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レイコ
-
1:
ユキ
ブーンブーン
真夏だとゆうのに。ラブホテルの一室は、寒いくらい冷房が効いている。
ブーンブーン
僕は、両の手に握られた細く白い首を、力いっぱい締め付ける
ブーンブーン
息が、完全に止まる。
ブーンブーン
僕は、今。この世で一番愛してる人を殺した。
シーツが、濡れている。おそらく失禁してしまったんだろう。
そんなもの、全然汚くない。僕は、冷たくなった体を抱き締めた。
「愛してるよ、レイコ。」ブーンブーン
僕は、レイコにキスをした。
ブーンブーン
辺りには、奇妙な虫が飛んで居るような、機械音が静かに響いていた。2005-06-10 12:55:00 -
100:
ユキ
結構、肉体的にしんどくて、家に帰ると、くたくたになっていて、すぐ眠れた。義母の、誕生日が、八月で、幸いだった。
義母は、しぶしぶだが、バイトを許してくれた。
プレゼントなど、する気は全くないが、いい、言い訳になった。2005-06-20 07:17:00 -
101:
ユキ
「おい、小僧!夕飯だぞ。休憩だ。」
掃除の途中だったが、店長に呼ばれて、従業員室に、向かった。
「いただきます。」
店長は、口は、とても悪いが、いい人だった。
いつも、撲の分も出前を取ってくれた。 「おまえよ、仕事きつくないのか?」2005-06-20 07:24:00 -
102:
ユキ
「大丈夫ですよ。結構、楽しいですよ。」 バイトを始めて、今日で、二週間だ。
日曜以外、ずっとここに来て居る。 「なら、いいけどよ。しんどかったら、早めに言えよ。急に休まれたら、困るからな!」
「はい。気を付けます。」バイトに来た時は、店長とこうやって、夕飯を二人で取る事が多かった。2005-06-20 07:31:00 -
103:
ユキ
店長は、仕事は、厳しかったが、かわいがってくれた。 撲は、仕事に、体も慣れ、家に帰らないでいいので、バイトが、とても楽しくなってきていた。 タカシは、あまり遊べなくなったので、淋しそうにしていたが、大した問題も無く、バイトを始めて、一月たった。
2005-06-20 07:48:00 -
104:
ユキ
バイトを、していて。撲が楽しみにしている事があった。
「おはようございます。」店の前の道路を、掃除していると、レイコが出勤して来た。 「おはよう。今日も、頑張ってコキ使われてね。」
意地悪に笑いながら、店に入っていく。
ほんの、数秒のやりとりだが、毎日、レイコの姿を見れるのが、とても嬉しかった。2005-06-20 07:59:00 -
105:
ユキ
ブッ! タカシが、飲みかけの牛乳を吹いた。 「汚いなぁ。大丈夫?」 ぼくは、ハンカチをタカシに渡した。 昼休み、僕らは、屋上で昼メシを食べている。 「おまえさぁ。おまえこそ、大丈夫か?」 撲が、レイコと会えるのが嬉しいとゆう話を、している途中だった。 「何が?」 「何がって、おまえ、自分の気持ち、気付いてねぇのかよ?」
2005-06-20 08:07:00 -
106:
ユキ
「気持ち?なんの事?」 タカシが、変な顔をして撲を見ている。 「おまえさ、今まで、女好きになった事ある?」 中一で、義母と肉体関係を持つ様になって、撲は、初恋も、まだだったのだが。義母のせいで、女嫌いになっていた。 勿論、女の子と付き合った事もないし、好きになった事も無い。
「無いなぁ。」 撲は、タカシに素直に答えた。 「だろーな。おまえ、自分が、あの女の事好きなの気付いてないだろ?」2005-06-20 08:17:00 -
107:
ユキ
ドクン 撲が、レイコを? タカシは、動揺している撲を無視して、話を続けた。「おれさ。おまえが刺された時、初めて会ったじゃん?あの時、おまえの彼女かと思ったんだよ。だから、あの女に、聞いたんだ。」ドクンドクン
「そしたら、違うってゆーし。なんか、あの女得体が知れねえじゃん。おまえの怪我治せるし、風俗嬢だし。」2005-06-20 08:24:00 -
108:
ユキ
ドクン 「彼女の事、悪く言うな!」
また、だ。 タカシは、にやにやして、撲を見ている。
「おまえさ、こないだ、おれにキレた時と、今、一緒の気持ちだろ?」
確かに、そうだ。撲は、自分の、この感情が、なんなのか分からなかった。2005-06-20 08:29:00 -
109:
ユキ
撲に、赤い傘をくれた。 夢と、刺された時、二回助けてくれた。
年齢不詳で、黙ってれば、すごい美人。 撲に、対しては、かなり毒舌。 風俗嬢で、不思議な力を持っている。 これが、撲の知ってるレイコだ。昼休み、タカシと喋ってから、撲はずっと、考えていた。2005-06-20 08:37:00 -
110:
ユキ
レイコに、対する感情は、何になるんだろう?
