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レイコ
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1:
ユキ
ブーンブーン
真夏だとゆうのに。ラブホテルの一室は、寒いくらい冷房が効いている。
ブーンブーン
僕は、両の手に握られた細く白い首を、力いっぱい締め付ける
ブーンブーン
息が、完全に止まる。
ブーンブーン
僕は、今。この世で一番愛してる人を殺した。
シーツが、濡れている。おそらく失禁してしまったんだろう。
そんなもの、全然汚くない。僕は、冷たくなった体を抱き締めた。
「愛してるよ、レイコ。」ブーンブーン
僕は、レイコにキスをした。
ブーンブーン
辺りには、奇妙な虫が飛んで居るような、機械音が静かに響いていた。2005-06-10 12:55:00 -
2:
ユキ
レイコとは、三ヵ月前知り合った。
「お客さん。一緒にシャワー浴びる?」
僕は、首を横に振る。女の子は、裸のままシャワーを浴びに行った。
僕は、今日初めて風俗に来た。
本当は、来たくなかったのに、タカシに無理やり連れて来られたのだ。
「お客さん。延長する?」いつの間にか、女の子は、シャワーを終えて僕の横に座っていた。
女の子は、僕の股間に手を伸ばしてきた。
「今度は、大丈夫よ。」
僕は、その手をどけて、丁重にお断りした。
何度しても、僕は、無理だ。自分が、一番分かっている。
ザーザー
店を出ると、外はドシャブリの雨だった。入る時は、降っていなかったので、傘は、持っていない。
僕は、駅まで走る事に決めた。
「あの、すいません。」
一歩、外に出た所だった。「これ、よかったら使って。」
後ろに、振り返るとそこには、さっきとは別の女の子が立っていた。
2005-06-10 13:23:00 -
3:
ユキ
腰まである、綺麗な黒い髪。真っ赤な、ロングキャミワンピース。無防備に露出された、二の腕は、細く白い。まるで、一本の赤い影みたいだ。
女の子「どうぞ。」
女の子は、僕に一本の赤い傘を渡した。
僕「ありがとう。」
僕は、自分の声がうわずっているのが分かった。
なぜなら、その女の子がとても、綺麗な顔していて驚いたからだ。
2005-06-10 13:43:00 -
4:
ユキ
小さな白い顔に、黒めがちの大きな目と、小さくて筋の通った鼻、形のいいくちびるが、バランス良く並んでいる。
女の子「あの?」
僕 「あ、すいません。」僕は、女の子にしばらく見とれてしまった。
僕「あの、この傘あなたのでしょう?いんですか?」女の子 「いいのよ。」
女の子と僕の距離が、急にキスをする時ぐらい近くなった。2005-06-10 14:05:00 -
5:
ユキ
女の子の、綺麗な瞳に僕が映っている。
女の子 「大丈夫。また、すぐに、会える。」
僕の、耳元でそうささやいて、女の子は、店の中に入って行った。
僕は、少しの間、その場に立ち尽くしていた。
心臓の音が、うるさいぐらい鳴ってる。
あんなに綺麗な女の子を見たのが、僕は、初めてだった。2005-06-10 14:15:00 -
6:
ユキ
僕「ただいま。」
パーン
左頬に、痛みが走る。
パーン
右の頬も。
家に、入るなりこれか。
僕を、はたいた奴は、般若のお面みたいに、目をつり上げている。
僕「すいません。遅くなって。」
奴は、裸足のまま玄関に下りて、僕に、抱きついた。下品な、香水の匂いが鼻についた。気分が、悪くなる。 奴は、ひくひくと、泣き始めた。2005-06-10 14:44:00 -
7:
ユキ
僕「どうしたんですか?お義母さん。」
義母「だって、帰りが遅くて、心配だったのよ!」
義母は、目に涙を溜めて訴えた。その顔は、化粧が涙でとれかけていて、とても醜い。2005-06-10 14:51:00 -
8:
ユキ
僕は、目を閉じた。
僕「何も、心配しないで下さい。浮気なんかしてないですよ。」
義母「ほんとに?じゃあ、あたしの事愛してる?」 僕の視界は、真っ暗になった。 僕「ハイ。アイシテマスヨ。オカアサン。」
2005-06-10 15:01:00 -
9:
ユキ
ジャー、ゴボゴボ
便器に、吐き出した汚物がいきおいよく流れた。
いっその事、汚れきった僕ごと流して欲しかった。
義母とのセックスの後。僕は、必ず吐いてしまう。
義母と、肉体関係を初めて持ったのは中一だった。2005-06-10 15:17:00 -
10:
名無しさん
頑張って??
2005-06-10 16:00:00 -
11:
名無しさん
かいて?
2005-06-10 17:36:00 -
12:
ユキ
本当の、母さんは僕が五歳の時に病気で、死んだ。
それ以来、真面目な父に男手ひとつで、育ててもらった。
義母を、紹介されたのは、中一の春だった。
僕は、義母が父より、一回り若く綺麗な事に、軽くショックを受けたが、わりと再婚する事を受け入れた。2005-06-11 00:53:00 -
13:
ユキ
義母の、行動がおかしくなったのは、夏頃だった。父は、出張の多い人だった。家で、二人きりになると義母は、僕と一緒に寝ようと誘ったり、入浴姿をのぞいたりする。
義母の行動は、どんどんエスカレートしていった。
そして、秋に入る頃事件は起こった。2005-06-11 21:18:00 -
14:
ユキ
夕飯に、薬を入れられた。気を失い。気が付くと、体の自由がきかなくなっていた。
僕は、裸にされていた。僕の上に、裸の義母が乗っていた。
2005-06-11 21:25:00 -
15:
ユキ
その後は、父に関係をバラすと脅され、肉体関係を強要された。
地獄の様な日々が、五年も続いている。
僕は、精神的にも、肉体的にも限界がきていた。2005-06-11 21:34:00 -
16:
ユキ
だが、クラスのやつらは、タカシの見た目に、びびっていて、話をするやつはいなかった。
僕は、話かけられても普通に話を、聞いていたので、タカシは、嬉しかったらしい。
それから、僕とタカシの腐れ縁が続いている。2005-06-12 05:39:00 -
17:
ユキ
タカシ「どーだった?昨日?童貞にはきつかったかぁ?」 にやにやしながら、タカシが聞いてくる。
僕は、苦笑いをしながら、誤魔化した。
タカシ「おまえ、本当に淡泊だよなぁ。」 タカシは、マルボロに火をつけて、真っ白な煙を吐き出した。
それが、真っ青に晴れた空に人工の雲を作った。2005-06-12 05:48:00 -
18:
ユキ
世間は梅雨に、入っているが、今日はきれいに晴れていた。 こんな日に、授業を受ける気になれず。僕らは、午後から屋上でさぼっていた。タカシは、日焼けするため、上半身裸になって寝そべっている。
タカシ「おまえも、脱げば?」
僕「僕は、いいよ。でべそなんだ。」
タカシが、笑った。
脱げるわけない。僕の体には、いたる所にキスマークがついているから。
2005-06-12 06:00:00 -
19:
さや
なんかせつないね?読ませてもらってます??頑張って書いてくださいね???
