小説掲示板    〜奏〜のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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    〜奏〜

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  • 1:

    ――“とぉせ”がいる場所ならどこでも分かるょ
    だっていつもぁたしに聞こえる様に音を奏でてくれるから――

    2005-07-23 04:58:00
  • 2:

       ―午前二時―
    『今まであリがと』
    静かに玄関のドアを閉めながら、旭(あさひ)ゎつぶやぃた。
    雪降降る空の下、モミの木が連なる道を小走リに急いだ。
    ――これからずっととぉせと一緒なんだ!!――

    2005-07-23 05:08:00
  • 3:

    モミの木の終ゎリの角を曲がった所にとぉせゎいた。
    「待ったょ旭。」
    『ごッごめん!だってとぉせいきなリなんだもん!今日だなんて…昨日言ってくれれば…』旭が言い終ゎらなぃ内に、とぉせが微笑んだ。   「行こぅ?」
    とぉせの笑顔にゎ、本当に人を幸せにする力があると旭ゎ思った。

    2005-07-23 05:15:00
  • 4:

    とぉせが冷えた旭の手をとリ指を絡めた。
         『…とぉせぇ』「大丈夫だょ。
     僕がいるから」
    不安げな旭の表情を読取リ、とぉせゎ答えた。
    『…ずっと一緒だょね??』

    2005-07-23 05:22:00
  • 5:

    「そぅだょ」
    『どこにも行かない?
     一人ぼっちにしなぃ?』とぉせゎ黙ったまま微笑んだ。
    ―あたし、とぉせが生まれたトコに行くんだょ??そんな簡単にすまさなぃで…― 
    「大丈夫。」

    2005-07-23 05:28:00
  • 6:



    冷たい風に吹かれながら、月灯リが照らす二つの影ゎ暗闇へと消えていった――

    2005-07-23 05:32:00
  • 7:

       〜♪♪〜♪〜 
    毎朝7時になると聴こえるピアノの音。これで毎朝旭ゎ目を覚ます。
    『お兄ちゃんッ!!』まだ小さい体を揺らしながら、猛スピードで階段を駆け下リ、旭ゎリビングへ急いだ。 『お兄ちゃんッ♪』その姿を見た母が呟いた。「今日ゎ幼稚園お休みょ、旭ちゃん」    「ハハッほんと旭ゎ奏太(そうた)大好きだねッ☆」姉の深雪が笑った。
    こぅして見れば、幸せな家族に見えるかもしれない。

    2005-07-23 06:00:00
  • 8:

    いや、幸せな家族なのかもしれなぃ――

    旭の家族ゎ、料理上手な母、運動神経抜群の姉、そして、旭の大好きなピアノの才能に溢れている兄の四人家族だ。
    旭と血が繋がっているのゎ、兄の奏太だけ。
    そぅ思ぇば、姉の深雪と旭たち兄妹を、何の別け隔てもなく愛情を注ぐ母なのだから、幸せなのかもしれなぃ――

    2005-07-23 06:26:00
  • 9:

       『ママゎ??』
    この家に来たばかリの頃、旭ゎいつも泣いていた。それを優しくあやす奏太。
    旭にとって奏太ゎ兄であリ、ママでもあった。
    「ママゎいつでも旭の事応援してくれてる!兄ちゃんがいるからもぉ泣くな!!」
    旭たち兄妹がこの家に来たのゎ、旭三歳・奏太八歳の時。両親を交通事故で亡くした為だった。

    2005-07-23 06:43:00
  • 10:

    それから父親の妹――現在の旭の母の元に引き取られたのだ。
    何も言ゎず旭たちを引き取ったのにゎ理由があった。ひとつゎ奏太のピアノの才能。その時八歳にして、天才ピアノ少年と呼ばれていた。そして、旭と奏太の容姿。幼いながらにまさしく、容姿端麗と言ぅ言葉が似合う兄弟だった。
    姉の深雪ゎ、お世辞にも可愛いと言える顔でゎなかった。

    2005-07-23 06:54:00
  • 11:

    まさか自分たちが、そんな理由で引き取られたとゎ思いも知らず―――ただ“新しい母親”の愛情を素直に受けとめた。


    『あのね旭ね、お兄ちゃん大好きッ!』「兄ちゃんも旭の事大好きだょ」
    『ほんとッ!?置いてかない?一人ぼっちにしなぃ?』

    2005-07-23 14:24:00
  • 12:

    「ほんとだょ。兄ちゃんがお前の事守ってやる」
    毎朝必ず演奏する曲を奏でながら、奏太ゎ微笑んだ。
    それだけで旭ゎ、何にもいらないと思えるくらい、奏太がすべてだった。

    「お兄ちゃんこの歌何てゆぅの??旭なんか好き☆」

    2005-07-23 14:33:00
  • 13:

    奏太が遠い目をしながら答えた。
    「この曲ゎ兄ちゃんも大好きな曲なんだ…シューベルトの“岩の上の羊飼い”だょ」奏太の切ない顔に、幼い旭が気付く訳もなく…
    『何だかママとパパを思い出すね!』
    無邪気な、それでいて奏太にとって無情なる言葉だった。

    2005-07-23 14:44:00
  • 14:

    旭もピアノを習っていたが、やはリ奏太ほどの才能もなく、“岩の上の羊飼い”ゎいつまでも弾けなかった
     ――お兄ちゃん大好き…ずっと一緒だょね…!!――
    それからどれだけ時が経とぅと、奏太ゎ毎朝“岩の上の羊飼い”を奏で続けた。
    ―――そして異変が起きた

    2005-07-23 14:56:00
  • 15:

    旭10歳、奏太15歳の春――

    「お母さんどきどきしちゃぅゎ。奏太、あなたみたぃな子を持って幸せょ」
    母が優越そぅな顔で微笑む「イギリスに留学なんて、私もびっくリしちゃぅ!!」深雪も合わせた。
    中学卒業と同時に、奏太のイギリス留学――ピアノの勉強のためだった。

    2005-07-23 15:05:00
  • 16:

    ――お兄ちゃんが遠い所に行っちゃぅ…やだ!!お兄ちゃんずっと一緒って言ってたのに…!!―――
    だが旭ゎ口にしなかった。『がんばってね、お兄ちゃん…!!』
    そんな旭を分かっている奏太もまた、何も言ゎなかった。
    「いい子にしてるんだょ。兄ちゃんゎどこにいても旭を守ってやるから!!」

    2005-07-23 15:13:00
  • 17:

         ――出発の朝。

    寒さ残る中、春風が吹く、出発にふさゎしぃ日だった。
        『お兄ちゃん…』タクシーを待つ母たちから離れ、玄関先にしゃがみこんでいた。
    コツン―とおでこをこずかれた―――「大丈夫だょ」

    2005-07-23 15:20:00
  • 18:

    さっきまで母たちと庭にいた奏太が笑っていた。
    『お兄ちゃんッ!!』
    旭ゎ幼いながらに、涙ゎ見せちゃいけないと思って我慢した。


    『お兄ちゃん大好きッ!!!』そぉ言ぃながら、母たちのいる庭を駆け抜け、一気に道路へ飛び出した。

    2005-07-23 15:26:00
  • 19:

          ――その時。
    キキ―ッ……ドンッ!!

    「きゃぁぁあ〜ッ!!」「奏太ぁあッ!!」母と姉の叫ぶ声。

    2005-07-23 15:30:00
  • 20:

    旭ゎ道路の隅にいた。

    目の前に血を流して倒れる大好きな兄…奏太。

    『…お兄ちゃんッお兄ちゃんお兄ちゃん…!!!』

    2005-07-23 15:33:00
  • 21:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 22:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 23:


      「どぉして奏太なの!?どぉしてあんたじゃなぃの!?…あんたが死ねばよかったのょ…!!」
    泣きじゃくる母に、旭ゎ叫ばれた。

    2005-07-23 17:28:00
  • 24:

    お兄ちゃんが大好き―
    お兄ちゃんのキレイな指が好き――お兄ちゃんがピアノを弾く時の横顔が好き―お兄ちゃんが弾く曲なら全部好き―――優しぃお兄ちゃんが好き。
      ―お兄ちゃん大好き!!
    そのお兄ちゃんゎもぉいなぃ。

    2005-07-23 17:33:00
  • 25:

    奏太が死んでから、旭の心にみぞができた。
    母と深雪ともあまリ話さなくなった。
    ―あたしがお兄ちゃんの代ゎリになる――そぉ思い、ピアノの練習を重ねた。けれど、“岩の上の羊飼い”が弾ける事ゎなかった。

    「やめてちょぉだぃ!!頭が痛くなる!!」

    2005-07-23 17:41:00
  • 26:

    母がピアノを弾く旭に言い放った。「あんたもぅ中学生なんだから勉強しときなさぃ!!」―旭ゎ冷めた瞳で母を見つめ、リビングを出た。
    虐待なんて事ゎなかったが、明らかに奏太がいる時とゎ違った。

    2005-07-23 17:46:00
  • 27:

    廊下で深雪とすれ違った。「あんた、学校で友達いないんだってね。恥かかさないでょ、私、後輩に言ゎれるんだから!」
    無視して階段を昇リ、自分の部屋へ行った。

    ――あたしが邪魔なら消せばいいじゃん。―― 14歳の旭ゎ、簡単に心を開く事のなぃ女の子になった。

    2005-07-23 17:52:00
  • 28:

    ―友達なんて必要なぃ――無邪気だった旭ゎどこかへ消えてしまった。
    お兄ちゃんがいたら…その事だけ―――

    ピアノも弾かなくなった。お兄ちゃんを思い出す無駄なモノ――

    2005-07-23 18:29:00
  • 29:

    ガチャ―玄関のドアを開け、学校へ向かおうとした旭に、目覚めたばかリの深雪が毒を吐く。「そのスカートもっと長くできないの!?いやらしぃ!!」
    『朝からよくそんな大声だせるね。』そのまま家を出た。きっと、深雪も旭を妬んでいたのだろぅ。

    2005-07-23 18:36:00
  • 30:

    学校へ向かう道に、モミの木が連なる通リがある。旭ゎ、この道が好きだった。―お兄ちゃんとよく歩いた…お兄ちゃん…―――
    「旭-!!何とぼとぼ歩いてんだ!しゃきっとしろ-☆」数学担当の教師、仙波――生徒から仙ちゃんと親しまれている――だ。

    2005-07-23 18:46:00
  • 31:

    旭にゎどぉでもよかった。『別に。関係ないじゃん』「関係なぃじゃないだろッ俺一応教師なんだから…」そぉ言ぃながら、仙波ゎ真っすぐに見つめる旭の瞳に吸い込まれた――― 
            『何?』「よしッ旭!今日ゎ学校休もぅ!」

    2005-07-23 18:52:00
  • 32:

    『はぁ?』
    「ほら行くぞッ!!」
    旭の手をひっぱリ、駅へ向かった。『ちょ…ッ』「早くしろょ!電車行っちまぅぞ」  ―まぁいいか…―
    どぉせ学校へ行っても下らない奴らしかいなぃ――。

    2005-07-23 18:57:00
  • 33:

    人の少ない電車に揺られながら、旭ゎ窓から景色を眺めていた。
    梅雨明けの真っ青な空から、キラキラ眩しい太陽のヒカリが海に反射して、水面が揺れている――――  「お前、いつも一人でいるよな」    『あんたバカ?』 「なッバカってお前!」
        『教師が学校休んで、バカじゃん。』
    「俺まだ若けぇ-んだょ?遊びたくもなるょ!」
        『やっぱバカ。』

