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悔やみきれない
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						1:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺には恋愛というモノがよく解らなかった。 
 「好き」という感情も。
 女に対して全くってくらい興味がなかった。
 俺が16の時ホストの世界に足を踏み入れたのは
 別にそこまで深い意味はなかった。
 ただ酒が好きで、飲んで金がもらえる。
 それでよかった。自分次第で収入も膨らむ。2005-10-28 13:36:00
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						2:貴晃 ◆fnkquv7jY2 そんな俺に衝撃を与えた由里との出会い。そして別れ。 
 俺が初めて愛した女。
 今のところ愛した女は最初で最後だろう。
 言い尽くせないくらい感謝をしてる。
 そして悔やんでいる。
 もう二度と逢えないお前が未だ俺の心を縛る。2005-10-28 13:40:00
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						3:貴晃 ◆fnkquv7jY2 当時俺は18歳。ホストを始めて約2年。 
 culb Lion Heart。
 7階建てのビルの7階にあるホストクラブ。
 俺は当時その店で不動のNO1だった。
 別に色恋や枕をした覚えは一度もない。
 演技をしたりもしない。
 ただ俺は俺のまま、キャラを偽る事もなく酒を浴びる毎日。2005-10-28 13:43:00
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						4:貴晃 ◆fnkquv7jY2 客に店の外で会うようにせがまれる事も少なくはなかった。 
 でも客と店の外で会った事など一度もない。
 ただ 「そんなのめんどくさい」 それが本音だった。
 客にキスや関係を持つ事もよくせがまれた。
 だけど一度も客にそんな事をしなかった。
 どんなに金を積まれても嫌だと思っていた。
 そんな俺の煮え切らない態度に客は面白い程に俺に金を落としていった。2005-10-28 13:49:00
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						5:貴晃 ◆fnkquv7jY2 6月末のある日、1つ年上の先輩でもあり、同じ店のNO2の光輝に一緒にキャッチに出ようと誘われた。 
 NO入りしているメンバーがキャッチに出る事は滅多にない。
 俺もキャッチはそんなに好きではない。
 でも店が暇だったし、煙草が切れていたのもあってとりあえず一緒に外へ出る事にした。
 外へ出るなり光輝は
 「お前に紹介したい子がおるねん」と言う。2005-10-28 13:56:00
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						6:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は(そんなの聞いてない)と思いながらも、(まぁどうでもいっか)っと気持ちを切り替えて 
 その子と待ち合わせしてると言うコンビニまで一緒に行く事にした。
 聞くには光輝の彼女の連れが、「カッコいい男を紹介しろ」 という話で
 光輝は俺を選んだらしい。
 10分くらいふたりで待っていると、いきなり黒のライフがコンビニの真ん前に横付けしてきた。2005-10-28 14:00:00
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						7:貴晃 ◆fnkquv7jY2 別に俺は全く興味がなかった。由里は誰が見てもかわいいと口を揃える程の美人だけど 
 俺にとったら女なんて別にみんな一緒だった。
 彼女だって要らない。作る余裕すらない。
 光輝が車から出てきた由里に
 「由里ちゃん、こいつ由里ちゃんのリクエスト通りやろ?」と
 誇らしそうに言ってた。2005-10-28 14:10:00
- 
						8:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は(リクエストって何だ?)と思いつつも口には出さなかった。 
 由里はその時かなり酔っぱらってたみたいだった。
 「うーん…確かに綺麗な顔はしてるけど…」
 そこで由里は口を閉ざした。
 (なんだこの女。その続きを言えよ。)内心俺は腹を立てていた。
 由里はそのまま一人で千鳥足でコンビニに入って行った。2005-10-28 14:13:00
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						9:貴晃 ◆fnkquv7jY2 残された俺と光輝と絵梨佳は3人で駐車場で他愛もない話をしてた。 
 絵梨佳に
 「由里、かわいいでしょ?今日いろいろあったみたいでさ、なんかすっごい荒れてるけど、普段はすごく優しくて気も利くしいい子だよ^^」
 と言われた。
 (だからどーした)それが本音だった。
 「そーなんだ。」と返すのが精一杯だった。
 そんな話の途中で由里がコンビニから戻って来た。2005-10-28 14:18:00
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						10:貴晃 ◆fnkquv7jY2 腕を振り上げて、手には500mlの缶ビール。 
 「ビール9本目いきまーす!!」
 すごいテンションだ…ただの酔っぱらいか。
 俺は少し呆れていた。ビールを一気に飲み干している。
 「なまえなんていうのー?」
