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高石あかりの演技に目を奪われる…実力派キャストの中で放つ“異質の存在感”が心に残る理由。映画『夏の砂の上』考察&レビュー(映画チャンネル)

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映画『夏の砂の上』が現在公開中。本作は、主演・共同プロデューサーを務めるオダギリジョーをはじめ、松たか子、満島ひかりら実力派キャストが集結し、沈黙や言葉の間に漂う余白を通して、人が再び歩き出す姿を丁寧に映し出している。今回はそんな本作の魅力を紐解いていく。(文・ばやし)
・【写真】高石あかりの存在感がすごい…貴重な未公開カットはこちら。映画『夏の砂の上』劇中カット一覧 カタチのある何かではない。手に掬い取れるものでもない。それでも、映画を見終えたあとには、長崎の街に取り残されたざらっとした手触りのある感情を、確かにその手に掴んだという実感だけがある。
そして同時に、ここまで余白の多い登場人物たちを演じられるのは、誰もが納得する演技派俳優たちを、若手からベテランまで集める必要があったのだと、キャスティングに自然と納得させられる部分もあった。
オール長崎ロケで撮影された映画『夏の砂の上』は、1990年代に作られた長崎出身の松田正隆による戯曲を、同作の舞台演出を手がけた経験もある玉田真也が脚本・監督を務めた作品だ。俳優・オダギリジョーを共同プロデューサーに迎えて、松たか子、満島ひかり、光石研など、言わずと知れた名優たちが揃う。
これまで玉田監督が撮影してきた映画『僕の好きな女の子』(2020)や『そばかす』(2022)にも通ずる会話に漂う“生っぽさ”は、舞台となるカラカラに乾ききった長崎の街でも、むしろ汗ばんだ肌に張りつくような湿度の高い感情として、心にじめっと絡みついてくるようだった。 冒頭で、長崎の街に飛沫をあげて降り注いだ豪雨。その街に生きる多くの人々の運命を変えた雨の日から一転して、川のせせらぎや蝉の音が夏の到来を感じさせるなかで、小浦治(オダギリジョー)はひとりタバコを燻らせる。
なじみのタバコ屋に寄って、自宅へと続く長い坂道と階段を昇っていく。まるで幽霊のようなおぼつかない足取りで治が歩くのは、彼の身に降りかかった悲劇に起因する喪失感によるものだ。
幼い子どもを事故で亡くし、仕事にも夫婦関係にも軋轢が生じる。結果、同じくやりきれない思いを抱える妻の恵子(松たか子)とは別居。離婚の決意も固まらぬまま、彼女は元同僚の陣野(森山直太朗)と関係をもっていることを、狭い街の中で薄々と勘づいてしまう。
ずっと働いていた造船所は潰れ、新しい職に就く気にもならずにふらふらと長崎の街をさまよう治には、職場の元同僚だった持田(光石研)や陣野でさえも気にかける。しかし、彼の喪失感は誰かにぶつけることで満たされるものではなく、まるで彼の心象風景を投影するように、長崎には一滴も雨の降らない日々が続いていた。
そんな変わりない毎日に変化をもたらしたのが、治の妹・阿佐子(満島ひかり)が連れてきた17歳の娘・優子(髙石あかり)だった。聞くからに怪しい儲け話に乗せられて、ひとりで博多の男の元へ行く阿佐子は、治にしばらく優子を預かってくれと頼み込むのだった。
提供元:Yahooニュース