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レイコ
-
1:
ユキ
ブーンブーン
真夏だとゆうのに。ラブホテルの一室は、寒いくらい冷房が効いている。
ブーンブーン
僕は、両の手に握られた細く白い首を、力いっぱい締め付ける
ブーンブーン
息が、完全に止まる。
ブーンブーン
僕は、今。この世で一番愛してる人を殺した。
シーツが、濡れている。おそらく失禁してしまったんだろう。
そんなもの、全然汚くない。僕は、冷たくなった体を抱き締めた。
「愛してるよ、レイコ。」ブーンブーン
僕は、レイコにキスをした。
ブーンブーン
辺りには、奇妙な虫が飛んで居るような、機械音が静かに響いていた。2005-06-10 12:55:00 -
160:
ユキ
撲を、いたずらっぽく、見ている。 「今。自分が、一緒に居るからって思った?」
「はい、はい、ちゃんと残さず食べて下さいね。」
「ちぇー。反応が、おもしろくない!」
レイコは、すねだした。
撲は、レイコとの、やりとりも大分慣れてきた。2005-06-22 22:09:00 -
161:
ユキ
その日、夕飯の後、めずらしく、レイコに、散歩に行こうと誘われた。
近所の公園に、二人で歩いて行った。
日は、もう暮れていて、暑さは、大分ましになっている。2005-06-22 22:18:00 -
162:
ユキ
夏、独特の、青臭い匂いが、公園に、漂っていた。
レイコが、ベンチに、座り、撲も横に座った。
撲達は、話を、するでもなく、そこで、ぼんやりしていた。
「ありがとう。」2005-06-22 22:25:00 -
163:
ユキ
突然。レイコが、独り言の様に、つぶやいた。 「え?」 「あんたに、言ったの!」レイコは、そう言って、撲をにらんだ。 「あれ?照れてる?」 レイコの顔が、真っ赤になった。 「うるさい!」
撲から、顔を背けた。2005-06-22 22:35:00 -
164:
ユキ
その時の、レイコは、ありえない程かわいかった。
その時、撲は、レイコを、抱き締めたくなった。
手を、伸ばそうとした時、レイコが、ベンチから、立ち上がった。
「暑い。帰ろう。」 レイコの、表情は、いつもの、無表情に戻っていた。2005-06-22 22:44:00 -
165:
ユキ
家に着くと、レイコは、階段を昇る前に、立ち止まった。
「ここで、いいよ。」 「あっ。はい。明日、何食べたいですか?」
「明日から。仕事行くから。もう来なくていいから。」 そう、レイコは、普通に言った。 「わ、分かりました。おやすみなさい。」 「おやすみ。」 レイコは、撲の方を見ずに、階段を上がっていった。2005-06-22 23:59:00 -
166:
ユキ
次の日から、撲は、レイコの部屋に、行かなくなった。
期末テストの期間に、入ったので、バイトも、休ませてもらう事になった。
撲は、レイコに、出会う前の、普通の生活に、戻っていた。2005-06-23 00:11:00 -
167:
ユキ
学校に行き。放課後は、タカシと一緒に居る。
家に、帰ったら、父が、居ないときは、義母の相手をする。
そんな、撲の普段の生活だった。
レイコに、出会う前と、なんら変わりは無かった。
しかし、撲は、レイコに出会ってしまった。
今、撲の心には、大きな穴が開いてるみたいだった。2005-06-23 00:21:00 -
168:
名無しさん
ごめんなさい、ずっと気になってんねんけど
「僕」が「撲」になってるんはわざと?最初は「僕」なのに…?2005-06-23 00:25:00 -
169:
ユキ
日が立てば、立つ程。一つの想いが、募っていった。「おまえさぁ、最近益々、元気無くないか?」 「そーかなぁ?」 放課後、タカシと、ファーストフード店で、お茶していると、タカシが心配そうに聞いてきた。 「まぁ。来週でテストも終わるし。パーッとはじけよーぜ!」 「ああ。」 撲は、適当に相づちを打つ
2005-06-23 00:32:00 -
170:
ユキ
「じゃ、空けとけよな!」「え?」 撲は、ぼんやりしていて、タカシの話を、聞いていなかった。