ちゃんと、喋った事も数えるしかないし、やさしい言葉を、かけられた事もない。 それどころか、助けてもらったとはいえ、タダ働きを、強制されている。 普通、こんな扱いをされてて、好きになるだろうか?2005-06-20 08:47:00 -
111:
ユキ
「おい!看板つけてきたか?何ぼーっとしてんだ?」店長に、怒鳴られ、我にかえった。 「すいません。」
撲は、急いで、表に出て看板の電気を付けた。
もう、夜七時だが、あたりはまだ、少し明るい。
梅雨明けもして、本格的に、夏が始まろうとしていた。
夜だとゆうのに、空気が熱い。少し、外に出ただけで、汗が出てくる。 すると、路地から、レイコがこちらに、向かって来るのが見えた。
2005-06-20 08:57:00 -
112:
ユキ
ドクン! タカシの言葉を、思い出す。 ジブンガスキダッテコトワカッテナイノカヨ レイコが、近づいてくる。ドクンドクン 「お・・」 あいさつを、する前に、撲の目の前で、レイコが倒れた。
2005-06-20 10:13:00 -
113:
ユキ
「昨日、客多かったからなぁ。」 店長が、レイコの額に、冷たいおしぼりを、当ててあげている。 レイコは、意識が無く、青い顔をしていた。
撲は、レイコを、店の中まで、運んだ。今は、事務所のソファーに寝かしている。 「小僧、レイコの事好きか?」2005-06-20 10:21:00 -
114:
ユキ
店長が、撲に、いつになく真剣な顔で、聞いてきた。撲は、黙ってしまった。 「まぁ、いいや。レイコの力については、知ってるか?」 撲は、首を縦に振った。 「そうか、じゃあ、気味が悪いとおもったか?」
撲は、首を横に振った。 店長は、それを、確認してから、レイコの事を話しだした。2005-06-20 10:29:00 -
115:
ユキ
レイコは、不思議な力を持っている。 ふらりと、半年前、この店で働かせてくれと、レイコは、店に入ってきた。
この業界では、身分も学歴も関係ないので、その日から、レイコは、この店で働く事になった。 一月も、経たない頃に、レイコは、この店のナンバー1になった。 しかし、それだけでなく、驚く事が起こった。2005-06-20 10:35:00 -
116:
ユキ
始めは、レイコの飛び抜けたルックスと顔で、お客がついたんだと、店長も、店の人間も思っていた。 しかし、お客が異常な程、レイコを目当てで集まる様になり。予約だけで、二ヵ月先まで埋まる程だった。客の中には、金なら、いくらでも積むから、会わせてくれと、頼むものが次々出て来た。
2005-06-20 10:42:00 -
117:
ユキ
レイコの、お客達は、口をそろえて、彼女では、ないとダメだという。
もともと、肉体的な満足を得る為に来る所なのだが。レイコの客は、そういったものに、興味がなく、レイコ目当てに来ていた。
さすがに。店長も不思議なり、レイコの客に、聞いた。何が、そんなに引き付けるのか?2005-06-20 10:48:00 -
118:
ユキ
皆、ゆう事は、一緒だった。 言葉には、出来ない、だが、自分がこんなに癒されたのは、初めてだ。 店長は、ある日レイコに、お金を、払うから、客と同じ事をしてくれ。と頼んだ。レイコは、それを承諾した。
2005-06-20 10:52:00 -
119:
ユキ
途中までは、レイコは、なんら、ふつうの風俗嬢と変わらない仕事をした。
しかし、レイコが、店長を抱き締めた時だった。 「なんか、いきなりさぁ。からだが、温かくなってさ、風呂ん中に浸かってるみたいなさぁ。そう、かあちゃんに、抱いてもらってる様な感じだな。」 そして、気が付いて、レイコを見ると、優しく微笑んでいた。2005-06-20 11:00:00 -
120:
ユキ
「ちょっと、最近頑張りすぎてたからなぁ。こんな、ほせぇ体で。」
店長は、こまめに、おしぼりを替えてあげている。
「俺はさ、よく分かんねーけど、この子にすごい力があるのは、分かる。でも、それと、同時に、この子が重たいもんを、背負っちまってんのも分かるんだよ。」2005-06-20 11:10:00 -
121:
ユキ
「客にしたら、自分を癒してくれる神様みてえなもんかも、しれねぇが、俺から見たら、自分を削ってまで、他人の為に頑張ってる、けなげな普通の女の子にしか、見えねんだよ。」
そっと、店長が、レイコの髪をなでた。
2005-06-20 11:18:00 -
122:
ユキ
それは、まるで、親が、自分の子供を、慈しんでる様に見えた。 「小僧、惚れた女を命かけて守るのが、男だぞ。」 にやりと、撲を見て笑った。
2005-06-20 11:22:00 -
123:
名無しさん
?しぉり?