2005-06-13 02:59:00 -
20:
ユキ
10?11?さんありがとー\(^O^)/?さやさん?ありがとー\(^O^)/暗くて?重いんですけど?読んでくれる人がいて嬉しいです?これからも、よかったら読んでやって下さい。
2005-06-13 05:52:00 -
21:
ユキ
タカシには、義母の事は、ゆっていない。
本当は、言いたかった。
すべてを、聞いてもらえたら、どれだけ楽になれるだろう。 だが、僕は臆病で、軽蔑や好奇な目で、見られるのが恐くて言えなかった。2005-06-13 06:12:00 -
22:
ユキ
暗い、真っ黒だ。
辺りは、すべて真っ黒だ。突然、地面から赤い花が現われた。 花は、みるみるうちに辺りを、おおいつくした。
花の匂いが、濃くなる。
この匂いは、義母の匂いだ。気分が悪くなる。
地面から、今度は真っ黒な手が現われた。
その手は、僕の足を捕らえ、下に引きづり込もうとした。2005-06-13 06:40:00 -
23:
ユキ
僕は、必死で抵抗するが、手の力には勝てない。
どんどん、地面に引きずり込まれていく。
すると、空から何か降ってきた。
赤い傘だった。
僕は、傘を受けとめた。
その傘で、黒い手を、おもいきり刺した。
手は、消えた。
気が付くと、辺りは、赤い花でなく、赤い血で染まっていた。2005-06-13 06:51:00 -
24:
ユキ
「大丈夫か?」
心配そうに、タカシが覗き込んでいる。
辺りを、見渡す。
どうやら、ここは保健室みたいだ。僕は、ベットで寝ている。
「おまえ、すごいうなされたぞ。」
僕の、着ているシャツは、汗でグッショリ濡れていた。 「ほんと、びっくりしたぞ、あの一年に、告白された途端。ゲロ吐いて倒れるんだもんおまえ。」2005-06-13 07:02:00 -
25:
ユキ
最低だ。
「ごめん。タカシ。」
パン
タカシが、僕の頬を軽くはたいた。
「おまえ。いいかげんにしろよ。」
タカシが、僕をにらんでいる。2005-06-13 07:08:00 -
26:
ユキ
「ごめん。迷惑かけて。」僕は、タカシに頭を下げた。
「ばかやろう!俺は、怒ってねーよ。」
顔を、上げると、タカシが悲しそうな目で、僕を見ていた。
「おまえ、俺がなんにも気付いてないと思ってんのか?メシ食わねーし、顔色わりーし、しんどそーだし。こっちは、心配でたまんねーんだぞ!」
タカシは、そうまくしたてて、顔を真っ赤にした。2005-06-13 07:17:00 -
27:
ユキ
「おまえ、なんもゆってくんねーし!元気出させてやろーとして、ヘルス連れて行っても、つまんなそーだし。」
僕は、吹き出した。
「なんだよ!何笑ってんだ。せっかく、いい事ゆってんのに!」
タカシは、すねて後ろを向いた。
僕は、笑っていたが。本当は、泣きそうだった。
タカシが、こんなにも、僕の事を心配してくれてたのが、とても嬉しかった。2005-06-13 07:26:00 -
28:
ユキ
「なぁ、まじな話。どっか体悪いのか?」
タカシが、まじめな顔をして聞いてきた。
僕は、首を横に振った。 「じゃあ、なんでだ?なんか悩みとか、精神的なもんか?」
僕は、タカシから顔をそむけた。
「なんだよ?話てみろよ。」
僕は、心臓の音が、早くなるのがわかった。2005-06-13 07:33:00 -
29:
ユキ
「あの、」
ドクンドクン
「なんだよ?」
タカシが、真っすぐ僕を見ている。
「あのさ。」
ドクンドクン
「最近、振られてさ。」 僕は、そう言いながら、力なく笑った。 「なんだよ。女なんか、いくらでも、紹介するのに。女々しいやつだなぁ。失恋くらいで、落ち込んでたのかよ!」
タカシは、心配して損したと言いながら、安心した顔をした。2005-06-13 07:41:00 -
30:
ユキ
その日は、そのまま早退した。
僕は、駅までの道を歩きながら、ひどく後悔した。
タカシにゆえばよかった。聞いてもらえばよかった。僕は、本当に臆病だ。
もし、義母の話をして、タカシに嫌われるのが一番恐いのだ。2005-06-13 07:53:00 -
31:
ユキ
義母と、関係を持つようになってから、僕は、友達と距離を持つようになった。どこかで、汚れている自分を、隠し通したい気持ちがあったからだ。
2005-06-13 07:57:00 -
32:
ユキ
距離を、あけていると、自然と、友達は、離れていく。
しかし、タカシは違った。一生懸命、心配してくれる。
僕は、ずるい。汚い自分をタカシにでさえ見せれない。嫌われたくないから。2005-06-13 08:01:00 -
33:
ユキ
「ちょっと、学生さん!」駅員に、改札を通ろうとした所で、声をかけられた。「電車乗るんなら、定期見せてよ。」
僕は考えに、集中しすぎていた。
カバンの、ポケットを探り定期を探した。
2005-06-13 08:08:00 -
34:
ユキ
ない。僕は、カバンの中を全て調べた。
やはり、無い。
《着信音》
そのとき、僕の携帯が鳴った。
ディスプレイを見ると、知らない番号からだった。
「はい。もしもし。」
「気分は、もう大丈夫?」ドクン
その、着信相手の声には、聞き覚えがあった。2005-06-13 09:30:00 -
35:
ユキ
「だからー、年令確認するものないと、無理だよ。」僕の目の前に、パンチパーマで、いかにもガラが悪そうな、おっさんが、仁王立ちで立っている。
2005-06-13 09:49:00 -
37:
ユキ
やはり、無謀だった。
なるべく、大人っぽく見える様な、服装で来たが、どう見ても、20越えてる様に僕は見えないだろう。
「未成年は、うちの店無理なんだよ。」
おっさんは、いぶかしげに僕を、上から下まで見た。「お願いします。忘れ物を取りに来ただけなんです。」2005-06-13 13:24:00 -
38:
ユキ
何度、説明しても無理だった。
こないだは、タカシと一緒で、タカシの弟という事で、無理矢理ポン引きを黙らして入ったのだ。
タカシなら、余裕で入れるのだろう。
僕は、フロント止まりだ。ジリリリリ ジリリリリ 店の、内線が鳴った。
おやじは、だるそうに受話器を取る。
今日は、あきらめよう。僕は、後ろを向いて、ドアに向かって歩いた。
「ちょっと、にーちゃん。待ちなよ。」2005-06-13 13:45:00 -
39:
ユキ
おっさんに、声を掛けられ後ろに振り返った。
「あんた、早く言いなよ。」 そう、言われてもなんの事か、わからない。
おっさんは、僕に、赤い鍵を渡した。
「三階の、一番奥の赤い扉だよ。」
おっさんは、にやにやしながら、僕にゆった。
とりあえず、中に入れてもらえるみたいだ。
「まったく、こんなガキがねぇ。レイコも、趣味が変わったなぁ。」2005-06-13 13:56:00 -
40:
ユキ
チーン 三階にエレベーターがついた。
廊下は、とても薄暗く、とても静かだった。
つきあたりに、おっさんがゆった通り、赤い扉があった。
僕は、赤い鍵を、鍵穴に差し込んで鍵を開けた。
ドアノブを、回し中に入った。2005-06-13 14:05:00 -
41:
ユキ
赤いかべに、赤い床、赤い照明。
一瞬、今日見た夢とデジャブを覚えた。
10畳ほどの、部屋には、黒いカーテンの天涯付きの、ダブルベットが、置かれているだけだった。
「遅かったわね。」
ドクン
ダブルベットの上に、彼女は、座っていた。2005-06-13 14:17:00 -
42:
ユキ
レイコ
そう、おっさんが呼んでいた。
「こっちに、来て。」
レイコは、僕に手招きした。
僕は、言われた通りに、ベットの方に行った。
「座って。」 僕は、レイコの横に、座った。 黒地に、大きな赤い花がプリントされている、ロングのドレス。今日は、長い髪を一つに結んでいる。こないだは、すっぴんだったが、化粧を薄くしていた。 「何?なんか、ついてる?」
「いえ。すいません。」 レイコは、赤い口紅を塗った唇を、少し開いて、小さく笑った。
またしても、僕は、レイコに見とれてしまった。2005-06-13 15:41:00 -
43:
あゆ
しおり???
2005-06-13 20:16:00 -
44:
ユキ
?キノサン?とても?身に余るお言葉ありがとです?あゆさん??これからも、長くなりますが?よかったら、読んでやって下さいm(__)m
2005-06-13 21:34:00 -
46:
ユキ
僕は、恥ずかしくなり、下を向いた。
「今日は、大変だったわね。」
僕は、顔を上げて、レイコの方を見た。
ドクン
レイコの、綺麗な瞳に僕が映っていた。
「傘は、役にたったみたいね。」2005-06-14 04:42:00 -
47:
ユキ
ドクンドクン
僕の鼓動は、どんどん早くなる。
レイコの両手が、僕の顔を包んだ。
「あなた、精神的にも、肉体的にも、疲れてるのね。」 レイコのつむぎ出す言葉は、綺麗な音楽の様に、僕の中に入ってくる。
「心が、壊れ始めてる。あなた。危険よ。」
ゆっくりと、僕の中心に触れていく。
「あなた、義母さんを殺したいのね。」2005-06-14 04:58:00 -
48:
ユキ
オカアサンヲコロシタイノネ 僕は、自分でも分かっていなかった。
レイコは、僕に教えてくれた。
「なぁ、昼メシどーするよ?」
今日は、土曜日で、午前中で授業が終わり。午後から、僕は、タカシと、繁華街をぶらついていた。
「なんでもいーよ。」
正直、最近さらに体調が悪くなっている僕は、食べる事が苦痛でさえあったが、タカシには、言えなかった。 「じゃあ、ラーメン行こうぜ。最近、おいしいとこ見つけたんだ。」
タカシが、無邪気に笑う。2005-06-14 09:15:00 -
49:
ユキ
あの日。僕は、レイコの店から、逃げる様に帰った。レイコが、急に恐くなり、その場にいたくなくなったのだ。
僕の夢に、出てきた、あの赤い傘は、レイコのものだった。 義母の事を知っていた。
僕の、望みを知っていた。レイコは、一体何物なんだろう?2005-06-14 09:24:00 -
50:
ユキ
「あれ?この辺て。」
タカシに、連れられて歩いていると見覚えがある場所に来ていた。
「あっ、気付いた?」
撲の鼓動は、にわかに早くなる。
「あんときさー、一人で帰る途中に寄ったら、うまかったのよ。」
その店は、レイコの店の向かいにあった。2005-06-14 09:31:00 -
51:
ユキ
《着信音》 撲の、携帯が鳴った。
表示されている番号を見て、驚いた。
「タカシ、ごめん先店入っといて。」
撲は、一瞬、ためらったが、電話に出た。 「こないだは、すいませんでした。」2005-06-14 09:40:00 -
52:
ユキ
「早く、その場所から離れなさい。」
いつもとは、違った、レイコのあせっている声。 「え?それってどうゆう」ガシャーン!!!!