「ごめん、聞いてなかった。」 「ばかやろー。ちゃんと聞いとけよ!」 タカシが、怒った。 「ごめん。ごめん。」2005-06-23 00:36:00 -
171:
ユキ
「試験の最終日の夜。空けとけよ!パーティーするからよ。」 楽しそうに、タカシが話す。 「ああ、うん。分かった。あんまり、遅いのは無理だけど。いいかな?」 バイトや、レイコの部屋に行っていた時。(レイコの部屋に行っていた時は、バイトだと義母に、嘘をついていた。)帰りが、遅くて、かまってもらえなかった、義母が。前にも増して、遅く帰る事に対して、うるさくなっているのだ。
2005-06-23 01:05:00 -
172:
ユキ
「大丈夫だって!なんせ、主役は、おまえなんだから。」 タカシは、にやっと笑った。 撲は、ぼんやりしていたので、タカシのことばに、対して、その時は、疑問を覚えなかった。
後に、撲は、この時の事を、後悔する事となる。2005-06-23 01:12:00 -
173:
ユキ
撲?僕です 訂正です???????すいません。175さん?ありがとですm(__)m馬鹿な、主で、申し訳ないです。今。読み返したら????誤字が、あったりして???申し訳ないです。これから、気を付けますね。すいませんでした。
2005-06-23 01:21:00 -
174:
名無しさん
いえいえ続き楽しみにしてます?
2005-06-23 01:46:00 -
175:
ユキ
派手な。機械的な、音楽。タバコの煙。 ひしめきあう、若い男女。僕は、人の波を、漂いながら、タカシを、探していた。 期末試験が、終わった金曜日。僕は、タカシに、誘われ、クラブに来ていた。
2005-06-23 02:07:00 -
176:
ユキ
僕は、タカシに、言われた時間より、一時間も遅刻してしまった。 先に、入っていると、言われたので、タカシを、探しているのだが、この、人混みの中、見つけるのは、困難だった。 あきらめかけた時だった。僕の、携帯が、ジーパンの後ろポケットで、震えているのが、分かった。
2005-06-23 02:16:00 -
177:
ユキ
タカシは、二階にある、VIPルームに、早く来いと言った。
僕は、人混みをかきわけ、急いだ。
VIPルームに着き。黒い扉を開けた。 「遅かったな。」2005-06-23 02:24:00 -
178:
ユキ
タカシが、僕を、出迎えた。
もう、相当飲んでいるのだろうか、足元が、おぼつかなくなっていて、僕に抱きついてきた。 「タカシ、飲みすぎ!」 タカシは、へらへら笑っている。2005-06-23 02:28:00 -
179:
ユキ
「先輩の一人がさ、ここの店長してんだよ。」
タカシは、僕に、抱きついたまま、喋り掛けてくる。「おい!タカシ何やってんだ!主役は、そいつか?」ここにいる男達の中で、一番ごつくて、ガラの悪そうな男が、タカシに話掛けて来た。 「はい。田中さん。」 タカシが、僕から、離れた。2005-06-23 02:44:00 -
180:
ユキ
「初めまして。王子さま。」 にやにやしながら、田中とゆう男は、僕に、あいさつしてきた。
「じゃあ、そろそろお前、準備して来いよ。」
「はい。」
タカシは、どこかに行ってしまった。
「ほら。王子さま。こっち来いよ。一緒に飲もうぜ。」2005-06-23 02:49:00 -
181:
ユキ
僕は田中に、呼ばれ、隣に座った。
辺りには、酔っ払って、濃厚なキスや、いちゃついてるカップルが、何組か居た。 「そんな。キョロキョロすんなって、ほんとに、かわいいねぇ。」 田中は、僕を、見て笑った。感じが悪い。 「タカシから、きみの事聞かされてるよ。」 田中は、タバコに、火を付けた。しかし、よく見ると、それは、葉っぱを、丸めているものだった。2005-06-23 02:57:00 -
182:
ユキ
「!!」 味わった事の無い、苦い味が舌に、広がった。 「うまいだろ?」 田中が、僕の顔を見てにやにやしている。 「はい。」 なんだか、ばかにされたくなくて、僕は、嘘をついた。 僕は、舌の味をごまかす為、そのへんにあった酒を、一気に、飲み干した。 「それ、ウオッカストレートだぜ?大丈夫か?」