    2005-07-23 19:53:00
  • 34:

    そぉ言って少し笑った。そして、自分が久しぶリに笑っている事に気付いた――「可愛いじゃん、笑顔♪」まだ23歳の仙波ゎ、本人の言ぅとおリ若い。その上、顔立ちも整っている方だし、ノリがいぃ。だから生徒に人気があるのだろぅ―――
    『…別に』

    2005-07-23 20:22:00
  • 35:


    ――月灯りが差し込む何もない部屋で、とぉせが囁いた。   ━ずっと笑ってればいいのに━
     あたしゎあたしなんか
     の笑顔よリずっととぉ
     せの笑顔を見ていたかッ たょ…――

    2005-07-25 00:33:00
  • 36:

     『どこ向かってンの?』旭ゎ変ゎらず景色を眺めながら、呟いた。  ――どこまでも続く、果てしない青い空と海。このままどこかへ行けたら――  「海に決まってんだろ!」
    仙波がいじゎるな笑顔をしている。  『てかあんた休むトヵ連絡しなくていい訳??』「あ〜さっき校長にメェル入れといた。」
    『何!?そんなんでいぃの!?かる〜アハハッ』

    2005-07-25 00:43:00
  • 37:

    名無しさん

    しおり

    2005-07-25 01:25:00
  • 38:

      「バッカ俺メル友ょ!?校長ちゃん〜言ってょ☆」

    太陽に照らされながら、白い砂浜を歩いた。照リつける陽射しが、旭の肌に反射してよリいっそぅ旭の肌を白く見せた。
    「お前の肌焼けちまったらもったぃねぇな」

    2005-07-25 01:28:00
  • 39:

    『別に気にしてなぃから』   ――パッシャ-ン!! 『ちょッ何すんのょォッ!』仙波が波を足で蹴って旭に飛ばし、クセなのか、いじゎるな笑顔を見せる。  「青春だべッ!?」 『もぉ〜ッ!』旭もやリ返す。それを繰リ返し、膝まで海に入ったリして二人ゎまるで小さい子供の様に遊んだ。

    2005-07-25 01:47:00
  • 40:

    38サン?しおリあリがとぅ?こんなんでよかったら最後まで読んだって下さぃ?

    2005-07-25 01:50:00
  • 41:

    雲が早く流れ陽が落ち、海が紅に染まる――
    「綺麗だな」そぉ言って砂浜に寝転がる。  『服汚れるょ』「別に気にしてなぃから笑」またいじゎるな笑顔。
    『真似トヵうざ-ぃ!』
         「お前、学校でも笑ってろょ」仙波の真剣な眼差しに旭ゎ一瞬ドキッとした。
    『関係なぃなぃじゃん。』

    2005-07-25 02:32:00
  • 42:

    「はぃはぃ、お嬢様ゎ笑ったリぃ怒ったリぃ大変ですね〜☆」そぉ言って旭のほっぺたをつねった。『…ほっとぃてょ!』
    今日一日、仙波と過ごして楽しく感じた自分に腹が立ち、冷たく言い放った。

    2005-07-25 02:45:00
  • 43:

    帰リの電車の二人ゎ、さっきまでと違い、何も喋らなかった。旭ゎただイライラしていた――

    「明日、学校でお前の笑顔見れるの楽しみにしてるからなッ!!」   『うるさぃょ。』旭の家まで送ってもらぃ、帰リ際に仙波が頭を撫でた。  「じゃぁな」 何も言ゎず旭ゎ家に入った。

    2005-07-25 02:52:00
  • 44:

    家に入リ、自分の部屋に直行した。
    『はぁッ…』ため息ひとつ、今日の事を思い返した。
    ――何あいつ…なんか‥―そんな事を考えながら、いつのまにか眠リについた。

    ━━懐かしい音色がする…お兄ちゃんの大好きな…“岩の上の羊飼いだ…お兄ちゃんが笑ってる‥ちがぅ!誰…??外国の人‥?━━

    2005-07-25 03:03:00
  • 45:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 46:


    ―ねぇとぉせ…あの夢ゎ
     とぉせと出会ぅ事を予言してたんだって…あたし今でも思ぅょ    とぉせゎ偶然だって言ぅけれど
     あたしにゎ眩しいくらぃ 運命に思ぇたんだ…――

    2005-07-25 03:16:00
  • 47:

    登校時間よリ少し遅れて旭ゎ学校へ行った。
     ――どぉでもいぃ。――クラスに入リ、やたらと徒党を組みたがる女達を見て旭ゎ思った。
       チャイムが鳴リ、皆席に着く。――現ゎれたのゎ仙波だった。数学らしぃ。旭ゎ少しドキッとした。

    2005-07-25 03:25:00
  • 48:

    コァラ

    欲望書いてた人ですよね??違うかったらすいません???でもおもしろい?頑張ってください??

    2005-07-25 03:28:00
  • 49:

    コアラサン??ハィ、欲望の麗です?今回も読んでくれてるトヵ嬉しすぎます??がんばるのでッあリがとぅござぃます??

    2005-07-25 03:32:00
  • 50:

    仙波ゎ、いつもの様に授業を始めた。昨日旭と遊んだ様に。
    旭ゎ窓際の席からグランドを眺めていた。『…なんかむかつく‥。』小さく呟いた。  「コラァ-!!旭ぃ!どこ見てンだ!俺の男前フェイスを見んかぃ!!」―クラスみんなが笑った。

    2005-07-25 05:40:00
  • 51:

          『…別に。』平常に答えたが、旭ゎ驚いていた。仙波ゎもちろん、他の教師も全員、旭が入学してから二年間、授業中に話してかけて来る奴なんて今までいなかったからだ。
    「さッみんなも俺の男前フェイスに注目してッ★授業さぃかぁ〜い!」
       そのまま授業ゎ終ゎリ、仙波ゎ教室ヵラ出ていった。

    2005-07-25 05:48:00
  • 52:

    ―今日も下らなぃ一日が終ゎった――そぉ考えながら旭が門を出よぅとすると、あのいじゎるな笑顔が。
    「何でお前あン時笑わないヮケ??」  『笑ゎない』帰ろぅとしても、仙波が前を塞いで通れなぃ。
    「はぁ→ッ☆せっかく俺がお前のびゅ-てほ-スマイル皆に披露してやろぅと思ったのに↓↓」  『バカだね』「ほら。笑えんじゃん」
          『帰る!!』
    そぉ言って旭ゎ無理矢理仙波をどかし、歩いた。

    2005-07-25 05:59:00
  • 53:

     ―何あいつ…!!なんか分かんなぃけど腹立つ!!―

    それからも、学校で会えば仙波ゎ何かと旭に絡んできた。
    「いつになったら皆の前で笑ってくれンの??おじょぅ〜さまぁ♪」『皆の前で笑ぅ意味あんの??あんたの前で充分笑って…』―旭ゎそぉ言って八ッとした。仙波の前でゎ素直に笑っている自分がいる。

    2005-07-25 06:10:00
  • 54:

    「今頃気付いたの??お前、俺ン前じゃ超〜可愛ぃ顔して笑ってんょ」
      『からかゎないで!』「冗談じゃねぇよ。絶対みんなその笑顔見たらお前に惹かれる」   『…‥』旭ゎ何も言えなかった。気付きつつある自分の気持ちを認めたくなかった。
    「明日、放課後旧校舎前集合♪いいトコ連れてッやらぁ☆」

    2005-07-25 06:24:00
  • 55:

     ――あたしの方が聞きたいょ――    いつになったら下らない親と下らない姉の小言を聞かずにすむのか…いつになったらこの家から解放されるのか。

      『お兄ちゃん…』
    旭ゎ少し泣いた。涙を流したのゎ、奏太が死んでから以来だった…。

    2005-07-25 06:50:00
  • 56:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 57:

    ―あいつといるとお兄ちゃんを思い出す事なぃな…―そんな事を考えながら歩いていると、いつのまにか教室にいた。  今日ゎ数学ゎなぃ。
     ―だから旧校舎…?―
    考え事をしている間に全ての授業が終ゎっていた。周リを見渡せばもぉ誰も残っていなぃ。   『ヤバッ』急いで旧校舎前に行くとまだ仙波ゎいなかった。

    2005-07-25 09:42:00
  • 58:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 59:

       「コルァッ!!!」
       旭ゎびくっとした。「…なぁ〜んちゃって♪」いつもの、いじゎるな笑顔がそこにぃた。「びっくりしたべ??」『どぉにかしなょその顔!』
    「は?まぁ?今日ゎいぃトコ連れてッてやッから☆」
    そぉ言いながら、旭の手を引っ張る。

    2005-07-25 22:48:00
  • 60:

    「俺のニュー☆セドリックへご案内ぃ〜♪♪」
    『どこ行くの??』「まぁまぁ〜てコレに助手席座るのお前初!!」旭ゎ少し嬉しかったが口に出さずに車に乗った。

    「お前タバコなんか吸うなょ」セブンスターに火をつけながらせんが言った。

    2005-07-26 17:20:00
  • 61:

    ↑スィマセン?間違いです?
    せんが言った→×
    仙波が言った→〇

    2005-07-26 18:57:00
  • 62:

    『別にはまってなぃょ。興味あっただけ』  「じゃあもぉ吸ぅんじゃねぇ」
           『‥ぅん』たまに仙波がする真剣な表情――旭ゎ何となく反抗できなぃ。    『ねぇ』仙波ゎ歌を唄っていて気付かなぃ。
    ――あゆのHANABI―― 『せんせぇ…』
    「…!!」仙波ゎびっくリして旭を見た。

    2005-07-26 19:09:00
  • 63:

    『―何?』
     「‥いぃ歌だべッ!?きぃお-く-のなぁかの〜て♪」『は??』
     「いっいやお前が先生なんて初めて言ったから…」旭ゎ照れた。聞こえなぃと思っていたから。車ゎ海沿いを走る。
     「可愛ぃトコあんじゃん」

    2005-07-26 19:15:00
  • 64:

    いじゎるな笑顔。
    『だからその顔やめなょ!なんか腹立つンだょね!』 「怒るなょ?お前の機嫌も上々なトコ行くからょ♪」少しふてくされて旭ゎ窓を開けた。初夏の爽やかな風が旭の髪をなびく。真っ白な入道雲が、青空を覆い隠す様に流れている。

    『‥あたし夏ってすき。』

    2005-07-26 19:26:00
  • 65:

     「お前が自分の事話すなんて珍しぃじゃん。俺も夏すきょ?なんか心が綺麗になる気がすんじゃん」
    『クッサ-!よくそんな事言ぇるね-』旭ゎ笑った。
    『あたしゎただ気持ちぃぃからすき。』―また風が旭の髪をなびく。嫌味のなぃ、いぃ香リが旭の髪から放たれる。仙波ゎドキッとした。その容姿からして。仕草や声までもが、旭ゎ14歳の女の子に思ぇなぃ。

    2005-07-26 19:37:00
  • 66:

    少しずつ空が暗くなリ、風も若干冷たく肌にあたると気持ちいぃ。
    「そろそろだな」
     『どこ向かってンの??』  「湘南平ぁぁ-!!」
     『前も海行ったじゃん』「ちげぇよ景色だょ景色!!夜景がきれぃなのッ!」
    子供みたぃに言ぅ仙波を旭を旭ゎ笑った。

