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ドラマでパパ活女子高生、出張ホスト、妻の風俗利用…「NHKなのに攻めてる」の大間違い(現代ビジネス)

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春ドラマのスタートから約1ヵ月が過ぎた今、ある2つの作品がネット上で話題を集めている。その2作とは、『きれいのくに』と『半径5メートル』。ともにNHKの制作であり、視聴者数こそ民放各局の人気作ほど多くない反面、熱狂度は高く、称賛の声が目立つ。
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『きれいのくに』は、「ほとんどの大人が整形手術や遺伝子操作で同じ顔をしている」という世界で生きる高校生たちが容姿のコンプレックスに翻弄される物語。
一方、『半径5メートル』は、女性週刊誌の若手編集者とベテラン記者が、読者の身近な話題に体当たりで向き合っていく姿を描いている。
両作への称賛のなかで際だっているのは、「NHKなのに攻めてる」という声。実際ここまでの放送で、『きれいのくに』は、整形と遺伝子操作、女子高生のパパ活、パパ活相手からの暴力、高校生の万引きと飲酒購入(未遂)、友人関係の高校生男女が初体験。
『半径5メートル』は、「出張ホスト百人斬り」の体験取材、夫婦のセックスレス、中年女性の性感マッサージ利用などが描かれている。これら過激なシーンの連続に「NHKなのに攻めてる」とネット上が盛り上がっているのだ。
民放各局の深夜番組ですらめったに見られないようなシーンであり、しかも放送時間は『きれいのくに』が月曜22時45分~、『半径5メートル』が金曜22時~のプライムタイム。
確かに民放各局と比べれば「攻めている」ように見えるが、「NHKなのに」というフレーズは完全なるミスリードであり、決して称賛ばかりされるものではない。 日本中の人々が知っている通りNHKは視聴者の受信料で番組を制作していて、基本的に民放各局のような企業スポンサーはいない。そのため視聴率を気にせず、自由な作品を手がけることが可能だ。
だから『きれいのくに』は、第3話の途中まで中年夫婦の物語が描かれ、「なぜか妻がどんどん若返っていく」という謎の展開が続き、もともと予告されていたあらすじと違うだけでなく、何の説明もなかったため、視聴者は何が起きているのか理解できず困惑していた。
第3話の途中で突然、高校生たちの物語に切り替わったのだが、そこで明らかになったのは、「中年夫婦の物語は、高校生たちが見ていた啓発映画だった」というぶっ飛んだ展開。民放各局がここまでわかりにくい物語を連ドラの序盤に放送するのは不可能であり、スポンサーも内容を理解できず、了承してもらえないだろう。
『半径5メートル』も、女性週刊誌の生活情報チームという地味な舞台設定を民放各局が採用するのは難しい。やはり両作は、視聴率度外視で制作でき、スポンサーへの配慮が不要なNHKならではの作風なのだ。
ちなみに視聴率は、『きれいのくに』が個人1.7%、2.0%、1.3%、1.3%、1.6%で、世帯3.8%、4.1%、2.8%、2.9%、3.5%。『半径5メートル』が個人1.8%、2.1%で、世帯4.0%、4.4%に留まっている。「民放ドラマの半分以下」とも言えるこの数字を見れば、視聴率度外視の制作姿勢が理解できるのではないか。
しかし、民放各局のドラマは世帯視聴率が1桁台後半でも「低視聴率」という批判が飛び交うのに、視聴者が事実上のスポンサーであるNHKのドラマが1桁前半でもほとんど批判されないのは、なぜなのか。
その理由は、「朝ドラと大河ドラマ以外のNHKドラマはメディアが視聴率を報じないから」「NHKと民放各局の違いを視聴者が知らないから」だろう。
もし世間の人々がNHKドラマの視聴率を知ったら、詳細が明かされていない制作費の額が気になりはじめ、「民放より攻めていて面白い」などと言っていられなくなるのではないか。
提供元:Yahooニュース