2005-06-23 03:09:00 -
183:
ユキ
「大丈夫です。」 大丈夫な、訳がない。僕は、酒は、あまり強くない。ウオッカストレートなんて、初めて飲んだ。 もう、すでに、顔が、ほてってきたのが、分かった。「ほんとに、かわいいね。きれいな顔してるし。体も細くて、」 田中が、僕の顔を触った。「肌もきれいだ。こりゃ、今日は、見物だな。」
2005-06-23 03:18:00 -
184:
RYO
age!!読ませて頂いてます('∇'*)めちゃめちゃ、おもろい。頑張って下さいね。早く続きが読みたい。
2005-06-23 03:49:00 -
185:
ユキ
田中は、僕を、上から下まで、舐める様に見た。 その目は、蛇みたいに、無機質で、嫌悪感を覚えた。「あの、今日、何をするんですか?僕が、主役って、何のことですか?」 僕は、田中の手を、払いのけ、質問した。 「聞いてないのか?まぁ、始まれば分かるよ。」
にやりと、田中が笑った。すると、部屋の明かりが、いきなり、消えた。2005-06-23 07:07:00 -
186:
ユキ
そして、明かりが、一ヶ所だけ付いた。 さっきは、気付かなかったが、部屋の奥に、小さなステージがあって、そこだけ、ライトが当たっていた。ステージの、後ろは、黒いカーテンが、かかっていた。 「さぁ。パーティーの始まりだ。」 田中が、嬉しげに言った。
2005-06-23 07:12:00 -
187:
ユキ
ステージの、奥のカーテンから、タカシが、出て来た。 「!!」 タカシは、右と、左に、人を、連れていた。 二人とも、僕の知っている人間だった。
2005-06-23 07:15:00 -
188:
ユキ
右は、男で、もう、顔の形が変わる程殴られていた。体も、相当やられたのだろう。立っているのが、やっととゆう感じだ。 その男は、僕を、刺したやつだった。 左は、女の子だった。 下着姿にされていて、泣きながら、青い顔をしている。 その女の子は、僕に、屋上で告白してきてくれた子だった。 そして、二人共、首輪を、付けられていて、その首輪に付いている鎖を、タカシが持っていた。
2005-06-23 07:23:00 -
189:
ユキ
「レディス、あーんど、ジェントルメン!今夜は、パーティーだー!!」 タカシが、大声で、さけんだ。 周りの、人間達も、盛り上がり出し、叫んでいる。 僕は、頭が、益々、がんがんしてきた。
2005-06-23 07:28:00 -
190:
ユキ
「えーでは、今日の、メインイベント!奴隷オークションです!」 また、タカシは、叫んだ。周りの、人間も、さらに盛り上がり、叫びだす。 「えー。この二人は、最低な、人間なので、罪を、つぐなう為、ここに連れて来られました!」
2005-06-23 07:34:00 -
191:
ユキ
「男の方の罪は、殺人未遂です。僕の、大事な友達を。」 タカシは、泣き真似をしたまま、男を、蹴った。 周りから、笑いが起こった。 首輪に繋がれた、男は、よろけながらも、なんとか立っている感じだ。
2005-06-23 07:42:00 -
192:
ユキ
「そして、女の方。かわいいねー。」 タカシは、女の子の顔を、片手でつかんだ。 「この女、かわいい顔して、隣の男に、僕の、友達を、いためつける様に、頼んですよ。いやー、恐いね、女は。」 タカシは、乱暴に、手を離した。 「どうして?」
2005-06-23 08:28:00 -
193:
ユキ
女の子が、タカシを、にらんだ。 「どうして、あたしがここまで、されなきゃいけないのよ!」 タカシが、女の子の頬を、軽く叩いた。 「お前が、そこの男に、頼まなかったら、俺のダチは、刺されなかったんだよ!」 タカシは、ドスの効いた声で、怒鳴った。
2005-06-23 09:01:00 -
194:
ユキ
「だって、まさか、刺したりするなんて、思って無かったんだもん!」 女の子は、涙を流しながら訴えた。 「今さら、かわいぶるんじゃねーよ!」 もう一度、女の子の頬を、タカシは殴った。 周りは、それを見て、ひやかしたり、笑っている。 「お前も、そっちの男も、今日だけ、がまんしてりゃいんだよ。」 タカシは、冷ややかに言い捨てた。