ラーメン屋から、大きな物音が聞こえた。
「遅かったみたいね。」 嫌な、予感がした。
僕は、電話を切って、店の方へ向かった。2005-06-14 09:49:00 -
53:
ユキ
すると、店の中から、タカシと、他校の制服を着たガラの悪そうな、男子が四人出てきた。 「おまえは、ここにいろ。」
タカシは、そう言い残して、他校生達と路地に入って行った。
撲といるときとは違い、目が釣り上がっていた。 僕は、何も出来ず。その場に立ち尽くしてしまった。 《着信音》 「はい」
「あなた、早くタカシを追い掛けなさい。大変な事になるわよ。」2005-06-14 10:04:00 -
55:
ユキ
撲は、レイコの言葉で我に返った。
電話を、切り。タカシが、入って行った路地まで、走った。
2005-06-14 10:07:00 -
56:
ユキ
薄暗い路地に入ると、タカシは、すぐに見つかった。他校生は、四人とも、タカシの足元で、うずくまり倒れていた。
「弱いくせに、喧嘩うってんじゃねーよ!」
タカシは、そう言いながら地面に唾を吐いた。2005-06-14 10:13:00 -
57:
ユキ
撲が、初めて見るタカシの姿だった。
「おまえ、待っとけってゆっただろ。」
撲に気付いたタカシは、ばつの悪そうな顔をして、笑った。
「ごめんな。変なとこ見せて。」
「いいや。大丈夫か?」
「大丈夫。久々に喧嘩したから、疲れた。」
タカシは、もういつもの表情に戻っている。
「はらへったー。行こうぜ。」
タカシが、地面に置いていた自分のカバンを拾おうとした。 その時だった。
倒れていた、一人が立ち上がり、タカシに、叫びながら向かって行った。
そいつの手の中に、光るものが見えた。
2005-06-14 10:24:00 -
58:
ユキ
「タカシ!危ない!」
ドン! 「うわー!」
ポタリポタリ
地面に、赤黒いシミが、出来ていく。
撲の腹に、ものすごい激痛が、走った。
その痛みに、耐え切れず、その場に膝をついた。
2005-06-14 10:31:00 -
59:
ユキ
腹を見ると、ナイフが刺さっていて、赤い血が溢れていた。
タカシは、呆然と、撲を見ている。
撲を、刺した奴と、仲間は、叫びながら、走って逃げて行った。
意識がもうろうと、してきた。
「タカシ、大丈夫?」
僕は、そう言ったあと、意識が途絶えた。2005-06-14 10:40:00 -
60:
ユキ
「大丈夫か?」
タカシが、心配そうな顔をして覗き込んでいる。 まただ、デジャブか? だが、ここは、保健室ではなかった。
辺りを、見回すと、どこか知らない部屋の一室だった。
撲は、ベットで寝ている。「ここ、どこ?」
声を、出した後だった。 腹に、強烈な痛みが走った。 「ああ。まだ、痛いから喋んない方がいいわよ。」2005-06-14 10:52:00 -
61:
ユキ
ガラス戸が、開き、そこに、レイコがいた。
そうだ、撲は、刺されたのだ。
掛け布団をはぎ、自分の腹を確認した。
「!?」
そこには、刺さっていたナイフどころか、傷跡もなかった。
2005-06-14 10:58:00 -
62:
名無しさん
アケ
2005-06-14 14:32:00 -
63:
妃呂乃
気になるぅぅ??頑張って??
2005-06-14 15:23:00 -
64:
花
あげ?
2005-06-14 21:14:00 -
65:
ユキ
昨日、更新したかったんですが??ずっと、??になってました。??66さん??ヒロノさん???ハナサン???ありがとですm(__)m頑張ります????
2005-06-15 19:00:00 -
66:
あやの
なんかドンドンひきこまれてく??続き楽しみにしてるね?
2005-06-15 22:27:00 -
67:
ユキ
上半身を動かしただけで、腹に激痛が走った。
「なぁ、あの女何物だ?」小声で、タカシが、興味津々の顔で、撲に尋ねてきた。 レイコは、台所でお茶を入れている。
「おまえが、刺された後、タイミング計ったみたいに、あの女が現われたんだよ。」
少し、興奮気味で、タカシは喋っている。
「俺、おまえが、刺されて、おろおろしちゃってさ。でも、あの女が、指示だしてくれて、車運転してくれて、ここまで、おまえを運んだんだ。」
撲は、腹に痛みが走るので、口を挟まず。タカシの話を聞いていた。
「ここに、着いて、おまえをベットに寝かしたんだ。ナイフは、刺さったままだし、血は、とまんねーし。おまえは、意識ないし。ほんとに、このまま死ぬんじゃないかと、思ったよ。」その時のタカシが、容易に、想像出来た。2005-06-16 11:09:00 -
68:
ユキ
「おれはさ、女に、救急車呼ばなくていいのか、聞いたんだ。そしたら。」 『あなた、今救急車呼んだら、捕まるわよ。』
「って、言われたんだよ。おれは、おまえが、助かるならそれでいいってゆったんだよ。」
『あなたは、いいかもしれないけど、この子は、そんな事になったら、自分を責めるわよ。』
「そう、言われて、救急車呼ばなかったんだ。ごめんな。俺のせいなのに。」
タカシは、僕に、深々と頭を下げた。2005-06-16 11:20:00 -
69:
ユキ
「そんなの。撲が、勝手にした事だから、謝らないでよ。」
タカシは、泣きそうな顔で、こっちを、見た。
「その通りね。」
レイコは、三つカップを乗せた、トレイを持って、こちらの部屋に来た。 「よければ、こんな事にならなかったのに。」
ちゃぶ台の上に、カップを、乗せながら、撲に、毒を吐く。
「そんな言い方、ないだろう?俺をかばってくれたんだぞ!」
タカシは、顔を真っ赤にして、レイコの腕をつかんだ。 「やめろ!タカシ!」2005-06-16 11:30:00 -
70:
ユキ
タカシは、びっくりした顔で、撲を見た。
撲自身も、おどろていた。「ごめん。おれ、帰るな。」
タカシは、しょんぼり肩を落として、部屋を出ていった。
相当、ショックだったのだろう。
撲に、怒鳴られたのが。
撲は、普段、大きな声を、出したり。怒ることがなかった。
自分が、怒られたと、タカシは、思ったんだろう。
「あーあ、タカシ君いじめちゃダメじゃない。ほんとに、子供ね。」
レイコは、撲の方を見て、意地悪く笑った。
2005-06-17 08:58:00 -
71:
ユキ
確かに、子供だ。
タカシが、レイコの腕をつかんだのを見て、頭に、血が昇ってしまったのだ。
子供じみた嫉妬から、タカシを、傷つけてしまった。「すいません。」
すべてを、レイコに、見透かされてる。
「ちゃんと、明日、タカシ君に謝りなさいよ。」
レイコは、撲を、上目づかいで見ている。
「はい。すいません。」 「謝ってばかりね。」
レイコは、くすりと、笑った。2005-06-17 09:54:00 -
72:
?
???
2005-06-17 09:58:00 -
73:
ユキ
「さっ、もう少し、痛みを和らげてあげるわ。」
レイコは、立ち上がると、撲の、寝ている横に、寝転がった。
ドクン
今日は、いつもと、違い、タンクトップとジーパンのカジュアルな、格好。
スッピンで、髪を一つにくくっている。
レイコが、こんなに撲の近くにいるのは、初めてだった。
ドクンドクン
すると、レイコが、撲に抱きついてきた。2005-06-17 10:04:00 -
74:
ユキ
ドクン 口から、心臓がでる様だというのは、こうゆう状況で使うものだと、思った。 ドクンドクンドクン
「じっとしてて。」
レイコの顔が、撲の顔に近づく。 撲は、動揺して、何も出来ず。言われた通りに、じっとしていた。
間近で見る、レイコは、ほんとに、綺麗で、こんな状況だけど、やっぱり、見入ってしまう。2005-06-17 10:14:00 -
75:
ユキ
「あなた。ほんとに、あたしの顔が、好きなのね。」ドクン
レイコは、ほほ笑みながらそう言った後、瞳を閉じた。そのまま、顔を、近付けて来る。
撲は、目を閉じた。2005-06-17 10:20:00 -
76:
ユキ
「!?」
撲は、目を開けて確認しようとした。
「キスすると、思った?」目の前に、レイコの、意地の悪そうな笑顔があった。唇の代わりに、おでこと、おでこが、くっついていた。
撲は、恥ずかしくて、顔が熱くなった。2005-06-17 10:28:00 -
77:
ユキ
「分かりやすいわね。」 レイコは、僕の様子がおかしいらしく、声を出して笑った。 「ばかにしてるんですか?」 やっぱり、喋るだけで、腹に激痛が走る。 「してるかもね。でも、あなた、私が治してあげないと、死んでたのよ。」
2005-06-17 10:35:00 -
78:
ユキ
「それ、どうゆう意味なんですか?」
レイコは、まじめな顔になり、撲を見つめている。
「黙って、始めるから。」レイコは、瞳を閉じた。 ズキン
こめかみの辺りが、急に痛くなった。
すると、レイコと触れている、おでこの辺りが温かくなってきた。
温かさが、体全体に伝わってくる。
ぬるめのお湯にゆっくり、つかっていく様な、感覚だった。
とても、気持ちいい。
撲は、目を閉じた。
2005-06-18 10:48:00 -
79:
ユキ
目の前には、真っ赤な夕暮れ。近所の公園。
撲は、八歳ぐらいだ。
父さんが、ボールを投げてくれる。 小さな撲は、大きなグローブをして、必死にボールを追い掛けている。
父は、そんな撲を、いとおしそうに、見ている。2005-06-18 10:57:00 -
80:
ユキ
「終わったわよ。」 レイコの声に、気付き。撲は、目を開けた。
頭が、ぼんやりしている。なんだったんだ、今のは?「ちょっと、体起こしてみて。」 撲は、おそるおそる、体を起こした。
2005-06-18 11:04:00 -
81:
ユキ
腹は、痛くなかった。
「大丈夫みたいね。」
ためしに、体をひねったりしたけれど、痛みを、感じる事は無かった。
「あの、ありがとうございます。」
「どういたしまして、じゃ、あたし疲れたから寝る。」 レイコは、撲から、体を離し、背を向けた。
「あの?」
すると、すぐ寝息が、聞こえてきた。2005-06-18 11:10:00 -
82:
名無しさん
?