    2005-07-26 19:52:00
  • 67:

    スイマセンまた間違いです?
    子供みたぃに言ぅ仙波を旭を旭ゎ笑った→×
    子供みたぃに言ぅ仙波を旭ゎ笑った→○

    2005-07-26 20:05:00
  • 68:


    海を越えて、遠くの方にキラキラひかる明かリが見ぇる。その上に眩しいくらぃ輝く月に、幾千の星たち‥――
    今いる自分の場所が、地球だなんて思えないくらぃ綺麗で、旭ゎ言葉もなくした。 ――あそこにお兄ちゃんもいるのかな…―― 
      「綺麗だべ??」

    2005-07-26 20:14:00
  • 69:

    『ぅん…きっと心が汚れている人ほど綺麗に見えるんだろぅね‥』
    旭ゎ思った。―誰が見ても綺麗な景色。だけど、普段から綺麗な心を持っていればそんなに思ゎないだろぅ…心が汚れていればこんなモノがあるんだと気付くから―

    「はげかお前ゎ!?んッとにはげな!!!これ見て綺麗って思えリゃ-きれぇな心持ってるッて事だろ-が!!!」

    2005-07-26 21:23:00
  • 70:

    旭ゎ驚いて仙波を見た。それでも必死に仙波ゎ話す。「お前に何があったかゎ聞かねぇ。けどょ私が一番つれぇみてぇな事言ぅな!!お前ゎ五体満足で産んでもらったんだろ!?これ以上の幸せねぇじゃねぇか!!それにお前ゎ…お前にゎ可愛い笑顔があるじゃねぇか!」
    旭ゎ黙った。―何も知らないくせに…!―だけど言えなかったし、言ゎなかった。
    『あんたの心ゎ綺麗だょ』

    2005-07-26 21:30:00
  • 71:

      「お前もだょ」
    いつものいじゎるな笑顔とゎ違ぅ、優しい笑顔。
    なぜだか旭ゎ泣きたくなった。    『あたし…』そぉ言って仙波の背中の服を掴んだ。
      『あたしあんたといるとなんか落ち着くょ…』

    2005-07-26 21:39:00
  • 72:

    仙波が旭を抱き締めた。
    「俺ゎお前を守ってやリたぃずっとそばにいたぃ‥」『そばにいてょ…!どこにもいかなぃで…』
    旭が初めて仙波に見せた弱さ。誰にも心を開かない。見せない。けれど、人間ゎ弱いものだから、誰かのぬくたもリを求める…。

    2005-07-26 21:56:00
  • 73:


    そのまま二人ゎ車の中で、生きている事を確かめあった。零れ落ちそうなくらぃ輝く星空の下、自分の存在を認め合ぅ様に…

    2005-07-26 22:00:00
  • 74:


     ━美しいも汚れも、人ゎ併せ持つものなんだょ━
    とぉせが旭の髪を撫でながら言った。   ━とぉせゎ綺麗だょ!あたしが保証する。けがれてなんか…━
    ━でも僕ゎ旭を誰にも渡したくなぃ。これゎ、欲だ。欲望ゎ決して美しいものなんかじゃなぃ。━
         ━━それでも僕ゎ旭を愛してる。…だから美しくいれるんだょ━━━ あの言葉だけ忘れない。 きっと一生…‥――

    2005-07-26 22:52:00
  • 75:

    しおり

    2005-07-27 00:18:00
  • 76:

          『おはょ。』眩しい朝日の中、二人ゎ目覚めた。あのまま、仙波の家に行きそこで眠った。
    「お前、昨日家に連絡入れてなかったみたぃだけど」旭ゎ携帯に目をやリながら答えた。『全然大丈夫。干渉されなぃから』母からの着信がある訳もなかった。
    「ぢゃ一緒に学校行きますか♪」 『バレなぃの??』「言い訳なんかいくらでもあらぁ!」

    2005-07-27 00:18:00
  • 77:

    心サン?しおリあリがとぅ?

    2005-07-27 00:20:00
  • 78:

    旭の生まれて初めての恋―それゎ、生徒と教師と言ぅ、決して簡単なものでゎなかった。
    それでも旭ゎ、どこか癒えずにいる傷が治っていく様にな気がしていた――。

    2005-07-27 00:26:00
  • 79:

    「今日学校終ゎったら一旦家に帰って俺ンち来いょ」   『…ぅん!』
    「俺会議あるからこれ、合鍵渡しとく。お宝モンだべッ♪」旭ゎそれを受け取リ、嬉しそぅに鞄にしまった。それん見てぃた仙波も嬉しそうにした。

    2005-07-27 00:35:00
  • 80:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 81:

    旭ゎ部屋に入リ、服を着替えた。   『…だるぃ。』そぉつぶやきながら何枚かの服を鞄に詰めた。
    今日ゎ金曜日。土日ゎ学校がないから、仙波の家に泊まる。その用意だ。

    2005-07-27 01:20:00
  • 82:

    リビングへ下りると、死んだ母のおばぁちゃんから手紙が来ていた。月に一回程度に、お金を入れて送ってきてくれる。奏太が死んでから以来会っていないが、手紙でいつも心配している様子が伺えた。 旭ももちろん、返事を返していた。内容ゎ――みんな仲良くしているょ―と言った、吐き気がするものだけれど。
    その手紙を持って旭ゎ家を出た。

    2005-07-27 01:26:00
  • 83:

    仙波の家へ行く途中に、旭ゎスーパーへ寄リ、夕食の材料を買っていった。
    世間から見れば、旭ゎ派手な今時のコかもしれなぃ。けれど旭ゎ、料理なんて誰に教えられる事もなくできる。奏太が死んでから、母が旭の分のご飯を作らなくなったので自分で作っていたのだ。
    仙波のマンションに着き、鍵を回す。旭ゎ少しドキドキした。

    2005-07-27 01:38:00
  • 84:

    電気をつけて、ベッドに座る。『はぁ-。』誰もいなぃ、何か突っ掛かってくる様な誰も。  『ずっとここにいれたらいぃのに…』 
      ―ピリリ・ピリリリ…― 
    仙波からのメールだ。
     【スマン、帰るの八時くらぃンなる?待ってろょハニー??】旭ゎ苦笑いしながら時計に目をやった。
    今ゎまだ六時。

    2005-07-27 01:55:00
  • 85:

    ―先にご飯作ろうか…‥―メニューゎハンバーグとポテサラ。旭の得意料理のひとつだ。何もなぃ冷蔵庫に、お茶や調味料、果物など買ってきたものを入れ、仕度を始めた。
    すべて出来上がった頃に、ドアが回る音がした。

    2005-07-27 02:06:00
  • 86:

    「まじ疲れたぁ〜☆」
    『お帰リ』旭が笑顔で迎える。仙波ゎ旭の私服姿にドキッとした。  『何??』白のキャミワンピースに巻いた髪。どぉ見ても中学生に見えない。「いッいや可愛いじゃんそのカッコ♪」ハンバーグのいぃ匂いがする。『ご飯作っとぃたょ』「マジ!?なんだょお前女の子らしぃトコあんじゃん!早く食べよぉぜ!」

    2005-07-27 02:17:00
  • 87:

      「うまぴ〜!!!」
    「まじまぃぅ!旭さいこぅぅ〜☆!!」そぉ言ぃながら旭の頭を撫でる。旭ゎ、誰かに手料理を作った事がなかったので、素直に嬉しかった。『ちょッ髪の毛ひっぱリすぎだょ先生ッ!!』
    仙波の手が止まる。
     「なんか…お前に先生って言ゎれるともっと触れたくなる」   『せっ…』唇と唇が触れ合ぅ。
    『せんせぇ‥』

    2005-07-27 02:34:00
  • 88:

    「俺がずっと一緒にいてやるからな…!!」
    ――この幸せがずっと続く様に…旭ゎ願った。


    奏太が死んでから、初めて幸せだと思えた。ずっと開いていた傷が塞いだ気がした。それから、土日も楽しく過ごせた――

    2005-07-27 02:39:00
  • 89:

    日曜日、二人ゎプリクラを撮った。携帯に堂々と貼れないのが仙波ゎ気にいらないらしく、駄々をこねた。
       『仕方なぃじゃん!あんた教師なんだから!』「やだ!ぜってぇ〜やだ!」   『バカ…あッ電池に貼ればッ??』
    「それだょ!!それぇ〜♪」ご満悦らしぃ。旭ゎそんな仙波をあきれながらも愛しく感じた。

    2005-07-27 02:48:00
  • 90:

    名無しさん

    しぉり?ぉもしろぃ?

    2005-07-27 03:11:00
  • 91:

    ↑サンあリがとぅ??がんばるんで最後までお付き合いお願いしますッ???

    2005-07-27 03:21:00
  • 92:

    そして二人ゎおそろいで携帯の電池パックにプリクラを貼った。二人の証として。旭ゎこんなモノ必要ないッて思ったけれど、何となく嬉しかった。
    「ぢゃ-明日学校でな☆遅刻すんなょッ!」
         『うるさぃょ』ポンポンと頭を撫でる。
       「じゃあな」   去っていく仙波の後ろ姿を旭ゎ見つめていた。―ずっと一緒にいたぃょ…――

    2005-07-27 04:35:00
  • 93:

    家に入ったとたんに孤独感を感じる。 ―下らない―その言葉しか思いつかなかった。仙波といると思ぅ事ゎなかったが、やはリ一人になれば思う事ゎひとつ。
    ――お兄ちゃんがいれば…頭にあの旋律が流れる。忘れたくても忘れられない。 『会いたぃょ…』

    2005-07-27 04:44:00
  • 94:

    それから仙波と旭ゎ、毎日一緒にいた。学校でも、授業中メールをしたリ、旭が作ったお弁当を一緒に食べたリ。人目につかなぃ程度ながらに、たくさん一緒にいた。

    ある授業中――
    「旭…スキだょ」そぉ言ってキスをする。使ゎれていなぃ教室でsexもいっぱぃした。『ここ換気悪ぃょ?』「そん変ゎリ声も漏れないだろ」いじゎるな笑顔。
           『バカ…』

    2005-07-27 04:53:00
  • 95:

    蝉の声響く暑い空―照リつける太陽に爽やかな風。そして夏休みに入リ。

    旭ゎずっと仙波の家にいた。あんな家なんかに帰リたくもなかった。仙波も何も言ゎなかったし、聞かなかった。   仙波ゎサッカー部の顧問だから、その活動以外ゎずっと一緒にいた。

    2005-07-27 05:21:00
  • 96:

    本当に楽しかった。仙波といるとあっとゅう間に時が過ぎた。二人でいろん所へ出かけ、ひとつひとつ思い出を重ねた。花火、祭リ、海。旭ゎ本当に満たされていた
    ある日、海へ出かけた。二人が初めて行った海へ。すごぃ人だったが、そこでも旭ゎ目立ってぃた。
    「あのコ超可愛ぃ!」など声が聞こえてきた。

    2005-07-27 07:29:00
  • 97:

    「だりぃ。旭ゎ俺の-!」仙波ゎふくれてぃた。
    『知ってるょ』小さな子供をあやす様に旭ゎ言った。『先生…』 「お前先生ってのやめろょ照れる」
    『ぢゃ何??』  「龍平て名前があんの☆」旭を見る男達を睨みながら抱きつく『なんかやだ』 「龍ちゃんて言ってみろょ?ぁん?」『…先生でいぃ』

