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悔やみきれない
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1:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
俺には恋愛というモノがよく解らなかった。
「好き」という感情も。
女に対して全くってくらい興味がなかった。
俺が16の時ホストの世界に足を踏み入れたのは
別にそこまで深い意味はなかった。
ただ酒が好きで、飲んで金がもらえる。
それでよかった。自分次第で収入も膨らむ。2005-10-28 13:36:00 -
361:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
それからイキナリ由里は口を開いて唐突にこう言った。
「あたしのお父さんね、○○○の社長やねん。」
「え…?!」
○○○にはきっとどんな庶民でも知っているような有名な会社の名前だった。2006-01-12 18:29:00 -
362:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
由里は長者番付にも毎年上位に入るくらいの億万長者の娘…。
その言葉を聞いて俺はいろいろと納得して胸のつかえが取れた感じだった。
由里が大金を躊躇いなく使うのも、なんとなくおしとやかで上品さがあるのも。
「そうやったんやぁ…。ビックリや…」
2006-01-12 18:33:00 -
363:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
なんかどう反応していいのか解らずに俺はそんな言葉しか返せなかった。
「あたしね、昔から自分の事を金持ちって目で見られるの嫌やねん。金目当てで寄ってこられるのも、もううんざり…」
「今までになんかあったん…?」
俺だったら金持ってたら調子に乗るけどなぁ…というか普通は調子に乗るだろ…。2006-01-12 18:37:00 -
364:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「お金って人を変えるもん。」
苦笑いしながらそう言う由里の言葉にはどこか奥が深いものがあった。
「何があったんか嫌じゃなかったら俺に話してくれへん…?」
「んー…じゃぁちょっとだけ話そうかな…^^」2006-01-12 18:40:00 -
365:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
そう言って今までの経歴を語り始めた由里の話はあまりにも酷すぎるものだった。
「あたしの両親ね、あたしが12歳の頃に離婚したの。原因はお母さんの浮気。お母さんに他に好きな人が出来て、家を出る時にあたしも一緒に連れてってくれたの。
あたしは仕事ばっかりのお父さんよりも優しいお母さんの方が好きだったから、お父さんと離れるのは寂しかったけどお母さんと一緒で嬉しかったなぁ…2006-01-12 19:23:00 -
366:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
お母さん、お父さんからは毎月あたしの多額の養育費を貰ってたみたい。
それからはお母さんと新しいお父さんと3人で人並みに暮らしてた。
新しいお父さんは仕事もしないしロクでもない人だったけど、あたしには結構優しくしてくれた。
でもそんな生活も2年ともたなかったの。2006-01-12 19:27:00 -
367:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
新しいお父さんはお母さんの通帳を持っていきなり消えた。
あたしが14歳の時だったかな。
毎月お父さんがたくさん振り込んでくれてたお金全部持ってちゃったの。
それからというものお母さんは毎日お酒飲んで…荒れてて…見てられなかった。2006-01-12 19:30:00 -
368:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
ある日お母さんがいつも通りお酒飲んでる時に、言われた言葉がある。
「あたしがあんたを引き取ったのはアイツから養育費を貰う為だけだったの!目障りだからもうお父さんの所へ帰りな!」って…。
そんな事を言われても私は荒れてるお母さんを放っておけなかった…。
あたしがお父さんに事情を説明してまたお金振り込んでもらったりして助けてもらってた。2006-01-12 19:35:00 -
369:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
でもそんな日々も長く続かなかった……」
由里は急に話を止めて目に涙を溜めた。
俺はただそんな由里を抱き締めるしか出来なかった。
「ゆっくりでいいから。話せる事だけ話して…」2006-01-12 19:37:00 -
370:
貴晃 ◆fnkquv7jY2
「うん…………あたしがね…、15歳になりたての頃…お母さん自殺したの…」
「え?!」
「遺書には「由里ごめんね…」って一言だけ。あたしは絶望するしかなかった…」2006-01-12 19:42:00