
-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
大地に包まれて人は愛し、憎み、悲しむ(チケットぴあ)

-
ステージに広がる、スペインの乾いた大地。それが、20世紀初めに活躍したスペインの詩人・劇作家、フェデリコ・ガルシーア・ロルカがこの『血の婚礼』で描いた悲劇の舞台だ。レオナルド(木村達成)と彼の昔の恋人である“花嫁”(早見あかり)、そして“花婿”(須賀健太)が大地を駆け、はいずり、抱き合い、殴り合い、蹴り合い、己の肉体を、そして言葉を、魂をぶつけ合う……。
大地に包まれて人は愛し、憎み、悲しむ
物語は冒頭から、花婿の母(安蘭けい)が自分の息子への愛情と共に、深い悲しみと憎しみに囚われていることを示す。どこか狂気に駆られている彼女を、息子は愛している一方で疎ましさも覚えている様子。この1シーンだけで、彼らの複雑な心模様が浮き上がる。
そしてレオナルドも花嫁も、自分たちの今の姿に苛立っている。レオナルドは妻に怒りをぶつけ、花嫁は女中とひりひりするようなやりとりを繰り広げる。そんな彼らを縛りつけている何かを、黄色やオレンジなど色鮮やかな衣服の上のハーネスが象徴しているかのようだ。視覚的な演出として、衣裳が非常に印象的であることは特筆しておきたい。ほとんどの登場人物の衣裳が鮮やかな色味である一方、花婿の母だけは常に黒、そしてレオナルドとその妻(南沢奈央)だけが真紅を身につけることも。
花婿と花嫁の結婚式の日、宴の最中にレオナルドと花嫁が姿を消す。花婿はふたりを追う。ここで第一幕が終わり、舞台上にあった壁が取り払われる。そしてステージ全面を使った広大な大地(砕いたココナッツの皮が使用されているのだとか)が姿を現す。この舞台転換が、何よりも効果的だ。人々を遮っていた物が消え、レオナルドと花嫁、花嫁はハーネスを外す。自らを縛るものがなくなったその時、3人は心も体も激しくぶつけ合う。そして彼らは悲劇的な結末を迎える。
レオナルドと花嫁の葛藤は、観客の共感を誘うものではないだろう。どちらかと言えば、理解できずもどかしく感じられる。だが彼らの躍動する肉体が、ひどく心を揺さぶることは間違いない。また終盤で亡くなった者たちを悼む母の姿の、悲しくもどこか雄々しく、美しい姿も。これが、“人が生きる”ということだと語りかけるように……。
取材・文:金井まゆみ
提供元:Yahooニュース

