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運営運営
〜奏〜
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1:
麗
――“とぉせ”がいる場所ならどこでも分かるょ
だっていつもぁたしに聞こえる様に音を奏でてくれるから――2005-07-23 04:58:00 -
11:
麗
まさか自分たちが、そんな理由で引き取られたとゎ思いも知らず―――ただ“新しい母親”の愛情を素直に受けとめた。
『あのね旭ね、お兄ちゃん大好きッ!』「兄ちゃんも旭の事大好きだょ」
『ほんとッ!?置いてかない?一人ぼっちにしなぃ?』2005-07-23 14:24:00 -
12:
麗
「ほんとだょ。兄ちゃんがお前の事守ってやる」
毎朝必ず演奏する曲を奏でながら、奏太ゎ微笑んだ。
それだけで旭ゎ、何にもいらないと思えるくらい、奏太がすべてだった。
「お兄ちゃんこの歌何てゆぅの??旭なんか好き☆」2005-07-23 14:33:00 -
13:
麗
奏太が遠い目をしながら答えた。
「この曲ゎ兄ちゃんも大好きな曲なんだ…シューベルトの“岩の上の羊飼い”だょ」奏太の切ない顔に、幼い旭が気付く訳もなく…
『何だかママとパパを思い出すね!』
無邪気な、それでいて奏太にとって無情なる言葉だった。2005-07-23 14:44:00 -
14:
麗
旭もピアノを習っていたが、やはリ奏太ほどの才能もなく、“岩の上の羊飼い”ゎいつまでも弾けなかった
――お兄ちゃん大好き…ずっと一緒だょね…!!――
それからどれだけ時が経とぅと、奏太ゎ毎朝“岩の上の羊飼い”を奏で続けた。
―――そして異変が起きた2005-07-23 14:56:00 -
15:
麗
旭10歳、奏太15歳の春――
「お母さんどきどきしちゃぅゎ。奏太、あなたみたぃな子を持って幸せょ」
母が優越そぅな顔で微笑む「イギリスに留学なんて、私もびっくリしちゃぅ!!」深雪も合わせた。
中学卒業と同時に、奏太のイギリス留学――ピアノの勉強のためだった。2005-07-23 15:05:00 -
16:
麗
――お兄ちゃんが遠い所に行っちゃぅ…やだ!!お兄ちゃんずっと一緒って言ってたのに…!!―――
だが旭ゎ口にしなかった。『がんばってね、お兄ちゃん…!!』
そんな旭を分かっている奏太もまた、何も言ゎなかった。
「いい子にしてるんだょ。兄ちゃんゎどこにいても旭を守ってやるから!!」2005-07-23 15:13:00 -
17:
麗
――出発の朝。
寒さ残る中、春風が吹く、出発にふさゎしぃ日だった。
『お兄ちゃん…』タクシーを待つ母たちから離れ、玄関先にしゃがみこんでいた。
コツン―とおでこをこずかれた―――「大丈夫だょ」2005-07-23 15:20:00 -
18:
麗
さっきまで母たちと庭にいた奏太が笑っていた。
『お兄ちゃんッ!!』
旭ゎ幼いながらに、涙ゎ見せちゃいけないと思って我慢した。
『お兄ちゃん大好きッ!!!』そぉ言ぃながら、母たちのいる庭を駆け抜け、一気に道路へ飛び出した。2005-07-23 15:26:00 -
19:
麗
――その時。
キキ―ッ……ドンッ!!
「きゃぁぁあ〜ッ!!」「奏太ぁあッ!!」母と姉の叫ぶ声。2005-07-23 15:30:00 -
20:
麗
旭ゎ道路の隅にいた。
目の前に血を流して倒れる大好きな兄…奏太。
『…お兄ちゃんッお兄ちゃんお兄ちゃん…!!!』2005-07-23 15:33:00