 呂律の回ってない口調でそう聞かれた。2005-10-28 14:21:00
- 
						11:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「貴晃。」 
 「たかあきくんかぁ!あたしはねー由里っていうのー。よろしくー」
 それが俺と由里が交わした初めての言葉だった。
 その時はほんとにどうでもよかった。早く店に戻りたかった。
 「お前らとりあえず携帯の番号くらい交換してみればー?」
 光輝の提案にとりあえず頷いて、番号を交換してから別れた。2005-10-28 14:24:00
- 
						12:貴晃 ◆fnkquv7jY2 店に光輝とふたりで歩いて戻っている途中に携帯が鳴った。 
 ディスプレイを見るとさっきまで一緒に居た由里からだった。
 (なんだいきなり…)俺は内心ビックリした。
 さっきまで話していたのに何故次は電話がかかってくるんだろう。
 「はい」 不機嫌そうな声で俺は電話に出た。
 「あ!貴晃くんー?今度一緒に遊びにいこうねー♪じゃー!」
 プツッ ツーツー
 一方的に電話が切れた。2005-10-28 14:28:00
- 
						13:貴晃 ◆fnkquv7jY2 次の日、仕事に行く前に俺の携帯が鳴った。由里からだ。 
 「あ!貴晃くん昨日は酔っぱらっちゃっててごめんね…というかメアド教えてくれないかな。あたし電話よりメールの方が好きなんだー」
 そう普通のトーンで言われて昨日とのテンションの違いに少し驚いた。
 だけど俺は今から仕事だし、メアドを口でいちいち教える時間などなかった。
 「ごめん。明日かけ直す!今忙しいから。」
 そう言って速球に電話を切った。2005-10-28 14:38:00
- 
						14:貴晃 ◆fnkquv7jY2 当時俺は8月から自分の店を持つ事が決まっていて、準備もあったし本当に忙しかった。 
 由里に構っている暇なんてほんとになかった。
 客にさえメールや電話を疎かにしていた。
 次の日の夕方に昨日由里に電話をかけ直す約束をかろうじて思い出して電話をかけてみた。
 由里はすぐに電話に出た。
 「ほんとにかけてくれたんだー!」と言って少し驚いていた。2005-10-28 14:42:00
- 
						15:貴晃 ◆fnkquv7jY2 電話で俺のメールアドレスを教えた。 
 「じゃーすぐメールしてみる!」そう言われて電話を切った。
 それからすぐにメールが来た。
 「由里でっす☆ちゃんと送れるかな??メアド登録しといてください♪」
 「メール来たよ。登録しとく。」
 俺はそっけない返事をして、その後はメールを返さなかった。
 それから約1か月間由里からちょくちょくメールが来るようになった。2005-10-28 14:46:00
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						16:名無しさん 続きが?めっちゃ気になる??楽しみに待ってますね? 2005-10-29 01:31:00
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						17:貴晃 ◆fnkquv7jY2 名無しさんありがとうございます^^頑張ります。 2005-10-29 22:20:00
- 
						18:貴晃 ◆fnkquv7jY2 ある日いつも通りに由里からメールが来た。 
 「あたしもさ、夜の仕事始めようと思ってるの。」
 俺はメールを見て少しだけ動揺をした。
 上手く言えないけど、由里にはあまり夜の世界に浸かってほしくなかった。
 俺の心境を悟られない為にも
 「なんで?」と何時も通りそっけなく返事を返した。2005-10-29 22:26:00
- 
						19:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「お金がないから…。友達が紹介してくれるからお店ももう決まってるよ^^」 
 俺は内心(どうして昼のバイトはしてるのにお金がないのか)とか(どこ店だろう?)とか
 疑問を抱いた。でも口にはしたくなかった。
 「じゃー今度飲みに行ったるわ。」
 そう返事をするのが精一杯だった。
 「うん^^あたしも貴晃くんのお店今度飲みに行くね♪」
 何故か俺の心は複雑だった。2005-10-29 22:31:00
- 
						20:貴晃 ◆fnkquv7jY2 それから1週間後の7月の始め。由里の初出勤の日だった。 
 俺はどこかでその事を気にかけながらも仕事へ行く準備をしていた。
 すると携帯が鳴った。由里からメールだった。
 「今仕事中だよ。仕事思ったよりすごく楽しいし頑張る♪今日仕事終わってから貴晃くんのお店行ってもいい?」
 そんな感じの内容だった。
 その日俺は8月に出す店の準備の仕事があった為、今の店へ出勤出来るかは解らなかった。2005-10-29 22:45:00
- 
						21:貴晃 ◆fnkquv7jY2 だから「ごめん今日は微妙や↓また今度でもかまん?」そう返事をした。 
 由里は客が被ったのだと思ったらしく(由里はこの時俺が8月に店を出す事を知らなかった)
 「うん。解った^^お互い仕事頑張ろ!」と来た。
 (結構物分かりのいい女だな)少し由里を見直した。
 第一印象では気が強そうで自己中そうなイメージしかなかったから。2005-10-29 22:49:00
- 
						22:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺はその日夜9時頃からミーティング等の仕事をして、夜中1時になんとか店にも出勤をする事が出来た。 
 俺が出勤した時には店内には客はまだ一人も居なかった。
 出勤して20分くらい経った頃、ようやく店のドアが開いた。
 「いらっしゃいませー!! ……?!」