2005-06-19 00:30:00 -
83:
名無しさん
オンリーユーと似てるな
2005-06-19 03:07:00 -
84:
名無しさん
オンリーユー?
2005-06-19 03:18:00 -
85:
名無しさん
なんし主書いてぇ!
2005-06-19 22:48:00 -
86:
ユキ
?あやなさん?86さん?87さん?88さん??89さん??ありがとですm(__)m読んで下さる方が、居てくれて????とても、嬉しいです。まだ、序盤なんで??まだまだ、続くので、最後まで頑張ります。よければ、お付き合いお願いします????
2005-06-19 23:37:00 -
87:
ユキ
「昨日は、ほんとにごめん。」
撲は、翌日、登校すると、すぐに、タカシを屋上に連れ出した。
「いいって、謝るなよ、俺が、昨日はもともと巻き込んだんだし。」
タカシは、明るく笑った。撲は、それを、見て心底ほっとした。
「それより、大丈夫なのか?体の方は?」
撲は、シャツの裾を、めくって、腹をタカシに見せた。
「ほんとに、すごいな。痛みは?」
撲は、首を横に振った。
まるで、昨日、刺された事が嘘の様に、傷跡も、痛みも残っていない。
レイコが治してくれた。
「なぁ。タカシは、撲の傷を治しているレイコを見たのか?」
タカシは、微妙な、表情になり、話し始めた。2005-06-19 23:49:00 -
88:
ユキ
「おまえを、部屋に運んで、ベッドに寝かした後、救急車を、呼ばなかった話しは、したよな?」 撲は、首を、縦に振った。「その後、あの女が、部屋から、一時間出ていけっていったんだ。」
『大丈夫。傷は、治しておくから。』
レイコに、そう言われ、タカシは部屋を出た。
「でもよー、やっぱ気になるじゃん?」
タカシは、時間より、少し早く、部屋にこっそり戻った。2005-06-19 23:58:00 -
89:
ユキ
「おれさ、ほんとにびっくりしたよ。」 タカシは静かに、部屋に入った。 部屋は、とても、静かだった。
部屋と、台所を、仕切っているガラス戸から、強い光がもれていた。
タカシは、好奇心を、押さえられず。ガラス戸を、少し開けて中を覗いた。2005-06-20 00:06:00 -
90:
ユキ
そこには、ベッドに寝ている撲と、レイコがいた。 「おまえの体が、光ってたんだよ。」
電気のついてない部屋で、僕の体は、黄色い光を発していた。
レイコは、撲の、胸に、両手をのせて目を閉じている。 撲は、上半身裸になっていて。刺し傷から、血が滲んでいるのが見えた。
だが、よく見れば、信じられない事が起きていたらしい。2005-06-20 00:18:00 -
91:
ユキ
滲んでいる血が、裂けている皮膚の中に、戻っていく。
そして、ゆっくりと、皮膚がつながっていき、傷が完全に、戻った。
レイコは、撲の胸から、手を離し、ガラス戸の方に向かってきた。
戸を、開け、タカシに言った。
『治ったわよ。もう、大丈夫。タカシ君、明日、この子に伝言頼むわね。』2005-06-20 00:30:00 -
92:
ユキ
「アルバイト?」
「はい。ダメですか?」
本来ならば、撲の父と、義母が寝ているはずの、ベッドに、裸の義母と撲がいる。 今日は、父が、出張で家にいない。そんな時は、必ず、義母は、撲を誘う。
「欲しいものがあるなら、あたしが買ってあげるわ。あん。」
撲は、義母の、下半身の敏感な部分を、指で、刺激した。
2005-06-20 00:41:00 -
93:
ユキ
「あっんん。ダメ。ダメよ。一緒に居る時間が減っちゃうもん。」
「自分のお金で、買いたいものがあるんです。」
指を、三本いれ、中を思い切り、掻き混ぜてやると、義母は、自ら腰を振ってあえいでいる。気持ち悪い。「何?」 義母に、愛撫すながら、撲は、話を続けた。
「あなたの、誕生日に、プレゼントを買いたいんです。」2005-06-20 00:48:00 -
94:
ユキ
「ほんとに?」 「はい。ダメですか?愛してる義母さんに、自分で稼いだ、お金でプレゼントしたいんです。」
義母、気持ち悪い笑顔になり、撲に抱きついた。
「嬉しい。最近、何か。様子が、おかしいから、あたしの事嫌いになったんじゃないかと、思ってたの。」2005-06-20 00:55:00 -
95:
ユキ
「そんな事、あるわけないじゃないですか。」
「ほんとに?」
「はい。撲が愛してるのは、あなただけですよ。」 「嬉しい。」 義母は、撲の股間に頭を埋め、しゃぶりだした。
「私、勘違いしてたわ、好きな子が出来たんじゃないかと、思ってたの。」
ドクン 「私、あなたに、好きな子が出来たら、その子を殺しちゃうわ。」
撲のを、しゃぶりながら義母は、撲を見て笑った。
2005-06-20 01:03:00 -
96:
ユキ
「あら。いらっしゃい。」相変わらず、ここは、赤い世界だ。 撲は、タカシの伝言どおり、レイコの店に来た。 『治療代として、あたしの店で、明後日から、バイトする様にゆっといて。』 「この間は、ありがとうございました。」 「どういたしまして、おかげで、力使いすぎで昨日死んでたわ。」
あの日、僕は、寝てしまったレイコを、起こさない様に、帰った。 レイコは、ほんとに、死んだように寝ていた。
「すいませんでした。」 「まぁ、いいのよ。」
レイコは、意地悪そうに、笑った。
「今日から、こき使ってあげるから。」2005-06-20 01:15:00 -
97:
ユキ
本当に、その日から撲は、コキ使われ始めた。
「おい!もっと、綺麗にガラスふけよ!やり直し!」「はい。」 パンチのおっさんは、この店の店長だった。
店長は、撲の掃除のやり方が、悪いと、すぐ、怒鳴った。2005-06-20 01:21:00 -
98:
名無しさん
略部分はドナイかならない?