2005-06-23 09:09:00 -
195:
ユキ
「タカシ!もう、やめろ!僕なら、もういいから!」僕は、目の前の光景に、耐えれなくなり、叫んだ。 「おまえが、許しても、俺は、納得できねーんだよ!」 タカシが、僕の方を見ずに言った。 「王子さまは、黙って見てりゃいんだよ。」 立ち上がった僕を、田中が、撲の手を、つかんで、座らせた。
「お前も、痛い目に合わされたいのか?」 田中は、ズボンのポケットから、バタフライナイフを、取出し、テーブルに、思い切り刺した。2005-06-23 09:22:00 -
196:
ユキ
それを、見ていた、周りは、静まりかえった。 「どうした?タカシ!続けようぜ。」 田中は、にやりと笑った。「はい。でわ。始めます。今から、ジャンケンゲームをします。最後まで、勝った人は、この二人を、自由に、出来ます。さあ、みなさん、ご起立を!」
2005-06-23 09:27:00 -
197:
ユキ
周りは、また、ざわめきだし、みをな、その場に立ち始めた。
「こんなの、どうかしてる!頭おかしいです!」 僕は、酔っていて、ふらふらだったが、田中に、怒鳴った。 「タカシが、言いだしたんだよ。おまえの、代わりに痛い目にあわせてやりたいからって、王子さまの為に、やってんだぞ。」 「こんな事、僕は、望んでない!」 田中は、馬鹿にした様に、僕を、見ている。 「じゃあ、ジャンケンゲームに、勝って、あの二人を、解放してやればいい。他のやつが、勝てば、あの二人は、ひどい目に合うだろうからな。」2005-06-23 09:39:00 -
198:
ユキ
「こうゆうパーティーは、何回かしてるけど、俺も、さすがに、エグイと思う時あるもんなぁ。」 田中は、にやにやと、僕を見ている。 この、最低やろう! 「じゃあ、いきまーす。ジャンケン!」 タカシが、叫び出した。
「ほら。始まった。」2005-06-23 09:45:00 -
199:
ユキ
僕は、あわてて、立ち上がった。
「はーい。最初は、チョキでした。」 僕は、グーだった。 半分ぐらいの、人数が、座った。 「はい、二回目いきまーす。」2005-06-23 09:49:00 -
200:
♪
楽しみにしてます。ご苦労様です。
2005-06-23 11:41:00 -
201:
名無しさん
??
2005-06-23 21:50:00 -
202:
名無しさん
気になる???
2005-06-24 18:52:00 -
203:
♪
age!!
2005-06-25 02:21:00 -
204:
ユキ
「ジャンケン、ホイ!」 僕は、祈る様な気持ちで、チョキを出した。 「はい!次は、パーでした。」 僕は、ほっとした。 残ったのは、僕と、あと一人、二人だ。 「はい。でわ、これが最後になりそうですね。ジャンケン、ホイ!」
2005-06-25 04:30:00 -
205:
ユキ
タカシが、一瞬。僕のほうを見た。 「はーい。グーでした。」 僕は、グーだった。 だが、残った、もう一人もグーだった。 「あいこでしたねー。残念!」 辺りの視線は、残った、僕ら二人に、注目されていた。
2005-06-25 04:38:00 -
206:
ユキ
「お前さぁ、クリームパン好きか?」
タカシが、首輪に繋がれている男に、話し掛けた。 「え?」
男は、おびえながら、タカシを見ている。
「答えれねーのかよ!」
タカシは、一発、男に蹴りを入れた。 周りは、それを、見て、笑いだした。
しかし、それが、タカシから、僕への合図だった。
「はーい。いきまーす。ジャンケン、ホイ!」2005-06-25 10:35:00 -
207:
ユキ
僕は、パーを出した。
もう一人は、チョキを出した。
「はい。決まりましたね!あなたが、こいつらの今日のご主人様です!」
タカシが、ステージから、二人を、連れて来た。2005-06-25 10:39:00 -
208:
ユキ
「二人を、どうぞ、好きにして下さい!」
タカシが、持っていた、二人を繋いでいる鎖を、渡した。2005-06-25 10:41:00 -
209:
ユキ
タカシの、手は、ごつくて、肉厚だ。
『見て、見て、おれの手!』