2005-06-20 16:43:00 -
124:
名無しさん
いい店長さんだぁ☆
2005-06-21 02:52:00 -
125:
ユキ
?130さん??131さん?読んで頂いてm(__)m主は、おっさん好きなので?ついつい、店長は、力入れて書いてしまいます??
2005-06-21 09:07:00 -
126:
ユキ
ジーワジーワ
アブラぜみが、元気よく鳴いている。
空は、よく晴れ。雲一つない。
歩いているだけで、汗がどんどん、出てくる。
撲は、見知らぬ道を、店長が書いてくれた地図を、頼りに歩いていた。2005-06-21 09:14:00 -
127:
ユキ
地図どおり、歩いて行くと、古びたアパートに、たどり着いた。
レイコが、住んでいるアパートだ。2005-06-21 09:16:00 -
128:
ユキ
「今日は、仕事はしなくていいから、見舞いに行ってやってくれ。」
今日、店に行くと、店長に言われた。 「昨日、目が覚めてから、送ってやったが。あんまり、体調よくねんだよ。」 撲は、昨日の青白い顔した、レイコを、思い出す。
「病院とか、行かなくていんですか?」 「レイコが、行きたくないつっーんだよ。」2005-06-21 09:28:00 -
129:
ユキ
「俺は、仕事があって、行けねえからよ、お前が代わりに、様子見て来てくれ。頼んだぞ。」 カンカンカン
階段を、上がり、レイコの部屋を探す。
「あった。」2005-06-21 09:32:00 -
130:
ユキ
撲は、呼び鈴を、鳴らした。 キンコーン キンコーン
返事が無い。もしかしてと思い。ドアを、回すと鍵が開いていた。 「あのー。おじゃましますねー。」 間抜けな、声掛けをして、撲は、部屋に入った。2005-06-21 09:36:00 -
131:
ユキ
部屋は、静かで、薄暗かった。 上がると、すぐにある台所のテーブルの上に、病院から処方された薬の袋が、いくつかあった。 撲は、台所と、部屋を仕切っている、ガラス戸を、ゆっくりと、引いた。
2005-06-21 09:45:00 -
132:
名無しさん
続き気になる??