2005-06-20 02:10:00 -
99:
ユキ
撲は、学校が終わったら、直接、店に行き。終電迄の時間働いた。
仕事は、店の掃除がメインで、あとは、買い出しや、店の女の子と、店長のパシリだった。
2005-06-20 07:11:00 -
100:
ユキ
結構、肉体的にしんどくて、家に帰ると、くたくたになっていて、すぐ眠れた。義母の、誕生日が、八月で、幸いだった。
義母は、しぶしぶだが、バイトを許してくれた。
プレゼントなど、する気は全くないが、いい、言い訳になった。2005-06-20 07:17:00 -
101:
ユキ
「おい、小僧!夕飯だぞ。休憩だ。」
掃除の途中だったが、店長に呼ばれて、従業員室に、向かった。
「いただきます。」
店長は、口は、とても悪いが、いい人だった。
いつも、撲の分も出前を取ってくれた。 「おまえよ、仕事きつくないのか?」2005-06-20 07:24:00 -
102:
ユキ
「大丈夫ですよ。結構、楽しいですよ。」 バイトを始めて、今日で、二週間だ。
日曜以外、ずっとここに来て居る。 「なら、いいけどよ。しんどかったら、早めに言えよ。急に休まれたら、困るからな!」
「はい。気を付けます。」バイトに来た時は、店長とこうやって、夕飯を二人で取る事が多かった。2005-06-20 07:31:00 -
103:
ユキ
店長は、仕事は、厳しかったが、かわいがってくれた。 撲は、仕事に、体も慣れ、家に帰らないでいいので、バイトが、とても楽しくなってきていた。 タカシは、あまり遊べなくなったので、淋しそうにしていたが、大した問題も無く、バイトを始めて、一月たった。
2005-06-20 07:48:00 -
104:
ユキ
バイトを、していて。撲が楽しみにしている事があった。
「おはようございます。」店の前の道路を、掃除していると、レイコが出勤して来た。 「おはよう。今日も、頑張ってコキ使われてね。」
意地悪に笑いながら、店に入っていく。
ほんの、数秒のやりとりだが、毎日、レイコの姿を見れるのが、とても嬉しかった。2005-06-20 07:59:00 -
105:
ユキ
ブッ! タカシが、飲みかけの牛乳を吹いた。 「汚いなぁ。大丈夫?」 ぼくは、ハンカチをタカシに渡した。 昼休み、僕らは、屋上で昼メシを食べている。 「おまえさぁ。おまえこそ、大丈夫か?」 撲が、レイコと会えるのが嬉しいとゆう話を、している途中だった。 「何が?」 「何がって、おまえ、自分の気持ち、気付いてねぇのかよ?」
2005-06-20 08:07:00 -
106:
ユキ
「気持ち?なんの事?」 タカシが、変な顔をして撲を見ている。 「おまえさ、今まで、女好きになった事ある?」 中一で、義母と肉体関係を持つ様になって、撲は、初恋も、まだだったのだが。義母のせいで、女嫌いになっていた。 勿論、女の子と付き合った事もないし、好きになった事も無い。
「無いなぁ。」 撲は、タカシに素直に答えた。 「だろーな。おまえ、自分が、あの女の事好きなの気付いてないだろ?」2005-06-20 08:17:00 -
107:
ユキ
ドクン 撲が、レイコを? タカシは、動揺している撲を無視して、話を続けた。「おれさ。おまえが刺された時、初めて会ったじゃん?あの時、おまえの彼女かと思ったんだよ。だから、あの女に、聞いたんだ。」ドクンドクン
「そしたら、違うってゆーし。なんか、あの女得体が知れねえじゃん。おまえの怪我治せるし、風俗嬢だし。」2005-06-20 08:24:00 -
108:
ユキ
ドクン 「彼女の事、悪く言うな!」
また、だ。 タカシは、にやにやして、撲を見ている。
「おまえさ、こないだ、おれにキレた時と、今、一緒の気持ちだろ?」
確かに、そうだ。撲は、自分の、この感情が、なんなのか分からなかった。2005-06-20 08:29:00 -
109:
ユキ
撲に、赤い傘をくれた。 夢と、刺された時、二回助けてくれた。
年齢不詳で、黙ってれば、すごい美人。 撲に、対しては、かなり毒舌。 風俗嬢で、不思議な力を持っている。 これが、撲の知ってるレイコだ。昼休み、タカシと喋ってから、撲はずっと、考えていた。2005-06-20 08:37:00 -
110:
ユキ
レイコに、対する感情は、何になるんだろう?
ちゃんと、喋った事も数えるしかないし、やさしい言葉を、かけられた事もない。 それどころか、助けてもらったとはいえ、タダ働きを、強制されている。 普通、こんな扱いをされてて、好きになるだろうか?2005-06-20 08:47:00 -
111:
ユキ
「おい!看板つけてきたか?何ぼーっとしてんだ?」店長に、怒鳴られ、我にかえった。 「すいません。」
撲は、急いで、表に出て看板の電気を付けた。
もう、夜七時だが、あたりはまだ、少し明るい。
梅雨明けもして、本格的に、夏が始まろうとしていた。
夜だとゆうのに、空気が熱い。少し、外に出ただけで、汗が出てくる。 すると、路地から、レイコがこちらに、向かって来るのが見えた。
2005-06-20 08:57:00 -
112:
ユキ
ドクン! タカシの言葉を、思い出す。 ジブンガスキダッテコトワカッテナイノカヨ レイコが、近づいてくる。ドクンドクン 「お・・」 あいさつを、する前に、撲の目の前で、レイコが倒れた。
2005-06-20 10:13:00 -
113:
ユキ
「昨日、客多かったからなぁ。」 店長が、レイコの額に、冷たいおしぼりを、当ててあげている。 レイコは、意識が無く、青い顔をしていた。
撲は、レイコを、店の中まで、運んだ。今は、事務所のソファーに寝かしている。 「小僧、レイコの事好きか?」2005-06-20 10:21:00 -
114:
ユキ
店長が、撲に、いつになく真剣な顔で、聞いてきた。撲は、黙ってしまった。 「まぁ、いいや。レイコの力については、知ってるか?」 撲は、首を縦に振った。 「そうか、じゃあ、気味が悪いとおもったか?」
撲は、首を横に振った。 店長は、それを、確認してから、レイコの事を話しだした。2005-06-20 10:29:00 -
115:
ユキ
レイコは、不思議な力を持っている。 ふらりと、半年前、この店で働かせてくれと、レイコは、店に入ってきた。
この業界では、身分も学歴も関係ないので、その日から、レイコは、この店で働く事になった。 一月も、経たない頃に、レイコは、この店のナンバー1になった。 しかし、それだけでなく、驚く事が起こった。2005-06-20 10:35:00 -
116:
ユキ
始めは、レイコの飛び抜けたルックスと顔で、お客がついたんだと、店長も、店の人間も思っていた。 しかし、お客が異常な程、レイコを目当てで集まる様になり。予約だけで、二ヵ月先まで埋まる程だった。客の中には、金なら、いくらでも積むから、会わせてくれと、頼むものが次々出て来た。
2005-06-20 10:42:00 -
117:
ユキ
レイコの、お客達は、口をそろえて、彼女では、ないとダメだという。
もともと、肉体的な満足を得る為に来る所なのだが。レイコの客は、そういったものに、興味がなく、レイコ目当てに来ていた。
さすがに。店長も不思議なり、レイコの客に、聞いた。何が、そんなに引き付けるのか?2005-06-20 10:48:00 -
118:
ユキ
皆、ゆう事は、一緒だった。 言葉には、出来ない、だが、自分がこんなに癒されたのは、初めてだ。 店長は、ある日レイコに、お金を、払うから、客と同じ事をしてくれ。と頼んだ。レイコは、それを承諾した。
2005-06-20 10:52:00 -
119:
ユキ
途中までは、レイコは、なんら、ふつうの風俗嬢と変わらない仕事をした。
しかし、レイコが、店長を抱き締めた時だった。 「なんか、いきなりさぁ。からだが、温かくなってさ、風呂ん中に浸かってるみたいなさぁ。そう、かあちゃんに、抱いてもらってる様な感じだな。」 そして、気が付いて、レイコを見ると、優しく微笑んでいた。2005-06-20 11:00:00 -
120:
ユキ
「ちょっと、最近頑張りすぎてたからなぁ。こんな、ほせぇ体で。」
店長は、こまめに、おしぼりを替えてあげている。
「俺はさ、よく分かんねーけど、この子にすごい力があるのは、分かる。でも、それと、同時に、この子が重たいもんを、背負っちまってんのも分かるんだよ。」2005-06-20 11:10:00 -
121:
ユキ
「客にしたら、自分を癒してくれる神様みてえなもんかも、しれねぇが、俺から見たら、自分を削ってまで、他人の為に頑張ってる、けなげな普通の女の子にしか、見えねんだよ。」
そっと、店長が、レイコの髪をなでた。
2005-06-20 11:18:00 -
122:
ユキ
それは、まるで、親が、自分の子供を、慈しんでる様に見えた。 「小僧、惚れた女を命かけて守るのが、男だぞ。」 にやりと、撲を見て笑った。
2005-06-20 11:22:00 -
123:
名無しさん
?しぉり?
2005-06-20 16:43:00 -
124:
名無しさん
いい店長さんだぁ☆
2005-06-21 02:52:00 -
125:
ユキ
?130さん??131さん?読んで頂いてm(__)m主は、おっさん好きなので?ついつい、店長は、力入れて書いてしまいます??
2005-06-21 09:07:00 -
126:
ユキ
ジーワジーワ
アブラぜみが、元気よく鳴いている。
空は、よく晴れ。雲一つない。
歩いているだけで、汗がどんどん、出てくる。
撲は、見知らぬ道を、店長が書いてくれた地図を、頼りに歩いていた。2005-06-21 09:14:00 -
127:
ユキ
地図どおり、歩いて行くと、古びたアパートに、たどり着いた。
レイコが、住んでいるアパートだ。2005-06-21 09:16:00 -
128:
ユキ
「今日は、仕事はしなくていいから、見舞いに行ってやってくれ。」
今日、店に行くと、店長に言われた。 「昨日、目が覚めてから、送ってやったが。あんまり、体調よくねんだよ。」 撲は、昨日の青白い顔した、レイコを、思い出す。
「病院とか、行かなくていんですか?」 「レイコが、行きたくないつっーんだよ。」2005-06-21 09:28:00 -
129:
ユキ
「俺は、仕事があって、行けねえからよ、お前が代わりに、様子見て来てくれ。頼んだぞ。」 カンカンカン
階段を、上がり、レイコの部屋を探す。
「あった。」2005-06-21 09:32:00 -
130:
ユキ
撲は、呼び鈴を、鳴らした。 キンコーン キンコーン
返事が無い。もしかしてと思い。ドアを、回すと鍵が開いていた。 「あのー。おじゃましますねー。」 間抜けな、声掛けをして、撲は、部屋に入った。2005-06-21 09:36:00 -
131:
ユキ
部屋は、静かで、薄暗かった。 上がると、すぐにある台所のテーブルの上に、病院から処方された薬の袋が、いくつかあった。 撲は、台所と、部屋を仕切っている、ガラス戸を、ゆっくりと、引いた。
2005-06-21 09:45:00 -
132:
名無しさん
続き気になる??
