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7.14「ゴゴスマ」の統一教会報道はいただけない ラテ版のタイトルはまるで“おとり広告”(日刊ゲンダイDIGITAL)

【芸能界クロスロード】

 安倍晋三元総理を暗殺した山上徹也容疑者が犯行に至ったなかで浮上したのが旧統一教会の存在。

【写真】当時34歳の桜田淳子を追って…“統一教会”の「合同結婚式」を直撃(1992年)

 かつて霊感商法など社会的な問題のあった教会だけに、メディアもあらためて教会の実態を紹介した。桜田淳子やスポーツ選手も参加したソウルスタジアムで行われた合同結婚式には多くの芸能メディアが集結した。著者もそのひとりだった。

 お揃いのウエディングドレスの女性とスーツ姿の男性がグラウンドからスタンドまで埋め尽くす。多くのカップルは当日、結婚相手とわかった人たち。喜ぶ人、涙する人、表情はさまざまだが取材に応じる人はいない。教会のトップ・文鮮明の自宅にも取材に行った。小高い山にある豪邸は大きな門しか見えない。数人の男性が出て来て追い返された。

 日本に戻ってから新居を構えた桜田を取材すべく何度となく敦賀に行った。買い物する姿さえ確認できなかったが、夫は会社に出勤するところを直撃。紳士的な対応で丁重に断られた。

 さまざまな思いが蘇る合同結婚式。30年の月日が流れ「世界平和統一家庭連合」と名称は変わっても再び教会の実態に耳目が集まった。当時の統一教会取材の最前線にいたワイドショーも全国霊感商法対策弁護士連絡会の弁護士や、元信者にインタビューして教会の実態を報じ始めた。それはワイドショー全盛期を彷彿する内容だった。

■“文春砲”をなぞり解説しただけ

 ところが、14日放送の「ゴゴスマ」(TBS系)には違和感を覚えた。朝刊のラテ版に載っていたのは<叔父が告白・統一教会と家庭崩壊>。タイトルだけ見れば、番組が独占して山上容疑者の叔父の告白を放送すると誰もが思う。しかしフタを開けてみれば当日発売の「週刊文春」に叔父が告白した話と特集記事を1時間近く紹介してコメンテーターと解説しただけ。文春に丸ごとおんぶは「あり」としても、以前は入れていた“文春砲”の文字はラテ版にはない。意図的に独自のように見せたようにも思える。

 インパクトあるタイトルで視聴者に関心を持たせる。これでは、大手回転寿司チェーンの“おとり広告”とあまり変わらない。他の番組は文春に頼ることなく、ラテ版には元信者の告白など独自ネタが大半だった。ゴゴスマも反省したのか翌日は“独自”と入れて脱会した信者2世のインタビューを放送していた。

「ここ数年、文春砲はワイドショーの鉄板ネタですが、同じメディアのプライドとして、できれば独自のネタをやりたいのが本音。最近、ラテ版にあえて“独自”と入れるようになったのは文春と差別化を図るためにできたのだと思う」(テレビ関係者)

 かつてのワイドショーは事件が起きれば週刊誌と競うように取材した。現場では取材方法の違いから紙媒体と衝突することもしばしばあった。それでも渦中の芸能人を一番組の独占インタビューで先を越されたこともあった。週刊誌にとってテレビはやっかいなライバルでもあった。時代が変わったとはいえ、最近はそんな勢いはない。週刊誌から題材をいただき、司会者とパネラーのやりとりだけで構成することも少なくない。週刊誌のタイトルは現場で取材した記者の成果がもたらした結果。今回のゴゴスマは「人のふんどしで相撲を取る」がごとく、ラテ版のタイトルまで安易に付けてしまう。

 往年の人気ドラマ「踊る大捜査線」の“事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ”の名ゼリフを思い出す。

(二田一比古/ジャーナリスト)

提供元:Yahooニュース
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