2005-06-21 19:52:00 -
133:
ユキ
六畳の、畳の部屋には、ベットと、小さなテーブルしかない。 カーテンは、締め切られていて、薄暗い。 冷房が、寒いくらい効いている。
2005-06-22 08:36:00 -
134:
ユキ
一度、撲は、ここに来た事があるが、辺りを見る余裕など、なかった。
この間、帰る時は、出てすぐ、タクシーで帰ったので、場所も覚えていなかった。
2005-06-22 08:51:00 -
135:
ユキ
ベットの上には、レイコが寝ていた。 顔を、覗くと、昨日より、顔色は、よくなっていた。静かに、寝息を立てている。
2005-06-22 08:58:00 -
136:
ユキ
少し、ほっとした。
今日、学校に行っている間も、ずっと心配していた。店長の、頼みは、ほんとに、ありがたかった。
撲は、コンビニの袋から、水を取出し、ベットの脇に座って飲みほした。 「あたしにも、ちょーだいよ。」2005-06-22 09:07:00 -
137:
ユキ
びっくりした。
ベットの方を、見るとレイコが、寝たまま、顔だけ撲の方を見ていた。
撲は、レイコに飲みかけの、ペットボトルを渡した。「ありがと。」
上半身を、だるそうに起こし、レイコは、水を飲んだ。2005-06-22 09:15:00 -
138:
ユキ
その仕草が、なんだか、とても、エッチに見えた。
薄いキャミ一枚を、肌に付けているため、ノーブラの胸の形がまる分かりだった。 撲は、目のやり場に困り、レイコから、目をそらした。 「体、大丈夫ですか?」2005-06-22 09:22:00 -
139:
ユキ
撲は、ヨコシマな気持ちを、誤魔化すように、話しかけた。
「まぁ。昨日よりは。」 レイコは、ベットから、起きて、床に落ちていた、カーディガンを羽織った。
「これで、大丈夫?」
レイコは、にやりと、撲を見て笑った。
2005-06-22 09:47:00 -
140:
ユキ
「ねえ、タバコ持ってる?」
撲は、レイコに自分の持っていた、タバコを渡した。
レイコは、カーテンを、開け、窓を少し開けて、タバコに火を付けた。 部屋が、急に明るくなり、撲は、自分の顔が赤い事が、レイコにばれていないか、ドキドキした。2005-06-22 09:54:00 -
141:
ユキ
「あんたってさ、分かりやすいよね。」
レイコは、そう言いながら、笑った。 ドクン やっぱり、レイコは、綺麗だなと思った。
「ほら。また、あたしの顔、見とれてるでしょ。」
「!!」
レイコが、撲の顔を覗き込む。
「からかわないで下さい。」
撲は、顔をそらした。2005-06-22 10:00:00 -
142:
ユキ
ドクンドクン 「素直じゃないわねぇ。」レイコは、タバコをふかしながら、また、笑った。 「あの、前から思ってたんですけど。撲の事からかうの、すごくたのしんでるでしょ?」
「うん。すごい、楽しい。」 レイコは、意地悪く微笑んだ。2005-06-22 10:04:00 -
143:
ユキ
「なんか、そうゆうの、性格悪いですよ?」
「今頃、気付いたの?」 しゃあしゃあと、言ってのけた。
ほんと、店長のゆう通りだ。
『レイコはさぁ、見た目、いんだけどよ、口は悪いし、いい性格してっからなぁ。小僧、せいぜい遊ばれない様に気ぃ付けろ。』2005-06-22 10:10:00 -
144:
ユキ
昨日、そう、最後に言われたのだ。 「何買って来てくれたのー?」
レイコは、ガサガサと、撲が持ってきた、コンビニの袋を漁りだした。 「うわ。最悪!」
2005-06-22 10:14:00 -
145:
ユキ
「あたしの、食べれるもの無いじゃん!」 「え!?」 とりあえず、飲み物と、チョコレートと、ヨーグルトと、サンドイッチを買って来た。 「あたし、お菓子と、乳製品と、パン嫌いなの。」 レイコが、撲を軽く睨みながら言った。
2005-06-22 10:19:00 -
146:
ユキ
「すいません。」 口を、とがらしてすねている。かわいい。 「じゃあ、何食べたいですか?」
「そうめん!ねぎたっぷりのやつ!」
レイコは、目を、キラキラさせながら、撲に訴える。「じゃあ、コンビニ行ってきますよ。」 「えーやだ。」2005-06-22 10:23:00 -