2005-06-21 19:52:00 -
133:
ユキ
六畳の、畳の部屋には、ベットと、小さなテーブルしかない。 カーテンは、締め切られていて、薄暗い。 冷房が、寒いくらい効いている。
2005-06-22 08:36:00 -
134:
ユキ
一度、撲は、ここに来た事があるが、辺りを見る余裕など、なかった。
この間、帰る時は、出てすぐ、タクシーで帰ったので、場所も覚えていなかった。
2005-06-22 08:51:00 -
135:
ユキ
ベットの上には、レイコが寝ていた。 顔を、覗くと、昨日より、顔色は、よくなっていた。静かに、寝息を立てている。
2005-06-22 08:58:00 -
136:
ユキ
少し、ほっとした。
今日、学校に行っている間も、ずっと心配していた。店長の、頼みは、ほんとに、ありがたかった。
撲は、コンビニの袋から、水を取出し、ベットの脇に座って飲みほした。 「あたしにも、ちょーだいよ。」2005-06-22 09:07:00 -
137:
ユキ
びっくりした。
ベットの方を、見るとレイコが、寝たまま、顔だけ撲の方を見ていた。
撲は、レイコに飲みかけの、ペットボトルを渡した。「ありがと。」
上半身を、だるそうに起こし、レイコは、水を飲んだ。2005-06-22 09:15:00 -
138:
ユキ
その仕草が、なんだか、とても、エッチに見えた。
薄いキャミ一枚を、肌に付けているため、ノーブラの胸の形がまる分かりだった。 撲は、目のやり場に困り、レイコから、目をそらした。 「体、大丈夫ですか?」2005-06-22 09:22:00 -
139:
ユキ
撲は、ヨコシマな気持ちを、誤魔化すように、話しかけた。
「まぁ。昨日よりは。」 レイコは、ベットから、起きて、床に落ちていた、カーディガンを羽織った。
「これで、大丈夫?」
レイコは、にやりと、撲を見て笑った。
2005-06-22 09:47:00 -
140:
ユキ
「ねえ、タバコ持ってる?」
撲は、レイコに自分の持っていた、タバコを渡した。
レイコは、カーテンを、開け、窓を少し開けて、タバコに火を付けた。 部屋が、急に明るくなり、撲は、自分の顔が赤い事が、レイコにばれていないか、ドキドキした。2005-06-22 09:54:00 -
141:
ユキ
「あんたってさ、分かりやすいよね。」
レイコは、そう言いながら、笑った。 ドクン やっぱり、レイコは、綺麗だなと思った。
「ほら。また、あたしの顔、見とれてるでしょ。」
「!!」
レイコが、撲の顔を覗き込む。
「からかわないで下さい。」
撲は、顔をそらした。2005-06-22 10:00:00 -
142:
ユキ
ドクンドクン 「素直じゃないわねぇ。」レイコは、タバコをふかしながら、また、笑った。 「あの、前から思ってたんですけど。撲の事からかうの、すごくたのしんでるでしょ?」
「うん。すごい、楽しい。」 レイコは、意地悪く微笑んだ。2005-06-22 10:04:00 -
143:
ユキ
「なんか、そうゆうの、性格悪いですよ?」
「今頃、気付いたの?」 しゃあしゃあと、言ってのけた。
ほんと、店長のゆう通りだ。
『レイコはさぁ、見た目、いんだけどよ、口は悪いし、いい性格してっからなぁ。小僧、せいぜい遊ばれない様に気ぃ付けろ。』2005-06-22 10:10:00 -
144:
ユキ
昨日、そう、最後に言われたのだ。 「何買って来てくれたのー?」
レイコは、ガサガサと、撲が持ってきた、コンビニの袋を漁りだした。 「うわ。最悪!」
2005-06-22 10:14:00 -
145:
ユキ
「あたしの、食べれるもの無いじゃん!」 「え!?」 とりあえず、飲み物と、チョコレートと、ヨーグルトと、サンドイッチを買って来た。 「あたし、お菓子と、乳製品と、パン嫌いなの。」 レイコが、撲を軽く睨みながら言った。
2005-06-22 10:19:00 -
146:
ユキ
「すいません。」 口を、とがらしてすねている。かわいい。 「じゃあ、何食べたいですか?」
「そうめん!ねぎたっぷりのやつ!」
レイコは、目を、キラキラさせながら、撲に訴える。「じゃあ、コンビニ行ってきますよ。」 「えーやだ。」2005-06-22 10:23:00 -
147:
ユキ
「違うのー!茹でたてのが食べたいの!コンビニのいや。」
「え、撲に作れと?」 「うん。材料ないから、スーパー行って来てね。今日、仕事ないんでしょ?これぐらい、いーでしょ?」 満面の笑みで、レイコは、撲を見ている。2005-06-22 10:28:00 -
148:
ユキ
外に、出ると、陽が、落ちかけていた。
撲は、結局、レイコの言う通り、スーパーにむかっている。 ほんとに、レイコはわがままだ。
でも、撲は、全然いやじゃなかった。
逆に、わがまま言われるのがうれしかった。 わがままを、ゆう、レイコが、とても、かわいかった。 「ヤバイなぁ。」 撲は、ぼやきながら、スーパーへ、急いだ。2005-06-22 10:37:00 -
149:
ユキ
その日から、レイコは、店を休む様になった。
撲は、店長に、店は休んでいいから、見舞いに、毎日行く様に、言われた。
撲は、学校が終わると、スーパーに行き、レイコの家に行く様になった。2005-06-22 10:52:00 -
150:
ユキ
レイコは、ものすごい偏食で、食が細いので、大変だった。
母が、早くに亡くなり。小さな頃から、家事をしていたおかげで、撲は、料理が人並みに、出来る。 弁当や、ファーストフードを、一切食べない、レイコの為、撲は、好みを考えて、毎日、ご飯を作ってやった。2005-06-22 11:00:00 -
151:
ユキ
外に、出るのを、いやがるレイコの為に、買い出しにも行く。
あげくには、洗濯や、掃除もする様になった。
2005-06-22 11:03:00 -
152:
ユキ
タカシに、家政婦か、おまえは、と、つっこまれた。その通りだな、と、思う。一週間程すると、撲は、レイコについて、色々分かってきた。
2005-06-22 11:07:00 -
153:
ユキ
撲が、居る時以外、一日中寝て、過ごしている。 必要最小限しか、外に出ない。 携帯は、持っているが、ほとんど電源を、切っていて、使っていない。
テレビや、音楽などに全く興味が無い(レイコの家には、テレビも、オーディオ関係のものも一切ない。)2005-06-22 11:17:00 -
154:
ユキ
服や、流行りのものにも、一切興味が無い。
唯一、興味があるのが、本で、押し入れの中いっぱいに、本が置いてある。
知れば、知る程、撲が、知ってる様な、女の子とは、何もかも、違っていた。2005-06-22 11:23:00 -
155:
ユキ
レイコは、本当に、俗世間から、離れている生活をしていた。
たぶん、二十歳前後のはずのレイコは、同世代の女の子からすると、とても、変わってるだろう。2005-06-22 11:28:00 -
156:
ユキ
「こんな、生活してて、楽しいんですか?」
今日の献立は、肉抜きギョーザと、ポテトサラダだ。変な、組み合わせだが、今日の、レイコのリクエストだ。
「楽しいよ。最近、特に。」2005-06-22 11:35:00 -
157:
愛
何かレイコって栗山千明ってイメージやわぁ…。
2005-06-22 12:30:00 -
158:
未来
↑それ、わかる
古いけど髪長い時の葉月りおなもぽくない?2005-06-22 19:11:00 -
159:
ユキ
?130さん?愛さん?未来さん??? 読んで頂いてありがとです。レイコのイメージを、想像していただけて、とても、嬉しいです。主は、レイコのモデルを、イメージしている人は、女優さんでいます。?? その人が、映画で演じていた娼婦さんが、すごいかわいくて??それでこの話を、考えました。 まだまだ、つづくので、おつきあいお願いしますm(__)m
2005-06-22 22:01:00 -
160:
ユキ
撲を、いたずらっぽく、見ている。 「今。自分が、一緒に居るからって思った?」
「はい、はい、ちゃんと残さず食べて下さいね。」
「ちぇー。反応が、おもしろくない!」
レイコは、すねだした。
撲は、レイコとの、やりとりも大分慣れてきた。2005-06-22 22:09:00 -
161:
ユキ
その日、夕飯の後、めずらしく、レイコに、散歩に行こうと誘われた。
近所の公園に、二人で歩いて行った。
日は、もう暮れていて、暑さは、大分ましになっている。2005-06-22 22:18:00 -
162:
ユキ
夏、独特の、青臭い匂いが、公園に、漂っていた。
レイコが、ベンチに、座り、撲も横に座った。
撲達は、話を、するでもなく、そこで、ぼんやりしていた。
「ありがとう。」2005-06-22 22:25:00 -
163:
ユキ
突然。レイコが、独り言の様に、つぶやいた。 「え?」 「あんたに、言ったの!」レイコは、そう言って、撲をにらんだ。 「あれ?照れてる?」 レイコの顔が、真っ赤になった。 「うるさい!」