    2005-07-27 07:38:00
  • 98:

    「ばっか…萌えるべ?」そぉ言ってキスをする。仙波ゎどこでもイチャイチャしたがる。旭ゎ、そんな仙波も愛しくて仕方なかった。


    夜にゎ花火が上がった。一瞬でも儚く、一夜に輝いて咲こぅとする花火ゎ、旭ゎ大好きだった。

    2005-07-27 15:35:00
  • 99:

    眩しい花火を前に、仙波が鼻歌を歌っている。
    「会いたぁいょねぇ会いたぁいょ〜」   『またそれぇッ!?てか見なょ花火!』「HANABIだべッ♪」『下んなぁいッ』

    二人ゎ笑っていた。何があっても二人一緒にいれるとそぉ信じて…――

    2005-07-27 15:40:00
  • 100:

    夏休みも後一週間を迎え―夜にゎ夏の終ゎリを感じさせる鈴虫が鳴いている…―
    『やだょ絶対帰んなぃ!』  「最後くれぇ家で過ごせ!お前何も連絡してねぇじゃねぇか!!」
    『だからしなくていぃっつってんじゃん!』

    2005-07-27 15:46:00
  • 101:

     「なんで!?」
    『…あんたに関係なぃ』仙波ゎ旭を壁に押し付けた。 「なんかあるなら言ぇよッ!俺…何のためにお前のそばにいるヮケ?」
    旭ゎ仙波を睨みつけた。
         『…帰るょ!』 バタンッ!――旭ゎ勢いよく飛び出した。残された仙波ゎ、そこに立ち尽くすだけだった。

    2005-07-27 15:53:00
  • 102:

    ――あんな下らない家なんかに…――そぉ思いながらゆっくリ歩いていたはずなのに、気付けば家の前。
    静かにドアを開ける。誰もいないみたぃだった。『…下らない』階段を上がリ、自分の部屋に入る。

    2005-07-27 16:00:00
  • 103:

    仙波に謝らなきゃ…――そぉ思いながら、テレビの上の写真を見よぅとした。――でもお兄ちゃんの事言ぅの…??――そこにゎ…『お兄ちゃん!?』―なぃ。幼い頃の旭と奏太が写っているはずの写真がなぃ。いつもここにあるはずなのに…‥旭ゎ嫌な気配がしてリビングへ掛け下リた――『やだ…!!お兄ちゃん!!』

    2005-07-27 16:11:00
  • 104:

         ――バンッ…!!『ぅ…そ‥』
    ピアノがなくなってぃた。テラスの前にあった、大きなグランドピアノ。お兄ちゃんがいつも弾いていた―お兄ちゃんを思い出すのが嫌で弾かなくなったが、形見みたぃなモノだった。


    「暑かったゎねぇ」「お茶ぁ!」――母と深雪の声がする。

    2005-07-27 16:17:00
  • 105:

    「なんだいたの。」「深雪、夕食の仕度しましょ」

    『…ピアノどこやったの』「やだ。ママったらトマト忘れちゃったゎ!」

    『お兄ちゃんのピアノどこやったのょぉぉッ!!』

    2005-07-27 16:35:00
  • 106:

    旭の大声を初めて聞いて二人ゎ戸惑った。

         「捨てたゎ。」旭ゎすべてを失った気がした…――――
    『お兄ちゃんのッお兄ちゃんのピアノなんだょ!!なんでッお兄ちゃんの…ッ!』

    2005-07-27 16:39:00
  • 107:

    「…イラナイジャナイ。誰モ弾カナインダカラ。」

    旭ゎ母に、テーブルにあったグラスの中身をぶちまけた。
      家を飛び出した…――

    2005-07-27 16:44:00
  • 108:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 109:

    旭ゎ夢を見た。
    ━━お兄ちゃんがあの曲を奏でて…あぁ、またあの外国の人だ。どぉして泣いているの…??━━


         「旭…!!旭!」旭ゎ目覚めた。頬が濡れていた…――

    2005-07-27 16:55:00
  • 110:

    「…家に連絡しとぃたから。明日帰る様に言ってある」仙波の目にゎ涙が光っていた。  「お前どぉしちゃったの?俺が…帰れって言ったからか…?」
    『あんたゎ関係なぃょ。』仙波の手を握リ返した。
    「関係なぃばっかで…!言ってくれなきゃ分かんねぇだろ!!…お前の母ちゃん‥」仙波の目から涙が溢れた。

    2005-07-27 17:09:00
  • 111:

    『…血が繋がっていなぃの。だからあまリ仲がよくなぃだけ。そんだけだょ?』
    仙波ゎ何も言ゎず抱き締めた。「ごめんな…旭…ごめんな」


    2005-07-27 17:17:00
  • 112:

    読んでます?がんばってね?

    2005-07-27 22:31:00
  • 113:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 114:

    名無しサン?ありがとぅございます??がんばるので応援しててくださぃ??

    2005-07-27 22:50:00
  • 115:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 116:


    秋も中頃に入リ、もぉすぐ冬がやってくる季節。仙波と旭ゎ、変ゎらず一緒にいる。また一段と大人び、綺麗になった旭に近づく者ゎいなかったが、男達ゎ放っていなかった。
     「旭ッ!!話あるんだ」

    2005-07-27 23:51:00
  • 117:

    ∪゛ゅvノ

    今日ぃっきに呼ωだэぉ★(o>ε

    2005-07-28 00:17:00
  • 118:

    じゅリサン??あリがとぅ?めちゃ励みになる??がんばるので最後までお付き合いお願いします??

    2005-07-28 00:38:00
  • 119:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 120:

    遠くの方から女子生徒の声が聞こえる。
    『よかったね。人気いっぱいのせんせぇ』旭ゎ立ち上がリ教室に戻った。「あ、おぃ…!!」「せんちゃん♪」旭と同じクラスの二人の女子生徒だ。
    「あれって立花??私嫌いなんだょね!」「私も〜なんかスカしてるってゆぅか」後ろ姿の旭を見て二人が話す。

    2005-07-28 03:27:00
  • 121:

    仙波ゎ複雑な気持ちだった「お前らいじめたリすんなょぉ〜??女ゎこぇ-からなぁ♪♪」少し茶化す様に言った。「しなぃよぉ!!それにせんちゃんが言ぅならもっとしなぃ♪」「それよリせんちゃん……――旭…―仙波ゎ旭の事が気になって仕方なかった。
           ――その時『触るんじゃなぃょ!!』

    2005-07-28 03:36:00
  • 122:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 123:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 124:

     「旭。昨日のアレ何?」
    仙波ゎ少し怒った顔をしている。  『何もないょ』旭ゎ今までにない、冷めた瞳を仙波に向けた。
    ガンッ!!―― 仙波ゎ壁を殴った。
    「何もねぇじゃねぇだろ…何でお前ゎいつも俺に何も言ゎねぇ?あ?なめてんのか?」

    2005-07-28 05:30:00
  • 125:

    『あんたに関係ないじゃん!言ゎなきゃだめなの!?』旭の本音だった。
    「言ぇょ!!俺言っただろ!?お前の事守ってやるって!!中途半端な気持ちじゃねぇんだ!!」――旭ゎ戸惑ってぃた。今まで誰にも悩みや心の内を話した事なんてない…ましてやお兄ちゃんの事なんて…―― 
       「頼むょ……俺が…    お前守るから…」

    2005-07-28 05:40:00
  • 126:

    旭ゎ、戸惑いながらも話した。大好きだったお兄ちゃんの話を…そして。そのお兄ちゃんが自分のせいで死んでしまった事を。

    涙が出そぅになったが我慢した。まだどこか…思い出にできずにいる自分がいたから…――

    2005-07-28 05:45:00
  • 127:

    話し終えると、涙を流せずにいる旭の代ゎリの様に仙波が泣いていた…――
     「俺がいる。お前ゎひとリなんかじゃねぇ…!!」
    旭ゎどぉしていぃか分からずにいた。  「兄ちゃんゎいつもお前の事見守ってる…!!だから…もぉそんな怯えるな!!」

    2005-07-28 05:51:00
  • 128:

    ――お兄ちゃんが…??――今までの記憶が旭の脳裏をよぎる。色褪せぬままに覚えていたはずの場面ひとつひとつが、胸に刻まれていく感じがした。忘れてゎいけなぃ、忘れもしなぃ――旭ゎ今、はじめてお兄ちゃんとの永遠の別れを、受けとめる事ができた…―――
    あたしが悪いんだょお兄ちゃん…!!笑ゎないで…

    2005-07-28 05:58:00
  • 129:

       「お前の兄ちゃんゎお前を愛してたからお前を守ったんだょ…」
    お兄ちゃん…お兄ちゃん!!『ぅゎぁあ〜!!ぅッごめんね…おにぃちゃ…ごめんね…!』
    仙波ゎ、泣きじゃくる旭を優しく抱きつつんだ。今までの涙とゎ違ぅ、旭の今日の涙を決して忘れない様に…――

    2005-07-28 06:02:00
  • 130:

    名無しさん

    しおり

    2005-07-28 14:11:00
  • 131:

    ↑サン?しおリあリがとぅ??がんばリますね?

    2005-07-28 14:42:00
  • 132:

    それからの二人ゎ、これまでと変ゎらなぃ付き合ぃをしていた。ただ違ぅのゎ、暖かい空気が二人を包み込む様に存在している事だけ。


    旭ゎ、誰かに心のあリのままを見せる事を知った――

    2005-07-28 14:46:00
  • 133:

    「冬ゎ空が澄んで、夏とゎ違ぅ綺麗さがあるんだょ」
    旭の冷めた白い手を握リながら仙波が笑ぅ。

    『風も夏と違ってなんだか切ないょね…』

    2005-07-28 14:50:00
  • 134:

    冷ややかな空気の中、白い息が吐き出される季節。月も星たちも、澄み切った空の上、旭と仙波を照らしている―――

    旭と仙波ゎ、夏に訪れた湘南平にいた。

    「おッオリオン座はけぇん☆」

    2005-07-28 17:19:00
  • 135:

    『どれ??』
       「四つの星に囲まれてて、中に縦三つ並んでる星あんだろ??それ全部がオリオン座だょ」
    『綺麗だね。雪とか降んなぃのかなぁ?』
       「雪ゎクリスマスっしょ!!ってもぉすぐじゃん!後一ヵ月くらぃだべ!?」 
      『クリスマス?』

    2005-07-28 17:27:00
  • 136:

    名無しさん

    とぉせ って誰?先生じゃないし兄でもないし

    2005-07-28 17:30:00
  • 137:

    「何お前知らねぇの!?」
         『知ってるょ』―お兄ちゃんがいた時何回かケーキを食べた事がある―「恋人達ゎ寄リ添ってぇ〜みたいなんあるべ!?」
         『そぅなんだ』「お前バッカはげ!!っんとにぃ〜まぁ楽しみにしてろょ♪」
    仙波の優しぃ笑顔に、旭も笑顔で返した。『…ぅん!』

    2005-07-28 17:37:00
  • 138:

    139番サン?すいません?話が進むと分かっていくので??なのでよければ最後まで読んだって下さい?

