NTKA
手が止まったのを見てサヤカが話す
『今日もサヤカの家に来る前女の人の家におったんや。海斗まで嘘ついて。しかも他の女の人とヤった後にサヤカとヤったんや。もー無理。サヤカが聖に何した?傷つけた?……好き…やった…で』最後まで言うか言わんかでサヤカはさっきより激しく声をあげて泣いた。
アキとはヤってない。そんな小さいこと言っても何の力もないから言われへんかった。2005-09-28 13:50:00 -
39:
聖 ◆CAgEU2NTKA
サヤカを抱きしめて俺も泣いてた。サヤカは抱き着き返すこともなく細い肩をさらに弱々しく見えるように小さくなって泣いてた。
『もーやめる。色もせーへんから』『サヤカだけやで』『サヤカ好きやで』泣きながら言う俺の中でサヤカは首を横に振るだけやった。耳をふさぐシグサまで見せた。
俺がサヤカに言った言葉は俺のケータイの送信メールからサヤカが読んだばっかりの嘘の言葉と一緒や。中身が詰まってるかどーかなんて俺にしか判断でけへん。2005-09-28 13:59:00 -
40:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『帰って…。また連絡するから帰って。今日はカエッテクダサイ…』何度も繰り返すサヤカの横で皮肉にも俺のケータイは忙しそうに女の名前を表示して光っぱなしやった。
スーツとケータイと財布とはずしたアクセを持ってスウェットのままサヤカの部屋を出てタクシーに乗った。2005-09-28 14:03:00 -
41:
聖 ◆CAgEU2NTKA
家に着いてすぐ階段を上がって部屋に入った。ベットに寝転んで何も考えないようにしてたらトントンと階段を上がってくる音がしたかと思ったら
―ガチャ―
アヤが入ってきた。2005-09-28 14:07:00 -
42:
名無しさん
????????????
2005-09-28 14:13:00 -
43:
まぁこ
サヤカちゃんの気持ちめっちゃ分かるから辛いよー?読んでるから頑張ってくださぃ?
2005-09-28 14:30:00 -
44:
名無しさん
ホストやってたら本間に好きな人に何て愛を伝えたらいいか分からんよな↓↓
2005-09-28 14:33:00 -
45:
せい ◆CAgEU2NTKA
42さんありがとぉ?43さん、このときホンマにヒドイことしました?44さん?難しいですよね?みんなはどぉやってるんやろ?
2005-09-28 15:03:00 -
46:
のあ
しおり
2005-09-28 15:20:00 -
47:
せい ◆CAgEU2NTKA
ノアさんアリガトウ!!今から更新します?
2005-09-28 16:24:00 -
48:
聖 ◆CAgEU2NTKA
枕に顔を埋めたままの俺にアヤは話す。
『兄ちゃん。話あるねん?』
『今じゃないとあかんか?』
『疲れてるん??どーしたん?』2005-09-28 16:29:00 -
49:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『普通や。』
『………今日は休みやのにサヤカさんは?』
『ちょっと黙っててぇや?また話すから。今日は。』
『ゴメンな。またアヤの話も聞いてな?』アヤは部屋を出て隣のアヤの部屋に入った。2005-09-28 16:35:00 -
50:
聖 ◆CAgEU2NTKA
俺は昔からアヤには元気なとこしか見せてない。俺よりずっと神経質なアヤは傷付きやすいし、常に俺より多く悩みを持ってたから。アヤに相談したらアヤも一緒に悩むから。でも優しいところがあるアヤはお節介なところがあって、解決しようと俺のことに首をつっこむことも多かった。毎回、そぉなる前に元気になりたかった。
2005-09-28 16:40:00 -
51:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『あらっ?ホンマや。』
次はオカンが入ってきた。『何?(も〜?うるさいのん来た?)』俺は動けへんかった
『アンタおったんか?アヤが聖がおるゆーから見に来たら休みやってゆーのにサヤカとも会わんと寝てんのかいな?』
『・・・(オカンうるっさ?)・・・』
『無視かいな?ご飯食べや?』
『はいはい。下りるわ?』2005-09-28 16:45:00 -