 俺はドアの方を見てすごく驚いた。由里が来たからだ。2005-10-29 22:54:00
- 
						23:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「由里ちゃんやん!え…なんで来たん…?!」 
 思わずそう言葉が出た。由里もかなり驚いていた。
 「いや外歩いてたら変な酔っぱらいに絡まれたから怖くなって…やっぱ来ちゃ迷惑だった…?貴晃くんに今日は無理って言われたのにごめんね。」
 俯いて戸惑いながらそう話す由里が前逢った時とは別人に思えた。
 「でもお店全然忙しそうじゃないし、やっぱり私と会うのがだるいから今日無理って言ったの…?」
 不安そうに俺に尋ねてくる。2005-10-29 22:58:00
- 
						24:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「いや違うで??今日他の仕事も入ってたからこの店に出勤出来るかどうか解らんかってん!まぁとりあえず座りや。」 
 そう言って席まで案内をした。
 「そうだったんだ…。なーんだよかった^^」
 ホッとしたように微笑む由里が何故かすごく可愛く見えた。
 (なんか俺変かも…)
 今まで女に対して可愛いとか思った事が全くと言っていいほどになかったからだ。2005-10-29 23:06:00
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						25:名無しさん 以前?レス?した?の物です?ゆっくり?でイィんで完結まで頑張って下さいね?応援してます? 2005-11-01 23:41:00
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						26:貴晃 ◆fnkquv7jY2 またレスありがとうございます^^ 
 忙しいのでゆっくりですが頑張って更新していきます!!
 ほんとに励まされますm(_ _)m2005-11-03 01:46:00
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						27:貴晃 ◆fnkquv7jY2 その日は由里と他愛もない話を2時間くらいしていた。 
 由里はボトル等は卸さずにカクテルをゆっくり飲んでいたので、俺もペースを合わせて同じものを飲んでいた。
 「財布何使ってるの?」と聞かれたので
 「今はグッチ」と答えたりそんな普通の話ばかりだったと思う。2005-11-03 01:48:00
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						28:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「あたしは最近この財布使ってる^^貴晃くんグッチ好きなの?」 
 シャネルの新作の財布を見せながら由里がそう訪ねてくる。
 「いやこの財布は貰い物で次はヴィトンのダミエの財布買おうと思ってる」
 別にやましい気持ちなどなく、俺は素でそう答えた。2005-11-03 01:51:00
- 
						29:貴晃 ◆fnkquv7jY2 少し経ってから客が被ってきた事もあって、俺は 
 「そろそろ他の席にも着かないといけない」と由里に言った。
 そしたら「あたしも友達待たせてるからもう行かなきゃ。じゃぁチェックして^^」
 と言われた。言われるままにチェックを済ませて送りに出た。2005-11-03 01:54:00
- 
						30:貴晃 ◆fnkquv7jY2 7Fから1Fまでのエレベーターの中で突然由里が 
 「キスしてもいい?」と少し照れながら言ってきた。
 俺はその時決して嫌ではなかったが少し戸惑った。
 客にはキスさえした事はない。でも由里は決して客だとは思わない。
 「嫌…?」淋しそうにそう聞かれて思わず
 「嫌じゃないよ」と答えていた。2005-11-03 01:56:00
- 
						31:貴晃 ◆fnkquv7jY2 次の瞬間、少し唇が重なり合った。 
 突然で俺は目を閉じるのも忘れた。一瞬だった。
 (なんだか由里のペースに巻き込まれている) そう感じた。
 でも悟られないようにその後も平然を装って下まで送り出した。
 由里は笑顔で手を振りながら帰って行った。2005-11-03 01:59:00
- 
						32:貴晃 ◆fnkquv7jY2 気を取り直してその後仕事に戻った。 
 明け方に仕事が終わってふと思った。
 (もし由里が俺とキスした事を誰かに言ったとして客の耳に入ればまずいかもしれない)
 そう思って俺は由里に電話をかけた。2005-11-03 02:02:00
- 
						33:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由里は寝ていたのか寝起きの声で電話に出た。 
 「俺とキスした事誰にも言わんといてな」そう言ったら
 「そんなに嫌だった?」と聞かれた。
 「違うって!俺客とは絶対そういうのせんから、もし客の耳に入ってなんであたしにはしてくれんの?ってなったら困るから…」2005-11-03 02:05:00
- 
						34:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「そっか…解った^^というかそんなの誰にも言う人おらんもんー!笑」 
 少し複雑そうな淋しそうな声で笑いながら由里はそう答えた。
 (惑わされたくない…俺らしくない…)
 俺もなんだか上手く表現出来ないけれど複雑だった。2005-11-03 02:08:00
- 
						35:貴晃 ◆fnkquv7jY2 それから3日くらい経った日。由里からメールが来た。 
 「貴晃くんに渡したい物があるから仕事の帰りにまたお店まで行ってもいい?」
 (渡したいものってなんだ…?)
