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悔やみきれない
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1:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺には恋愛というモノがよく解らなかった。
「好き」という感情も。
女に対して全くってくらい興味がなかった。
俺が16の時ホストの世界に足を踏み入れたのは
別にそこまで深い意味はなかった。
ただ酒が好きで、飲んで金がもらえる。
それでよかった。自分次第で収入も膨らむ。2005-10-28 13:36:00 -
466:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
マンションの下でタクシーを待っている間も気が気じゃなかった。
やっとタクシーが到着して俺は速攻で乗り込んだ。
「○○病院まで!とにかく急いでください!!」
タクシーの運転手にそう叫んでいた。2006-01-21 05:17:00 -
467:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
慣れている車の渋滞もやけにイライラする。
「もーここでかまへん!走っていきます!」
俺はタクシーを途中で降りてタクシーの運転手に万札を投げて走り出した。
(由里…頼むから無事でおってくれ…一体なんで病院やねん…)2006-01-21 05:19:00 -
468:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
全力疾走しながら頭の中は由里の事で一杯だった。
とにかく心配でたまらんかった。
やっと病院の前に着いて病院の中へ駆け込む。
病院の入り口のドアの前では一人の白衣を着た医者が立ってた。2006-01-21 05:21:00 -
469:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺はその医者を押しのけて自動ドアから入ろうとした。
その瞬間医者に腕を捕まれた。
「一瀬さんですか…?」
「え…?!」2006-01-21 05:22:00 -
470:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「なんやねん!俺急いでるねん離してくれ!!」
「先程由里さんの携帯からアナタに電話をしたのは私です。」
「え…?!アンタやったんか?!由里は一体どこにおんねん!!!!!!!」
俺は息を切らしながらテンパッて医者に怒鳴った。2006-01-21 05:24:00 -
471:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「…案内しますから着いてきてください。」
「由里は無事なんか?!?」
「……とにかく着いて来てください。」
医者のなんとも歯切れの悪い言葉に何とも言えない苛立ちと恐怖を覚えた。2006-01-21 05:26:00 -
472:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
恐る恐る医者の後を大人しく着いていった。
(なぁ…由里は大丈夫やんな…?!)
一歩一歩病院内を踏み締めながら俺の鼓動はドンドン早くなる。
「ここです…。」2006-01-21 05:28:00 -
473:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺は医者が足を止めた場所を見て思わず
「ふざけんなよてめぇ!なんやねんここは!!こんな所に由里がおるわけないやろ!!!」と怒鳴った。
「…残念ですが……」医者は俯いて今にも泣きそうな顔だった。
医者が足を止めた場所には…紛れもなく「霊安室」と書かれていた…。2006-01-21 05:32:00 -
474:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「嘘やろ…?!嘘やこんなん!!なんでやねん!?ざけんなよ!!!」
俺は取り乱して医者の胸ぐらを掴んだ。
「…とにかく入ってください……」
医者はそれでも冷静に低い声でそう呟いた。2006-01-21 05:37:00 -
475:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
(嘘やんな…絶対そんなんありえへん…俺は信じへん…)
言われた通りそっとその部屋のドアを開く。
そこで俺が見た光景は…。
由里の遺影にろうそくの火。線香の煙。白いシーツに横たわる由里。白い布で覆われた由里の顔。2006-01-21 05:40:00