こぶしを、作り、タカシは、僕に、うれしそうに、言ってた事を、覚えていた。『なんかさ、クリームパンみてえで、おいしそーだろ?』2005-06-25 10:49:00 -
210:
ユキ
タカシは、グーを、出した。
「ごめんな。勝手な事して。」
鎖を、僕に、渡す時、タカシが、耳元でささやいた。「王子さま。よかったね。どうする?この二人?」2005-06-25 10:53:00 -
211:
ユキ
田中が、にやにやしながら、聞いてきた。
「この二人、僕の好きにしていいんですよね?」
首輪に、繋がれている二人は、震えながら、下を向いている。
「ああ。好きにしろよ。」2005-06-25 10:56:00 -
212:
ユキ
「分かりました。」
僕は、机に、刺さったままになっていた、ナイフを、手に持ち、引き抜いた。
辺りが、静まり返った。
「好きにします。」
僕は、ナイフを、二人に、向けた。2005-06-25 11:00:00 -
213:
ユキ
「やっ、やめてくれ!俺が悪かった!」
僕を、刺した男が、泣きながら、訴えた。
「殺すなよ。」
田中が、僕に言った。
僕は、ナイフを、持った手を、振り下ろした。
「ぎゃー!!」2005-06-25 11:03:00 -
214:
ユキ
男の、叫び声が、辺りに響いた。
「早く!逃げろ!!」
僕は、首輪と、鎖がつながっていた、革の部分を、ナイフで、切った。
鎖が、切れた二人は、首輪を、付けたまま、走って、部屋を、出ていった。2005-06-25 11:08:00 -
215:
ユキ
周りの、人間は、その光景に、あっけにとられていた。
「タカシ、帰ろう。」
タカシは、僕の顔を、見ない。
「一緒に、帰ろう。こんなとこ、いちゃだめだ。」
ガッ!
突然、後ろから、僕は、髪の毛を、つかまれた。
「やるじゃん。王子さま。」2005-06-25 11:15:00 -
216:
ユキ
後ろを、見ると田中がいた。僕の、髪の毛を、思い切り、ひっぱり、田中は、自分の顔を、近付けてきた。「王子さま。こんな所で、悪かったね。でも、君の、友達の、タカシ君は、こんな所でしか、居場所がない奴なんだよ。」
2005-06-25 11:21:00 -
217:
ユキ
「田中さん!やめて下さい!」
タカシが、顔を、上げずに、叫んだ。
田中は、薄笑いを、浮かべながら、僕を、見ている。田中の目は、ガラス玉みたいで、無機質だった。
「へえ、タカシお前、王子さまには、なんもゆってねんだな。」
田中が、口を、ゆがめて笑った。
「じゃあ。教えてやるよ。」2005-06-25 11:38:00 -
218:
?
???
2005-06-25 16:12:00 -
219:
名無しさん
??
2005-06-25 21:12:00 -
220:
ユキ
?211さん?212さん?♪さん??ありがとです(^ε^)-☆Chu!!まだまだ、頑張ります???おつきあいお願いします???
2005-06-25 23:45:00 -
221:
ユキ
「タカシはなぁ。警察官の、親父に、反抗する為に、俺らのグループに、入ったんだよ。」
タカシは、下を、向いたままだ。
「くすりや、喧嘩や、女をマワス事だって、タカシは、なんとも、思ってねーんだよ。」
2005-06-25 23:52:00 -
222:
♪
それから、それからー?
2005-06-26 01:28:00 -
223:
名無しさん
気になるよお
2005-06-26 04:10:00 -
224:
ユキ
「今日の、パーティーだってタカシが、思いついたんだよ!なぁ!タカシ!なんとかゆえよ。」
タカシは、ばつが、悪そうに、こっちを見た。
「なのに、王子さまが、しらけさせたんだぜ?責任取ってもらうぜ?」
2005-06-26 06:44:00 -
225:
ユキ
田中は、撲の顔に、自分の顔を、近付けた。
「パーティーは、これからだよ、王子さま。」
田中は、強引に、僕にキスをした。
抵抗したが、田中の力は、強かった。
田中の舌が、僕の口の中に、入ってくる。
気持ち悪い、感触。僕の、全身の毛が、逆立った。2005-06-26 06:50:00 -
226:
ユキ
ゴクン!