 俺は不思議に思った。
 とっさに電話をかけてみた。2005-11-03 02:12:00
- 
						36:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺「渡したいものってなにー?!」 
 由「それは見てからのお楽しみかなー?笑」
 俺「気になるわー…じゃー今日待っとくから仕事終わったらまた連絡して」
 由「解ったー!」
 それからまた約2時間後に由里から連絡が来た。2005-11-03 02:14:00
- 
						37:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由「仕事終わったから今から行くね!」 
 約10分後店のドアが開く。
 俺は少しドキドキしていた。渡したい物ってほんとになんだろう…
 「おつかれー^^」
 笑顔で由里が俺の所へ来た。2005-11-11 02:58:00
- 
						38:貴晃 ◆fnkquv7jY2 持っているのはいつものシャネルのバックにヴィトンの小さめの紙袋。 
 俺は自然とヴィトンの袋に目が行った。
 (こいつもう客に何か買ってもらったのか…?まだ夜の仕事始めて間もないはずなのに…)
 無意識にそんな事を思った。
 「これなーんだ?^^」2005-11-11 03:00:00
- 
						39:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由里はその袋を持ち上げて俺に見せびらかす。 
 「え…なんやろわからん…買ってもらったん?」
 「違うよー!あ!じゃぁ中身当てたら貴晃くんにあげるー^^」
 (もしかして渡したい物ってこれ?!)
 俺はビックリした。由里からいきなりのプレゼント。2005-11-11 03:03:00
- 
						40:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「え…ほんとにわからんわぁ…!」 
 「貴晃くん、前に欲しいって言ってたじゃん。」
 (前…?あぁもしかして財布かな?!)
 ほんとに唖然とした。さりげなく言った俺の言葉を覚えていただけじゃなく
 まだ出逢って間もない俺に何の理由もなくプレゼントを持ってきた由里に。2005-11-11 03:05:00
- 
						41:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「じゃぁあたしアフターあるから^^今日はゆっくり出来なくてごめんね」 
 そう言って由里はすぐに店から出て行った。
 俺もエレベーターに乗って1Fまで見送った。
 由里が帰ったあと、店の裏で中身を見た。
 (やっぱり財布だ…しかも俺が一番欲しかったやつ…)2005-11-11 03:09:00
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						42:貴晃 ◆fnkquv7jY2 なんだか急にすごく嬉しくなって由里にメールを送った。 
 「ほんとにありがとう!大切に使うから!っていうかもう使ってるし♪」
 由里からすぐに返信が来た。
 「気に入ってくれたならよかった^^大切に使ってね。お仕事頑張って!!」
 (なんかほんとにいい子だな) 俺はそう素直に思ってしまった。2005-11-11 03:12:00
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						43:貴晃 ◆fnkquv7jY2 その一週間後にまた由里が店へ来た。 
 俺のLion Heartでの最後の出勤の日だった。
 たくさん俺の客も来てくれていた。
 由里はその日も仕事帰りで、浴衣を着ていた。
 (なんか由里は何着ても似合うな…)不覚にも俺は少し見とれてしまった。2005-11-11 03:16:00
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						44:名無しさん 久々に覗いたら?更新されてるし(≧▽≦) 
 また次の更新を楽しみにしてま〜す?2005-11-14 01:49:00
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						46:貴晃 ◆fnkquv7jY2 その日は客が被りまくりで 
 忙しい合間を縫って由里の席に着けるのはほんのわずかだった。
 それでも由里は文句ひとつ言わずにヘルプと楽しそうに話している。
 俺が席に着くとヘルプは気を利かせて席を外した。2005-11-14 02:19:00
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						47:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「由里ちゃん浴衣もホンマ似合うやん!!」 
 普段ほとんど女の人を褒めたりしない俺なのに自然と口に出てしまった。
 「ほんとにー?!今年は赤い浴衣買ったんだ^^」
 いつも通りの普通の会話。2005-11-14 02:21:00
- 
						48:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「今日忙しそうだけど、何かあるの?」 
 不思議そうに聞かれたので少し驚いた。
 (そう言えば今日俺がこの店での出勤が最後って事を由里には言ってないっけ…)
 「俺ここでの出勤最後やねん。あさってから自分の店で仕事やぁ!」2005-11-14 02:23:00
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						49:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「あ!そっかぁ!もう8月だもんね。また貴晃くんのお店にも絶対顔出すからね♪」 