52:
聖 ◆CAgEU2NTKA
━略━
『はいはい。下りるわ?』2005-09-28 16:46:00 -
53:
聖 ◆CAgEU2NTKA
下りる前にケータイの着信とメールを見た
『着信は…客客客…海斗と空と…客と…メールは…客ばっかりやん?』
ケータイをベットにポンとほって下に下りるときにアヤも部屋から出てきた。ヨレヨレのスウェットで。2005-09-28 16:50:00 -
54:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『オマエよれよれやんけ?ワラ 買ってもらえや?』
『このヨレヨレがリラックスできるねん。ワラ』
『あ?話何やってん?』
『母さん達に聞こえるからまた後で聖の部屋行くわ』2人ともテーブルに座った。2005-09-28 16:53:00 -
55:
聖 ◆CAgEU2NTKA
飯はあんまり食べたくなかったから俺はさっさと上に上がった。
海斗に電話するの忘れてたのを思い出してベットのケータイを取ったら着信とメールが入ってた。着信は海斗でメールは客。
『サヤカかと思った?』
俺はサヤカにかけることにした。2005-09-28 16:57:00 -
56:
聖 ◆CAgEU2NTKA
―プルルルルル―
8回くらいで切った。出てくれへん気はしてたから。今も泣いてんのかな…慰めてくれる人おるんかな…2005-09-28 17:04:00 -
57:
聖 ◆CAgEU2NTKA
海斗にもかけた。
『もーし海斗?何?』
『何?ちゃうから?サヤカちゃんが泣いてユアに会いに来たで。内容は聞いた。オマエはなんでそぉいい加減やねん?』
ユアは海斗の彼女で同棲してる。ユアとサヤカは同じ店で働いてて元から友達やから2人は仲が良かった。『マジで?今海斗の家にサヤカおるん?』
『俺とも口ききたくなさそーやったからユアと喫茶店行った。』2005-09-28 17:04:00 -
58:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『今から俺も海斗の家でユアちゃんとサヤカ待つわ?』
『来んなって言ってもオマエの立場やったらそーするしかないもんなあ。わかった?来い?』
電話を切ってから俺はケータイと財布だけ持って部屋を出た。アヤが階段の下におったから『帰ったら話聞くけどそれでも間に合うか?』って言ったら
『うん?シッカリ仲直りしてこいよワラ』って言ってくれたからダッシュで家から出てタクシーに乗った。2005-09-28 17:09:00 -
59:
聖 ◆CAgEU2NTKA
―ガチャ―
前髪をチョンマゲみたいに束ねたキレイな顔の男がドアを開けた。
『海斗ぉ?助けて?』
『アホやな?知らんぞほんま?』2005-09-28 17:12:00 -
60:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『聖さぁ、何回こんなことあったら懲りるわけ?』
1時間ぐらい海斗に怒られてたら…
―ガチャ―
ドアが開いた。2005-09-28 17:16:00 -
61:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『遅くなってゴメンな?』入ってきたのはユアちゃんだけやった。
『えぇ?聖ちゃん何してんの?なんでウチおるん??』
『…』
『…ユア。サヤカちゃんは?聖サヤカちゃんと話すためにさっき来てんけど。』ソファーに座りながら海斗が俺の代わりに言ってくれた。2005-09-28 17:19:00 -
62:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『サヤカ帰ったで?ウチ泊まりって散々言ったけど海斗とユアの邪魔になるからとか言って家帰った。』
『あぁあ?ワラ』海斗は笑う。
『俺…どないしよ。』
海斗が俺の横に座る。『ユアにサヤカちゃんは何て言ってたん?』
『限界やってさ。』2005-09-28 17:22:00 -
63:
聖 ◆CAgEU2NTKA
言葉が出んかった。ユアちゃんが続ける。
『ちょっとひどいわ。サヤカは今までかなり我慢した方やから、ちゃんとでけへんねんやったらこれを期にサヤカから離れてほしい。ユアとか海斗とは仲良くしよや?』2005-09-28 18:16:00 -