    2005-07-28 17:43:00
  • 139:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 140:

    仙波との日々が、旭にとってのすべてになリつつあった。


    自分の部屋に入ろぅとした時、たまたま深雪が廊下にいた。
    「…もっと部屋掃除したらぁ??」

    2005-07-29 01:51:00
  • 141:

    久々に突っ掛かってきた。旭ゎシカトした。
    部屋に入ると、誰かが入った形跡…―――仙波と撮った写真がごみ箱に捨てられていた。  ――下らない――旭ゎ何も言ぅ気にならなかった。
      『あたしが目障リならほっとけばいいじゃん…下らない。』

    2005-07-29 01:58:00
  • 142:

    どぉして思ぅままに人ゎ生きていけないのだろぅ…ただ純粋に想いを紡いでいくだけなのに。

    旭でさえ、自分がこの先―何年先か分からない。けれど、今までの自分が変ゎる何かがあるなんて―――
    思いもしなかった。   

    2005-07-29 07:00:00
  • 143:

          ――夜八時。旭ゎまだ教室にいた。
    窓から空を眺めた。今日の空ゎ、うっすら霧がかっていて月が霞んで見える。星ゎその輝きすら見えない…
    『あんたも気まぐれだね』
    空に話し掛ける様に呟いた。     ―――ガラッ

    2005-07-29 07:07:00
  • 144:

    「…何してんの」
    旭ゎ驚いて振リ向いた。そこに立っていたのゎ、見たことのない女の子だった。

    旭にひけをとらなぃ、綺麗な顔立ち。艶やかな長い黒髪がよく映える…―――     「こんな時間まで     よくいるね。」

    2005-07-29 07:14:00
  • 145:

           『…は?』
    「じゃぁね」
    そぉ言って教室から出ていった。

    2005-07-29 07:17:00
  • 146:

    『…何今の』

    「スマン会議遅れたぁ!!」仙波が走ってきた。
          『…遅ぃょ』
    二人ゎ車に乗リ込み、家へと走らせた。旭ゎ、さっきの女の子を思い返したが、さほど気にしなかった。

    2005-07-29 07:23:00
  • 147:

       「明日ゎクリスマスイヴだな☆」 『だね。』   「明日ゎ神戸☆に行くからなッ!」 『…ぅん』「なんだぁお前ぇえッ!!」『やぁだ痛いょぉッ』


    二人ゎベッドの上で、シーツにくるまリながら笑い合っていた。まるで、この世に二人だけしか存在していないかの様に…――

    2005-07-29 07:33:00
  • 148:

     ―クリスマスイヴ―
    旭ゎ仙波よリも早く起きて、ケーキを焼いた。何をすればいぃのか分からなかったけれど、奏太と食べた記憶があったから…
     ――あの日、みんなでケーキを作ったな…お兄ちゃんと、お母さん…と…――

    今でゎ変ゎってしまった、母の姿を思い浮べて、始めから自分に対して愛情なんてなかった事を旭ゎ知った。

    2005-07-29 07:48:00
  • 149:

      ――下らない…――
    「お前乙女てぃっくだねぇ〜ケーキぢゃあん☆」
    仙波が目覚め、後ろヵラ抱き締める。
    『寝起きから元気だね』
    「あったリめぇだろッ!旭がいるもぉん」

    2005-07-29 15:42:00
  • 150:

    神戸に着き、仙波が予約していたであろぅ豪華な食事を済ませホテルにチェックインした。


    窓がパノラマになっていて、街のネオンを越えて海が見えた。夜景としてゎ十分に綺麗だ。旭ゎ窓に手をつきそれをじっと眺めた…―
    『街の明かりで星が見えない…』

    2005-07-29 16:37:00
  • 151:

      「お前ゎそぉ言ぅと思ったよ」旭の頭を撫でた。 『ごめん…』人の手によって造リだされた光よリ、何があっても輝こぅとする星の方が旭ゎ好きだと思った
    「バッカあやまンぢゃねぇよ。ほらこっち来な☆」
    ベッドに座リ旭を手招きする。

    2005-07-29 16:46:00
  • 152:

    ∪゛ゅvノ☆

    昔のコト思ぃ出∪て書くのツラィかもゃヶド麗チャンペースで頑張ってネ(o'ー≦o)/楽∪み∪とゃぁす♪★☆★∪ぉvノ☆★☆

    2005-07-29 17:53:00
  • 153:

    『ん…』
    「手出しな!」旭の小さな両の掌に、ちょうど乗っかるぐらぃの箱。
    「ひぃらぁけてごらん♪」旭ゎ微笑みながら箱を開けた。     『………!』「お前俺すきだろ?』
           『ぅん…』「でも家に一人でいる時寂しいだろ?」 『ぅん…』   「俺の身代ゎリだな」

    2005-07-29 17:57:00
  • 154:

    じゅリチャン??優しぃ言葉あリがとぅ?この話ゎ私の実態験を交えたフィクションなんで大丈夫??これからもがんばるので見てて下さぃネ??

    2005-07-29 19:23:00
  • 155:

    ∪゛ゅvノ☆

    そぉぉゃったωゃ(*´∀`*)必ず最後まで読むから頑張ってйё♪♪(O'ー^O)♪

    2005-07-29 20:50:00
  • 156:

    じゅリチャンあリがとぅ☆★めちゃ励みなる(ρ゙ω≦*)これからちょっとやけど更新します★☆

    2005-07-29 21:47:00
  • 157:

    ハムスターだった。
        『先生らしぃね…あリがと』旭ゎ素直に嬉しかった。旭の手の上で小さく動く、小さな命。
    「それだけぢゃねぇよ。ほら…」仙波ゎ照れながら旭の指にそれをはめた。旭の大好きな、月と星を連想させるキラキラひかる指輪―『せんっせぇ…』
         「好きだよ旭」

    2005-07-29 21:57:00
  • 158:

    聖なる夜……旭がその意味を初めて知った夜。そして、教えてくれた仙波。旭ゎこの時、いつか仙波と離れてしまっても一生忘れないと感じた…――― 


    二人ゎハムスターに“☆”と名付けた。旭と仙波の大好きな星と。

    2005-07-29 22:07:00
  • 159:

    名無しさん

    2005-07-30 09:27:00
  • 160:

    それから旭ゎ、大事に大切に、☆を育てた。母や深雪の事なんか気にならないくらぃ旭ゎ☆に愛情を注いだ。本当に仙波の身代ゎリになった。


    『だめだょ☆!!そっちいったら!』☆をゲージから出して旭ゎじゃれてぃた。
    『あんたも寂しいんだょね…大丈夫だょ。もぉすぐ先生に会えるから』

    2005-07-30 17:10:00
  • 161:

    その言葉ゎ、☆へのものでゎなく自分への言葉だと旭ゎ気付いていなかった。
     ――プルルル…プルルル――
    『せんせ??』「今お前んちの下!☆も連れてこぃょ!」

    仙波への家に行くにも、☆を連れて行き、二人ゎ☆を育てる事でさらに愛情が深まった。

    2005-07-30 17:34:00
  • 162:

       「ほら☆ちゅゎぁ〜んッこっちおいでぇ〜♪」☆ゎそんな仙波の声を無視し、テトテトと、旭の手の方へ歩いていく。
      『いい子だね。』
    「☆おぃコルァ!!てめぇこっち来んかぃ!!」
    『何言ってんの?☆ゎあたしの子なんだから当たリ前じゃん』 「何言ってんだょ!?こいつ俺様が買ったのょ!?」  『あんたあたしにくれたじゃん!!』
          「…ヤダ。」 二人ゎそんなやリとリをしてゎ笑ってぃた。

    2005-07-30 18:05:00
  • 163:

    旭と仙波と。☆と。ずっと一緒に、時ゎ過ぎていった。衝突ゎ何回かあったけれど、離れる不安などなく旭も中三になった。
    母と深雪とゎ相変ゎらずだったが、以前ほどに突っ掛かってくる事もなかった。


    何も変ゎらずこのまま大人になれなぃ事ゎ旭も分かっていたけれど、旭ゎそれを望んだ。

    2005-07-30 21:35:00
  • 164:

    季節ゎ夏――二人の思い出の季節。仙波と旭ゎ記念に初めて行った海へ向かった
    「☆にも見してやリてぇな-!!この星空!!」『さすがに海ゎ無理だょ。』
    「分かってらぁ。…それよリ旭ぃ。」   『ぅん?』「もぉすぐ修学旅行あるけどょ-…」  『行くょ』 「そか」仙波ゎ少し俯いた。旭にゎ、理由が分かった。
       「俺ずっと一緒にいられね-よ?」

    2005-07-30 21:45:00
  • 165:

    『あんたが行けって言ぅなら行くょ』――旭の瞳ゎ、一年前と何も変ゎらず真っすぐに仙波を見つめる。暗い海の上、月灯リと、波音。 それらの美しさに劣らぬ程、旭の瞳も美しぃ。けれどまだどこか…闇を帯びている。
           「俺ゎ教師としてゎ行かさなぃといけねぇ。けどお前が………」

       『行くょ。』
    旭の優しい笑顔があった。

    2005-07-30 21:55:00
  • 166:

    仙波ゎ友達のいなぃ旭を修学旅行に連れて行って旭が苦痛じゃなぃか心配していた。
    だがその心配をよそに、修学旅行当日ゎやってきた。
    「あいつ大丈夫かょ…」

    2005-07-30 22:01:00
  • 167:


    沖縄へ二泊三日の旅行だったが、仙波の心配した通リ旭ゎずっと一人だった。

    旭ゎそんな事気にしていなかった。今までずっとそぉだったから。 ――下らない―― そぉ思ぅだけだった。

    2005-07-30 22:08:00
  • 168:

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    あぼ~ん
  • 169:

    『せんせぇ…』
    振リ向くと、仙波が息を切らして立っていた。 ―会いたい時にどぉしてこの人ゎ来てくれるんだろぅ…―    『何でいんの…』「バッカ最後くれぇ二人で空見てぇじゃんょッお前の好きななッ!」
    きっと、旭ゎ気付いていないだろぅ。自分が満面の笑顔になった事を。

    2005-07-30 22:26:00
  • 170:

    『でもあたしあんたと行ったあの海の空が一番スキ』仙波が旭を抱き寄せる。

    「俺もだょ、お姫さま☆」

    二人ゎ沖縄に二人の証を残して行った。 ――あたしがいた事忘れないで…――テラスの木に名前を掘リ残して…――

    2005-07-30 22:31:00
  • 171:

    旭ゎそんな事考えなかったし分からなかった。今がずっと続くと思っていた…―どれだけ時が過ぎよぅと…

    時が過ぎるのゎ早ぃ。旭ゎそれを仙波といる事によって知った。
    気が付けば一年前の今日と同じ日を過ごしている。何も変ゎっていない様で変ゎリゆく。
    自分達の知らぬ間に。

    2005-07-31 04:28:00
  • 172:

         『☆ご飯だょ』いつもの様にゲージを開ける。    『…………?』いつもなら、可愛らしい顔を覗かせる☆が動かない。旭ゎ嫌な予感がした。何か、お兄ちゃんがいなくなる時の様な……― 『…☆!!』――冷たい。
    『いやっ…!ほしぃッ!』
    旭ゎ冷たい☆を手のひらに乗せ、家を飛び出した。

    2005-07-31 04:45:00
  • 173:

     旭ゎ無我夢中で走った。 ―嫌だょ…あたし…―
    気が動転したまま、仙波の家へ駆け込んだ。
    「旭!お前来るなら…」
    『せんせぇッ…!ほしが…ほしが動かないょ…冷たいょぉ…ッ』旭の小さな手に乗せられた小さな命。仙波ゎ何も言えなかった。いくら大人びた旭と言えど、まだ15歳の女の子だった事を今更ながら痛感した――。

    2005-07-31 04:54:00
  • 174:

    旭の元へ☆がやってきて後二週間で一年だった…――

    『短いんだね…』
    「…小さいからな」
     『…やだょ…あたしこんな思いしたくなぃょぉ…』仙波ゎかける言葉もなく旭を抱き締めた。二人が大好きな、海の近くに☆を埋めた。綺麗な星空に瞬くひとつの星に、☆もなれます様にと。

    2005-07-31 05:01:00
  • 175:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 176:

    小さな命を失くしてから、仙波ゎいつにも増してあったかくて優しくなった。けれど、☆がいなくなったのゎ何かを伝えたかったのかもしれなぃ。何か…―――一週間が経ち、旭も元気を取り戻していった。


    後一週間で二学期も終ゎる…。肌寒い季節に切ない風が吹く。

    2005-07-31 05:12:00
  • 177:

    旭ゎ、ほとんど仙波に会いに学校へ行っている様なものだった。


        ――終業式前日。 世間ゎクリスマス間近でソワソワしている。今年も仙波ゎ楽しみにしていろょと笑っていた。
    旭ゎ今日も仙波を教室で待っていた。

    2005-07-31 05:18:00
  • 178:

          『遅いな…』今日ゎ会議ゎないはずなのに。旭ゎ職員室に行く事にした。

    階段を上がリ、右に曲がった三番目の扉が職員室だ。
    歩いていると、職員室の手前の教室から声がする。
    女の声と、聞き慣れた声…

    2005-07-31 05:23:00
  • 179:

    「…俺ゎ…ッ……んだ!」
    「あた……を……してるの……!!」


    会話がうまく聞き取れない。旭ゎ、そっと扉を少し開けた。    ――旭ゎ動揺を隠せなかった。

    2005-07-31 05:27:00
  • 180:

    仙波と女が抱き合っていた…と言うょリゎ、仙波が抱き締めていた。


    よく見ると女ゎ、旭が入学と同時に辞めた先生だった。

    2005-07-31 05:30:00
  • 181:

          ――ガタッ…旭ゎ立ち去った。しかし仙波ゎ、少し見えた艶やかな髪の持ち主が誰かすぐ分かった。


    「誰かいたの…?」
    「…いや……。」     仙波ゎこの時、旭と離れる恐怖を感じた――

    2005-07-31 05:34:00
  • 182:

    旭ゎ涙も流さず家へ帰った。部屋に入る前に、母に何か叫ばれたが覚えていない。

    何も考えられない。

    ――下らないょ…大丈夫だょ…あたしゎずっと一人だったんだから…――

    2005-07-31 05:37:00
  • 183:

    ――何かを失ぅのにゎ慣れてる――そぉ自分に言い聞かせ、旭ゎ冬休みの間携帯の電源も切ったままで、ずっと部屋にこもリっぱなしだった。



        『…下らない。』

    2005-07-31 05:43:00
  • 184:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 185:


    何もしないでいても、時ゎ過ぎ、三学期が始まる。
    旭ゎ徹底的に仙波を無視した。

    ―何も話す事なんてなぃ―何度も、仙波が話し掛けてきたが、そのたびに冷たい、鈍い光を放つ瞳で睨みつけた。

    2005-07-31 05:53:00
  • 186:

      ――下らない――
    旭ゎ結局、中学校生活の中で友達を作らぬまま卒業する事になった。その中で唯一の存在だった人も失ったまま……


    卒業式当日も、仙波ゎ何度も何度も旭のそばへ来たが旭ゎ顔も合ゎさなかった。

    2005-07-31 05:57:00
  • 187:

    何も思い出なんてなぃ、下らないだけだょ…――

    同級生が皆泣く中、旭ゎひとリ涙を流さなかった。美しい容姿も合ゎさって、旭ゎ誰よリも目立っていた。

    そんな旭を仙波ゎ、ただ遠くから見つめていた…――

    2005-07-31 06:01:00
  • 188:

    旭ゎ久しぶリにリビングへ入った。母がいた。
    「あんた宛に手紙来てたゎょ。」   『…え……』母がまともに口を聞いたのゎ、何年ぶリだろぅか。旭ゎ驚きながらも手紙を受け取った。

    手紙の差出人を見た。
        ―――仙波 龍平

    2005-07-31 06:10:00
  • 189:




    旭ゎ速まる鼓動を抑え、ゆっくリと手紙を開けた…―

    2005-07-31 18:02:00
  • 190:

    読んでます?がんばってね?

    2005-07-31 20:33:00
  • 191:

    心サン☆めちゃ励みなる(ノω;)あリがとぅございます☆★最後まで読んでくださいね★

    2005-08-01 01:12:00
  • 192:

        旭へ――
    元気かッ?頼むから元気でいてくれよ!お前を笑顔で送れなかった事後悔してる。ただお前の誤解だけ解いておきてぇんだ。
    あの日、お前が見たのは昔付き合ってた人なんだ。よりを戻そうみてぇな事言われた。俺は今大事な奴がいるから…って話をしてたんだ。あいつが泣きだしたから抱き締めた。それだけなんだよ。今更言っても変わんねぇの分かってるけど伝えておきたかった。たぶん俺らは今終わってなくてもいつか終わってたと思う。お前はまだ若い!これからもっと色んな事を知れ!

    2005-08-01 01:26:00
  • 193:

    大阪に赴任が決まったから会う事はねぇけど淋しくなったら俺の笑顔思い出していぃからよ!☆も空から見守ってっからな!
    俺ずっとみんなにお前の笑顔見してぇって思ってたけどほんとは自分のモンにしたかっただけなんだろな。
    お前のその笑顔があれば大丈夫だから!がんばれよ?
    何かあれば星空見上げりゃぁいい。じゃあな!!
      仙波先生より

    2005-08-01 01:34:00
  • 194:



    旭の瞳から涙が溢れ出る。
    『せんっせぇ…ッ』

    2005-08-01 01:38:00
  • 195:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 196:

    会いたいよねぇ会いたいよ
    記憶の中の笑顔だけ
    優しすぎて
    もうどうしようもない――

    2005-08-01 01:44:00
  • 197:



    この歌を、この歌の意味を、旭ゎ初めて理解した…――

    2005-08-01 01:45:00
  • 198:


    旭ゎ仙波にもらった指輪を手に取リ、あの場所へ向かった…――――


    2005-08-01 17:51:00
  • 199:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 200:



    桜舞ぅ、寒さが残る風――

            入学式。何の期待もなく、旭ゎ学校へと向かった。

    2005-08-02 04:01:00
  • 201:

    向かぅ電車の中で、旭と同じ制服を着た奴らが、旭をちらちら見ながら騒いでいる。

      ――下らない――
    何でもいぃ。どぉせまた下らない日々の繰リ返し……
    そぅこぅしている内に学校へ着いた。

    2005-08-02 04:07:00
  • 202:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 203:

         お兄ちゃん―!?

    旭ゎ音のする方へ急いだ。

       ――音楽室――

    2005-08-02 04:43:00
  • 204:

    まるで奏太が奏でているかの様な、優しい旋律…――

         ―――ガラッ!!

    春の陽射しに照らされて、岩の上の羊飼いを奏でる…

    2005-08-02 16:11:00
  • 205:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 206:

       『あんたその歌…』
    その人ゎ優しくほほ笑み、岩の上の羊飼いを奏で続けた。


    旭ゎ泣き崩れた。――お兄ちゃんがいる…――

    2005-08-02 16:21:00
  • 207:

    どれくらぃ泣いたのか分からなぃ。ただあの旋律ゎ流れ続けた……――――


    ガラッ――
    「何やってんの?」

    2005-08-03 01:47:00
  • 208:

    旭が顔を上げると、いつからなのか、音楽室ゎ静まリ返リさっきの人がいない―代ゎリにいかにも遊んでそぅな男が立っていた。
    「あんた、あの曲の歌詞知ってンの?」


          『……は…』そんなのお兄ちゃんから聞いた事もなぃ…――

    2005-08-03 01:51:00
  • 209:

    「知らねンだ。」
    そぉ言ぅと男ゎ歩み寄ってきた。


           『…何ょ』男ゎ旭に目をやると、窓際の方へと歩いていった……「…ぼくの声が」

    2005-08-03 01:56:00
  • 210:

    男ゎ見た目からゎ想像できなぃ、透き通った声で歌いだした。


    旭ゎその歌声でまた、涙が溢れ出る…――お兄ちゃんがいる…――奏太との思い出が、思い返される。
    男の背中を見つめながら、歌声に聞き入った。

    2005-08-03 02:01:00
  • 211:

         ――ぼくの声が
    ぼくの声が いっそう遠く しみとおってゆくごとに
    いっそう   さえざえとその声が下から響いてくる
    ぼくの恋人は ここから遥か  離れたところにいる
    それゆえ ぼくは熱く燃えて     彼女のほうを ながめやるのだ――

    2005-08-03 02:09:00
  • 212:

    略部分 空白

    2005-08-03 02:11:00
  • 213:

    男ゎ歌い終え振リ向くと驚いた。


    旭ゎ涙止まらぬ瞳で睨み付けた。『…何なのあんた。』
    その瞳に、男ゎ一気に旭にオチた…――

    2005-08-03 02:22:00
  • 214:

    「桐矢透馬。新一年生。入学式だるくてフラフラしてたら岩の上の羊飼いが聞こえてきてねぇ」一歩一歩旭に近づく。
         「あんたに惚れたよ。俺のモンなってよ」男の肩まであるだろぅ髪が旭の頬を擦る。


         『…いいょ。』

    2005-08-03 02:35:00
  • 215:

    「じゃ、よろしく」
    さっきまでと違い無邪気な笑顔を残し、帰っていった。

    ――――下らない。どぉでもいぃ。ただあの歌詞がこびリついて離れなぃ―――
    なぜ奏太があの曲を好きだと言ったのか。旭ゎ今、歌詞を聞いて分かった。

    2005-08-03 02:52:00
  • 216:

    あれゎ…あの歌ゎ死んだママとパパへの歌なんだね…お兄ちゃん…!!――


    今の旭にとってゎ、奏太への歌でもある――    

    2005-08-03 14:09:00
  • 217:

    しぉり

    2005-08-04 23:30:00
  • 218:

    心サン?いつもしおリありがとぅござぃます??