 「うん。有り難う。楽しみに待ってる!」
 そんな話をしていると、NO2の光輝に耳打ちをされた。
 「お前由里ちゃんと上手く行ってんの?というかRちゃん(俺の客)が貴晃が全然着いてくれないってスネてんぞ…」2005-11-14 02:28:00
- 
						50:貴晃 ◆fnkquv7jY2 仕方なく俺はまた違う席へ向かった。 
 俺の最後の出勤を祝っていろんな席からシャンパンコールが鳴りやまない。
 由里はいつも通りにカクテルだけをマイペースに飲んでいた。
 2時間経って由里がチェックをし出したので
 また由里の所へ戻った。2005-11-14 02:31:00
- 
						51:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「ほんと来てくれてありがと!また連絡する!」 
 いつも通り1Fまでエレベーターに乗って由里を見送った。
 なんだか俺は由里の事を客の一人として見てしまいそうな気がしていた。
 でもただの客ではない。なんか気になる女。2005-11-14 02:33:00
- 
						52:貴晃 ◆fnkquv7jY2 その2日後。俺の店「WISH」のオープンの日だった。 
 オープンを祝って俺の前の店での馴染みの客もたくさん駆けつけてくれた。
 俺は心のどこかで由里が来てくれる事を祈っていた。
 うまく言えないけど、由里に誰より祝って欲しいと秘かに思っていた。
 だけど由里の姿が現れない。2005-11-14 02:38:00
- 
						53:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は少し落胆して裏口で由里にこっそり電話をかけてみる事にした。 
 「はい…」
 眠そうな如何にも寝起きの声で由里が電話に出る。
 「今日俺の店オープンしたよ。」
 ほんとは「来て欲しい」と言いたかったけど
 由里には営業だと思われたくないからそれだけ伝えた。2005-11-14 02:41:00
- 
						54:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「あ!そっかぁ!今日オープンの日だよね!おめでとう!!また行くから。」 
 (オープンの日忘れてたんや…)
 自分勝手だけど少しショックだった。
 でも由里の口から「おめでとう」って言葉を聞けて誰に言われるよりも嬉しかった。2005-11-14 02:43:00
- 
						55:貴晃 ◆fnkquv7jY2 その次の日。連絡もなくオープンの時間と同時に突然由里が店へ来た。絵梨佳と一緒だった。 
 店のドアが開いた瞬間に俺は由里が来た事にビックリして、そして嬉しかった。
 「由里ちゃん来てくれたんや!!」
 「うん。ちゃんとお祝いしないとね!!^^」
 なんだか由里が来てくれただけで充分嬉しかった。2005-11-14 03:05:00
- 
						56:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由里と絵梨佳を席に案内する。 
 「キレイなお店だね^^準備とかホント大変だったでしょ?お疲れ様。代表なんだからいろいろ苦労すると思うけど頑張ってね??」
 由里にそう言われて思わず
 「ありがとう」と俺は笑顔になった。2005-11-21 09:39:00
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						57:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺の店WISHのオープン時の従業員はみんな俺がスカウトで集めた奴ばかりだった。 
 もちろんホストという仕事が初めてな奴も居た。
 俺は当時一緒に同居していた親友の優也もスカウトをした。
 優也は迷わずにオッケーしてくれた。
 そんな優也と由里は今日が初対面だった。2005-11-21 09:45:00
- 
						58:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「由里ちゃん。紹介する。こいつ今俺と一緒に住んでる親友の優也。」 
 「初めまして^^由里です。優也くん?よろしくね。」
 俺は何故か解らないけど、由里にも優也と仲良くなって欲しかった。
 由里が愛想よく挨拶したにも関わらず、優也は無言で真顔のままだった。
 由里の事を真っ直ぐに見ている。2005-11-21 09:48:00
- 
						59:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は少し驚いて 
 「おい!優也…?何ボーっとしてんだよ!」とつっこんでいた。
 優也は我に返って
 「あ!優也です…よろしく…」
 と小さな声で言った。2005-11-21 09:50:00
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						60:貴晃 ◆fnkquv7jY2 優也は言っちゃ悪いが女癖が悪い方で、軽い男だ。 
 女好きだし、人見知りもしない。誰とでもすぐに仲良くなれる。
 なのにその優也が恥ずかしそうにしている…
 すごく驚いた。由里と絵梨佳は不思議そうに俺達を見て首を傾げていた。
 「なんかテンション低いよー?!せっかく来たんだから楽しませてよー?」2005-11-21 09:53:00
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						62:貴晃 ◆fnkquv7jY2 絵梨佳にそう言われて 
 「そうだよ楽しもうね♪あたしドンペリ飲みたいー!お祝いもしたいし^^」
 由里が俺達に向かって笑顔で言う。
 (え…?!いきなりドンペリ?!マジで言ってんの…?)
