夜遊びニュース詳細|ホスト・風俗の掲示板「夜遊びweb関西版」

夜遊びweb掲示板 関西夜遊びweb掲示板 関西
エリア選択

夜遊び掲示板を検索する

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。

掲示板リストメニュー

エール5週・食卓舞台で上出来コント、「愛の狂騒曲」の意味(Lmaga.jp)


数々の映画メディアで活躍し、本サイトLmaga.jpの映画ブレーンでもある評論家・ミルクマン斉藤。映画の枠に収まらず多方面に広く精通する彼は、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)も注意深くチェックするという。放送中の『エール』について、第5週(4月27日~5月1日放送)を観て思うところを訊いた。

【写真】父の遺影に2人の愛を誓う音と裕一

第5週「愛の狂騒曲」


ああ楽しい。実力派の俳優陣がここぞとばかりに、それぞれの個性を存分に発揮しつつアンサンブルを愉しみながら競い合うのは観ていて心地よい。


まさに狂騒曲・・・って音楽用語では「狂想曲=ラプソディ」だが、主に映像文化的にはややスラプスティック(体を張ったコメディ)な色合いや、多人数入り乱れてのファルス(喜劇)っぽい作品にこの当て字が用いられるようになって久しく、そうした手練れのコメディ合戦が堪能できる週である。


音からの別れの手紙を受け取って焦った裕一が、福島から愛知の豊橋へと疾走する姿が前週のラスト。そこから直結して朝食の鯵フライを姉からまんまとせしめた音が大口開けてパクッとしたところに、深謀遠慮なしにやってきてしまった裕一との実質的ボーイ・ミーツ・ガールがオープニングだ。


しかもいきなり関内家にやってきておきながら、「しばらく置いていただけませんか」とお願いし、部屋を与えられるや赤ちゃんのようにすやすや眠る裕一。そんな闖入者(ちんにゅうしゃ)に「大物だわ」とつぶやく母・光子(薬師丸ひろ子)の一言に、娘の恋路を心配しつつもそんな破天荒な状況をどこか楽しんでしまってる母親の想い(彼女ももともと才能任せで歌劇団のスターになりたかったのだ)があふれ出る。


「食卓だけを舞台に上出来のコント」


そんなわけで、お互い見ず知らず、文通だけの仲なのに関内家に居ついてしまった裕一と、そんな行動にさほど驚きもせずすんなり受け入れてしまっている音(窪田に純粋な目で「あなたは僕の音楽のミューズです」なんて言われて、瞬間うっとりする二階堂がカワイい)。


そこに古山家の父・三郎が乗り込んできて、母屋の食卓だけを舞台に15分間、窪田・二階堂・薬師丸・唐沢4人だけの丁々発止、スピーディな会話だけで魅せきる第23回は、上出来のコントであり爆笑回だった。


裕一のいきなりのプロポーズにハート印で浮かれまくる音。突然の展開に「おいおいおい」「ダメダメダメ」と慌てふためき、責任を押しつけあう2人の親。


しかし、2人っきりになった隙に「2人でエール送り合って音楽の道、究めよう」とキスする裕一と音を見るや「汽車は走りだしました。もう止まれません」と容認の態度に豹変する光子。


三郎にさすがにツッコまれるが「頭はダメ、って言っとるけど、行け!って心が叫ぶの!」なんて返しちゃう薬師丸ひろ子の乙女な可愛さったら!! ここにいきなり腹を下す三郎やら、茶をひっくり返す光子やら、陰で「先を越されたわ・・・」とヘナヘナとなる吟(松井玲奈)やら、どストレートなギャグもてんこもり。


ドラマ以前にバラエティ班『サラリーマンNEO』(NHK総合)の演出で名を挙げた吉田照幸ならではのやりたい放題である。なのではあるが一方で、このドラマの象徴的風景ともなっている海と波と空の描写、あるいは豊橋祇園祭の手筒花火。こうした詩的で抒情的な美しいシーンを作り出すのもまた巧いのだ。


少なくともこの4人の間では、ともかく無事に婚約はまとまってしまう(史実でもコンテスト入選から文通を経て結婚するまでたった5カ月足らずだ)。


このとき豊橋滞在中の裕一の元に、どうみても胡散臭い興業主・鶴亀寅吉(古舘伊知郎)が演奏会の企画を持ちかけていた(安易にハンコ押そうとする裕一をとどめて契約書を熟読する音、あるいは案の定、鶴亀にギャラを持ち逃げされて怒り狂う音の姿に未来のふたりが想像できるよね)。