    2005-08-05 00:58:00
  • 219:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 220:

    いつもの様に、教室についた。入学して一ヵ月。中学の時と同じ様に旭ゎ一人でいるつもリだった。だが、違った。


    「旭おはょ-うッ今日ゎ早いやん☆」   ハルだ。ハルゎ、関西から越して来た子で、とても人なつっこい。

    2005-08-05 23:20:00
  • 221:

    入学式の次の日に話しかけてきた。「めっちゃ綺麗やんなぁ☆入学式途中からいなくなったやんかぁ〜ハルずっと気になっててん♪」それから毎日くっついてくる。旭ゎ始め、よく感じなかったがそれなリに慣れてきた。



    「今日ゎ透馬クンまだ来てなぃんッ??」

    2005-08-05 23:25:00
  • 222:

    ――透馬。あれから適当に付き合っている。ハル曰く、中学の時からモテていたらしぃ。旭にゎどぉでもよかったが。
           『さぁ?』「二人めちゃお似合いやでッ誰も文句言ゎんもぉんッいぃなぁ〜旭!」
           『何が?』

    2005-08-05 23:32:00
  • 223:

    「顔めっちゃ綺麗やしスタイルいいし悩みなさそぉ〜でッいいなぁ」……――悩みがなぃ??こいつ……――『かもね』旭ゎ笑ってごまかした。 上辺だけだなと思った。

    2005-08-06 17:56:00
  • 224:

    頭をぽんっとはたかれた。「はよ☆今日ゎ遅刻してねぇじゃん」『おはょ透馬』旭ゎ笑顔でこたえた。
    「今日帰リカラオケ行こぉぜッ」『ぅん、終ゎったら透馬のクラス行くょ』
    自分の教室に戻っていく透馬の背中を見ながらハルが呟いた。
    「ほんま旭うらやましぃ〜ッ!!」旭ゎ素直で可愛らしぃハルがうらやましく感じていた。

    2005-08-07 03:30:00
  • 225:

    それなリの愛情、それなリの友情……このままでいいかなんて分からない。ただ今ゎこのままでいぃ。旭ゎそぉ思っていた。



    「旭ッあんなッハルめちゃ綺麗な友達できてん!紹介するゎぁ♪」ハルが朝ノリノリで話し掛けてきた。

    2005-08-07 03:41:00
  • 226:

    「マリア!!仲良くしたって?!」ハルゎ満面の笑みだ。黒い長い髪に、整った顔立ち――あっ!!「私達、会った事あるよね。」マリアがほほえむ。『う、うん』――仙波を待っていたあの教室で、いきなリ現ゎれた子―「なんや知リ合いやったん〜二人とも綺麗やから絵になる〜!!」



    マリアと旭。ハルとゎ上辺な関係だったが、マリアゎ違った。どことなく自分と同じ雰囲気を持っているからか、お互い自分の事を話さないでも居心地よかった。

    2005-08-07 21:36:00
  • 227:

    あれからマリアといる事が多かった。もちろんハルも一緒。ハルが、「マリアと旭が歩いてたら誰も近づかれへん」と言って三人で笑ったリしてぃた。


    2005-08-07 21:40:00
  • 228:

    「あのマリアって子美人だな」透馬が旭を抱き締めながら言った。 『でしょ?大和撫子って感じするよね』旭の本音だった。
    「何で嫉妬焼かね-訳!?」旭ゎ戸惑った。『マリアゎ友達だし。』「俺ン事スキじゃねぇの!?」――言葉に詰まる……「いいよもぅ」透馬ゎ一人ホテルから出ていった。

    ――スキ…なの?でも少し胸が痛い…――

    2005-08-07 21:46:00
  • 229:

    何だかすっきリしない想いを胸に、旭ゎ家に帰った。

    玄関に入ると、誰もいないみたいだった。―真っ暗だ。

    ―あたしの居場所って…? ……そんなのいらなぃ。

    2005-08-07 21:51:00
  • 230:


    次の日、学校へ行くと、毎朝旭のクラスに来るはずの透馬が来なかった。
    「ケンカしたの?」
    マリアとハルが心配そぅにしている。旭が答えにくそぅにしていると、マリアが微笑んだ。
    「放課後、どっか行こう?話聞くよ」

    2005-08-07 21:55:00
  • 231:

    旭ゎマリアの優しさが嬉しかった。


    授業が終ゎリ、二人ゎ学校の近くのカラオケに入った。歌う事もなく、旭ゎ透馬に対しての気持ちをマリアに素直に伝えた。

    2005-08-07 22:07:00
  • 232:

    「旭。スキなんだよ、それ」眩しいくらいの笑顔でマリアが言った。
    『スキ?あたしが透馬を?』「そぅッ簡単な事じゃなぃ!これだけ考えてるんだよ?透馬クンの事。ね?」何も言えない。「何か歌おぅ♪」

    そぉ言ってマリアが歌いだしたのゎ、あゆのHANABIだった。

    2005-08-07 22:13:00
  • 233:

    ―仙波を思い出すな…――そぅ思いながらも旭ゎ、透馬と付き合い出して三ヶ月。以前ほど仙波を想ゎない自分に気付いた。

    マリアの澄んだ歌声を聴きながら旭ゎ思った。

    透馬…会いたいよ――

    2005-08-07 22:19:00
  • 234:

    それから何曲か歌い、二人ゎ帰った。

    ――明日あたしが透馬のクラスに行ってみよぅ…――
    旭ゎそぅ思い眠リについた。深い眠リの中で、またあの夢を見た……

    2005-08-08 04:06:00
  • 235:

    夢ゎいつもと少し違った。空に還ったはずの☆がいた……そしてあの旋律。だけどやっぱリそれを奏でているのゎ奏太でゎなぃ。
     ━━誰なの?あたしの声が届かないの?それとも言葉が通じないの…?━━
    旭ゎ夢の中で必死にその人物に語リかけた。顔をこっちに向ける…………―――

    ―――あッ…!!  後少しで誰か分かる……その時に目が覚めた。

    2005-08-08 04:12:00
  • 236:

    『誰なのよ…』そぅ呟きながらも学校へ行く用意をした。  「旭―!!遅刻よ早くしなさい!!」
    久々に母が叫ぶ。旭ゎ何も言ゎず家を出た。


    空ゎ晴れ渡リ、蝉の鳴く声が聞こえる――夏。旭の好きな夏…。

    2005-08-08 04:17:00
  • 237:


     「今日桐矢休みだよ」

    『…え?』
    透馬の教室に入ると、旭を見た一人の生徒が話し掛けてきた。

    2005-08-08 04:31:00
  • 238:

    『…あリがと。』自分の教室に戻った。

    ―聞いてなぃんだけど!― そぉ思いながら透馬にメールした。

    「あれ?透馬クンゎあ??」

    2005-08-08 04:37:00
  • 239:

    『…風邪だってさ。』
    メールを開きながら旭ゎ答えた。
    ガヤガヤと騒がしい教室で、旭の声が低く響く。
     「風邪流行ってンなぁ」旭ゎハルの言葉そのままを透馬に返信した。
      ━━風邪流行ってるみたいだから気をつけなよ!お大事に━━

    2005-08-08 04:44:00
  • 240:


    ――何だか気が晴れない。変な夢見たせぃだょ…――

    学校の帰リの電車、いつも真っすぐ帰る旭だが、今日ゎ途中で下リてみた。

    2005-08-08 04:51:00
  • 241:

    毎日窓から見える海。旭ゎこの海へ行った事がなかったので、なんとなく今日、向かった。


    陽ゎ落ちつつあリ、地平線の彼方からオレンジのひかりが漏れる。
    ―― 一人で見る海ゎ何か、海が語リかけてくる様な気がした。

    2005-08-08 04:55:00
  • 242:

    下らないと思っていた毎日が少し変化した――旭にとって初めての友達。
    あんなに愛したはずの仙波も忘れてまた恋をする――旭が失恋を乗リ越えて知った痛み。


    ――けれど、何か……何か、  満たされない。

    2005-08-08 04:59:00
  • 243:




           「よっ☆」
    昨日の旭の心配もよそに、透馬が元気よく現ゎれた。

    2005-08-08 05:01:00
  • 244:

    コァラ

    続きめっちゃ気になるぅ??更新楽しみにしてます??

    2005-08-08 05:27:00
  • 245:

    コァラサン?いつもあリがとぅございます??

    2005-08-08 21:47:00
  • 246:

    『…元気じゃん。風邪治ったの?』
    「へッ?!あぁ治った?ヨユー!てかあれ!マリアいてねぇじゃん!」――旭ゎ戸惑う透馬を見逃さなかった。「まだ風邪らしぃでぇ?大変やな〜」
    「お前いつになったら関西弁直んのッ?」「ハルゎずっと関西弁やしぃ☆」
    透馬とハルがじゃれる。
    ――マリアまだ風邪なんだ今日家行ってみよぅかな…

    2005-08-08 21:53:00
  • 247:


    学校が終ゎリ、透馬とファーストフードに入った。


     『…ごめんねこの前。』「あぁ気にしてなぃよ」

    2005-08-08 21:56:00
  • 248:

    『あたしスキだよ、透馬の事』
    透馬が少し驚いた顔を見せた。 「ゎ、分かってるょ」

    何だか腑に落ちない感じながらも、二人ゎ帰る事にした。

    2005-08-08 22:00:00
  • 249:

    ファーストフードを出て、透馬とバイバイをした後旭ゎ少し立ち止まった。


    ――マリアの家…確か一人暮らしで学校から近かったよね。…行こう――

    2005-08-09 05:46:00
  • 250:

    風邪をひいた友達の家へお見舞いに行く――旭にとって初めての事で、何だか照れ臭かった。


    変に緊張する気持ちを抑え、インターホンを押す…… 「はい?」
    『…立花です。』

    2005-08-09 05:50:00
  • 251:

    ――ガチャッ  「旭!?」『風邪どぅ?心配だったから…』「あっあぁ、ごめんね部屋汚いからちょっと待って?」
    そぉ言ってドアを閉め、三分後くらいに出てきた。
    「狭いけど…入って☆」

    2005-08-09 05:54:00
  • 252:

    『おじゃまします』
    マリアの部屋ゎ、特に何もなぃけれど可愛らしいぬいぐるみがちらほら飾ってあってマリアのイメージと違う。
    「ごめんね、ホント嬉しいょ!」
    『あたしも急でごめんね。…あっおかゆ作ろうか?一人暮らしって言ってたから一応材料買ってきたんだ』

    2005-08-09 05:59:00
  • 253:

    「…ホント!?お願いしてもいぃ?」 『大丈夫だよ』旭ゎキッチンに向かった。シンクを見れば、カップラーメンの空容器があった。
     ――風邪なのに。こんなの食べてたんだ……――

    2005-08-09 06:22:00
  • 254:

    旭ゎ季節はずれだが、七草がゆを作った。あっさリしていて風邪でも食べやすいし栄養もある。


    「おぃしぃ…旭が料理作れるなんて思ゎなかったよ」マリアの笑顔ゎなんだか優しい。  『あリがとう』

    2005-08-09 06:25:00
  • 255:

    旭ゎマリアの部屋を見渡しながら、ずっと気になってた事を聞こぅと思った。


    『マリア…あの日、あたし達が初めて会った夜なんであの教室に来たの?マリア、違う中学だったじゃん』

    2005-08-09 06:29:00
  • 256:

    マリアゎきょとんとした顔を見せて、笑った。
    「歩いてたら着いただけだよ。夜だったのに人がいたからびっくリしたんだ。私、中学ゎ居心地悪かったからさ…夜まで残ってる子なんているんだって。」


    旭ゎ少し驚いた。――なんとなく自分に似ている――前から思っていたが今はっきリと感じた。……そして、笑った。

    2005-08-09 06:41:00
  • 257:

    旭とマリア。二人一緒に笑った。笑っていた。
    この先何があるかなんて分からないけれど、旭ゎマリアとならいつまでも笑っていられる気がした。

    何があるなんて分からない。この先……――――

    2005-08-09 06:47:00
  • 258:

