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三遊亭円楽の代わりはいない…「みっともないけど、死ぬまでやる」こそ重要な3つの理由(城下尊之)(日刊ゲンダイDIGITAL)

城下尊之【芸能界ぶっちゃけトーク】

 落語家の三遊亭円楽(72)が7カ月ぶりに高座に復帰した。その姿をひと目見ただけで、落語好きの僕はうれしい気持ちでいっぱいになった。

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 今年1月、脳梗塞を発症し、倒れた際に左肩を脱臼した状態で入院治療を受けている。5月に退院してからリハビリを続け、国立演芸場での高座復帰は、予定時間の15分を大幅に超え、30分間話し続けた。

 正直言って、以前の円楽にはほど遠い、少々、ろれつが回らない状況だったが、表に、人前に出てくることに意義があると思っている。出続けることでリハビリもどんどん進んでいくだろう。これまでも肺がん、脳腫瘍を乗り越えたこともあり、高座では「ICU(集中治療室)から3度目の帰還、なんでこんなことになったのか、みんな歌丸が悪い」と言い、円楽節は健在だ。

 高座後の記者会見でも落語会の今後について聞かれると、即座に「統一教会」と反応。東京の落語協会、落語芸術協会などの団体をひとつにすると、もっと広がりが出るんじゃないかと解説してみせた。今どきの時事ネタを入れてくるところ、頭の回転は問題ない。

 本人は「みっともないけど、死ぬまでやる」と話していたが、それこそ重要だ。それには3つの理由がある。まず、落語家の一般論として、「噺家は長生きするのも芸のうち」という言葉がある。味わいが出てくるということだが、僕が昔、実際に寄席で目撃したことだが、ある高齢の師匠が高座で話していて、話の途中で演目が別の演目に変わったことがある。共通のキーワードが出たため変わったのだろうが、そこにいた落語ファンが皆、「演じものが変わっちまったよ」と大笑いになっていた。

 2つ目の理由は、円楽の師匠、故・5代目三遊亭円楽さんのそのまた師匠で、名人とうたわれた6代目三遊亭円生の名跡が長く中ぶらりんのままで、円楽がその名をつないで、次世代に渡さなくてはならないことだ。19年に出版された著書で円生襲名に意欲を見せたことがあった。

 3つ目が、これまで続けてきた落語プロデューサーの仕事だ。「博多・天神落語まつり」は、この11月にも円楽プロデュースで16回目を迎える。落語会にはプロデューサーと呼ばれる人がいないが、円楽ひとりがそういう存在だ。これも続けてもらいたい。

 落語に関しては厳しく、人前では毒舌を吐きまくりだが、若い頃の僕に一生懸命に話し方のコツを教えてくれた、心優しき人でもある。

 とにかく、長く続けていってほしいのだ。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

提供元:Yahooニュース
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