147:
ユキ
「違うのー!茹でたてのが食べたいの!コンビニのいや。」
「え、撲に作れと?」 「うん。材料ないから、スーパー行って来てね。今日、仕事ないんでしょ?これぐらい、いーでしょ?」 満面の笑みで、レイコは、撲を見ている。2005-06-22 10:28:00 -
148:
ユキ
外に、出ると、陽が、落ちかけていた。
撲は、結局、レイコの言う通り、スーパーにむかっている。 ほんとに、レイコはわがままだ。
でも、撲は、全然いやじゃなかった。
逆に、わがまま言われるのがうれしかった。 わがままを、ゆう、レイコが、とても、かわいかった。 「ヤバイなぁ。」 撲は、ぼやきながら、スーパーへ、急いだ。2005-06-22 10:37:00 -
149:
ユキ
その日から、レイコは、店を休む様になった。
撲は、店長に、店は休んでいいから、見舞いに、毎日行く様に、言われた。
撲は、学校が終わると、スーパーに行き、レイコの家に行く様になった。2005-06-22 10:52:00 -
150:
ユキ
レイコは、ものすごい偏食で、食が細いので、大変だった。
母が、早くに亡くなり。小さな頃から、家事をしていたおかげで、撲は、料理が人並みに、出来る。 弁当や、ファーストフードを、一切食べない、レイコの為、撲は、好みを考えて、毎日、ご飯を作ってやった。2005-06-22 11:00:00 -
151:
ユキ
外に、出るのを、いやがるレイコの為に、買い出しにも行く。
あげくには、洗濯や、掃除もする様になった。
2005-06-22 11:03:00 -
152:
ユキ
タカシに、家政婦か、おまえは、と、つっこまれた。その通りだな、と、思う。一週間程すると、撲は、レイコについて、色々分かってきた。
2005-06-22 11:07:00 -
153:
ユキ
撲が、居る時以外、一日中寝て、過ごしている。 必要最小限しか、外に出ない。 携帯は、持っているが、ほとんど電源を、切っていて、使っていない。
テレビや、音楽などに全く興味が無い(レイコの家には、テレビも、オーディオ関係のものも一切ない。)2005-06-22 11:17:00 -
154:
ユキ
服や、流行りのものにも、一切興味が無い。
唯一、興味があるのが、本で、押し入れの中いっぱいに、本が置いてある。
知れば、知る程、撲が、知ってる様な、女の子とは、何もかも、違っていた。2005-06-22 11:23:00 -
155:
ユキ
レイコは、本当に、俗世間から、離れている生活をしていた。
たぶん、二十歳前後のはずのレイコは、同世代の女の子からすると、とても、変わってるだろう。2005-06-22 11:28:00 -
156:
ユキ
「こんな、生活してて、楽しいんですか?」
今日の献立は、肉抜きギョーザと、ポテトサラダだ。変な、組み合わせだが、今日の、レイコのリクエストだ。
「楽しいよ。最近、特に。」2005-06-22 11:35:00 -
157:
愛
何かレイコって栗山千明ってイメージやわぁ…。
2005-06-22 12:30:00 -
158:
未来
↑それ、わかる
古いけど髪長い時の葉月りおなもぽくない?2005-06-22 19:11:00 -
159:
ユキ
?130さん?愛さん?未来さん??? 読んで頂いてありがとです。レイコのイメージを、想像していただけて、とても、嬉しいです。主は、レイコのモデルを、イメージしている人は、女優さんでいます。?? その人が、映画で演じていた娼婦さんが、すごいかわいくて??それでこの話を、考えました。 まだまだ、つづくので、おつきあいお願いしますm(__)m
2005-06-22 22:01:00 -
160:
ユキ
撲を、いたずらっぽく、見ている。 「今。自分が、一緒に居るからって思った?」
「はい、はい、ちゃんと残さず食べて下さいね。」
「ちぇー。反応が、おもしろくない!」
レイコは、すねだした。
撲は、レイコとの、やりとりも大分慣れてきた。2005-06-22 22:09:00 -
161:
ユキ
その日、夕飯の後、めずらしく、レイコに、散歩に行こうと誘われた。
近所の公園に、二人で歩いて行った。
