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悔やみきれない
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1:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺には恋愛というモノがよく解らなかった。
「好き」という感情も。
女に対して全くってくらい興味がなかった。
俺が16の時ホストの世界に足を踏み入れたのは
別にそこまで深い意味はなかった。
ただ酒が好きで、飲んで金がもらえる。
それでよかった。自分次第で収入も膨らむ。2005-10-28 13:36:00 -
556:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
何て答えていいのか解らずに
「由里さんの…ともだ…ち…です…。」
と戸惑いながら答えた。すかさずそこで医者が
「由里さんの遺言でこの方に一番に連絡してほしいとの事で……」2006-01-29 04:56:00 -
557:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
と気まずそうに話す。
「そうか…」そのおじさんは何故か至って冷静だった。
由里の顔の上の白い布を取って由里の寝顔を確認してから
「通夜と葬儀の手配は済んであるから由里を葬儀場まで運びます。」2006-01-29 04:59:00 -
558:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
涙も見せず静かにそう言った。
(それでもお前は由里の親父か…?!)
俺は腹が立って仕方なかったけど言葉にならなかった…。
「悪いけど君は一旦帰ってもらえる…?あさっての葬儀に来て欲しい。」2006-01-29 05:01:00 -
559:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
黙々と由里を運ぶ準備を始めてそう言うおじさんに何も言えず
「解りました…」とだけ言って霊安室を後にした。
その後の事はよく覚えていない。
とにかく俺は絶望のどん底へ突き落とされていた。2006-01-29 05:04:00 -
560:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
どうやってその後家に帰ったかも覚えていない。
気付けば家のベッドの上で優也が泣きながら俺が目を覚ますのを待って居た。
「貴晃…!大丈夫か…!?」
「…」何が起こったのかも解らない。ここはどこだろう。俺は一体誰なんだろう…2006-01-29 05:09:00 -
561:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「俺…イキナリ電話掛かってきて貴晃が病院で倒れてたって聞いて…由里ちゃんが死んだって…聞…いて…」
「由里は死んでなんかない!!!!」俺は優也に咄嗟に怒鳴った。
(やめてくれ…由里は死んでなんかないねん…)
「俺だって信じたくねぇよ!!!でもさ…」2006-01-29 05:12:00 -
562:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
優也は泣きじゃくりながらそこで口を閉ざす。
どうやらあの後俺は意識を失って病院で倒れたらしい。
それで優也に連絡が入って優也は俺を家まで連れて帰ったらしい。
「俺も…由里んとこいきてぇ…」2006-01-29 05:14:00 -
563:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺は涙を流しながらその時無意識に優也にそんな言葉を嘆いたらしい。
本当にその時の事を今は覚えてはないけど俺はとにかく絶望していた。
結局2日後の由里の葬儀には 行かなかった。
いや行けなかったんだ。 どうしても由里に サヨナラなんて 言えない。2006-01-29 05:17:00 -
564:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
由里。ごめんな。俺、弱くて。
ほんとはお前との最後のお別れに行きたかったんだ。
でもあの頃はただ認めたくなくて、これ以上現実を突きつけられるのが怖くて
ただ逃げてた。 逃げるしか 出来なかった。2006-01-29 05:20:00 -
565:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
さよなら も ありがとう も言えなくて ごめん。
今ならやっと 言えるんだ。
お前が居なくなった事を決して認めたわけじゃない。
由里はずっと俺の心の中で生きてるから…。2006-01-29 05:22:00