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「どうやって助けを求めたらいいかわからなかった」 いま続々と明かされる、ハリウッドセレブたちの“更年期”(フィガロジャポン)

ハリウッドのセレブたちにとって更年期がウェルビーイングの関心の的となっている。女性特有の健康課題である一方で、「シルバー・エコノミー」は莫大な利益が見込めるビジネスでもある。

【写真】更年期を経てなお輝く、年齢を重ねて美しさがますます増したセレブたちの肖像


キングコングの怒りに立ち向かい、『ザ・リング』では復讐心に燃えた亡霊と対決し、『インポッシブル』では津波を生き抜いたナオミ・ワッツ。しかし彼女自身の告白によれば、36歳で診断された若年性更年期障害の深刻な症状に耐える心構えはまったくできていなかったという。「夜中に汗をびっしょりかいて目が覚めることもあった。肌が乾燥して、荒れやすくなった。ホルモンバランスが乱れて、自分自身の身体をコントロールできなくなかった。どうしていいかわからなくて、とても孤独だった」と彼女は振り返る。

無理もない。排卵と月経が永久に停止する閉経の平均年齢は50~55歳といわれ、更年期とその最初の兆候が現れるのは一般的に45歳前後とされている。

多くの女性たちがまだ妊娠の計画を立てる年齢で、ホルモンの大変動の初期症状を経験したナオミ・ワッツ(それでも38歳のときにサシャ、40歳でカイを出産した)は、一様に口を閉ざす担当医師たちの沈黙と身近な人たちの困惑に直面した。「私はどうやって助けを求めたらいいかわからなかった。彼らもどうやって私を助けたらいいかわからなかった」これまでに美容ブランド「Onda」を共同で立ち上げているネオベンチャー起業家でもある彼女は、「頭皮から膣まで」女性たちのさまざまな悩みをカバーするホリスティックなケアを提供する「Stripes」を創設した。「閉経に対する羞恥心や更年期に特有の不安を解消する一助となれば」と彼女は言う。

ブランドが扱うのは、ボディ用の保湿力の高いセラムやオイル、ホットフラッシュを和らげるスプレー、デリケートゾーン用潤滑ゼリーだけではない。オンラインで「メノ・ガイド」を配信し、情報提供とコミュニティ作りを目的とした雑誌「Adulted」も発行する。つまり、閉経への「移行期」にさしかかった女性たちに不足しているものすべてだ。

2022年10月に彼女が立ち上げた会社は「シルバー・エコノミー」(高齢者エコノミー)に分類される新しい事業分野のなかで最も成功した試みのひとつだ。この分野の盛況ぶりを「ニューヨーク・タイムズ」紙はさっそく「更年期というゴールドラッシュ」と評している。アメリカでは新たに閉経を迎える女性が毎年100万人に上ると言われ、前例のない規模での該当人口の増加に触発されて、成熟した女性をターゲットにした市場は急激に熟しているようだ。


コロナ禍が収束し、中年期に突入した女性たちからサポートを求める声は急増している。一方で、それに応える専門知識のある婦人科医や専門医の不足という深刻な事態に直面して、オンライン診療やウェルビーイングの助言を行うスタートアップ企業が次々と誕生し、関連シンポジウムも盛んに行われるようになった。

その先駆けとなったのはナオミ・ワッツと、X世代(1960~1980年に生まれた人たち)向けのコミュニティ・プラットフォーム「The Swell」CEOのアリサ・ヴォルクマンが運営する「Nex Pause」。入場料130ドルのシンポジウムは満員御礼で予約が取れない状態だ。

勢いに乗って、高級ブランドも続々と発表された。グウィネス・パルトローが「Goop」で提案するビタミンサプリメント「Madame Ovary」や、ドラマ「ホワイト・ロータス」のジェニファー・クーリッジもファンだという髪の老化に対応したヘアケアライン「Better Not Younger」(より若くではなく、より健康に)もそのひとつだ。

提供元:Yahooニュース
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