田中は、僕から、顔を離し、満足気な、顔をした。
「!?ゴホ!ゴホ!」
田中に、僕は、口うつしで、何か飲まされた。
僕は、必死で、吐きだそうとしたが。無理だった。
「おい!お前ら、こいつを、ステージに連れていけ!」2005-06-26 06:55:00 -
227:
ユキ
田中が、周りに、いた男達に、声を掛けた。
三人の、男達に、おさえられ、力が、かなうはずもなく、僕は、ステージまで、引きづられていった。
「ちょっと!田中さん!こんなの、聞いてないっすよ!」2005-06-26 06:59:00 -
228:
ユキ
「タカシ、お前、俺に逆らえると思ってんのか?」
田中は、タカシを、にらんだ。
「おい。誰か。タカシおさえとけ!」
周りの、残った男達が、馬乗りになり、抵抗するタカシを、おさえつけた。
田中は、それを、確認すると、ステージに、上がって来た。2005-06-26 07:04:00 -
229:
ユキ
僕は、あおむけに、寝かされる様に、おさえつけられていた。
「お前、童貞なんだってな?」
上から、田中が、僕を、見下ろす。
「喜べ。今から、童貞喪失させてやるよ!おい!タカコ!こっち、来い!」2005-06-26 07:09:00 -
230:
ユキ
「やめろ!!」
僕は、さけんで、抵抗した。何故か、体に力が、入らない。
僕を、おさえつけている、奴らが、僕の服を、次々と、剥いでいく。
僕は、トランクス一枚に、されてしまった。
「そろそろ、効いてきたろ?」
田中が、しゃがみ込んで、僕の顔を、つかんで、また、キスをしてきた。
「ほら。すげー事に、なってんぞ!」2005-06-26 07:21:00 -
231:
ユキ
田中は、僕の下半身を、見ながら、笑った。
体が、熱い。
頭が、ぐらぐらして、何か、ゆってやりたいのに、言葉が出ない。
周りの、声が、遠くから聞こえてくるみたいに、遠かった。
ぼんやりとした、視界の中で、タカコと田中が、僕の横で、キスを、しながら、絡み合っている。2005-06-26 07:26:00 -
232:
ユキ
タカコは、田中に、乳首と下半身を、攻められ、気持ちよさそうに、あえいでいる。
「あたし、もう、我慢できないよー。」
タカコが、田中の、股間に手をのばす。
「タカコ。後で、いくらでも、してやるから、まずは、王子さまと、やれ。」2005-06-26 07:33:00 -
233:
ユキ
「わかったー。」
とろんとした、目をした、タカコが、僕の上に、乗ってきた。
田中が、僕の顔を、覗き込みながら、笑っている
「後で、処女も、奪ってやるからな。」
田中が、僕に言った。
頭が、痛い。
田中の顔が、ぐにゃりと、曲がりだした。
ぐにゃ、ぐにゃと、顔の形が変わる。
最後には、僕の知っている人間の顔に、なった。
「義母さん!!」2005-06-26 07:42:00 -
234:
ユキ
義母は、いつもの様に、気持ちの悪い、笑顔を、作っていた。
「だから、いつも、ゆってるでしょ?」
いつの、間にか、周りに、人が、いなくなっていた。辺りは、真っ赤に、染まっていた。
僕は、自分の体が、地面に、少しづつ、引きづり込まれているのに、気付いた。2005-06-26 07:48:00 -
235:
ユキ
「あたしに、隠れて、悪さばかりするから、こんな事になるのよ。」
僕は、地面に飲み込まれていく。
「所詮、あたしからは、逃げれないのよ!」
義母は、僕を、上から、眺めながら、大きな声で、笑った。2005-06-26 07:53:00 -
236:
ユキ
「うわーーー!!!」
僕は、大声で、叫んだ。
義母の顔が、田中の顔に、変わった。
「離せえーーー!!」
僕は、体を、思い切り、ばたつかせ、僕を、押さえていた、手を、ふり払った。
周りの、人間達は、驚いた顔で、僕を、見ている。
田中の、顔が、義母と重なる。