「最先端の響きを聴かせたかったか」


昭和5年7月27日。『古山裕一大演奏会』が始まった。チラリと映るプログラムによると、第一部は(映像では描かれないが)クラシックの名曲集。ベートーヴェンの『クロイツェル・ソナタ』をはじめ、どうやらピアノとヴァイオリンによるものだった模様。


第二部は裕一のオリジナル曲集。ステージ上のミュージシャンはピアノ、ヴァイオリン、ギター、コントラバス、クラリネット、トロンボーン、ドラムスというなんとも面妖なものだが、こうした自由な編成はストラヴィンスキーやダリウス・ミヨーぽくもあり、使える演奏家を掻き集めた結果というより当時として最先端のモダンな響きを聴かせたかったのだと見るのが妥当だろう。


演奏風景が描かれる「いびき」という曲は、豊橋にやってきた父があの大モメの晩に鳴らした高イビキを模したもので、トロンボーンのグリッサンドから始まるユーモラスな現代曲。かたや梅が作詞し、音が歌う『晩秋の頃』は後の歌謡界の大作曲家・古関裕而を髣髴とさせる歌曲。ここで彼の作曲家としての2つの面も描かれている。


ちなみにこの演奏会自体がおそらくフィクション。この時期のクラシック作品の楽譜はほぼ現存していないと前にも書いたが、従ってすべては考証に基づく瀬川英治のオリジナルということになるけれど「ifの演奏会」として素晴らしい。


それはともかく練習のしすぎで高音が出なくなり、歌唱を中断してしまった音に「声が出なくたっていい、かすれたっていい、音楽は心だ。心から想い乗せて歌えば、きっと伝わる。大丈夫、僕一緒だから、歌える」と、福島訛りでとつとつと言い聞かせる裕一。しかもステージ上で。アツアツやないかい!


「脇で支える役者らに期待」


こうしていよいよ音と吟は東京へ、裕一は家庭の事情を精算するため福島に赴くこととなる。だがこれと同時に、裕一の弟・浩二(映画『怒り』ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』の俳優・佐久本宝)の動向も不穏なものがある。


古山家の未来を任されたものの、店を立て直すべく思いついた新事業はことごとく父に否定され、「人を騙すより騙されたほうがいい」と母に諭され、事あるごとに「甲斐性のない」兄のことばかりに必死になる父母にいよいよフラストレーションが爆発しそうになっているのだ。


また、谷崎潤一郎と川端康成が選考する文芸誌の新人賞を、16歳の女学生が獲ったというのにショックを受け、裕一に創作の方法を相談する梅の行く末にも興味の湧くところ。


とにかくメガネっ子、演じる森七菜が可愛くて巧い! 岩井俊二の映画『ラストレター』やドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)ですでに頭角を現してはいるが、どうやらこのドラマが彼女のブレイクスルーになりそうである。


ところでこの新人賞もおそらくフィクション、受賞した女学生「幸文子」にモデルがいるのかどうかも不明(明らかに幸田露伴の娘・幸田文を思わせるがもっと年代が上だしね)。いずれ「幸文子」も作家を目指す梅のライバルとして登場するのだろうか?


そしてそして! この週の最後の最後にラスボス的物々しさで現れたのが、作曲家としての裕一最大の心の師である小山田耕三(≒山田耕筰)! 演じるは志村けんである。


演出の吉田照幸とはNHKの『となりのシムラ』『志村けん in 探偵佐平 60歳』で組んだ仲。両番組ではキャラクターを封印し、市井の人々のおかしみを演じて志村晩年の代表作となっただけに、はてさてどんな顔を見せてくれるのだろうか。合掌。


【今週出てきた曲】

●ヨハン・シュトラウスII世/ワルツ『春の夢』(豊橋でのボーイ・ミーツ・ガールで)

●ビゼー/歌劇『カルメン』より『闘牛士の歌』(四者会談の途中、トイレから戻る三郎が口笛で)


文/ミルクマン斉藤

提供元:Yahooニュース
新規レスの投稿
名前 (8文字まで)
E-mail
本文 (750文字まで) 必須

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。
※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。