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悔やみきれない
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1:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺には恋愛というモノがよく解らなかった。
「好き」という感情も。
女に対して全くってくらい興味がなかった。
俺が16の時ホストの世界に足を踏み入れたのは
別にそこまで深い意味はなかった。
ただ酒が好きで、飲んで金がもらえる。
それでよかった。自分次第で収入も膨らむ。2005-10-28 13:36:00 -
471:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「…案内しますから着いてきてください。」
「由里は無事なんか?!?」
「……とにかく着いて来てください。」
医者のなんとも歯切れの悪い言葉に何とも言えない苛立ちと恐怖を覚えた。2006-01-21 05:26:00 -
472:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
恐る恐る医者の後を大人しく着いていった。
(なぁ…由里は大丈夫やんな…?!)
一歩一歩病院内を踏み締めながら俺の鼓動はドンドン早くなる。
「ここです…。」2006-01-21 05:28:00 -
473:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺は医者が足を止めた場所を見て思わず
「ふざけんなよてめぇ!なんやねんここは!!こんな所に由里がおるわけないやろ!!!」と怒鳴った。
「…残念ですが……」医者は俯いて今にも泣きそうな顔だった。
医者が足を止めた場所には…紛れもなく「霊安室」と書かれていた…。2006-01-21 05:32:00 -
474:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「嘘やろ…?!嘘やこんなん!!なんでやねん!?ざけんなよ!!!」
俺は取り乱して医者の胸ぐらを掴んだ。
「…とにかく入ってください……」
医者はそれでも冷静に低い声でそう呟いた。2006-01-21 05:37:00 -
475:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
(嘘やんな…絶対そんなんありえへん…俺は信じへん…)
言われた通りそっとその部屋のドアを開く。
そこで俺が見た光景は…。
由里の遺影にろうそくの火。線香の煙。白いシーツに横たわる由里。白い布で覆われた由里の顔。2006-01-21 05:40:00 -
476:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
医者はそっと由里の顔の上の白い布を取った。
俺は怖くてよく見る事が出来なかった。
(こんなん夢や…現実な訳がない…これは由里じゃない…)
俺はただ呆然と立ちつくしたままだった。何が何だか解らない。目の前が真っ暗。2006-01-21 05:43:00 -
477:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
そんな俺を見て医者は
「ごゆっくりして行ってください。後でお渡ししたい物とお話があります。」
と言ってまた由里の顔に布を被せて部屋から出て行った。
俺はしばらくそのまま固まっていた。2006-01-21 05:44:00 -
478:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
(絶対夢や…由里が死ぬ訳ないやん……)
気が狂いそうだった。夢やと思うのに…夢であって欲しいと願うのに
一体なんで涙が出てくんねん…?
俺はしばらく経って恐る恐る由里の顔の上の布を取った。2006-01-21 05:46:00 -
479:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺の目に映ったのは紛れもなく由里の寝顔だった。
うっすら微笑んでいて本当に眠っているだけのような…。
「由里…痩せた…?なぁ顔色悪いで?!ちゃんと食べんとあかんやん!!」
話しかけてみても由里の返事は…ある訳がない。2006-01-21 05:50:00 -
480:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「なぁ!由里?!起きてや!目開けてや!そうやって俺の事騙すん?!今日誕生日やろ…?!指輪持って来たのにちゃんと笑って受け取ってや…。なぁ…!お願いや…から…」
由里の身体を激しく揺すりながら俺は泣きじゃくった。
認めたくなかった。由里が死んだなんて…。
本当に今にも由里は起きていつもの笑顔を見せてくれそうな位にキレイな寝顔だったから…。2006-01-21 05:53:00