撲から、顔を背けた。2005-06-22 22:35:00 -
164:
ユキ
その時の、レイコは、ありえない程かわいかった。
その時、撲は、レイコを、抱き締めたくなった。
手を、伸ばそうとした時、レイコが、ベンチから、立ち上がった。
「暑い。帰ろう。」 レイコの、表情は、いつもの、無表情に戻っていた。2005-06-22 22:44:00 -
165:
ユキ
家に着くと、レイコは、階段を昇る前に、立ち止まった。
「ここで、いいよ。」 「あっ。はい。明日、何食べたいですか?」
「明日から。仕事行くから。もう来なくていいから。」 そう、レイコは、普通に言った。 「わ、分かりました。おやすみなさい。」 「おやすみ。」 レイコは、撲の方を見ずに、階段を上がっていった。2005-06-22 23:59:00 -
166:
ユキ
次の日から、撲は、レイコの部屋に、行かなくなった。
期末テストの期間に、入ったので、バイトも、休ませてもらう事になった。
撲は、レイコに、出会う前の、普通の生活に、戻っていた。2005-06-23 00:11:00 -
167:
ユキ
学校に行き。放課後は、タカシと一緒に居る。
家に、帰ったら、父が、居ないときは、義母の相手をする。
そんな、撲の普段の生活だった。
レイコに、出会う前と、なんら変わりは無かった。
しかし、撲は、レイコに出会ってしまった。
今、撲の心には、大きな穴が開いてるみたいだった。2005-06-23 00:21:00 -
168:
名無しさん
ごめんなさい、ずっと気になってんねんけど
「僕」が「撲」になってるんはわざと?最初は「僕」なのに…?2005-06-23 00:25:00 -
169:
ユキ
日が立てば、立つ程。一つの想いが、募っていった。「おまえさぁ、最近益々、元気無くないか?」 「そーかなぁ?」 放課後、タカシと、ファーストフード店で、お茶していると、タカシが心配そうに聞いてきた。 「まぁ。来週でテストも終わるし。パーッとはじけよーぜ!」 「ああ。」 撲は、適当に相づちを打つ
2005-06-23 00:32:00 -
170:
ユキ
「じゃ、空けとけよな!」「え?」 撲は、ぼんやりしていて、タカシの話を、聞いていなかった。
「ごめん、聞いてなかった。」 「ばかやろー。ちゃんと聞いとけよ!」 タカシが、怒った。 「ごめん。ごめん。」2005-06-23 00:36:00 -
171:
ユキ
「試験の最終日の夜。空けとけよ!パーティーするからよ。」 楽しそうに、タカシが話す。 「ああ、うん。分かった。あんまり、遅いのは無理だけど。いいかな?」 バイトや、レイコの部屋に行っていた時。(レイコの部屋に行っていた時は、バイトだと義母に、嘘をついていた。)帰りが、遅くて、かまってもらえなかった、義母が。前にも増して、遅く帰る事に対して、うるさくなっているのだ。
2005-06-23 01:05:00 -
172:
ユキ
「大丈夫だって!なんせ、主役は、おまえなんだから。」 タカシは、にやっと笑った。 撲は、ぼんやりしていたので、タカシのことばに、対して、その時は、疑問を覚えなかった。
後に、撲は、この時の事を、後悔する事となる。2005-06-23 01:12:00 -
173:
ユキ
撲?僕です 訂正です???????すいません。175さん?ありがとですm(__)m馬鹿な、主で、申し訳ないです。今。読み返したら????誤字が、あったりして???申し訳ないです。これから、気を付けますね。すいませんでした。
2005-06-23 01:21:00 -
174:
名無しさん
いえいえ続き楽しみにしてます?
2005-06-23 01:46:00 -
175:
ユキ
派手な。機械的な、音楽。タバコの煙。 ひしめきあう、若い男女。僕は、人の波を、漂いながら、タカシを、探していた。 期末試験が、終わった金曜日。僕は、タカシに、誘われ、クラブに来ていた。
2005-06-23 02:07:00 -
176:
ユキ
僕は、タカシに、言われた時間より、一時間も遅刻してしまった。 先に、入っていると、言われたので、タカシを、探しているのだが、この、人混みの中、見つけるのは、困難だった。 あきらめかけた時だった。僕の、携帯が、ジーパンの後ろポケットで、震えているのが、分かった。
2005-06-23 02:16:00 -
177:
ユキ
タカシは、二階にある、VIPルームに、早く来いと言った。
僕は、人混みをかきわけ、急いだ。
VIPルームに着き。黒い扉を開けた。 「遅かったな。」2005-06-23 02:24:00 -
178:
ユキ
タカシが、僕を、出迎えた。
もう、相当飲んでいるのだろうか、足元が、おぼつかなくなっていて、僕に抱きついてきた。 「タカシ、飲みすぎ!」 タカシは、へらへら笑っている。2005-06-23 02:28:00 -
179:
ユキ
「先輩の一人がさ、ここの店長してんだよ。」
タカシは、僕に、抱きついたまま、喋り掛けてくる。「おい!タカシ何やってんだ!主役は、そいつか?」ここにいる男達の中で、一番ごつくて、ガラの悪そうな男が、タカシに話掛けて来た。 「はい。田中さん。」 タカシが、僕から、離れた。2005-06-23 02:44:00 -
180:
ユキ
「初めまして。王子さま。」 にやにやしながら、田中とゆう男は、僕に、あいさつしてきた。
「じゃあ、そろそろお前、準備して来いよ。」
「はい。」
タカシは、どこかに行ってしまった。
「ほら。王子さま。こっち来いよ。一緒に飲もうぜ。」2005-06-23 02:49:00 -
181:
ユキ
僕は田中に、呼ばれ、隣に座った。
辺りには、酔っ払って、濃厚なキスや、いちゃついてるカップルが、何組か居た。 「そんな。キョロキョロすんなって、ほんとに、かわいいねぇ。」 田中は、僕を、見て笑った。感じが悪い。 「タカシから、きみの事聞かされてるよ。」 田中は、タバコに、火を付けた。しかし、よく見ると、それは、葉っぱを、丸めているものだった。2005-06-23 02:57:00 -
182:
ユキ
「!!」 味わった事の無い、苦い味が舌に、広がった。 「うまいだろ?」 田中が、僕の顔を見てにやにやしている。 「はい。」 なんだか、ばかにされたくなくて、僕は、嘘をついた。 僕は、舌の味をごまかす為、そのへんにあった酒を、一気に、飲み干した。 「それ、ウオッカストレートだぜ?大丈夫か?」
2005-06-23 03:09:00 -
183:
ユキ
「大丈夫です。」 大丈夫な、訳がない。僕は、酒は、あまり強くない。ウオッカストレートなんて、初めて飲んだ。 もう、すでに、顔が、ほてってきたのが、分かった。「ほんとに、かわいいね。きれいな顔してるし。体も細くて、」 田中が、僕の顔を触った。「肌もきれいだ。こりゃ、今日は、見物だな。」
2005-06-23 03:18:00 -
184:
RYO
age!!読ませて頂いてます('∇'*)めちゃめちゃ、おもろい。頑張って下さいね。早く続きが読みたい。
2005-06-23 03:49:00 -
185:
ユキ
田中は、僕を、上から下まで、舐める様に見た。 その目は、蛇みたいに、無機質で、嫌悪感を覚えた。「あの、今日、何をするんですか?僕が、主役って、何のことですか?」 僕は、田中の手を、払いのけ、質問した。 「聞いてないのか?まぁ、始まれば分かるよ。」
にやりと、田中が笑った。すると、部屋の明かりが、いきなり、消えた。2005-06-23 07:07:00 -
186:
ユキ
そして、明かりが、一ヶ所だけ付いた。 さっきは、気付かなかったが、部屋の奥に、小さなステージがあって、そこだけ、ライトが当たっていた。ステージの、後ろは、黒いカーテンが、かかっていた。 「さぁ。パーティーの始まりだ。」 田中が、嬉しげに言った。
2005-06-23 07:12:00 -
187:
ユキ
ステージの、奥のカーテンから、タカシが、出て来た。 「!!」 タカシは、右と、左に、人を、連れていた。 二人とも、僕の知っている人間だった。
2005-06-23 07:15:00 -
188:
ユキ
右は、男で、もう、顔の形が変わる程殴られていた。体も、相当やられたのだろう。立っているのが、やっととゆう感じだ。 その男は、僕を、刺したやつだった。 左は、女の子だった。 下着姿にされていて、泣きながら、青い顔をしている。 その女の子は、僕に、屋上で告白してきてくれた子だった。 そして、二人共、首輪を、付けられていて、その首輪に付いている鎖を、タカシが持っていた。
2005-06-23 07:23:00 -
189:
ユキ
「レディス、あーんど、ジェントルメン!今夜は、パーティーだー!!」 タカシが、大声で、さけんだ。 周りの、人間達も、盛り上がり出し、叫んでいる。 僕は、頭が、益々、がんがんしてきた。
2005-06-23 07:28:00 -
190:
ユキ
「えーでは、今日の、メインイベント!奴隷オークションです!」 また、タカシは、叫んだ。周りの、人間も、さらに盛り上がり、叫びだす。 「えー。この二人は、最低な、人間なので、罪を、つぐなう為、ここに連れて来られました!」