 俺は驚きの連続でなんだか戸惑うばかりだった。2005-11-21 09:56:00
- 
						63:貴晃 ◆fnkquv7jY2 とりあえず「じゃぁドンペリ何色がいい…?」と 
 恐る恐る聞いてみる。
 「もちろんゴールドで!!」
 由里が目を大きく見開いて笑顔で言う。
 (は?!マジで…?!由里そんな金あんのか?!こないだ俺に財布買ってくれたばっかなのに…)2005-11-21 09:59:00
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						64:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「いやそんな無理しなくていーって!!」 
 俺は何故か焦っていた。普段の俺なら喜んで笑顔で「ありがとうございます」って言うけど…
 由里に無理をして欲しくないって思っていた。
 この時点でもう俺は既に由里に惹かれていたんだろう。
 「全然無理なんてしてないから!!ゴールド飲んでみたいだけだもん♪」2005-11-21 10:02:00
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						65:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由里は半ば強制的だった。俺はすごく嬉しかったけれど同時に複雑だった。 
 その時は(由里ちゃんと金払えんのかな…?)っていう不安もあった。
 「3番テーブル!由里ちゃん&絵梨佳ちゃんからドンペリゴールド頂きましたあああ!」
 「あざーす!!!」
 従業員全員の元気な声が店に響く。2005-11-21 10:09:00
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						66:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺はとりあえず焦りを隠して代表としての威厳を保とうと必死だった。 
 従業員全員でのシャンパンコール。
 由里と絵梨佳は初めてシャンパンコールを聞いたみたいで
 とても楽しそうに満面の笑顔だった。
 優也は相変わらずなんだか様子がおかしかった。2005-11-21 10:14:00
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						67:貴晃 ◆fnkquv7jY2 シャンパンコールが終わって従業員達は俺が仕込んだ得意のおねだり。 
 「姫様方、俺シャンパンが飲み足りないっすー♪」
 俺は内心イライラしていた。(由里に営業かけんな)って心の中で従業員に叫んでいた。
 でも俺が教えた事だ…そんな事口にすれば変に思われるのは解っている。
 由里は素直というか純粋というか…2005-11-23 12:04:00
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						68:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「え?まだ飲みたいの??じゃぁもう1本いっとく?^^」 
 従業員に向かって笑顔で言う。
 もう俺は唖然とするしかなかった。
 1本30万のシャンパンを「もう1本」とサラッと言ってのけた由里に。
 由里は今、ただのホステスに過ぎない。普通のラウンジで働いている。2005-11-23 12:06:00
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						69:貴晃 ◆fnkquv7jY2 ましてやこの間まで普通の昼職だったのに。 
 30万とかきっとホステスの1か月分の給料くらいだ。
 1か月毎日夜働いてやっと稼げる額だろう。
 結局由里はこの日ドンペリのゴールドを3本も卸した。
 俺はただただ圧倒されていた。会計102万円。2005-11-23 12:12:00
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						71:貴晃 ◆fnkquv7jY2 会計は全額由里が支払っていた。 
 (ほんとに払えるのか…?)そんな俺の不安が吹き飛ぶほど
 由里のバッグの中からは数え切れない程の札束が出て来た。
 俺の見えた限りでは100万の束があと6束ほどはあった。
 (なんでそんなに金持ってんだよ…?!)2005-11-23 12:16:00
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						72:貴晃 ◆fnkquv7jY2 不思議で不思議で仕方がなかった。 
 (そんだけ金あるなら働く必要ないじゃん…贅沢しなければ暫く遊んで暮らせるのに…)
 俺らしくないけど理由が気になって仕方なかった。
 他人に滅多に興味を抱かない筈の俺は見事に由里に興味を抱いていた。
 由里と絵梨佳を見送りに出した後、優也を店の裏に呼んだ。2005-11-23 12:19:00
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						73:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「お前なんか可笑しいぞ?!ずっと上の空でボーっとしててお前らしくない。仕事中なんだからもっとケジメ付けろ!」 
 思わず優也に怒鳴った。…にも関わらず未だ優也は上の空だ。
 「おい…!いい加減にしろ!しっかりしろよ!」
 「惚れた…」
 「は?!」2005-11-23 12:23:00
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						74:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「俺由里ちゃんに一目惚れしたっぽい…やべーこんなん初めてや…」 
 (は?!あの優也が一目惚れ?!女なんて穴があれば誰でもいいみたいな優也が…?)
