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『まどか26歳』は医療ドラマの総決算 飽和気味な医療ものに“軽やかに”一石を投じる傑作(リアルサウンド)

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2025年冬クールのドラマの中で、じわじわと人気が高まっている『まどか26歳、研修医やってます!』(TBS系)。同じ時間帯に放送されている『東京サラダボウル』(NHK総合)との裏被りを嘆く声も多い。
【写真】『まどか26歳、研修医やってます!』場面カット(複数)
本作は、芳根京子演じるイマドキ世代の研修医・まどかが、働き方改革に揺れる令和の医療現場に揉まれ、先輩医師たちに「研修医はお客様」と苦言を呈されながらも、一人前の医師へと成長していく物語。新人のお仕事奮闘記である本作にはコミカルなシーンも多く、第6話ではフラッシュモブ演出が2度もあったのだが、その光景さえもなんだか微笑ましくて、本作に愛着が芽生えていることを自覚した。
しかし、医療ドラマはほぼ毎クール作られており、ジャンルとしては飽和気味である。アイデアもほぼ出尽くしており、各局手を替え品を替え、なんとか新作を生み出している状況だ。それでもなぜ『まどか26歳』には心惹きつけられるのか、その理由を探りたい。
原作は水谷緑による同名エッセイ漫画シリーズ。脚本は大河ドラマ『軍師官兵衛』(NHK総合)や数々の社会派ドラマを手がけた前川洋一を中心に、なんと5人の脚本家がローテーションで担当している。物語はいよいよ研修2年目へ。先輩から小言をいわれていたイマドキ研修医たちも、ついに新たな“お客様”を迎える立場になった。第1話で「この仕事……やば……」と呆気にとられていたまどかも、先輩からの教えを彼女なりに咀嚼し、一人ひとりの患者と向き合っている。序盤こそは“イマドキ研修医vsベテラン医師”の対立構造になっていたものの、現場に入った研修医たちが先輩の姿勢に感銘を受け、仕事への想いを募らせる過程も爽やかだ。
本作の特徴は、まどかたち研修医が行う“スーパーローテーション”の2年間に密着していることだ。スーパーローテーションは、一般企業におけるジョブローテーションと同じで、専門的な知識を得るために各科を回る研修制度である。この2年間を終えた研修医たちは、どこに所属するかを決め、さらに厳しい専門研修(専攻医)を経た後、ようやく一人前の専門医になれる。万が一、専攻医研修の途中で配属を変更したら、そこでの積み重ねは無となり、振り出しに戻る。つまり、まどかたち研修医にとって、自分の将来を見極めるスーパーローテーションの2年間はかなり重要な期間だ。特に、結婚や妊娠を希望する女性にとっては、今後のライフプランを左右する2年間でもある。同期の千冬(高橋ひかる)や萌(小西桜子)がパートナー探しに奔走するのも無理はない。
このスーパーローテーション制度、テレビドラマにおいても、かなり効果的だと思う。医療ドラマの醍醐味といえば、命を扱う現場だからこそ発生する人間ドラマだ。誰かを救うために奔走する人、なんらかの事情を抱えて病院を訪れた人、そのどちらにもドラマがある。しかし、多くの医療ドラマは、ひとつの診療科や職種に焦点を当て、その場を起点として物語が動くため、徐々にパターン化し、マンネリにも陥りやすい。エピソードの専門性が高まるにつれて見応えも増していくものだが、その頃には飽きがきてしまうのが医療ドラマの弱点でもある。
しかし『まどか26歳』の場合、まどかの研修先は毎週(長くても2週)変わる。第7話終了時点で、消化器外科・消化器内科・泌尿器科・救命センター・精神科を巡り、次の舞台は乳腺外科だ。研修先が変わることで、患者が抱える悩みや物語の落とし所が変わり、先輩医師たちの仕事へのアプローチ方法も異なるため、毎回新鮮な気持ちで楽しめる。いわば“医療ドラマの美味しいとこどり”をしているスーパーローテーション制度は、テレビの向こう側にいるお客様、つまり、令和の視聴者を飽きさせない仕掛けにもなっているのだ。
そして本作の最たる魅力は、なんといっても“軽やかさ”である。実は、研修医が主人公の医療ドラマ自体はさほど珍しくはない(玉森裕太主演『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』(日本テレビ系)や白濱亜嵐主演『泣くな研修医』(テレビ朝日系)など)。医療ドラマ×新人のお仕事奮闘記でウェットになりがちな研修医ドラマにおいて、『まどか26歳』はずば抜けて軽やかなのである。
提供元:Yahooニュース