64:
聖 ◆CAgEU2NTKA
海斗は悲しい顔になってた『別れんなや。4人でおるんおもろかったのに…』
―チャララリチャラ〜―
俺のケータイには[サヤカ?]の文字。2005-09-28 18:22:00 -
65:
聖 ◆CAgEU2NTKA
『もしもし?』
『もしもし。電話くれた…から』
『あ…今な、海斗とおるねんけど、サヤカの家行っていい?』
『…今は会いたいと思われへんから来てもらっても会えへん。ごめんな聖。』
『お願い?』『ごめんな』2005-09-28 18:26:00 -
66:
聖 ◆CAgEU2NTKA
スグに電話を切られてもーた。海斗とユアが心配そぉに見てる中、俺は部屋を出て帰るためにタクシーに乗った。海斗からメールが入って『明日からまた仕事やぞ。仕事はちゃんとしろよ。サヤカちゃん優しいから聖の成績が落ちたらサヤカちゃんが責任感じるやろ。頑張ろうな?』
俺はホストやねんから明日もサヤカに伝えたい言葉を他の子に言わなあかん…。でも海斗の言う通り、サヤカが可哀相やから仕事はしなあかん。嫌やな…サヤカがおらな無理や。2005-09-28 18:31:00 -
67:
聖 ◆CAgEU2NTKA
さっそく着信履歴順に電話をかけまくった。
『何か変やで?』『空元気って感じ』『何かあったん?』『私何かした?』言われまくった。さすがに俺を彼氏として愛しい目で見てくれてるだけあってみんな俺の異変に気付いた。
皮肉なことに月曜の俺の売り上げは、色カノ達が俺を心配した分いつもより上がった。2005-09-28 18:36:00 -
68:
聖 ◆CAgEU2NTKA
頭の中は『サヤカサヤカサヤカ…』
『聖?』
『アキ?仕事早かったな?座り?』
『…うん?』2005-09-28 18:41:00 -
69:
聖 ◆CAgEU2NTKA
アキが来たばっかりのとき、独占欲はすごいが金の使い方もすごいサナエが来た。
サナエはキャバクラで働いてるけど昼は看護婦もしてる。
『聖〜?今日一緒に帰れる?』サナエの家には行ったことがない。体を求めてることがあからさまやったからナシで引っ張るつもりで今までやってきた。
『無理やって〜』2005-09-28 18:48:00 -
70:
聖 ◆CAgEU2NTKA
俺が精神的に弱ってることに気付いてたサナエは俺に酒を飲ます作戦に出た。
ボトルもどんどん卸されて俺は視点が定まらなくなってきてた。気付くと忙しいはずの海斗が横に来ていた。『絶対に店でサヤカの話は出すな』耳打ちされて俺は首を縦に振った。2005-09-28 18:58:00 -
71:
聖 ◆CAgEU2NTKA
海斗も空も…みんなサナエからのボトルを飲んで俺が飲む量を減らしてくれたけど、半端ない量に俺はベロベロに酔い、辛うじて立っている状態やった。
『聖?横に座り?』
『うん?』
『サナエのこともっと頼ってよ。サナエは聖の彼女やろ?』2005-09-28 19:03:00 -
72:
聖 ◆CAgEU2NTKA
酔った俺の目の前におるサナエは頼れて、今の俺を包み込んでくれる気がしてきた。
『待ってて。俺の家おいでや。』言ってしまった。2005-09-28 19:07:00 -
73:
聖 ◆CAgEU2NTKA
誰かに助けてほしくて、でも自分から誘うほど汚れたくなくて…サナエみたいに強引な子なら誰でも良かったんやと思う。
サナエは外のファミレスで待ってくれてたけど、結局俺は店で寝てしまって起きたら正気を取り戻してた。
サナエにメールを入れる『俺まだまだ帰られへんから帰ってて?』『酔いさめたん??残念ワラ』
サナエは男らしい性格やからイイヤツや。2005-09-28 19:14:00 -
74:
聖 ◆CAgEU2NTKA
帰りにコンビニに寄ってタクシーで帰ったらオカンが外で植木をさわってた。
『ただいま。』
『おかえり〜部屋でアヤが待ってるわ?』
『え?俺の部屋にアヤがおるん?』
『はよ部屋行ったらええやんか?』2005-09-28 20:19:00 -
75:
聖 ◆CAgEU2NTKA
シャツのボタンをはずしながら階段を上がって部屋の戸を開ける。
―ガチャ―
そこにはベッドに寝転んでいるアヤとソファーの前の床に座っている…サヤカ。『……?』
『アハハハ?兄ちゃん固まってるやん?』
『ビックリしすぎや?』2005-09-28 20:23:00