 絶句した。というより何故かすごく焦ってきた。
 「アイツは俺のだから手出すな!!」
 俺は咄嗟に優也の胸ぐらを掴んで怒鳴っていた。2005-11-23 12:26:00
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						75:貴晃 ◆fnkquv7jY2 優「は?!お前由里ちゃんの事好きなの?!」 
 俺「…いや…そんなんじゃねーよ…」
 優「じゃぁ俺に協力してくれや!太い客だしお前が手放したくねーのも解るけどさ。俺本気やから。」
 俺「いやとにかく由里は諦めてくれ!」
 優「なんでだよ?!別にお前の女じゃねーだろ!?」2005-11-23 12:31:00
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						76:貴晃 ◆fnkquv7jY2 止まらない言い争い。今にも殴り合いになりそうな雰囲気に慌てて従業員達が止めに入る。 
 (仕事中なのに俺なんでこんなに取り乱してんだ…かっこわりぃ…)
 我に返って気を取り直して仕事を続けた。
 優也とはその日気まずいままだった。
 なんだか由里と知り合ってから調子を狂わされてばかりだ…。2005-11-23 12:35:00
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						77:貴晃 ◆fnkquv7jY2 仕事が終わっていつもは一緒に住んでいる優也と一緒にタクシーで帰るが 
 この日は別々に帰った。優也と喧嘩なんていつぶりだろう。
 優也とは幼稚園から一緒だった。幼なじみでもあり一番の親友。
 (めんどくせぇな…でも謝る気はしねぇ…)
 イライラしながら家に着いた。2005-11-30 17:02:00
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						78:貴晃 ◆fnkquv7jY2 未だ優也は帰ってないみたいだった。 
 俺は少し安心した後、思い出した様に由里にメールを送った。
 「今日は来てくれてほんとにありがとう!かなり楽しかった!!」
 …由里からの返信は一向に来ない。
 (もう寝てんのかな…それともメール無視されたのかな…)2005-11-30 17:06:00
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						79:貴晃 ◆fnkquv7jY2 ますますイライラする。 
 こんな些細な事で不安になるなんて今まで一度もなかった。
 気付けば由里に電話をかけていた。
 由里は眠そうな声で電話に出た。
 「あーごめん寝てたぁ…仕事おつかれさまっ♪」2005-11-30 17:08:00
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						80:貴晃 ◆fnkquv7jY2 (なんでこいつはこんな可愛い声してんだー) 
 思わず俺の顔が緩んだ。
 「いーよ^^でもほんと今日は嬉しかった!!」
 そんな話をしていると玄関のドアが開く音がする。
 (優也が帰ってきた…!気まずい…)2005-11-30 17:10:00
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						81:貴晃 ◆fnkquv7jY2 優也の足音が俺の部屋まで近付いてくる。 
 コンコンッ 「貴晃、ちょっといーか?」
 ドアをノックされて俺は慌てて由里との電話を切った。
 「何?」ふてくされた顔で俺はドアを開いた。
 「さっきの話の続きなんだけど。」2005-11-30 17:13:00
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						82:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「あー何?」 
 「俺には正直に言えよ?お前は由里ちゃんの事好きなんじゃねーの?」
 「…」
 優也に改めてそう聞かれて何も答えられずに俺黙ってしまった。
 好きとかそういう感情がよく解らなかった俺にとって「好きだ」なんて口にした事もない言葉。2005-11-30 17:15:00
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						83:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「好き…ではない。でもなんか他の女と違う。気になるっつーか…」 
 そう答えるのが精一杯だった。
 「お前そういうのを好きっつーんだよ!」
 優也は呆れたように苦笑い。
 「俺もさ、一目惚れとか初めてだし、そりゃ由里ちゃんの内面はまだよく知らねーけど、本気で頑張ってみようって思ってんだ。」2005-11-30 17:18:00
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						84:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「うん…そっか。悪かったな店で思わず怒鳴っちまって。」 
 「俺は諦めないから。でもお前がライバルじゃちょっとキツイなー笑」
 (ライバル…?俺と優也が…?)
 なんだかよく状況が把握出来ていない俺は
 「いや俺はお前と競う気ねーから!」と言った。2005-11-30 17:21:00
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						85:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「いやいやちゃんと話聞いてる?貴晃はさっき店で俺に「アイツは俺のだから手出すな」って怒鳴ったんだぞ?それって完璧惚れてるって事じゃん。そして俺も由里ちゃんに惚れてる。お互い引く気ねーならライバルじゃん!笑」 
 優也に笑いながらそう言われて
 俺はまだ腑に落ちなかったが「そっか…」とだけ言った。
 「お互い容赦なしな!そうと決まったら俺に由里ちゃんの番号教えてくれよ♪」2005-11-30 17:25:00
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						86:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「は…?!それは嫌や。そんなん直接聞け!」 
 「それもそーか…。わりーわりー^^」
 いつの間には優也とは仲直り出来ていた。
 でも複雑だ。これから優也と由里を巡ってのライバルになる…?