日は、もう暮れていて、暑さは、大分ましになっている。2005-06-22 22:18:00 -
162:
ユキ
夏、独特の、青臭い匂いが、公園に、漂っていた。
レイコが、ベンチに、座り、撲も横に座った。
撲達は、話を、するでもなく、そこで、ぼんやりしていた。
「ありがとう。」2005-06-22 22:25:00 -
163:
ユキ
突然。レイコが、独り言の様に、つぶやいた。 「え?」 「あんたに、言ったの!」レイコは、そう言って、撲をにらんだ。 「あれ?照れてる?」 レイコの顔が、真っ赤になった。 「うるさい!」
撲から、顔を背けた。2005-06-22 22:35:00 -
164:
ユキ
その時の、レイコは、ありえない程かわいかった。
その時、撲は、レイコを、抱き締めたくなった。
手を、伸ばそうとした時、レイコが、ベンチから、立ち上がった。
「暑い。帰ろう。」 レイコの、表情は、いつもの、無表情に戻っていた。2005-06-22 22:44:00 -
165:
ユキ
家に着くと、レイコは、階段を昇る前に、立ち止まった。
「ここで、いいよ。」 「あっ。はい。明日、何食べたいですか?」
「明日から。仕事行くから。もう来なくていいから。」 そう、レイコは、普通に言った。 「わ、分かりました。おやすみなさい。」 「おやすみ。」 レイコは、撲の方を見ずに、階段を上がっていった。2005-06-22 23:59:00 -
166:
ユキ
次の日から、撲は、レイコの部屋に、行かなくなった。
期末テストの期間に、入ったので、バイトも、休ませてもらう事になった。
撲は、レイコに、出会う前の、普通の生活に、戻っていた。2005-06-23 00:11:00 -
167:
ユキ
学校に行き。放課後は、タカシと一緒に居る。
家に、帰ったら、父が、居ないときは、義母の相手をする。
そんな、撲の普段の生活だった。
レイコに、出会う前と、なんら変わりは無かった。
しかし、撲は、レイコに出会ってしまった。
今、撲の心には、大きな穴が開いてるみたいだった。2005-06-23 00:21:00 -
168:
名無しさん
ごめんなさい、ずっと気になってんねんけど
「僕」が「撲」になってるんはわざと?最初は「僕」なのに…?2005-06-23 00:25:00 -
169:
ユキ
日が立てば、立つ程。一つの想いが、募っていった。「おまえさぁ、最近益々、元気無くないか?」 「そーかなぁ?」 放課後、タカシと、ファーストフード店で、お茶していると、タカシが心配そうに聞いてきた。 「まぁ。来週でテストも終わるし。パーッとはじけよーぜ!」 「ああ。」 撲は、適当に相づちを打つ
2005-06-23 00:32:00 -
170:
ユキ
「じゃ、空けとけよな!」「え?」 撲は、ぼんやりしていて、タカシの話を、聞いていなかった。
「ごめん、聞いてなかった。」 「ばかやろー。ちゃんと聞いとけよ!」 タカシが、怒った。 「ごめん。ごめん。」2005-06-23 00:36:00 -
171:
ユキ
「試験の最終日の夜。空けとけよ!パーティーするからよ。」 楽しそうに、タカシが話す。 「ああ、うん。分かった。あんまり、遅いのは無理だけど。いいかな?」 バイトや、レイコの部屋に行っていた時。(レイコの部屋に行っていた時は、バイトだと義母に、嘘をついていた。)帰りが、遅くて、かまってもらえなかった、義母が。前にも増して、遅く帰る事に対して、うるさくなっているのだ。
2005-06-23 01:05:00 -
172:
ユキ
「大丈夫だって!なんせ、主役は、おまえなんだから。」 タカシは、にやっと笑った。 撲は、ぼんやりしていたので、タカシのことばに、対して、その時は、疑問を覚えなかった。
後に、撲は、この時の事を、後悔する事となる。2005-06-23 01:12:00 -
173:
ユキ
撲?僕です 訂正です???????すいません。175さん?ありがとですm(__)m馬鹿な、主で、申し訳ないです。今。読み返したら????誤字が、あったりして???申し訳ないです。これから、気を付けますね。すいませんでした。
2005-06-23 01:21:00 -
174:
名無しさん
いえいえ続き楽しみにしてます?
