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凍りついた心をじんわりと溶かしていくようなラスト 本屋大賞実行委員が紹介する2作(レビュー)(Book Bang)

 根本宗子氏『今、出来る、精一杯。』(小学館)には、身勝手で面倒な人間ばかりが登場する。読み始めて五分でブルーな気持ちになったが、次々に変わる語り手を描き分け、物語を進行させる著者の技量が見事で、どんどん読み進めてしまった。

 スーパーマーケット「ママズキッチン」の控え室は地獄だ。入社三ケ月目のアルバイトの七海が、ベテランの利根川から、つけてもいない香水が臭いと罵られている。完全な言いがかりである。優秀なリーダーも普段は優しい仲間も味方になってくれない。店長の小笠原が助け舟を出そうとしたが「なんだハゲ!」と怒鳴られて逃亡する。正義感が強い杏が登場し、攻撃は終了するが……。

 こんな職場、すぐに辞めるべきだろう。だけど、七海は小笠原と付き合っているため勤務を続けている。恋人がいじめられているのに逃げるおっさんなんて、最悪だと思うが。大学に友達のいない杏は、親しくなれた七海の力になりたいと思っている。残念ながら、その気持ちは空回りするばかりだが。問題ありまくりの従業員、闇を抱えた新人たち、厄介な常連客……。複雑な人間関係が露わになり、皆仕事そっちのけで欲望やトラウマを炸裂させ、ママズキッチンは収拾のつかない状態に陥っていく。

 彼らがただ不気味に見えた。だけど、誰もが内面には、同じような生々しい感情を持っているのではないか。自分の本心からも他人の本心からも、目をそらしているだけなのではないか。そう気がついた時、嫌悪感は内面を暴露されたような居心地の悪さと、妙な爽快感に変わった。今にも消えそうな小さな炎が、凍りついた心をじんわりと溶かしていくようなラストが心に残る。 絲山秋子氏『まっとうな人生』(河出書房新社)は、『逃亡くそたわけ』の続編だ。福岡の精神病院から逃避行をした二人が再び登場する。今度の舞台は前作から十数年後の富山だ。土地の自然、言葉、食べ物、人々のあり方が、愛おしむように描かれる。

 主人公の花ちゃんは、病院から退院した後に出会ったアキオちゃんと結婚して、富山に住んでいる。双極性障害の再発というリスクを持ってるものの、夫と小学生の娘と一緒に、まあまあ元気に、まあまあ幸せに生きている。ある日、かつて一緒に病院を脱走したなごやんと再会する。結婚して男の子の父になり、富山で暮らしているなごやんとの、家族ぐるみの付き合いが始まり、穏やかな関係にほっとさせられたのもつかの間、コロナウイルスの流行により、人々の日常はじわじわと脅かされていく。

 ウイルスは人を不安にさせ、排他的にし、分断もする。その中で不安定な心と向き合いながら、家族と支え合い、人を大切に思い、まっとうに生きようとする花ちゃんの言葉に、何度もハッとさせられ、コロナ禍のもとで揺れ動いた自分自身の感情を思い出させられた。登場人物たちと、語り合っているような時間だった。

[レビュアー]高頭佐和子(書店員・丸善丸の内本店勤務)

新潮社 小説新潮 2022年7月号 掲載

提供元:Yahooニュース
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