「お前、俺に、勝てると思ってんのか?」2005-06-26 08:00:00 -
237:
ユキ
僕は、ふらふらと、立ち上がり、田中の方に行った。「かかってこいよ!」
田中が、僕を、挑発する。田中の顔が、また、義母になった。
「出来るの?あたしに、反抗出来るの?」
にやりと、義母が笑った。2005-06-26 08:04:00 -
238:
ユキ
「うわぁーーー!!!」
僕は、目の前の相手を、押し倒し、馬乗りになった。「ころしてやる!!」
僕は、叫びながら、下に、居る相手を、力いっぱい、殴った。
何度も、殴るうちに、自分の拳から、血が滲んでいるのが、分かった。
殴っている、相手の顔が、誰か。僕は、分からなくなっていたが、かまわず、続けた。
「もう、やめろ!!ほんとに、死ぬぞ!」2005-06-26 08:19:00 -
239:
ユキ
タカシの、声が、聞こえた。
僕は、殴るのを、やめた。僕の、下には、顔中血だらけで、意識の、無くなっている、田中が居た。
辺りを、見回すと、僕を、押さえ付けていた男たちが、まるで、幽霊を見る様な目で、僕を見ている。2005-06-26 08:25:00 -
240:
ユキ
ステージの、カーテンの陰に、タカコがいた。
真っ青な、顔をして、こっちを、見て、ガタガタ震えている。腰が、抜けているみたいだった。
僕は、そこらに、あった自分の服を、着て、ステージを、下りた。2005-06-26 08:29:00 -
241:
名無しさん
なるべく略無くして頂けませんか??
2005-06-26 08:32:00 -
242:
ユキ
周りは、しんと、静まり返っていた。
僕が、ふらふら、歩くと、皆、道を、あけた。
「おい!大丈夫か?!」
タカシが、僕の前に居た。心配そうな、顔で、僕を、見ている。
「大丈夫。」
僕は、無理矢理、笑顔作った。2005-06-26 08:34:00 -
243:
ユキ
頭が、痛い。
目を、開けると、見覚えのある、天井があった。
「気が付いた?この、血だらけ、少年!」
レイコが、僕の顔を、覗き込んだ。
2005-06-26 08:38:00 -
244:
ユキ
僕は、また、レイコの部屋のベッドで、寝ていた。
「記憶あるの?」
僕は、首を、横に、振った。
本当に、何故、ここに居るか、わからない。
「びっくりしたわよ!仕事から、帰ってきたら、部屋の前で、さあんたが、倒れてんだもん!」2005-06-26 08:44:00 -
245:
ユキ
頭が、痛い。
記憶を、僕は、必死で、辿った。
クラブを、一人で出てから、僕は、ふらふら歩いていた。
途中、気持ち悪くなり、何度か、吐いた。2005-06-26 16:22:00 -
246:
ユキ
「帰らなきゃ。」
何度も、つぶやいた。
僕は、疲れ果て、路地に、座った。
足を、投げ出し。空を、あおいだ。2005-06-26 16:33:00 -
247:
ユキ
空は、真っ黒で、星も見えなかった。
ポタ、ポタ
僕の、手に、水滴が、落ちた。
雨かと、思ったが、違った。
僕の、涙だった。2005-06-26 16:37:00 -
248:
ユキ
僕は、自分が、泣いてる事に、気付いた。
「帰らなきゃ。」
もう一度、つぶやく。
どこに?家には、義母が居る。友達もいない。
僕には、何もない。誰も、いない。
涙が、後から、溢れてくる。2005-06-26 16:42:00 -
249:
ユキ
僕は、自分が、世界に、一人、取り残された様な気になり、どうしようもなく、淋しい気持ちになった。
我慢しきれなくなり、大声を、出しながら、思い切り、泣いた。2005-06-26 16:46:00 -
250:
ユキ
しかし、僕は、僕の中に、残っている、たった一つのものを、思い出した。
「いかなくちゃ。」
僕は、泣くのを、止めて、立ち上がった。
そして、走りだした。
たった一人の、もとへ。2005-06-26 16:50:00