2005-06-23 07:34:00 -
191:
ユキ
「男の方の罪は、殺人未遂です。僕の、大事な友達を。」 タカシは、泣き真似をしたまま、男を、蹴った。 周りから、笑いが起こった。 首輪に繋がれた、男は、よろけながらも、なんとか立っている感じだ。
2005-06-23 07:42:00 -
192:
ユキ
「そして、女の方。かわいいねー。」 タカシは、女の子の顔を、片手でつかんだ。 「この女、かわいい顔して、隣の男に、僕の、友達を、いためつける様に、頼んですよ。いやー、恐いね、女は。」 タカシは、乱暴に、手を離した。 「どうして?」
2005-06-23 08:28:00 -
193:
ユキ
女の子が、タカシを、にらんだ。 「どうして、あたしがここまで、されなきゃいけないのよ!」 タカシが、女の子の頬を、軽く叩いた。 「お前が、そこの男に、頼まなかったら、俺のダチは、刺されなかったんだよ!」 タカシは、ドスの効いた声で、怒鳴った。
2005-06-23 09:01:00 -
194:
ユキ
「だって、まさか、刺したりするなんて、思って無かったんだもん!」 女の子は、涙を流しながら訴えた。 「今さら、かわいぶるんじゃねーよ!」 もう一度、女の子の頬を、タカシは殴った。 周りは、それを見て、ひやかしたり、笑っている。 「お前も、そっちの男も、今日だけ、がまんしてりゃいんだよ。」 タカシは、冷ややかに言い捨てた。
2005-06-23 09:09:00 -
195:
ユキ
「タカシ!もう、やめろ!僕なら、もういいから!」僕は、目の前の光景に、耐えれなくなり、叫んだ。 「おまえが、許しても、俺は、納得できねーんだよ!」 タカシが、僕の方を見ずに言った。 「王子さまは、黙って見てりゃいんだよ。」 立ち上がった僕を、田中が、撲の手を、つかんで、座らせた。
「お前も、痛い目に合わされたいのか?」 田中は、ズボンのポケットから、バタフライナイフを、取出し、テーブルに、思い切り刺した。2005-06-23 09:22:00 -
196:
ユキ
それを、見ていた、周りは、静まりかえった。 「どうした?タカシ!続けようぜ。」 田中は、にやりと笑った。「はい。でわ。始めます。今から、ジャンケンゲームをします。最後まで、勝った人は、この二人を、自由に、出来ます。さあ、みなさん、ご起立を!」
2005-06-23 09:27:00 -
197:
ユキ
周りは、また、ざわめきだし、みをな、その場に立ち始めた。
「こんなの、どうかしてる!頭おかしいです!」 僕は、酔っていて、ふらふらだったが、田中に、怒鳴った。 「タカシが、言いだしたんだよ。おまえの、代わりに痛い目にあわせてやりたいからって、王子さまの為に、やってんだぞ。」 「こんな事、僕は、望んでない!」 田中は、馬鹿にした様に、僕を、見ている。 「じゃあ、ジャンケンゲームに、勝って、あの二人を、解放してやればいい。他のやつが、勝てば、あの二人は、ひどい目に合うだろうからな。」2005-06-23 09:39:00 -
198:
ユキ
「こうゆうパーティーは、何回かしてるけど、俺も、さすがに、エグイと思う時あるもんなぁ。」 田中は、にやにやと、僕を見ている。 この、最低やろう! 「じゃあ、いきまーす。ジャンケン!」 タカシが、叫び出した。
「ほら。始まった。」2005-06-23 09:45:00 -
199:
ユキ
僕は、あわてて、立ち上がった。
「はーい。最初は、チョキでした。」 僕は、グーだった。 半分ぐらいの、人数が、座った。 「はい、二回目いきまーす。」2005-06-23 09:49:00 -
200:
♪
楽しみにしてます。ご苦労様です。
2005-06-23 11:41:00 -
201:
名無しさん
??
2005-06-23 21:50:00 -
202:
名無しさん
気になる???
2005-06-24 18:52:00 -
203:
♪
age!!
2005-06-25 02:21:00 -
204:
ユキ
「ジャンケン、ホイ!」 僕は、祈る様な気持ちで、チョキを出した。 「はい!次は、パーでした。」 僕は、ほっとした。 残ったのは、僕と、あと一人、二人だ。 「はい。でわ、これが最後になりそうですね。ジャンケン、ホイ!」
2005-06-25 04:30:00 -
205:
ユキ
タカシが、一瞬。僕のほうを見た。 「はーい。グーでした。」 僕は、グーだった。 だが、残った、もう一人もグーだった。 「あいこでしたねー。残念!」 辺りの視線は、残った、僕ら二人に、注目されていた。
2005-06-25 04:38:00 -
206:
ユキ
「お前さぁ、クリームパン好きか?」
タカシが、首輪に繋がれている男に、話し掛けた。 「え?」
男は、おびえながら、タカシを見ている。
「答えれねーのかよ!」
タカシは、一発、男に蹴りを入れた。 周りは、それを、見て、笑いだした。
しかし、それが、タカシから、僕への合図だった。
「はーい。いきまーす。ジャンケン、ホイ!」2005-06-25 10:35:00 -
207:
ユキ
僕は、パーを出した。
もう一人は、チョキを出した。
「はい。決まりましたね!あなたが、こいつらの今日のご主人様です!」
タカシが、ステージから、二人を、連れて来た。2005-06-25 10:39:00 -
208:
ユキ
「二人を、どうぞ、好きにして下さい!」
タカシが、持っていた、二人を繋いでいる鎖を、渡した。2005-06-25 10:41:00 -
209:
ユキ
タカシの、手は、ごつくて、肉厚だ。
『見て、見て、おれの手!』
こぶしを、作り、タカシは、僕に、うれしそうに、言ってた事を、覚えていた。『なんかさ、クリームパンみてえで、おいしそーだろ?』2005-06-25 10:49:00 -
210:
ユキ
タカシは、グーを、出した。
「ごめんな。勝手な事して。」
鎖を、僕に、渡す時、タカシが、耳元でささやいた。「王子さま。よかったね。どうする?この二人?」2005-06-25 10:53:00 -
211:
ユキ
田中が、にやにやしながら、聞いてきた。
「この二人、僕の好きにしていいんですよね?」
首輪に、繋がれている二人は、震えながら、下を向いている。
「ああ。好きにしろよ。」2005-06-25 10:56:00 -
212:
ユキ
「分かりました。」
僕は、机に、刺さったままになっていた、ナイフを、手に持ち、引き抜いた。
辺りが、静まり返った。
「好きにします。」
僕は、ナイフを、二人に、向けた。2005-06-25 11:00:00 -
213:
ユキ
「やっ、やめてくれ!俺が悪かった!」
僕を、刺した男が、泣きながら、訴えた。
「殺すなよ。」
田中が、僕に言った。
僕は、ナイフを、持った手を、振り下ろした。
「ぎゃー!!」2005-06-25 11:03:00 -
214:
ユキ
男の、叫び声が、辺りに響いた。
「早く!逃げろ!!」
僕は、首輪と、鎖がつながっていた、革の部分を、ナイフで、切った。
鎖が、切れた二人は、首輪を、付けたまま、走って、部屋を、出ていった。2005-06-25 11:08:00 -
215:
ユキ
周りの、人間は、その光景に、あっけにとられていた。
「タカシ、帰ろう。」
タカシは、僕の顔を、見ない。
「一緒に、帰ろう。こんなとこ、いちゃだめだ。」
ガッ!
突然、後ろから、僕は、髪の毛を、つかまれた。
「やるじゃん。王子さま。」2005-06-25 11:15:00 -
216:
ユキ
後ろを、見ると田中がいた。僕の、髪の毛を、思い切り、ひっぱり、田中は、自分の顔を、近付けてきた。「王子さま。こんな所で、悪かったね。でも、君の、友達の、タカシ君は、こんな所でしか、居場所がない奴なんだよ。」
2005-06-25 11:21:00 -
217:
ユキ
「田中さん!やめて下さい!」
タカシが、顔を、上げずに、叫んだ。
田中は、薄笑いを、浮かべながら、僕を、見ている。田中の目は、ガラス玉みたいで、無機質だった。
「へえ、タカシお前、王子さまには、なんもゆってねんだな。」
田中が、口を、ゆがめて笑った。
「じゃあ。教えてやるよ。」2005-06-25 11:38:00 -
218:
?
???
2005-06-25 16:12:00 -
219:
名無しさん
??
2005-06-25 21:12:00 -
220:
ユキ
?211さん?212さん?♪さん??ありがとです(^ε^)-☆Chu!!まだまだ、頑張ります???おつきあいお願いします???
2005-06-25 23:45:00 -
221:
ユキ
「タカシはなぁ。警察官の、親父に、反抗する為に、俺らのグループに、入ったんだよ。」
タカシは、下を、向いたままだ。
「くすりや、喧嘩や、女をマワス事だって、タカシは、なんとも、思ってねーんだよ。」
2005-06-25 23:52:00 -
222:
♪
それから、それからー?
2005-06-26 01:28:00