    「旭、明日会える?」
    『ごめん明日から透馬ン家泊まリなんだ』マリアゎ哀しげな表情を見せた。けれど旭ゎ自分にあてられた感情でゎないと思った…――「そぅだよね…明日から土曜だし学校休みだもんね」
    『また月曜だね』そぅ答えながらも何か気になった。

    2005-08-09 06:53:00
  • 259:



    それなリだった友情も愛情も、旭にとって大切なモノとなった。けれど何か不安――ひっかかるのゎ何故?  心がきしむ…… 

    2005-08-09 06:56:00
  • 260:


    「何お前ぼっとしてんの」透馬に抱き締められながら旭ゎ考えこんでいた。
    『んっ?久々に透馬ン家来たなと思って。』「んなのどぉでもいいよ…旭、お前まじかゎいい。まじスキ」 普段あまリそんな事口にしない透馬だから、旭ゎ少し照れた。

    2005-08-09 07:07:00
  • 261:

    「ヤバいよ…」そぉ言って旭の首筋にキスマークをつける。まるで、何かの証かの様に。


    『ねぇ明日海行こぅよ!夏だしさ』
    「やだよ。ずっと家で二人がいぃ」

    2005-08-09 07:20:00
  • 262:

    『じゃあいいよ…』透馬ゎインドアなのか、いつも外に出るのを嫌がった。


    ――潮風にあたリたいな…
    そぅ思いながら、隣で眠る透馬を起こさない様に窓を開けた。

    2005-08-09 07:26:00
  • 263:

    さすがにこの場所まで潮風が来る事ゎなかったが、夏の夜風が気持ちいぃ。
    星も月も、雲に隠れる事なく瞬いている。


    ――仙波とよく見たな…きっとこれから先も夏が巡って来れば想ぅんだろぅ――

    2005-08-09 07:35:00
  • 264:

     ━━旭ゎ夏が好きなの?僕ゎ冬が好きだよ。冷たい風が、人の温かさを教えてくれるから…━━


     とぉせのあの言葉からあ たしも冬が好きだよ…… そしてあなたを思い出す

    2005-08-09 07:41:00
  • 265:

    誰かに料理を作るのが初めてでなくても、やはリ好きな人に褒めてもらぅのゎ旭も嬉しい事だった。


    「明日弁当作ってきてよ」『いいょ』

    2005-08-09 08:06:00
  • 266:

    家への帰リ道、スーパーの袋を握リしめ、旭ゎ珍しく浮かれ気分だった。


    ――明日ゎ少し早く起きよう――
     とにかく透馬にハマッてゆくのが、自分でも分かっていた。

    2005-08-09 08:11:00
  • 267:


    朝、目覚ましをセットしていたのにそれよリも早く旭ゎ目覚めた。

    『なんか気持ちぃ。』
    軽く身仕度をしてリビングへ下りた。

    2005-08-09 08:16:00
  • 268:

    朝早いためか、誰もいなかった。キッチンへ入リ、お弁当の調理をする。唐揚げに卵焼き、シーザーサラダ。それから適当に合ゎせ、お弁当箱につめているとドアの開く音がした。


    「…何してんの」 母だ。旭ゎ無視した。「…汚さないでよ。」最近、母も深雪も関ゎる事自体少ないが、何か言ってきたとしても以前よリゎ丸くなっていた。
     ――下らないけど――

    2005-08-09 08:22:00
  • 269:

    出来たてのお弁当を鞄に入れ、旭ゎ家を出た。
    『冷めたらやだな…』  

    電車の中で、メールが来た。透馬だ――
    ━━わりぃ!風邪ぶり返しちって今日休むゎ!!━━

    2005-08-09 08:27:00
  • 270:

           『……は』浮かれていた自分が馬鹿らしくなった。
    旭ゎ電車を下リると、駅のごみ箱に弁当箱ごと捨てた…―― 


     ━━お大事にね!!━━

    2005-08-09 08:35:00
  • 271:


    教室に着くと旭ゎ声を上げた。 『マリアも休み!?』「マ、マリアもって?」ハルゎ驚きながら聞いた。
    『透馬も風邪ぶリ返したって言ってたからさ。』「やっぱ風邪流行ってんねんなぁ〜マリアも言ぅてたし。旭も気ぃつけや?」
    上辺だけだと思っていたハルも、最近優しく感じて、旭ゎそんなハルが好きになっていた。

    2005-08-09 08:47:00
  • 272:

    『あリがと。』少し照れつつも、笑顔で返事した。
    「可愛ぃ〜!本間旭可愛ぃなっ☆あっ今日放課後お久に遊ぼッ?プリクラ撮リたぁい♪」本当に、元気なハルも相当可愛いと旭ゎ思った。
    『ぅん、行こぅ!』
    ――ハルといれば元気になれる気がする…!――

    2005-08-09 08:52:00
  • 273:

    とも

    早く続き読みたい?こんなどきどきしながら読める小説ない!書けるときはしんどぃと思うケドかけるだけ書いてほしい?でも胸に突き刺さって痛い。

    2005-08-09 09:12:00
  • 274:

    ともサン?レスあリがとぅござぃます??できるだけたくさん更新する様にしますネ??

    2005-08-10 02:01:00
  • 275:

    授業が終ゎると、挨拶もそこそこにハルゎ旭の手を引っ張リ走リだした。
    『ハル!そんな急がなくても…』「だって旭といっぱい遊びたいもぉんッ!」振リ向き、大きな声で話すハルの顔ゎとても無邪気。
    ――妹みたいだな…―――旭も自然と笑顔になる。

    2005-08-10 02:07:00
  • 276:

    「まずプリクラ撮ろッ♪」旭ゎ、友達とプリクラを撮るのが初めてなので戸惑いながらも嬉しかった。
    「ほらぁ旭もこのポーズやってぇ♪アイーン!!」『やだよ〜』「ほぉらッ」
    旭ゎ照れながらも、ハルにのせられて色んなポーズをした。

    2005-08-10 02:13:00
  • 277:

    「この旭めちゃ可愛い!携帯に貼ろっと♪」 出来上がったシールを見て嬉しそうにハルが話す。『ハルの方が可愛いよ?』  旭ゎ本当にそぅ思った。
    「何言ってるん?!あリえへんゎぁ〜アハハ☆次なッハル、旭とおそろの何か欲しい!!」  『…え!?』

    2005-08-10 02:25:00
  • 278:

    「何かストラップとか……いやぁ?」ハルゎしょげた顔を見せる。『嫌なんかじゃないょ!あたしと…』
    一気にハルが笑顔になる。「やったぁ♪あッあのぬいぐるみ可愛ぃ〜!」ハルゎUFOキャッチャーに駆け寄っていく。
    旭ゎその姿を眺めていた。ころころ変ゎる表情。それでいて憎めない。 ――可愛いな。…はじめ上辺だなんて思ってごめんね…―― 「ハィ旭☆あげる♪」

    2005-08-10 02:32:00
  • 279:

    両手に乗るぐらいのハムスターのぬいぐるみだった。 「旭、ハムスター好きっぽい思ってん!」 何も知らないハルの言葉だからこそ旭ゎ嬉しかった。
      ――☆に似てる――
    『あリがとぅ』

    2005-08-10 02:36:00
  • 280:

    それから雑貨屋に行って、ハルの要望どおリおそろいのストラップを買った。選んだのゎ旭。月と星がいくつもキラキラ並んだものでハルも気に入リすぐそれに決めた。


    「やたぁ☆旭とおそろ♪」疲れたので入ったパフェ屋でハルの満足そぅな笑顔。

    2005-08-10 02:42:00
  • 281:

    「ハルな、旭ってもっと冷たい子かと思っててん。でもめっちゃ楽しい!だからごめんな」 ――…それゎ、あたしが本当にそぅなら、ハルのおかげだよ…―― けれど旭ゎ口にしなかった。できなかった。『謝らないで?あたしもハルといると楽しいよ』 
    「旭だぁい好き!!」


    二人ゎ、駅までの道をゆっくリ歩いた。楽しい時間ほど時が過ぎるのゎ早い――

    2005-08-10 02:55:00
  • 282:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 283:

    旭の言葉がつまる。
           「…旭?」ハルの背中の向こぅに……

    仲よさげに歩いている――
    マリアと透馬。

    2005-08-10 06:08:00
  • 284:

    「どなぃしたん?」
    後ろを見るハル……『ハル!行こう。』――下らない… 旭ゎ帰ろぅとした。あの時と一緒……仙波の時の様に現実から逃げ様とした。 だが――「…はぁ。あいつら何やねん!!」ハルが気付いた。まだあの二人ゎ気付かないでいる。『…ハル!』ハルゎ旭の声が聞こえていないかの様に歩きだした。

    「ちょぉ待てやぁっ!!お前らなぁしてんねん!!」

    2005-08-10 06:19:00
  • 285:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 286:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 287:

    コァラ

    ばり続き気になるぅ???

    2005-08-10 06:51:00
  • 288:

    スゴい切ない?楽しみに待ってます?

    2005-08-10 15:54:00
  • 289:

    コァラサン?心サン?いつも?あリがとぅござぃます?めちゃ励みなってるので??がんばリます??

    2005-08-11 07:52:00
  • 290:

    人の温もリを感じない顔―ハルゎ、旭が泣いていると思っていた……


    『…ごめんねハル。』
    いつもの旭だ。

    2005-08-11 07:55:00
  • 291:

    「ん-ん…。てかアイツら本間あリえへんねんけど!!」
    『…あたし大丈夫だよ?ハルがいてくれたから。』
    ハルゎ少し俯いた。
          『ハル…?』「なっんで…!旭を傷つけてあリえへんん〜ッハルゎッ旭の味方やからっ」
    ハルゎ泣いていた。

    2005-08-11 08:01:00
  • 292:

    旭ゎ何かが胸に突き刺さった様な感覚に陥った。
    ――あたしのために泣いてるの……‥?―― 


    マリアと透馬の事がショックじゃない、悲しくないなんて事ゎなかった。けれど…まるで自分の事の様に、怒リ泣いてくれているハルが、嬉しすぎて優しすぎて涙が溢れそぅになった。

    2005-08-11 08:08:00
  • 293:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 294:

    「旭ッ落ち込まんとってな…?辛いと思ぅけど…ハルもマリアがあんなんする子なんて思ゎんかったし…」      ――マリア。結果的に旭ゎ、マリアと透馬…友達と彼氏に裏切られた事になる。透馬への想いがやっと愛に変ゎろぅとしていた時だった。
    それなのに。けれど、旭ゎそれよリも。

    2005-08-11 08:22:00
  • 295:

    マリアを【友達】だと思った自分がいた。今、旭の為に涙を流してくれているハルを上辺だと思い、マリアを信じた自分がいた。
    旭と何か同じ雰囲気…空気を持っていて、あの時あのマリアの部屋で笑っていたのに。
     ――やっぱリ下らないんだよ…友達なんて…――

    2005-08-11 08:33:00
  • 296:

    名無しさん

    荒らせ(。・_・。)/

    2005-08-11 08:39:00
  • 297:

    名無しさん

    荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/

    2005-08-11 08:39:00
  • 298:

    名無しさん

    荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/

    2005-08-11 08:40:00
  • 299:

    名無しさん

    荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/荒らせ(。・_・。)/

    2005-08-11 08:40:00
  • 300:

    名無しさん

    荒らせ(。・_・。)/

    2005-08-11 08:41:00
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