2005-06-23 01:46:00 -
175:
ユキ
派手な。機械的な、音楽。タバコの煙。 ひしめきあう、若い男女。僕は、人の波を、漂いながら、タカシを、探していた。 期末試験が、終わった金曜日。僕は、タカシに、誘われ、クラブに来ていた。
2005-06-23 02:07:00 -
176:
ユキ
僕は、タカシに、言われた時間より、一時間も遅刻してしまった。 先に、入っていると、言われたので、タカシを、探しているのだが、この、人混みの中、見つけるのは、困難だった。 あきらめかけた時だった。僕の、携帯が、ジーパンの後ろポケットで、震えているのが、分かった。
2005-06-23 02:16:00 -
177:
ユキ
タカシは、二階にある、VIPルームに、早く来いと言った。
僕は、人混みをかきわけ、急いだ。
VIPルームに着き。黒い扉を開けた。 「遅かったな。」2005-06-23 02:24:00 -
178:
ユキ
タカシが、僕を、出迎えた。
もう、相当飲んでいるのだろうか、足元が、おぼつかなくなっていて、僕に抱きついてきた。 「タカシ、飲みすぎ!」 タカシは、へらへら笑っている。2005-06-23 02:28:00 -
179:
ユキ
「先輩の一人がさ、ここの店長してんだよ。」
タカシは、僕に、抱きついたまま、喋り掛けてくる。「おい!タカシ何やってんだ!主役は、そいつか?」ここにいる男達の中で、一番ごつくて、ガラの悪そうな男が、タカシに話掛けて来た。 「はい。田中さん。」 タカシが、僕から、離れた。2005-06-23 02:44:00 -
180:
ユキ
「初めまして。王子さま。」 にやにやしながら、田中とゆう男は、僕に、あいさつしてきた。
「じゃあ、そろそろお前、準備して来いよ。」
「はい。」
タカシは、どこかに行ってしまった。
「ほら。王子さま。こっち来いよ。一緒に飲もうぜ。」2005-06-23 02:49:00 -
181:
ユキ
僕は田中に、呼ばれ、隣に座った。
辺りには、酔っ払って、濃厚なキスや、いちゃついてるカップルが、何組か居た。 「そんな。キョロキョロすんなって、ほんとに、かわいいねぇ。」 田中は、僕を、見て笑った。感じが悪い。 「タカシから、きみの事聞かされてるよ。」 田中は、タバコに、火を付けた。しかし、よく見ると、それは、葉っぱを、丸めているものだった。2005-06-23 02:57:00 -
182:
ユキ
「!!」 味わった事の無い、苦い味が舌に、広がった。 「うまいだろ?」 田中が、僕の顔を見てにやにやしている。 「はい。」 なんだか、ばかにされたくなくて、僕は、嘘をついた。 僕は、舌の味をごまかす為、そのへんにあった酒を、一気に、飲み干した。 「それ、ウオッカストレートだぜ?大丈夫か?」
2005-06-23 03:09:00 -
183:
ユキ
「大丈夫です。」 大丈夫な、訳がない。僕は、酒は、あまり強くない。ウオッカストレートなんて、初めて飲んだ。 もう、すでに、顔が、ほてってきたのが、分かった。「ほんとに、かわいいね。きれいな顔してるし。体も細くて、」 田中が、僕の顔を触った。「肌もきれいだ。こりゃ、今日は、見物だな。」
2005-06-23 03:18:00 -
184:
RYO
age!!読ませて頂いてます('∇'*)めちゃめちゃ、おもろい。頑張って下さいね。早く続きが読みたい。
2005-06-23 03:49:00 -
185:
ユキ
田中は、僕を、上から下まで、舐める様に見た。 その目は、蛇みたいに、無機質で、嫌悪感を覚えた。「あの、今日、何をするんですか?僕が、主役って、何のことですか?」 僕は、田中の手を、払いのけ、質問した。 「聞いてないのか?まぁ、始まれば分かるよ。」
にやりと、田中が笑った。すると、部屋の明かりが、いきなり、消えた。2005-06-23 07:07:00 -
186:
ユキ
そして、明かりが、一ヶ所だけ付いた。 さっきは、気付かなかったが、部屋の奥に、小さなステージがあって、そこだけ、ライトが当たっていた。ステージの、後ろは、黒いカーテンが、かかっていた。 「さぁ。パーティーの始まりだ。」 田中が、嬉しげに言った。
2005-06-23 07:12:00 -
187:
ユキ
ステージの、奥のカーテンから、タカシが、出て来た。 「!!」 タカシは、右と、左に、人を、連れていた。 二人とも、僕の知っている人間だった。
2005-06-23 07:15:00 -
188:
ユキ