 俺は本当に由里に惚れてんのか…?まだハッキリ好きだと言える程ではないのに。2005-11-30 17:29:00
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						87:名無しさん 続きめっちゃ気になる? 2005-11-30 17:45:00
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						89:貴晃 ◆fnkquv7jY2 それから由里は週に1〜2回ペースで俺の店へ来るようになった。 
 でも酒はたまにしか飲まずにソフトドリンクだけ飲んでいた。
 いつしか由里は俺の休憩席になっていた。
 優也は由里が来る度に俺のヘルプに着こうとする。
 自分の口座の客が来ても由里の席に着きたがる。2005-12-03 14:33:00
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						90:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は我慢の限界が来てまた優也と喧嘩になった。 
 俺が他の客に着いている間に優也は由里の番号を聞き出せたらしく
 有頂天になっていた。
 それもなんだか俺の勘に触った。2005-12-03 14:37:00
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						91:貴晃 ◆fnkquv7jY2 9月初旬のある日。 
 由里が仕事帰りに店に来た日に喧嘩が起こった。
 俺が他の客の席へ着こうとして誰かにヘルプを頼もうとしていた時。
 由里はその頃には俺の店の従業員達の間ではちょっとしたアイドル的存在だった。
 みんないつも由里が来るのを待ちわびていた。2005-12-03 14:42:00
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						92:貴晃 ◆fnkquv7jY2 可愛い、優しい、話しやすい、ソフトドリンクを飲ませてもらえる。 
 従業員みんながヘルプに着きたがる。
 そんな時優也がすかさず由里の席に座った。
 優也口座の客が何組も被っていたのに。
 さすがに俺はキレた。2005-12-03 14:45:00
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						93:貴晃 ◆fnkquv7jY2 優也を店の外に呼び出して怒鳴った。 
 「お前ええ加減にせぇや!仕事とお前の恋愛は別だろ!指名入ってんだからヘルプになんて着かんでええわ!」
 優也はビックリした顔で俺を見る。
 「だって…由里ちゃんと話せる機会少ないねん…電話掛けてもたまにしか出てくれへんし…」
 「そんなの今関係ねーだろ!仕事とプライベートを混ぜんな!」2005-12-03 14:51:00
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						94:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「お前はどうなんだよ!?明らかに他の席と由里ちゃんの席とで態度違うじゃねーか!」 
 優也との口論が激しくなる。やがて取っ組み合いの喧嘩になった。
 優也とこんな大喧嘩をしたのは初めてだった。
 喧嘩中にタイミング悪く由里が電話で話ながら店の外へ出て来た。
 それに俺は気付かずに喧嘩を続ける。2005-12-03 14:54:00
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						95:貴晃 ◆fnkquv7jY2 由里は俺達の喧嘩に気付いて割り込んで止めようとした。 
 その瞬間、優也が俺に振りかざした拳が由里の頬に思いっきり当たった。
 由里は少しよろめいていた。
 俺達はやっと我に返った。2005-12-10 15:02:00
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						96:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺達は一瞬何が起こったのか解らず呆然としていた。 
 由里の口からは血が流れていた。
 事態を飲み込み仰天というかとにかく焦った。
 優也はすごく慌てて半泣きで由里に謝った。土下座までしていた。2005-12-10 15:05:00
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						97:貴晃 ◆fnkquv7jY2 「由里ちゃんホンマにごめん!!!由里ちゃんが居るの気付かんかってん…」 
 由里はそれでも笑顔だった。でも少し冷めた様な愛想笑い。
 「そんな謝らないで。何があったのか分かんないけど喧嘩は辞めてよ。ね?^^」
 (由里ちょっと怒ってる…?そりゃ怒るよなぁ…いてぇよな…あんな思いっきり殴られちゃ…)2005-12-10 16:25:00
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						98:貴晃 ◆fnkquv7jY2 俺は傍観者みたいにボーっと突っ立てるだけだった。 
 でもあまりの気まずさと由里の怪我を考慮して
 「ほんまにごめんな由里ちゃん…喧嘩して巻き込んじゃって…とりあえず店の中入って手当しよ…?」
 とだけ言って由里の背中を押して店の中へ入った。
 2005-12-10 16:27:00
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						100:貴晃 ◆fnkquv7jY2 慌てて優也も俺と由里の元へ追いかけてくる。 
 店内に入るとみんながビックリしてざわついていた。
 従業員達が「由里ちゃんどしたん?!その怪我…!」
 と口を揃えて聞いてくる。
 俺はイライラが止まらなかった。2005-12-12 17:00:00


 
					