右は、男で、もう、顔の形が変わる程殴られていた。体も、相当やられたのだろう。立っているのが、やっととゆう感じだ。 その男は、僕を、刺したやつだった。 左は、女の子だった。 下着姿にされていて、泣きながら、青い顔をしている。 その女の子は、僕に、屋上で告白してきてくれた子だった。 そして、二人共、首輪を、付けられていて、その首輪に付いている鎖を、タカシが持っていた。
2005-06-23 07:23:00 -
189:
ユキ
「レディス、あーんど、ジェントルメン!今夜は、パーティーだー!!」 タカシが、大声で、さけんだ。 周りの、人間達も、盛り上がり出し、叫んでいる。 僕は、頭が、益々、がんがんしてきた。
2005-06-23 07:28:00 -
190:
ユキ
「えーでは、今日の、メインイベント!奴隷オークションです!」 また、タカシは、叫んだ。周りの、人間も、さらに盛り上がり、叫びだす。 「えー。この二人は、最低な、人間なので、罪を、つぐなう為、ここに連れて来られました!」
2005-06-23 07:34:00 -
191:
ユキ
「男の方の罪は、殺人未遂です。僕の、大事な友達を。」 タカシは、泣き真似をしたまま、男を、蹴った。 周りから、笑いが起こった。 首輪に繋がれた、男は、よろけながらも、なんとか立っている感じだ。
2005-06-23 07:42:00 -
192:
ユキ
「そして、女の方。かわいいねー。」 タカシは、女の子の顔を、片手でつかんだ。 「この女、かわいい顔して、隣の男に、僕の、友達を、いためつける様に、頼んですよ。いやー、恐いね、女は。」 タカシは、乱暴に、手を離した。 「どうして?」
2005-06-23 08:28:00 -
193:
ユキ
女の子が、タカシを、にらんだ。 「どうして、あたしがここまで、されなきゃいけないのよ!」 タカシが、女の子の頬を、軽く叩いた。 「お前が、そこの男に、頼まなかったら、俺のダチは、刺されなかったんだよ!」 タカシは、ドスの効いた声で、怒鳴った。
2005-06-23 09:01:00 -
194:
ユキ
「だって、まさか、刺したりするなんて、思って無かったんだもん!」 女の子は、涙を流しながら訴えた。 「今さら、かわいぶるんじゃねーよ!」 もう一度、女の子の頬を、タカシは殴った。 周りは、それを見て、ひやかしたり、笑っている。 「お前も、そっちの男も、今日だけ、がまんしてりゃいんだよ。」 タカシは、冷ややかに言い捨てた。
2005-06-23 09:09:00 -
195:
ユキ
「タカシ!もう、やめろ!僕なら、もういいから!」僕は、目の前の光景に、耐えれなくなり、叫んだ。 「おまえが、許しても、俺は、納得できねーんだよ!」 タカシが、僕の方を見ずに言った。 「王子さまは、黙って見てりゃいんだよ。」 立ち上がった僕を、田中が、撲の手を、つかんで、座らせた。
「お前も、痛い目に合わされたいのか?」 田中は、ズボンのポケットから、バタフライナイフを、取出し、テーブルに、思い切り刺した。2005-06-23 09:22:00 -
196:
ユキ
それを、見ていた、周りは、静まりかえった。 「どうした?タカシ!続けようぜ。」 田中は、にやりと笑った。「はい。でわ。始めます。今から、ジャンケンゲームをします。最後まで、勝った人は、この二人を、自由に、出来ます。さあ、みなさん、ご起立を!」
2005-06-23 09:27:00 -
197:
ユキ
周りは、また、ざわめきだし、みをな、その場に立ち始めた。
「こんなの、どうかしてる!頭おかしいです!」 僕は、酔っていて、ふらふらだったが、田中に、怒鳴った。 「タカシが、言いだしたんだよ。おまえの、代わりに痛い目にあわせてやりたいからって、王子さまの為に、やってんだぞ。」 「こんな事、僕は、望んでない!」 田中は、馬鹿にした様に、僕を、見ている。 「じゃあ、ジャンケンゲームに、勝って、あの二人を、解放してやればいい。他のやつが、勝てば、あの二人は、ひどい目に合うだろうからな。」2005-06-23 09:39:00 -
198:
ユキ
「こうゆうパーティーは、何回かしてるけど、俺も、さすがに、エグイと思う時あるもんなぁ。」 田中は、にやにやと、僕を見ている。 この、最低やろう! 「じゃあ、いきまーす。ジャンケン!」 タカシが、叫び出した。
「ほら。始まった。」2005-06-23 09:45:00 -
199:
ユキ
僕は、あわてて、立ち上がった。
「はーい。最初は、チョキでした。」 僕は、グーだった。 半分ぐらいの、人数が、座った。 「はい、二回目いきまーす。」2005-06-23 09:49:00 -
200:
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楽しみにしてます。ご苦労様です。
2005-06-23 11:41:00